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骨折が寝たきり老後の入り口に。50代から必ずはじめたい骨粗しょう症の分子栄養学的アプローチ

女性は、閉経を迎える50代〜60代になると、女性ホルモンが減少して骨粗しょう症になるリスクが高まります。骨粗しょう症は殆ど自覚がないまま進行し、折れてから気がつくことも少なくありません。

骨粗しょう症は骨が折れるだけの病気と思われがちですが、骨折は寝たきりになるリスクやその後の生存率も低下することから、「骨粗しょう症は死ぬ病気」と言われるほど恐ろしい病気です。

では、どのようにすれば骨粗しょう症を予防したり改善したりすることが出来るのでしょうか? 一般的に骨粗しょう症の治療ではカルシウム製剤やビタミンD製剤を処方されますが、これらを服用しているでは不十分です。

骨粗しょう症は生活習慣病の一種とも言われ、食生活の改善や運動習慣を取り入れるなど生活習慣の改善も欠かせません。また、骨の強さはカルシウム以外にもタンパク質やビタミンB群なども関わっていることから、適切な栄養補給も必要になります。

今回は、50代から必ずはじめたい骨粗しょう症の分子栄養学的アプローチについて解説します。

ナンナン

今日、骨密度の検査に行ったんだよね。そしたら、骨粗しょう症が進んでるって言われちゃった💧

はる かおる

あらら・・・年齢を重ねていくと骨粗しょう症になりやすくなるね。

ナンナン

うん・・・、とりあえず、病院で貰ったカルシウムの薬を飲んで様子を見ることにするよ

はる かおる

ちょっと待った❗ 骨粗しょう症は単にカルシウム製剤を飲んでいるだけでは良くならないよ。アプローチがそれだけだと、むしろ骨粗しょう症が進行してしまうリスクがあるんだ

ナンナン

えっそうなの❗❓ 骨はカルシウムから出来てるから、カルシウム製剤を飲んでいれば骨が強くなるんじゃないの❓❓

はる かおる

そう思われていることが多いけど、骨を作るためにはカルシウム以外にもタンパク質やマグネシウムなどその他のミネラルが必要になるんだ。だから、カルシウムを単体で飲んでも殆ど意味が無いよ

ナンナン

カルシウム単体が、意味ない❓❓

はる かおる

そう。ただ薬を飲んでいるだけでは骨粗しょう症は改善出来ないんだ。このあたり、詳しく解説してあげるね。

\この記事の解説動画はこちら/

目次

骨折から始まる寝たきり生活。骨の状態であなたの未来が分かる

女性は、閉経を迎える50代以降になると、骨がもろくなる「骨粗しょう症」になりやすくなると言われています。

この骨粗しょう症は自覚症状が無いまま進行していき、ある日突然「折れてから気がつく」という方も少なくありません。多くの方は、「骨が折れる程度なら大した事ない」「骨折してもまたくっつくから大丈夫」位に感じているかと思います。

しかし、この骨折はその後の人生の質を著しく悪化させる最大の要因の一つです。「たかが骨折」と侮ってはいけません。

例えば、高齢者の要介護原因の第3位は「転倒・骨折」です。特に大腿骨(足の付け根)を骨折すると、筋力の低下が加速度的に進み、そのまま寝たきりになるケースが少なくありません。

骨粗しょう症になると、特に「腕の付け根」や「背中・腰」「手首」「足の付け根(大腿骨)」が折れやすくなると言われています。

骨粗しょう症になると骨折しやすい4大部位

この中でも、特に「背中・腰」と足の付け根部分の「大腿骨」の骨折は、その後の生存率や生命予後に大きく影響すると言われています。

この理由は、治療のために長期間寝たきりになる事で肺炎、心不全、肺塞栓症などの合併症を誘発しやすくなるためです。ベッドで寝たきりになる事で、いわゆる「エコノミークラス症候群」を引き起こす原因となり、肺炎、心不全、血栓による肺塞栓症を引き起こします。

そのため、特に足の付け根部分の「大腿骨」の骨折では、骨折していない一般集団と比べて1年以内の死亡率が約15〜25%と非常に高くなると言われています。

また、その後10年を比較しても、「背中・腰」と足の付け根部分の「大腿骨」を骨折したグループでは、骨折していない一般集団と比べておよそ20%以上生存率が低下するという結果になっています。

椎体骨折、大腿骨近位部骨折は、その後の生存率に影響する

この他、骨折による激痛で動けなくなること(寝たきり)が筋力・体力低下を招き、免疫力低下、褥瘡(じょくそう)、認知機能の低下を併発して全身状態が悪化することも原因の1つです。

骨粗しょう症による骨折は、一度きりで済むわけではありません。もろくなった骨は、その後何度も骨折を繰り返して、その度に寝たきり生活になるリスクがあります。

骨粗しょう症は骨折連鎖を引き起こし、寝たきりや生活の質を著しく低下させる

この骨折と寝たきりを繰り返すことで、人との関わり合いや活動量が低下し、より筋力・体力低下や認知症を発症するリスク、エコノミークラス症候群による心不全、血栓を引き起こしやすくなります。

つまり、骨粗しょう症は単に骨折するだけで無く、その後の生存率や死亡率、認知症などの発症率とも非常に関係が深い病気なのです。

そのため、骨粗しょう症は折れてから気がつくようでは既に手遅れです。折れた時点で、かなり進行している状態だと考えられます。一度進行してしまうと、高齢になってから元に戻すのは非常に困難です。

そうなる前に、是非50代のうちから対策をはじめて下さい。今から対策をしておくことが、20〜30年後の自立した生活を守ることに直結します。

ナンナン

骨粗しょう症って、そんな怖い病気だったの❗❓

はる かおる

そうだよ。骨粗しょう症は寝たきりや寿命を縮める恐ろしい病気なんだ。寿命以外にも、医療や介護にお金がかかって老後破産になる可能性もあるよ。

骨粗しょう症と言われたら。骨粗しょう症の原因とリスク

では、そもそも骨粗しょう症とはどんな病気なのでしょうか? 骨粗しょう症の対策を行う上で、まずは骨粗しょう症の原因とリスクを抑えておきましょう。

まず、骨粗しょう症とは、単位面積あたりの「骨量(密度)」が少なくなり、スカスカになってしまった状態の事です。骨はカルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラルで構成されており、正常な人はこの密度が高く、丈夫な状態を保っています。

骨密度とは、単位面積あたりの骨量が低下した状態

一方で、骨粗しょう症の場合、この骨に含まれているカルシウムやマグネシウム、リンなどミネラルの密度が低くなり、もろくなって骨折しやすくなっています。

では、なぜ骨粗しょう症の場合はこのカルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラルの密度が低くなってしまうのでしょうか?

通常、骨は常に「壊す(骨吸収)」と「作る(骨形成)」を繰り返しています。この骨が新しく作り替えられることを、「骨のリモデリング」と言います。骨粗しょう症は、この骨を壊したり作り替えたりするバランスが崩れてしまい、壊される量が多くなってしまうことで引き起こされます。

骨は、骨を壊す骨吸収と骨を作る骨形成が繰り返されることで作られる

本来、健康な人の場合は骨のリモデリングが正常に働いているため、骨の密度が十分に保てています。一方で、更年期の女性や活動量が低い方、糖尿病を抱えている方などはこの骨のリモデリングがうまく出来なくなるため、骨粗しょう症になりやすくなっているのです。

骨粗しょう症になりやすい原因

  • エストロゲンの減少: 女性ホルモンは骨を壊す細胞の働きを抑えています。閉経後に骨粗しょう症が急増するのは、この「ストッパー」が外れるためです。
  • ロコモ(ロコモティブシンドローム): 運動器の障害により移動機能が低下した状態。筋力低下は骨への刺激を減らし、さらに骨を弱くする悪循環を生みます。
  • 糖尿病: 高血糖による高浸透圧利尿により、カルシウムやマグネシウムの排泄が促進されて骨粗しょう症になりやすくなります。
  • 栄養不足: カルシウムやマグネシウム、ビタミンDやタンパク質など、骨や身体を作るための材料が不足しているとなりやすくなります。

例えば、骨粗しょう症の主な原因として閉経後女性における「女性ホルモン(エストロゲン)分泌量低下」が挙げられます。

女性ホルモンであるエストロゲンには、骨を壊しすぎないよう調節してくれる働きがあり、閉経前の若い女性ではエストロゲンの働きによって骨密度を正常に保ちやすい状態になっています。

閉経後の女性は女性ホルモンの低下によって骨粗しょう症リスクが増加する

しかし、閉経後の女性ではこのエストロゲンの分泌量が減ってしまうため、骨を修復するよりも壊す量が多くなって骨がもろくなり、骨粗しょう症になりやすくなります。

例えば、骨密度は20代頃にピークに達し、その後40歳代半ばごろまではその状態が維持されます。しかし、その後は更年期あたりを境に、年齢と共に低下していくと言われています。

骨は年齢によって老化し、20歳頃をピークに右肩下がりになる

更年期以降の女性はエストロゲンによる「守り神」がいなくなってしまうため、特に骨粗しょう症には注意が必要です。

また、女性ホルモン以外にも骨密度が低下する原因があります。それが、運動不足や無理なダイエット、過度な飲酒や喫煙などです。

骨粗しょう症は、「骨の生活習慣病」とも言われ、生活習慣と密接に関係しています。

骨粗しょう症は生活習慣病の一種とも言われ、食生活や運動習慣なども関わっている

特に、50代以降に運動する習慣が無かったり、お酒の飲み過ぎや偏った食生活などによって栄養が不足していたりすると、骨粗しょう症になりやすくなります。

骨はカルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラルから作られているため、食生活の悪化によってこれらミネラルの摂取量が不足すると、骨を作る材料が足りなくなって骨形成が低下してしまいます。

また、骨を作るためには運動などによる骨への刺激が必要なため、運動不足などによって骨に十分な刺激が与えられないと骨が弱くなってしまいます。

そのため、骨粗しょう症は生活習慣と特に関係が深い病気です。骨粗しょう症は単に「カルシウム不足」や「骨がもろくなるだけ」と思われていますが、それだけではありません。骨粗しょう症を予防、改善するためには、生活習慣の根本的な見直しも必要です。

もし、現時点で「背中や腰が痛い」「身長が縮んだ」「背中が丸くなった」「ささいな事で骨折しやすくなった」などの症状があったら、特に注意して下さい。これらは骨粗しょう症の典型的な危険サインです。

背中や腰が痛い、身長が縮んだなどの症状があったら、骨粗しょう症のサイン

骨粗しょう症になると、足腰以外にも全身の骨がもろくなるため、背骨などを圧迫骨折しやすくなります。この圧迫骨折は特に骨粗しょう症の高齢者に多く、圧迫骨折をすると腰痛や内臓の圧迫を引き起こす原因になります。

高齢者は骨粗しょう症によって椎体を圧迫骨折しやすい

また、背骨が曲がったり歪んだりして身長が縮んだり、手足がしびれるなどの神経麻痺の症状が起きたり、内臓が圧迫されることで便・尿の失禁や逆流性食道炎になりやすくなったり、歩行障害を引き起こしたりします。

椎体を圧迫骨折すると、内臓に負担がかかったり背骨が曲がったり様々な症状が起こる

これらは症状は最終的に、前述した高齢者の要介護原因の第3位である「転倒・骨折」に繋がります。特に生存率低下に大きな影響を及ぼす大腿骨(足の付け根)の骨折に繋がり、そのまま寝たきりになるケースが少なくありません。

50代の閉経を迎えた女性は、骨の曲がり角です。いつまでも健康的で自立した生活を送るためにも、これら症状が起こる前に食生活の改善や運動習慣を取り入れて、骨の健康を維持するよう努めていって下さい。

糖尿病を抱えていると骨粗しょう症のリスク高。糖代謝の悪化と骨代謝悪化の関係性

ここで、骨粗しょう症の原因と関係が深い「糖尿病」と「骨代謝悪化の関係性」について解説します。一見すると「糖尿病」と「骨粗しょう症」に何の関係が? と思われるかも知れません。

実は、糖尿病などで糖代謝が悪化すると、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを消耗して骨代謝が悪化し、カルシウムやマグネシウムが不足すると糖をエネルギーとして使いにくくなって糖代謝が悪化する(2型糖尿病が進行する)という関係にあります。

つまり、2型糖尿病などと骨粗しょう症には切っても切れない関係性があります。骨粗しょう症の改善のためには、この糖代謝についてもよく理解し、糖代謝を正常化させていくアプローチを行っていくことが重要です。

糖尿病患者にはカルシウムの代謝異常を抱える方が多い

具体的には、2型糖尿病を抱えている患者の多くには、カルシウムの代謝異常が見られることが知られています。

カルシウムは骨を作るためだけの材料と思われがちですが、実はカルシウムとマグネシウムは共に糖代謝に関わっているミネラルです。カルシウムはインスリンの分泌(感度)と作用に関係しており、不足するとインスリンの分泌や働きが低下します。このインスリンは血糖値を下げてくれるホルモンのことで、インスリンの分泌や働きが低下すると、血糖値が十分に下げられなくなって2型糖尿病を発症する原因になります。

カルシウムとマグネシウムは、インスリンの作用や感度に関わる。カルシウムとマグネシウムを摂取することで、インスリン抵抗性を改善する効果が期待出来る

インスリンはすい臓にあるβ細胞と呼ばれる細胞から分泌されていますが、この細胞内にカルシウムが入ることでインスリンが分泌されています。反対にマグネシウムは、このβ細胞に出入りする過剰なカルシウムイオンの細胞内流入を防ぐ役割があるほか、インスリン受容体というインスリンが細胞に取り込まれる入り口の働きを活性化する働きや、エネルギー代謝に関わる補酵素としてインスリンの作用を増強させる働きがあります。そのため、カルシウムは、マグネシウムと共に糖代謝にも関与している栄養素です。

例えば、実際に糖尿患者の多くに高カルシウム尿症が見られており、カルシウムを十分量摂取すると2型糖尿病のリスクが軽減するという報告があります。

これは、糖尿病によって高血糖状態が続くと、「高浸透圧利尿」が引き起こされ、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが腎臓から尿で排泄されてしまうためです。カルシウムが不足すると、更なる糖代謝の悪化に繋がって糖尿病が進行してしまいます。

カルシウム不足と糖尿病の関係。糖尿病では高浸透圧尿によってカルシウムやマグネシウムが不足することから、この2つには深い関係がある

通常、カルシウムが不足している場合では、腎臓でのカルシウム再吸収が促進され、カルシウムが尿で排泄されにくくする仕組みが備わっています。しかし、糖尿病患者では、血糖値が高いために腎臓でのグルコース(ブドウ糖)再吸収が飽和し、グルコースが尿中に排泄されます。

この際、尿の量が増えることで、尿中のカルシウム排泄が増加し、さらにこの状態では尿細管でのカルシウム再吸収が抑制されてしまうことから、カルシウム不足に陥りやすくなります。

また、1αヒドロキシラーゼは、腎臓でビタミンDを活性型ビタミンDに変換するために必要な酵素です。この酵素の働きには「マグネシウム」が必要で、マグネシウムが無ければビタミンD3を活性化させて利用することが出来ません。活性型のビタミンD3は、カルシウムの吸収や血中カルシウム濃度の調節などを担っています。

糖尿病では高浸透圧尿によってカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが尿で排泄されてしまうことから、1αヒドロキシラーゼの活性が低下し、それに合わせて活性型ビタミンDの変換量が低下して腸管カルシウム吸収量が低下します。このように、糖尿病と腎機能の悪化、カルシウム不足には深い関係があります。

加えて、マグネシウムは脂質や糖質などから身体を動かしたり体温を維持したりする為に必要な「エネルギー代謝」に関わっている栄養素です。マグネシウムが不足すると糖や脂質の利用がうまく出来なくなって血糖値が上昇しやすくなります。このマグネシウム不足も糖尿病と深い関係があります。

マグネシウムは糖代謝に関わっており、糖尿病患者の多くに低マグネシウム血症が見られる

マグネシウムが不足すると、糖代謝を始めとしたエネルギー産生に悪影響を与えます。具体的には、エネルギーの元となる「ATP(アデノシン三リン酸)」にはマグネシウムが結合していて、エネルギー供給のための基質として機能しています。ATPとはミトコンドリアが糖質や脂質を元に作るエネルギーの電池のようなもので、私達の身体はこのATPを利用して身体を動かしたり体温を維持したりしています。

エネルギーの電池であるATPを作る仕組み。ATPが多いほどエネルギー量が多くなる。このATPを作るためには、マグネシウムなどが関わっている

このATPを作るためには、糖質や脂質、タンパク質の他に鉄やビタミンB群、マグネシウムなどが必要です。もしマグネシウムが不足していた場合は、ATPを作り出せる量が減ってしまい、身体はエネルギー不足に陥ります。

例えば、グルコース(ブドウ糖)をもとにグルコース6-リン酸を作り出す場合は、「ヘキソキナーゼ」という酵素が必要になり、この酵素にはマグネシウムが使われています。また、フルクトース6-リン酸からフルクトース1,6-二リン酸を作り出す場合にも、「ホスホフルクトキナーゼ」というマグネシウムが使われた酵素が必要です。マグネシウム不足の状態では、これらの代謝がうまくいかなくなってしまい、代謝が滞ってエネルギー不足に陥ってしまいます。

エネルギー不足になると、疲れやすくなったり、めまいや息切れがしたり、身体が冷えたりうつ症状が起こるなど様々な不調が引き起こされます。また、糖質や脂質をエネルギーとしてうまく利用出来なくなってしまうので、太りやすくなったり脂質異常症などを引き起こしやすくなります。

この悪循環によって、血糖コントロールがうまくいかなくなったり、血糖値が上がりすぎたりして糖尿病を発症しやすくなります。このように、マグネシウムは糖代謝と深い関係があります。

つまり、糖尿病になるとカルシウムやマグネシウムの代謝が悪化し、同時に骨粗しょう症にもなりやすくなるといった関係性があります。

特に閉経後の女性はエストロゲンの分泌量が低下するため、インスリンの働きが悪くなって2型糖尿病になりやすくなると言われています。これは、エストロゲンにはインスリンの働きを強くする働きがあるため、閉経後のエストロゲンの分泌量が低下した状態では、インスリンの働きが悪くなってしまうためです。

閉経後の女性は、骨粗しょう症のリスクと2型糖尿病の2つのリスクが同時進行で高まっていきます。これらは相互に悪影響を及ぼすことから両方同時に対策することが欠かせません。

骨粗しょう症のリスクが高い方は、2型糖尿病のリスクも高まっていますので、骨粗しょう症の対策を行う際は是非糖尿病に対するアプローチも同時進行で行うようにして下さい。

ナンナン

骨粗しょう症と糖尿病ってお互いに関係があったのか・・・

はる かおる

そうだね。糖尿病があると骨粗しょう症のリスクが高まり、骨粗しょう症があると糖尿病のリスクが高まるよ。特に閉経後の女性はどちらのリスクも上昇するから注意したほうが良いね

カルシウムの摂り過ぎが危険って本当? 実はカルシウム不足ほど血中カルシウムが高濃度に。カルシウムパラドックスの仕組みと危険性とは?

では、具体的に骨粗しょう症の対策はどのようにしていけば良いのでしょうか?

一般的には、骨粗しょう症と診断されたとき、カルシウム製剤を処方されたり、カルシウムのサプリメントを使ったりして不足したカルシウムを補おうとしますよね。

ただ、この時に「カルシウムの摂り過ぎが危険だ」と言われているのをネットで見たり耳にしたことがありませんか?

カルシウムをサプリメントなどで摂り過ぎると、高カルシウム血症を引き起こして泌尿器系結石や便秘、血管の石灰化、鉄・亜鉛などのミネラル吸収阻害を引き起こす可能性があると言われています。

これを読んでいる方の中にも、もしかしたら「カルシウムのサプリメントを飲んでいたら血中カルシウム濃度が上がってしまった」という方もいらっしゃるかもしれません。

このような危険性について警鐘が鳴らされていると、骨粗しょう症の改善のためにカルシウムをたくさん摂るのは危険だから止めておこうと思いますよね。

ですが、これは全くの逆です。実は、体内では「カルシウムが不足しているほど、血中カルシウム濃度が高くなる」という現象が発生します。このような現象のことを「カルシウムパラドックス」と言います。

カルシウムパラドックスとは、カルシウムが不足しているのに、血中や細胞内ではカルシウムが過剰になってしまうという、矛盾した状態になってしまうことです。骨粗しょう症の場合、「骨がスカスカなのに、血中カルシウム濃度が高く、血管にはカルシウムが沈着している」という現象が引き起こされます。

なぜこのようなことが起こるかというと、カルシウムの摂取量や必要量が慢性的に不足していると、体内では血中カルシウム濃度を保つために副甲状腺から副甲状腺ホルモンが分泌され、このホルモンが骨を溶かしてカルシウムを血液中に供給します。この時、実際に必要な量よりも過剰な量が溶けてしまうことで、逆にカルシウムの血中濃度が過剰になってしまうためです。

カルシウムの摂取量が慢性的に不足していると、骨からカルシウムを溶かして利用される。この時、血中や細胞内でカルシウムが過剰になり、カルシウムが不足しているのにカルシウムが過剰になる「カルシウムパラドックス」が引き起こされる。

血液中のカルシウム濃度が上昇しすぎると、細胞内のカルシウム濃度が上昇してカルシウム濃度のバランスが崩れたり、血管壁などに余分なカルシウムが沈着したりして動脈硬化などの原因になります。

他にも、脳細胞に過剰なカルシウムが流入することで脳細胞の働きが悪くなったり、死滅したりして認知症を発症する原因にもなります。また、カルシウムが過剰になる事で血圧が正常に制御できなくなり、高血圧を発症したり、糖尿病になりやすくなったり、腎結石になりやすくなったり、肌の老化が進んだりと様々な疾患を引き起こす原因になります。

カルシウムパラドックスが引き起こされると、過剰なカルシウムが細胞内に流入したり血管壁に沈着するなどして認知症や動脈硬化など様々な疾病を引き起こす原因になる

特に、カルシウムパラドックスが原因と言われている物に「ヘパーデン結節」と「ブシャール結節」があります。ヘパーデン結節は指の第1関節の部分がこぶのように腫れて変形し、針を刺したような痛みを伴い、女性に起こることが多い疾患です。また、第二関節の部分に起こるのをブシャール結節と言います。

女性に多いヘパーデン結節は、カルシウムパラドックスが原因の1つと言われている

これらは指の使いすぎでなりやすい傾向がありますが、それ以外にもカルシウム不足によって引き起こされるカルシウムパラドックスが原因であると言われています。これは、骨から溶け出したカルシウムが指関節に徐々に沈着・石灰化し、関節の変形が起こり神経を刺激してしまうことが原因と考えられているためです。

特に、骨粗しょう症の方は骨を修復する「骨形成」よりも、骨を壊す「骨吸収」の働きの方が強くなることでカルシウムパラドックスが起こりやすくなります。

一般的にはカルシウムの摂り過ぎによって血中カルシウム濃度が上昇し、悪影響を及ぼすと言われていますが、正しい分子栄養学を実践する範囲内でのカルシウム摂取によって、高カルシウム血症に陥ることはまずありません。

これは、体内ではカルシウムやマグネシウムの濃度がかなり厳密に調節されているため、口腔からの摂取量程度では血中濃度にほぼ影響を与えないためです。

むしろ、カルシウムの摂取不足や骨粗しょう症における「骨吸収の増加」こそが高カルシウム血症、カルシウムパラドックスの原因になり得ます。どちらもカルシウムの摂取不足や骨を修復する「骨形成」がうまく働いていないときに起こりますので、カルシウムの過剰摂取を疑う前にまずは骨の健康状態を疑ってみてください。

ナンナン

うーん、カルシウムが不足するとむしろカルシウムが過剰になる❓❓
何だかよく分からない現象が起こるんだね💦

はる かおる

そうだね。体内ではカルシウムの濃度を一定に保とうとする働きがあるから、カルシウムが足りなくなると骨から溶かし出して利用するよ。この時、余分にカルシウムが溶けてしまうことでカルシウム不足なのにカルシウムが過剰になってしまう「カルシウムパラドックス」が発生してしまうんだ。

カルシウム製剤だけを飲んでも骨粗しょう症は改善出来ない。骨の健康は骨密度以外に「骨質」が大事。骨を作る仕組みと必要な栄養素

では、どのようにすれば骨が壊れる「骨吸収」を抑制し、骨を作る「骨形成」を促していけるのでしょうか? この「骨形成」を促す上で、必ず理解しておきたいことがあります。それが「骨質」と「骨密度」の違いです。

骨質とは、骨密度(骨の量)とは別に、骨の強度や骨折のしやすさを決める「骨の微細な構造」や「結合組織(コラーゲン)の質」のことです。骨はカルシウムだけで作られると思われていることが多いですが、実は骨の構造は鉄筋コンクリートのような構造になっていて、コラーゲン繊維が鉄筋の役割をしています。そして、そのコラーゲンを覆う「ハイドロキシアパタイト」という骨の成分がコンクリートの役割をしています。

骨は鉄筋コンクリートに似た構造をしている

骨を「ビル」に例えるなら、カルシウムやマグネシウム、ケイ素などがコンクリート(ハイドロキシアパタイト)です。そして、そのコンクリートを支えるために必要な鉄筋が、タンパク質やビタミンC、ヘム鉄や亜鉛、ビタミンB群などから作られるコラーゲン繊維になります。

健康な骨は、強靭なコラーゲンの柱にカルシウムが均一に沈着して作られています。もし、コラーゲンの質が悪化すると、骨に小さなひび(微細構造の変化)ができやすくなり、折れやすくなります。

この骨の鉄筋部分であるコラーゲンがどれだけしっかりしているかの指標となるのが「骨質」、骨のコンクリート部分であるハイドロキシアパタイトがどれだけ密にしっかりしているかの指標となるのが「骨量」です。

つまり、骨の強さとは「骨量」と「骨質」で骨強度が決まるということです(骨の強度=骨密度(量)+骨質(質))。いくら骨密度が高くても、この骨質が悪いと骨折しやすくなってしまいます。

骨を構成している物質

そのため、骨を強くする、骨粗しょう症を改善するためには、まず第一に鉄筋となるコラーゲン繊維を作るための材料としてタンパク質やビタミンC、ヘム鉄や亜鉛、ビタミンB群が必要です。この鉄筋部分をしっかり作らない限り、いくらカルシウムやマグネシウムなど「骨量」に必要な栄養素を摂っても健康的な骨は作られません。

骨粗しょう症の対策と言えば真っ先に「カルシウム補給」を思い浮かべると思いますが、カルシウムを摂取する前に、まずはタンパク質やビタミンCヘム鉄や亜鉛、ビタミンB群をしっかりと摂取するようにして下さい。この鉄筋部分である骨質が悪い状態だと、いくらカルシウムを摂取しても「骨形成」が促されず、「骨破壊」が進行して前述したカルシウムパラドックスを引き起こしやすくなります。

タンパク質、ミネラル不足は骨粗しょう症のリスク

また、骨質の強化に必要な栄養に合わせて、ハイドロキシアパタイトを作るために必要な、カルシウムやマグネシウム、ケイ素、ビタミンKやビタミンDも同時に摂取しましょう。骨粗しょう症対策では、骨質に必要な栄養素と骨量に必要な栄養素の両方を同時に摂取して、初めて意味があります。カルシウムだけに限らず、必要な栄養素をまんべんなく摂取するようにして下さい。

健康的な骨質と骨量に欠かせない栄養素

  • タンパク質・ビタミンC・鉄・亜鉛: 骨の土台となる「コラーゲン」の合成に必須です。
  • ビタミンD: 腸からのカルシウム吸収を助けます。
  • マグネシウム・カルシウム:カルシウムとマグネシウムのバランス(Ca:Mg=1:1)が重要で、骨量の維持に必要です。
  • ビタミンK2: ビタミンK2は骨形成に関わる栄養素です。ビタミンK2不足の骨粗しょう症では、特に積極的な補給が望まれます。

さらに、これら栄養補給に加えて必ず「運動」も取り入れるようにしましょう。骨は、常に少しずつ古い骨から新しい骨に作り替えられています。この作り替えを促すためには、運動などで骨への過重負荷(刺激)を与える事が絶対に必要です。

骨のリモデリングには、骨吸収と骨形成のバランスが重要。この働きには運動による骨への刺激も欠かせない

特に更年期以降では活動量の低下や意欲の低下などにより、身体を動かす機会が減っていく傾向にあります。いくら栄養を摂っても、運動を取り入れなければ骨は強くなりません。

また、筋肉は骨を支え、骨は筋肉を支えるという関係にあり、筋肉量の増加が骨質や骨量の増加に比例します。筋肉が少ない状態では、骨も強くなりません。年齢を重ねているからこそ、若々しく健康的に過ごすために筋トレやヨガなどを取り入れて積極的に身体を動かすようにして下さい。

ビタミンK不足と骨粗しょう症の関係。ビタミンKの種類と骨代謝

骨粗しょう症の原因として、もう一つ挙げたいのが「ビタミンK不足」による骨粗しょう症です。ビタミンKはカルシウムの利用に不可欠なタンパク質の活性に関与している栄養素で、骨を壊す「骨吸収」を抑制したり、骨を作る「骨形成」を促進したりする働きがあります。

特に更年期の女性では、骨粗しょう症の原因にビタミンK不足が関わっている場合が多くあります。このビタミンKの不足によっても骨粗しょう症が引き起こされますので、ビタミンKと骨粗しょう症の関係は是非とも理解しておいてください。

まず、ビタミンKには数多くの種類が存在し、主に植物に存在するビタミンK1(フィロキノン)と動物などの腸内に存在する細菌が作り出すビタミンK2(メナキノン:MK)があります。

このビタミンK2(メナキノン)は分子構造の違いによってMK-1からMK-14まで存在し、このうち体内で最も多いビタミンK2がメナキノン-4:MK-4です。このメナキノン-4:MK-4は、活性型ビタミンK2(MK-4)と呼ばれ、体内では血液凝固を調節したり、炎症を抑制したり、骨形成を調節したり、血管へのカルシウム沈着を防いだ利など様々な働きをしています。

例えば、骨を作る時は「骨芽細胞」という細胞の働きによって行われています。この骨芽細胞から分泌される「オステオカルシン」というタンパク質は、ビタミンKの助けを借りて「カルボキシ化(活性化)」されます。

活性化されたオステオカルシンは、血液中のカルシウムを骨の土台(コラーゲン)に引き寄せ、しっかりと沈着させる「接着剤」のような役割を果たしています。

ビタミンKには、骨吸収と骨形成をコントロールする働きがある

また、ビタミンKは骨を壊す「破骨細胞」の過剰な働きを抑え、骨が溶け出すスピードを緩やかにする働きがあります。ビタミンKはこの「破骨細胞の過剰な働きを抑え、骨を作る骨芽細胞の産生を促進、活性化」させることで、骨の代謝を調節してくれています。

一方で、もしビタミンKが不足すると、未活性な状態のオステオカルシン(低カルボキシ化オステオカルシンucOC)が増えてしまいます。このucOCが増加すると、カルシウムが骨に定着できずにスカスカの状態を招いてしまいます。これが、ビタミンK不足における骨粗しょう症の主な原因です。

ビタミンKが不足すると血中ucOCが高くなり、骨が脆くなる

ビタミンKが不足すると、カルシウムと結合出来なかったucOCが血中に放出され、血中濃度が高まります。骨粗しょう症が疑われる場合は、原因にビタミンK不足が隠れていないかをチェックするためにも、「血中ucOC」を検査して頂くのがオススメです。

この他、ビタミンKには血管の石灰化を防ぐ「異所性石灰化」の防止が挙げられます。これは、いわゆる「カルシウムパラドックス」の解消です。

ビタミンKが不足すると、正常な骨形成が抑制され、骨を壊す「骨吸収」が促進されてしまいます。この骨吸収が促進されると、骨はもろくなる一方で、血液中のカルシウム濃度が上昇して血管壁に沈着し、動脈硬化を進行させてしまいます。

ビタミンKには、この血中にあるカルシウムを骨には届け、血管からは出すというGlaタンパク質(MGP)を活性化する働きがあります。これにより、カルシウムパラドックスを解消し、血管壁にカルシウムが沈着する「石灰化」を防ぐ働きが期待出来ます。

オステオカルシンには、インスリンの分泌を促進する働きもある

また、ビタミンK2によって活性化されるオステオカルシン(OC)には、すい臓に作用してインスリン分泌を促すという働きがあります。オステオカルシンが多く分泌されることでインスリンの働きが高まり、2型糖尿病の予防や改善にも繋がります。

前述したように、糖尿病と骨粗しょう症には深い関係があります。骨代謝を正常化させることが結果的に2型糖尿病の改善に繋がり、2型糖尿病の改善が骨粗しょう症の改善に繋がりますので、是非ともこの関係性を覚えておいてください。

このように、ビタミンKは正常な骨形成や骨代謝に無くてはならない栄養素です。体内では活性型ビタミンK2であるMK-4がこの働きを行っています。MK-4は、肉や卵など主に動物性食品に多く含まれているビタミンK2です。

ここまで聞くと、ビタミンK2を摂るなら活性型のMK-4を摂った方が良いのでは? と思いますよね。

実は、このMK-4は生体内の利用効率に優れていますが、食品などから直接摂取しても吸収効率が悪く、吸収してもそのままでは殆ど使われません。

体内では、主に植物に存在するビタミンK1(フィロキノン)や納豆など発酵食品に含まれるビタミンK2(メナキノン-7:MK-7)を活性型のメナキノン-4:MK-4に変換して利用しています。これは、MK-4特有の機能として遺伝子に対する作用があるため、遺伝子への過剰な作用を引き起こさないためにも、身体は前駆体であるMK-7から必要に応じてMK-4に変換して利用したほうが生体内利用効率が高いと考えられるためです。

そのため、ビタミンKを摂取する際はビタミンK2(メナキノン-7:MK-7)から摂取する方が吸収率も生体内利用効率も高く、オススメです。MK-7から必要な分だけ活性型のMK-4に変換することで、遺伝子への作用を適正に保ちながら、安全かつ効率的に骨を守ることが可能になります。

このMK-7は活性型ビタミンK2(MK-4)の前駆体として生体内の利用効率や血中での持続時間に優れていますが、生合成量が少ないために積極的な補給が望まれます。MK-7は主に納豆などの発酵食品に多く含まれていますので、積極的に取り入れてみてください。

ナンナン

なるほど・・・骨はカルシウム以外にも様々な栄養から作られているんだね

はる かおる

そうそう。骨と言えばカルシウムが思い浮かぶけど、カルシウムだけ補給しても骨は強くならないよ。骨質と骨量に関わる栄養をバランス良く摂取する事が鍵だね

あなたはどのタイプ? 体組成・データから分かる骨粗しょう症のタイプ

ここまで、骨粗しょう症の原因やリスクについて解説してきました。骨粗しょう症の原因には、エストロゲンの分泌量低下や生活習慣、糖尿病やビタミンK不足など、複数の要因が関係しています。分子栄養学的アプローチを解説する前に、まずはご自身がどのタイプに当てはまるのか、体組成や血液検査結果を参考に調べてみて下さい。

骨粗しょう症の主な原因4つのタイプ

  • 運動不足、ビタミンK不足、アルコール摂取など生活習慣が主に関係しているタイプ
  • 食べないダイエットなどを行っているタイプ(精神疾患含む)
  • 糖尿病・慢性腎臓病など疾病が関係しているタイプ
  • エストロゲンの減少など、年齢や性別が関係しているタイプ

※複数の原因が同時に関係している場合があります。

これらタイプは同じように骨粗しょう症を引き起こしますが、その原因も分子栄養学的アプローチも全く異なります。

そのため、骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチを行う場合は、ご自身のタイプがどのタイプに属するのかをよく理解し、自分にとって必要な分子栄養学的アプローチを行っていくことが大切です。

まず、運動不足、アルコール摂取など生活習慣が主に関係しているタイプについてです。

TypeA:栄養・運動不足、生活習慣タイプTypeB:食べないダイエットなどを行っているタイプ(精神疾患含む)
筋肉量が少ない
隠れ肥満・肥満である
運動する習慣が無い
車での移動や家で過ごすことが多い
お酒を飲む機会が多い
貧血を抱えている
ビタミンK不足、カルシウム・マグネシウム摂取不足等を指摘されたことがある
ホモシステイン値が高い
体重・筋肉量が少なく痩せ型
20代〜50代で食べないダイエットをしたことがある
糖質制限、カロリー制限を行っている
ファスティングを行ったことがある
食べずに運動することがある
体型・見た目をとにかく気にする
拒食症・過食症など摂食障害を抱えている

運動不足・生活習慣タイプは、主に日常における活動量低下や運動不足、アルコール摂取、栄養摂取不足などにより、骨を作る材料が不足したり、骨のリモデリングが十分に行われていない状態の人です。

上述したように、骨を作り替えて修復するためには、運動などによる骨への刺激が必要になります。運動不足の状態では骨への刺激が足りないため、カルシウムやビタミンKなどを摂取しても骨のリモデリングが十分に行われません。

また、アルコールなどを日常的に摂取している場合は、アルコールによって骨を作るための骨芽細胞の働きが抑えられたり、利尿作用によってカルシウムやマグネシウムの排泄が促されて不足したり、糖尿病や腎臓病のリスクが高まったりします。

この他、日常的なアルコール摂取では、ビタミンB群であるビタミンB6やビタミンB12、葉酸が不足しやすくなることも知られています。これらビタミンB群は、アルコール代謝にも関わっている栄養素です。ビタミンB群が不足することで骨粗しょう症も起こりやすくなります。

例えば、ビタミンB6やビタミンB12、葉酸には、必須アミノ酸である「メチオニン」を代謝した過程で生成される「ホモシステイン」を再度メチオニンに戻して無毒化してくれる働きがあります。

このホモシステインには強力な「酸化・糖化」作用があるため、蓄積すると血管障害や動脈硬化、脳卒中や認知症のリスクを高める要因になります。

ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸が不足するとホモシステインが蓄積し、骨粗しょう症になりやすくなる

さらに、ホモシステインには身体を糖化させる(コゲさせる)働きが強いため、骨の鉄筋部分であるコラーゲンが糖化して骨質が悪くなります。このことから、ビタミンB群不足によるホモシステインの蓄積は、骨粗しょう症のリスク要因の一つです。ホモシステインの蓄積は血液検査で調べられますので、合わせて検査を行ってみて下さい。

この他、「ビタミンK」の不足は骨粗しょう症を引き起こす要因の一つです。ビタミンKは、上述したように破骨細胞の働きを抑制したり、骨芽細胞の働きを促進したりする働きがあります。このビタミンKが不足することでucOCの増加に繋がり、骨粗しょう症の原因になります。こちらのタイプに当てはまるかどうかは、是非ucOCの検査を受けてみて下さい。

これらタイプに当てはまる方は、まず第一に運動を取り入れる、お酒を控えるなど生活習慣の改善が必要です。あわせて、筋肉の材料となるタンパク質や骨のリモデリングに必要なカルシウム・マグネシウム、ビタミンKなどの栄養も不足している可能性が高いですので、栄養もしっかり補給してください。

次に、TypeBの「食べないダイエット等を行っているタイプ」です。こちらのタイプはTypeAの特徴と似ているものの、違いとしては自らの意思で食事量や摂取カロリーを抑えすぎてしまったり、拒食症など摂食障害などによって十分な栄養や食事量が摂れなくなってしまったタイプです。

例えば、食事量やカロリー摂取を抑えすぎてしまう理由として、「太りたくない」「体型・見た目をとにかく気にしすぎてしまう」などがあげられます。また、添加物や糖質、脂質などを過剰に避ける「健康的な食事を意識しすぎてきる」場合なども当てはまります。

これらは現時点で行っていなかったとしても、若い頃に「食べないダイエット」や「無理な減量、食事制限」行っていた場合も骨粗しょう症のリスクが大幅に高まると言われています。これは、一般的に20代の頃に骨量が最も多くなる時期であり、この骨量貯金が最も多い年代で骨量を減らしてしまうと、その後は少ない骨量貯金を使い果たすリスク(骨粗しょう症リスク)が高くなるためです。

そのため、年齢や体型によらず、無理なダイエットや食事制限は行わないことが大切です。現時点で食事量や摂取カロリーが不足している場合は、年齢や状態に応じた適切な食事を行う必要があります。また、これら理由に摂食障害など精神的な要因が関わっていることもあるため、その場合はメンタル面のケアを行う事も必要です。メンタル的なブロックを外しつつ、カロリーのある物を摂取していけるように整えていきましょう。

この2つのタイプは生活習慣や栄養不足が主に関係しているため、生活習慣の改善によってリスクをコントロール出来る可能性が高いタイプです。

そのため、分子栄養学的アプローチを行う際には「生活習慣の改善や、運動などによる身体作りのため」に、栄養やサプリメントを用いるという考え方が大切です。

TypeC:糖尿病・腎臓病など疾患タイプTypeD:更年期・遺伝性タイプ
糖尿病・腎臓病などを抱えている
甲状腺機能亢進症と診断されている
関節リウマチと診断されている
アトピーやアレルギーを抱えている
ピロリ菌に感染している
胃腸を切除している
更年期以降に骨粗しょう症になった
親族に骨粗しょう症の患者がいる(特に母娘)
親族が糖尿病家系である



次に、「糖尿病・腎臓病など疾患を抱えているタイプ」と「更年期・遺伝性タイプ」です。このタイプは、何らかの疾病や遺伝的な要因、年齢や性別など、自身の努力だけではコントロール出来ない要因が関係しているタイプです。

例えば、糖尿病や腎臓病、関節リウマチや甲状腺機能亢進症を抱えている方が、その疾病を原因として骨粗しょう症を発症している場合になります。

糖尿病や腎臓病は、上述したように骨粗しょう症と非常に関係が深い疾病です。生活習慣が原因の2型糖尿病はもちろん、Ⅰ型糖尿病でも骨粗しょう症のリスクが高まります。

また、関節リウマチの方は一般の人と比べて約2倍の確率で骨粗鬆症を合併し、骨折リスクも高い(1.5〜2.4倍)と言われています。これは、慢性的な炎症性サイトカインによる骨破壊と、治療に用いるステロイド薬の副作用が主な原因です。

同じく、アトピーやアレルギーも慢性的な炎症に加えて長期的なステロイドの内服を行うため、骨密度にも影響を与えます。例えば、アトピー性皮膚炎患者は、健康な人と比較して骨粗鬆症リスクが56%、骨折リスクが8%高いという研究結果があります。1

これらは骨粗しょう症の原因に疾病が関わっているため、これら疾病の治療に加えて適切な栄養補給、運動習慣を取り入れることが大切です。2型糖尿病やアトピーやアレルギーの中には、生活習慣が関係している場合も多くあります。疾病の改善、骨粗しょう症の改善のためにも、食生活や運動習慣など、生活習慣を正していくようにして下さい。

それから、骨粗しょう症の代表的なタイプに「更年期・遺伝性タイプ」があります。こちらは、女性ホルモンの減少など年齢や性別、家族性の原因が関わっているタイプになります。

例えば、骨粗鬆症は遺伝的要因が大きく、親や姉妹に患者がいる場合、発症リスクが高まる(特に母娘間では骨密度の約70%が関連する)と言われています。ただ、骨粗しょう症は遺伝だけで決まるわけではなく、食事・運動・閉経などの生活習慣や環境因子も大きく影響しています。

そのため、遺伝だからと諦めるのでは無く、食生活の改善や運動習慣を取り入れるなど生活習慣の改善も重要です。家族性などリスクが高い場合は、早期からの骨密度検査をオススメします。

しかし、中には骨の代謝に関連する遺伝子の異常などが関係している場合もあります。糖尿病・腎臓病など疾患タイプと同じく、一部の方は体質や年齢など自分ではコントロール出来ないタイプもあります。

その場合、分子栄養学アプローチでは、自分ではコントロール出来ない部分(病気や加齢・遺伝など)に対してサポートを行うという目的で栄養やサプリメントを摂取していきます。

タイプによって分子栄養学的アプローチの目的もやり方も異なってきますので、まずはご自身がどのタイプなのかをチェックすることが大切です。

ナンナン

えっ、骨粗しょう症の原因って人によって違うの❗❓

はる かおる

あまり知られてないけど、骨粗しょう症には人によって原因となるタイプが存在しているよ。もちろん、複数が複雑に関係している場合もあるから、このあたりを見極めることが大切だね

より正確な分子栄養学的アプローチを行うために。チェックしたい体組成項目

続いて、ご自身がどのタイプに属しているのか、骨粗しょう症の状態や原因を探るためにチェックしたい体組成項目・血液検査項目です。

骨粗しょう症を改善していくためには、ご自身の身体にどれだけ筋肉量があるかや、骨量があるか、痩せ過ぎや太り過ぎが無いなどを把握して改善していく必要があります。

その為にも、まずは体組成計でご自身の体組成をチェックしてみてください。特にチェックしておきたい項目は次の通りです。

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体組成項目意味 骨粗しょう症との関連
BMI体重(kg)÷身長(m)の2乗で算出される
肥満度の指標
痩せ過ぎ、太り過ぎの指標。
特に低体重では骨粗しょう症のリスク高。
体脂肪率体重に占める脂肪の重さの割合
多いほど体脂肪が多い
過剰な体脂肪は糖尿病のリスク増加。
骨格筋自分の意志で動かせる筋肉の量
(手足の筋肉など)
骨を支えている筋肉の量。
低下はサルコペニア・ロコモ、
骨粗しょう症のリスク
筋肉量骨格筋に、平滑筋(内臓など)を含めた量低下はサルコペニア・ロコモ、
骨粗しょう症のリスク
タンパク質 筋肉や臓器、ホルモンなどの構成成分
低値はタンパク質不足
不足すると筋肉量、骨質が低下。
除脂肪体重体重から脂肪量を除いた、
筋肉・骨・水分などの重さ。高いほど良い
骨質、筋肉量の指標。
低値は筋肉量低下、骨粗しょう症のリスク
内臓脂肪肝臓やすい臓など内臓周りにつく脂肪。
高いほど隠れ肥満のリスク
脂質異常症に直結する指標
内臓脂肪の増加は糖尿病のリスク。
骨量骨に含まれるカルシウムなどのミネラル量。
低値は骨粗しょう症のリスク
低値は運動不足、筋肉量低下
骨代謝の低下は糖尿病、脂質異常症のリスク
体型BMIと体脂肪率、内臓脂肪などの
バランスから判定される区分。
「痩せ・隠れ肥満・肥満」は、
見た目が普通でも骨粗しょう症のリスク
骨粗しょう症と関連のある体組成項目

これら体組成項目では、現在の体型が痩せ過ぎなのか、隠れ肥満なのか、筋肉量や骨量ががどれくらいあるのかをチェックすることが出来ます。この体組成の測定で、「痩せ」や「隠れ肥満」などと判定され、筋肉量や骨量が低い高い場合には要注意です。

もしそのような場合は、食生活や生活習慣を見直し、運動を取り入れて筋肉をつけていく、骨に刺激を与えていくことが骨粗しょう症の改善に繋がります。食生活の改善や運動習慣も分子栄養学実践の一環ですので、取り入れてみてください。

この体組成のチェックは、毎日体組成計に乗って体組成をチェックする(推移を見ることが大切)です。体組成は日や時間帯によって変動が大きいため、一度測定しただけではあまり参考になりません。

出来れば、朝起きたときのトイレ(小)を済ませた後に毎日測定する習慣を付けましょう。3ヶ月〜6ヶ月と測定していき、徐々に筋肉量が増えていたり、骨量が増えていけば正しい分子栄養学を実践している目安になります。

逆に、毎日測定していても筋肉量や骨量等の推移に変化がなかった(横ばい)場合、行っている分子栄養学的アプローチに何か問題があるか、疾病など別の原因が隠れているかもしれません。

このようなことも推移をチェックすることで初めて分かりますので、体組成計には毎日乗って推移をチェックしていくようにして下さい。

DXA検査で自分の骨量・骨密度を正確に知る

続いて、骨量と骨密度の検査です。骨粗しょう症では特に背中や腰、足の付け根の骨が骨折しやすく、これらの箇所の骨折はその後の生存率や寝たきりリスクなどにも影響を与えます。

そのため、骨粗しょう症の検査で骨密度や骨量を測定する際は、腰椎や大腿骨頸部など生存率や寝たきりリスクに影響を与える箇所をしっかりと検査しておくことがオススメです。

先ほど解説した体組成計でも骨量が測定できたり、一般的な骨粗しょう症の検査である「超音波検査」でも骨量を測定したりすることが出来ますが、実は測定部位が一部分のみ(踵骨(しょうこつ)や手首のみ)で、腰椎や大腿骨頸部などの骨密度は分かりません。

骨粗しょう症の検査を行う際は、超音波検査やマイクロデンス測定法ではなく、DXA法(デュアルエネルギーX線吸収測定法)での検査がオススメです。

骨量・骨密度を調べる検査。分子栄養学ではDXA法がオススメ

例えば、一般的な骨粗しょう症の検査として超音波検査があります。超音波検査は、かかとやすねの骨に超音波を当てて骨密度を測定する方法です。こちらはX線を使用していないため、妊娠中の方でも安全に測定することが可能というメリットがあります。

しかし、他の方法に比べて精度が低いため、体全体の骨密度を評価したり骨粗しょう症の診断をしたりするには適していません。

超音波法

  • 超音波を用いて骨密度を評価する方法。
  • 超音波を用いるため、放射線を使用せず安全。妊娠中の方にも使用可。
  • 検査は数分で完了し、即時に結果が得られる。
  • 他の骨密度測定方法に比べて低コスト。
  • 検査装置が比較的小型で、診療所や家庭でも使用可能。
  • 但し、骨密度を直接測定しているわけでは無いため、他の方法に比べて精度が低い。

体全体の骨密度の評価や、骨粗しょう症の診断をするのには適していない。

一方でDXA法は、2種類のX線を用いて、腰椎や大腿骨などの骨密度を測定する方法です。こちらは複数の骨部位の密度を一度に測定できることに加え、X線を使用しますが放射線量は非常に小さく被曝量は微量なことがメリットです。

測定精度も最も高く、全身の骨密度評価も可能なことから早期の骨粗鬆症の発見や診断に適しています。ただ、DXA法は他の検査に比べて検査時間が長く、設備も大型なため専門の医療施設でのみ検査可能というデメリットがあります。また、検査費用も比較的高く、妊娠中の方や授乳中の方は検査することが出来ません。

DXA法(デュアルエネルギーX線吸収測定法)

  • 2種類のX線を用いて、腰椎や大腿骨などの骨密度を測定する方法
  • X線を用いるため被爆リスクがあるが、被曝量は微量
  • 検査時間が比較的長く、検査に時間がかかる
  • 他の検査法に比べてコストが高い。
  • 検査装置が大型なため、専門の医療機関でのみ測定可。
  • 全身の骨密度や複数の骨密度が測定可能
  • 背骨や大腿骨など需要部分の骨密度が最も正確に測定できる

全身の骨密度が測定できることに加え、精度が高いため、骨粗しょう症の早期発見や診断に適している

ただ、一般的に骨粗しょう症のリスクは閉経後の女性が高いことから、妊娠中や授乳中という方は少ないと思います。検査費用は高くなりますが、腰椎や大腿骨などの骨密度が正確に測定できるため、DXA法での検査がオススメです。

骨粗しょう症においては特に「腰椎や大腿骨」の骨折が最もリスクになりますので、是非検査を受けて正確な骨量や骨密度、骨折リスクを調べてみてください。

骨粗しょう症、インスリン抵抗性・糖尿病などと関連のある血液検査項目

次に、体組成項目に加えてチェックしたい血液検査項目です。血液検査項目では、タンパク質の状態や糖代謝、脂質代謝、骨代謝、鉄代謝、甲状腺機能や消化能力などをチェックすることで、骨粗しょう症やインスリン抵抗性、糖尿病などのリスクを知ることが出来ます。

一般的に骨粗しょう症では骨量や骨密度の確認しかしない方が多いと思いますが、その他多くの血液検査項目も関連がありますので、是非チェックしてみて下さい。

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検査項目意味 骨粗しょう症や糖尿病との関連
TP
総タンパク
血液中のタンパク質の総量。
栄養状態の指標
骨の土台(コラーゲン)の材料。 
不足は骨質の低招く。
ALB
アルブミン
血液中に最も多いタンパク質。
長期的な栄養状態を示す
カルシウムの運搬役。 
低値は骨への材料輸送効率を下げ、骨折リスクを高める。
RBC
赤血球数
酸素を運搬する細胞。
骨髄で産生される
貧血の指標。 
鉄は骨の土台(コラーゲン)の材料となる。
貧血では骨のリモデル(作り替え)を停滞させる。
HB
ヘモグロビン
酸素を運搬するタンパク質。貧血の指標。 
鉄は骨の土台(コラーゲン)の材料となる。
貧血では骨のリモデル(作り替え)を停滞させる。
MCV
平均赤血球容積
赤血球の大きさの平均値高値はVB12・葉酸不足の指標
アルコールの多飲やホモシステイン代謝に関係。
不足で増えるホモシステインは骨のコラーゲン結合を破壊する。
フェリチン体内の貯蔵鉄量。
がんや慢性炎症があると上昇する
十分な貯蔵鉄はコラーゲン合成の必須要素。 
不足は骨を脆くし、過剰(炎症)は骨吸収を促進させる。
CRE
クレアチニン 
筋肉の代謝産物。
腎機能の指標
筋肉量と相関。 
低値は筋肉不足(=骨への刺激不足)を示唆。高値はビタミンD活性化不全を招く。
CPK
クレアチンキナーゼ
筋肉に多く含まれる酵素。
筋肉の損傷などで上昇
筋肉量の指標。
 低値はサルコペニア(筋減少症)、ロコモのリスク。骨を支える力が弱い。
GOT
(AST)
肝細胞や筋肉に存在する酵素。
細胞の損傷で上昇
ビタミンB6の需要状態を反映。 
骨のコラーゲン架橋(強さ)に必要なB6不足の推測に用いる。
GPT
(ALT)
主に肝細胞に存在する酵素。
肝臓特異性が高い
脂肪肝・インスリン抵抗性。 
肝臓の糖代謝悪化は、骨の糖化(脆さ)に直結する。
γ-GPT
γ-グルタミル
トランスペプチダーゼ
グルタチオンなどのγ-グルタミル基
の反応に関わる酵素。胆汁うっ滞や飲酒、脂肪肝などで上昇
酸化ストレスの指標。 
インスリン抵抗性や飲酒による骨代謝悪化を反映しやすい。
ALP
アルカリフォスターゼ
亜鉛含有酵素
骨粗しょう症や成長期などで高値
骨形成の勢いを反映。 
高値は骨の壊れすぎを補おうとしている状態。低値は亜鉛不足による骨形成不全。
25-0HビタミンD
血中ビタミンD濃度
体内のビタミンD充足度を示す指標カルシウム吸収の要。
 欠乏は骨密度低下だけでなく、インスリン分泌も低下させる。
CRP
C反応性タンパク
炎症で反応するタンパク質0.06mg/dLをカットオフ値とし、
これを超える場合は慢性炎症の存在。
アトピーやアレルギー、リウマチなどのリスクの指標
唾液中ヘモグロビン唾液中に混じった血液の成分歯周病の指標。
歯周病菌はインスリン抵抗性を悪化させ、骨吸収を促進する。
唾液中乳酸脱水素酵素歯肉などの細胞損傷で唾液に出る酵素口腔内の炎症指標。
口腔内の炎症は、骨粗しょう症を悪化させるサイトカインを放出する。
Zn
血中亜鉛濃度
血液中の亜鉛濃度
低値は亜鉛不足、皮膚炎など
骨形成のスイッチ。
 骨芽細胞の活性化とインスリンの合成に不可欠なミネラル。
Cu
血中銅濃度
血液中の銅濃度
低値はウィルソン病、高値は白血病など
コラーゲンの強化。 
骨の鉄筋を束ねる酵素の材料。亜鉛とのバランスが崩れると骨が脆くなる。
Zn/Cu
亜鉛/銅比
亜鉛と銅の比。比率の低下は酸化ストレスを増大させ、
骨質劣化や糖尿病リスクが高まる。
亜鉛と銅比が1.1以下では亜鉛不足
の可能性
BS
血糖値
血液中のブドウ糖濃度
※空腹時に測定
骨の糖化(サビ)、ミネラル代謝悪化と関連。
 高血糖はカルシウム代謝の悪化や糖化を促進し、骨質を悪化させる。
HBA1c
ヘモグロビンエーワンシー
1〜3ヶ月の平均血糖値骨の糖化(サビ)、ミネラル代謝悪化と関連。
 高血糖はカルシウム代謝の悪化や糖化を促進し、骨質を悪化させる。
CPR
(Cペプチド)
インスリンの分泌量を反映膵臓の余力。 
自分のインスリンがどれだけ出ているか。不足も過剰も骨代謝を乱す。
1,5AG
1,5アンヒドログルシトール
短期的な血糖値の状態を反映食後高血糖の指標。
 血糖スパイクが多いと、骨の老化物質(AGEs)が急増し、骨質の悪化を招く
U-Ca
尿カルシウム
尿中へのカルシウム排泄量を示す
高値は骨吸収促進の可能性
骨の流出サイン。
 高値は骨からカルシウムが溶け出している、またはビタミンD/K不足の可能性。
TSH
甲状腺刺激ホルモン
脳の下垂体から分泌され、T4・T3の
合成・分泌を促す刺激ホルモン
代謝のコントロールの指標。
 異常(特に機能亢進)は骨のリモデリングを早めすぎて骨をスカスカにする。
FT4
遊離サイロキシン
甲状腺から分泌される主要なホルモン(前駆体)。
FT4はFT3に変換され活性を持つ
代謝のコントロールの指標。
 異常(特に機能亢進)は骨のリモデリングを早めすぎて骨をスカスカにする。
FT3
遊離トリヨードサイロキシン
実際に細胞で働く活性型の甲状腺ホルモン。
TSHとともに甲状腺機能を推定
代謝のコントロールの指標。
 異常(特に機能亢進)は骨のリモデリングを早めすぎて骨をスカスカにする。
PGⅠ
ペプシノーゲンⅠ
胃酸の分泌機能を示す胃酸の分泌機能の指標。
低値ではタンパク質、ミネラルの吸収効率が低下する。胃酸抑制剤の服用で擬高値
PGⅡ
ペプシノーゲンⅡ
胃粘膜の炎症の状態を示すアルコールやピロリ菌などの影響
で胃粘膜に炎症が発生すると上昇
PGⅠ/PGⅡ比
ワン・ツー比
PGⅠとPGⅡの比。
低値は胃粘膜の萎縮を示す
アルコールやピロリ菌などの影響
で胃粘膜に萎縮が発生すると低下
HPIGG抗体判定
ピロリ菌抗体
ピロリ菌抗体の有無(+)はピロリ菌感染の疑い。
ピロリ菌の感染は消化能力の低下、インスリン抵抗性のリスク高
OC
オステオカルシン
骨芽細胞の活性状態を示す。
骨形成マーカー
 骨を作る指標。
インスリン感受性を高める働きも持つ。
ucOC
未成熟オステオカルシン
骨質の健全性を示す
高値は骨折リスク上昇
ビタミンK不足の指標。
 高いとカルシウムが骨に定着できず、血管へ流出している証拠
TRACP-5b破骨細胞の活性化状態を示す
骨吸収マーカー
骨が壊れるスピードを表す。
 骨密度低下の予測に用いる。更年期以降に急増しやすい。
骨粗しょう症、インスリン抵抗性・糖尿病などと関連のある血液検査項目(主要なもの一部を掲載)

これら項目の中で、特に「オステオカルシン」「ucOC」「TRACP-5b」「血中ビタミンD濃度」「クレアチニン」「クレアチンキナーゼ」などの数値をチェックすることで、骨粗しょう症や筋肉量低下(ロコモ)のリスクを知ることが出来ます。

また、「尿中カルシウム」や「1,5AG」、「Cペプチド」の項目を調べることで、糖尿病性の骨粗しょう症かどうかも知ることが可能です。

血液検査でもサルコペニア肥満のリスクを知ることが可能

一般的に、骨粗しょう症と言えば「骨量・骨密度」の検査を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、骨は筋肉で支えられ、筋肉は骨で支えられていることから、分子栄養学では骨量や骨密度以外にも、「骨質」や「筋肉量」なども重要視しています。また、骨質に関連する「貧血」や「糖代謝の悪化」「慢性炎症」や「甲状腺機能」なども同時に見ていく事が特徴です。

そのため、もし貧血が見られた場合や、アトピーやアレルギー、リウマチなどを抱えている場合、糖尿病を抱えている場合などは骨粗しょう症のハイリスクとして、骨に対するアプローチ以外にもこれら疾病によって消耗しやすい栄養素を補給する分子栄養学的アプローチの実践も同時に推奨します。

また、タンパク質がしっかりと消化吸収出来ているかを調べるためにも、ピロリ菌の検査やペプシノーゲンの検査を推奨することもあります。一見すると全く関係ないように思えるかもしれませんが、骨の健康は全身の健康にも関連していることをよく理解して実践することがポイントです。

基本的に、骨の健康や筋肉量などは20代をピークに、年々低下していく一方になります。そのため、数値を改善させることを目標とするのでは無く、数値がなるべく下がらないように努める、適切な範囲を維持するよう努めて下さい。

分子栄養学の実践におけるコレステロール値の目安はおおよそ次のような範囲です。

分子栄養学の実践における骨粗しょう症関連項目値の目安

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検査項目意味数値の目安
OC
オステオカルシン
骨芽細胞の活性状態を示す。
骨形成マーカー
3〜13 ng/mL
ucOC
未成熟オステオカルシン
骨質の健全性を示す
高値は骨折リスク上昇
4.5 ng/mL未満
TRACP-5b破骨細胞の活性化状態を示す
骨吸収マーカー
男性 590
女性420
mU/dL以下
U-Ca
尿カルシウム
尿中へのカルシウム排泄量を示す
高値は骨吸収促進の可能性
10mg/dL以下
25-OHビタミンD
血中ビタミンD濃度
骨吸収・骨形成バランスに関係
低値は骨粗しょう症リスク上昇
80〜100ng/mL
骨の状態をチェックできる血液検査項目

この数値はあくまで目安ですので、この範囲にあればOKという訳ではありません。その人の状態などによって変わりますので、ご自身の最適な状態を知りたい場合は後述するオーソモレキュラー療法の血液検査を受けて下さい。

ちなみに、血液検査ではカルシウム、マグネシウムの血中濃度も測定することが出来ます。これら数値を見ることでカルシウム不足やマグネシウム不足が分かるのでは? と思いますよね。しかし、血液検査で行うカルシウムやマグネシウムの血中濃度をみて、カルシウムやマグネシウムの不足状態は分かりません。

これは、カルシウムやマグネシウムの血中濃度は体内で一定になるよう、厳密にコントロールされているためです。常に血中濃度が一定になるよう保たれているため、口腔摂取したカルシウムやマグネシウムの摂取量は全く反映されません。

もし、血中のカルシウムやマグネシウムの濃度に変動が見られた場合は、腎機能の異常を疑います。これは、主に腎臓がカルシウムやマグネシウムの血中濃度をコントロールしているためです。

骨代謝の異常など骨の健康は、糖代謝の悪化や腎機能の異常、鉄代謝の悪化など様々な代謝異常と関連しています。骨密度以外にもその他の代謝関連項目など全身の状態を見ながら実践していってください。

ナンナン

なるほど・・・体組成と血液検査のデータで、おおよそのタイプと骨粗しょう症になっている原因が分かるのか💧 ちょっと見たくないかも・・・

はる かおる

体組成や血液検査のデータは、人によってはあまり見たくないものかもしれないけど、そこは我慢して自分と向き合うことが大切だよ

50代の女性は必ずはじめたい。骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチ

ここからは、いよいよ骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチについての解説です。

骨粗しょう症には、運動不足や栄養不足、食べないダイエットなど生活習慣が関わっているものと、消化吸収能の低下や甲状腺機能亢進症、関節リウマチなど疾病が関わっているものがあります。

ここでは、主に運動不足や栄養不足など生活習慣が関わっているタイプの分子栄養学的アプローチについて解説していきます。

この生活習慣が関わっているタイプでは、運動不足や食生活の問題、栄養状態が関係している事が殆どですので、まずはしっかりと身体を動かして栄養補給を行うことが大切です。

一般的にはカルシウム製剤やビタミンD製剤などお薬を飲んでいれば治ると思われていることが多くありますが、薬だけを飲んでいても骨粗しょう症は改善出来ません。骨粗しょう症は生活習慣病の一種とも言われている病気ですので、このあたりをよく理解して実践していきましょう。

骨対策① 運動習慣を取り入れる・筋肉をつけて体系を整える

骨粗しょう症の改善のためにまず第一に行いたいことが、運動習慣です。骨粗しょう症の原因の1つに運動不足や筋肉量の低下が関係しており、筋肉量のアップや骨への刺激は欠かせません。

特に、骨を作るためには骨芽細胞からの指令が必要で、この指令は骨に衝撃や刺激が与えられることで行われます。骨のリモデリングは運動などで負荷や衝撃を与えることではじめて行われるため、骨粗しょう症の改善には運動習慣を取り入れることが大切です。

骨形成を行うには、運動によって骨に刺激を与えることが大切

この運動は、ランニングなどの有酸素運動よりも、筋トレなどの無酸素運動がオススメです。というのも、骨を丈夫にしたい場合、筋肉量を増やすことが骨の強化に直接的に繋がるためです。実は、筋肉は骨を支え、骨は筋肉を支えていることから、この筋肉が減少すると骨も弱くなり、筋肉量が十分にあると骨も強くなる(筋肉量に比例する)という関係性にあります。

そのため、単に骨に刺激を与えるだけではなく、筋肉をつけていく、筋トレをしていくことが骨の健康に直結します。

この時行う筋トレは、太ももの筋肉やおしりの筋肉など、特に下半身の大きな筋肉を鍛えてくと効果的です。スクワットやウェイトトレーニングなどは、太ももなど下半身の筋肉量アップが期待出来ます。下半身を鍛えることで丈夫な足腰に整え、ロコモや転倒のリスクを抑えられます。

また、背中の筋肉、胸の筋肉、二の腕など、上半身も鍛えていくことも重要ですので、バランス良く筋トレしてみてださい。

食事改善と共に、運動して筋肉をつけることが重要

また、女性の場合はヨガ、ピラティスなど体幹(インナーマッスル)を鍛える運動もオススメです。激しい運動が苦手な方は、ウォーキングから始めていただいても構いません。ご自身の好みや状態なども考慮して、運動する習慣を取り入れていきましょう。

骨対策② 骨粗しょう症の場合に取り組みたい食事の基本

続いて、骨粗しょう症の場合に取り組みたい食事と基本です。骨粗しょう症では「カルシウムが多いを食べる」というイメージですが、それだけでは無く筋肉を作る材料のタンパク質をしっかり摂っていくことが重要になります。筋肉量の増加が骨の健康に繋がりますので、運動と一緒に必ず行うようにして下さい。

骨粗しょう症対策には、筋肉と骨の材料となるタンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取する

例えば、運動時は、身体を動かすためのエネルギー源と、壊れた筋肉を修復するためのタンパク質の両方が必要になります。

この筋肉の材料となるタンパク質や食事が不足していると、筋力アップに繋がらず、骨粗しょう症の改善には繋がりません。活動量に見合った量を摂取するようにして下さい。

具体的には、運動の前と後には、しっかりと炭水化物、タンパク質、脂質を摂取する等です。特に糖質はエネルギーとして使いやすいため、運動前には茶碗一杯(150g〜200g)程度のご飯をしっかり摂ることがポイントです。運動後も、バナナやリンゴなどの糖質を補給した方が良いですね。

この他、運動の前と後にはプロテインやBCAAなどアミノ酸を摂取する、DHA・EPAなどオメガ3系脂肪酸を含めた脂質もバランス良く摂取するようにして下さい。一日に必要なエネルギーの20%〜25%は脂質から摂るのが良いと言われています。

一日に摂りたいタンパク質量の目安

タンパク質については、体重あたり1.0g〜1.5kg程度が目安です。体重60kgの人なら、60g〜90gのタンパク質量が目安になります。100gのお肉にはおよそ15g〜20g程度のタンパク質が含まれていますので、食事と合わせて足りない分はプロテインを活用してみてください。

この食事を基本に、ビタミンB群やカルシウム、ビタミンDやビタミンK等が多く含まれている食事も取り入れていきましょう。例えば、赤身肉にはビタミンB群や鉄分、タンパク質が含まれています。

カルシウムは小魚や牛乳などに多く、ビタミンDは魚やキノコ類に多く含まれています。骨粗しょう症に欠かせないビタミンKは、納豆や卵に多く含まれています。バランスの良い食生活を行って、これら栄養素も取り入れるようにしてみて下さい。

ナンナン

食事の見直しと運動かぁ・・・一番苦手かも💧

はる かおる

運動が苦手な人も多いね。でも、元気になったら活動しないと勿体ないし、健康になるのが目標なら今から運動して活動していくほうが良いと思うよ

骨対策③ 適切な栄養補給と運動が鍵。食事・運動と一緒に取り組みたい分子栄養学的アプローチ

続いて、食事や運動と一緒に取り組みたい分子栄養学的アプローチのご紹介です。骨粗しょう症における分子栄養学的アプローチでは、薬のように数値を改善させるために行うのでは無く、身体の機能を正常化するために栄養を補給します。

例えば、骨密度・骨質の改善には、運動・筋力アップが不可欠です。運動・筋力アップには栄養が必要で、そのためにサプリメントを摂取するという感じです。

分子栄養学的アプローチによって直接、骨を強化するわけではありませんので、ご注意ください。今回は、分子栄養学的アプローチで用いる栄養素の種類が多いので、重要な一部を解説します。

骨質の構成成分、筋肉の材料に欠かせないタンパク質をしっかり摂取する

タンパク質は肉や魚などの食べ物からでも摂取することが出来ますが、それだけでは摂取量が足りない場合があります。

また、ピロリ菌の感染や消耗性疾患など、人によってはタンパク質が上手く消化吸収出来なかったり、必要量が多かったりする場合があります。

人によって適切な補給方法や摂取量が異なりますので、オーソモレキュラー療法の血液検査を受けてご自身に合った方法でタンパク質を摂取していきましょう。

例えば、タンパク質摂取量の1つの目安として、自身の体重(kg)分×1〜1.5gを摂取するというものがあります。体重が40kgの人なら、およそ40g〜60gが一日のタンパク質量摂取目安です。

自身の消化能力に応じて適切にタンパク質を摂取する

私達が食事で食べる肉や魚には、生の状態で100gあたり大体20g程度のタンパク質が含まれていると言われています。調理方法などによっても変わりますが、普通に調理して食べると大体10〜15g程度は摂取することが可能です。

もし、体重40kgの人が40gのタンパク質を摂取したい場合、一日あたり250g〜400gの肉を食べる必要があります。ただ、元から食べる量が少ない方にとっては、この量の肉を毎日食べ続けるのはなかなか難しいですよね。

そこで是非とも取り入れたいのが「プロテイン」です。プロテインは「筋トレをしている人が飲むもの」というイメージがありますが、筋トレをしていない人でも積極的に摂取したいサプリメントです。

プロテインなら、毎日大量の肉を食べなくても、手軽にタンパク質を補給することが出来ます。ものにもよりますが、10gのプロテインパウダーからは7g〜8g程度のタンパク質を摂取することが可能です。

このプロテインを上手く取り入れて、まずはしっかりとタンパク質を補給してみてください。プロテインには「ホエイプロテイン」や「大豆プロテイン」など様々な種類がありますが、筋肉量が低い方は消化吸収しやすくBCAAというアミノ酸が豊富な「ホエイプロテイン」がオススメです。

プロテインの種類とオススメの人

なるべく質の良いホエイプロテインを、一日に最低でも20g〜30gは摂取するようにしてみて下さい。

ただし、骨粗しょう症の方の中には、ピロリ菌に感染していたり消化吸収能が低下していてタンパク質が上手く消化吸収出来ない場合があります。この場合は、タンパク質の消化を助けてくれる「消化酵素」を併用したり、タンパク質を分解した状態の「アミノ酸」を利用していただくのがオススメです。

タンパク質はアミノ酸に分解されて吸収される

私達が肉や魚から摂取しているタンパク質は、「アミノ酸」という細かな分子の粒が鎖のように繋がった状態になっています。このタンパク質を摂取すると、胃や腸でタンパク質の鎖が切られてバラバラにされ、アミノ酸の状態にされて吸収されています。

イメージとしては、真珠のネックレスがタンパク質だとすると、このネックレスをバラバラにしたものが「アミノ酸」です。

消化吸収能に問題が無い人、健康な人ではこのタンパク質の鎖をうまくバラバラにしてアミノ酸として吸収出来るのですが、胃腸の調子が悪かったり、消化吸収能が低下している場合では、このタンパク質をアミノ酸まで上手く分解できなくなってしまいます。

そのような方は、タンパク質の消化を助けるために「消化酵素」を追加したり、タンパク質を既に分解した「アミノ酸」の状態で摂取するようにしてみて下さい。

このアミノ酸には、一言で言っても様々な種類があります。大まかに分けて体内で合成することが出来る「必須アミノ酸」と合成可能な「非可欠アミノ酸」があり、基本的にはどちらもバランス良く摂取していただくのがオススメです。

アミノ酸の種類
必須アミノ酸非可欠アミノ酸
バリン
イソロイシン
ロイシン
メチオニン
リジン
フェニルアラニン
トリプトファン
スレオニン
ヒスチジン
グリシン
アラニン
セリン
チロシン
システイン
アスパラギン
プロリン
アスパラギン酸
グルタミン酸
アルギニン※
グルタミン

※アルギニンは小児では必須アミノ酸に含まれる。

私達の身体は20種類のアミノ酸から構成されており、どれか1つでも欠けるとタンパク質の合成がうまく出来なくなってしまいます。また、非可欠アミノ酸は体内でも合成することが出来ますが、その材料には必須アミノ酸が必要になります。非可欠アミノ酸が不足すると必須アミノ酸が浪費されてしまうため、非可欠アミノ酸も必須アミノ酸と同じく十分な摂取が必要です。

また、胃粘膜の状態や消化吸収能の状態によっては、グルタミンを多く摂取した方が良い人もいます。タンパク質の最適な摂取量や方法は、状態や人によって大きく異なりますので、最適な摂取方法を知りたい方はオーソモレキュラー療法の血液検査を受けてみて下さい。

自身の消化能力を考慮し、プロテイン又はアミノ酸を摂取する

ビタミンB群でタンパク質や糖質、脂質を肝臓でしっかり使い、ホモシステイン代謝を促す

骨粗しょう症対策において、タンパク質などと一緒に必ず摂りたい栄養素が、ビタミンB群です。私達が摂ったタンパク質や糖質、脂質は、肝臓で代謝されることで初めて利用することが出来ます。この代謝を正常に行うためには「ビタミンB群」が必要なため、ビタミンB群は特に重要な栄養素です。

もし、このビタミンB群が不足してしまうと、タンパク質や糖質、脂質を利用しづらくなり、筋肉量が低下したり骨質が悪くなったりしてしまいます。

特に、ファーストフードや揚げ物などカロリーの多い食事にはビタミンB群が殆ど含まれていないため、食生活が乱れている状態では不足しやすくなるので注意が必要です。また、甲状腺機能亢進症では代謝の亢進からエネルギー代謝も亢進します。このエネルギー代謝の亢進をサポートするためにも、積極的にビタミンB群は摂取するようにして下さい。

ビタミンB群が不足する要因

このビタミンBには、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類があり、これらを総称して「ビタミンB群」と言います。

これらビタミンB群はお互いが助け合って働いているため、ビタミンBを摂取する際はビタミンB群(コンプレックス)として摂取するのがオススメです。

ビタミンB群には8種類ある。これはら複合体として摂取ることが望ましい

これらはタンパク質や脂質、糖質を体内で利用するために欠かせない栄養素であったり、造血や骨代謝にも関わったりしています。骨粗しょう症にも深く変わっている栄養素ですので、これらも一緒に摂るようにしましょう。

また、このビタミンB群を摂取する際には、場合によって特に強化したいビタミンB群があります。それが、「ビタミンB6」「ビタミンB12」「葉酸」「ベタイン」です。

ホモシステインが高い場合に強化したいビタミンB群と栄養素

  • ビタミンB6 (タンパク質代謝に関与。ホモシステインをシスタチオニンに変換)
  • ビタミンB12 (血液合成に関与。葉酸と共にホモシステインをメチオニンに変換)
  • 葉酸 (遺伝子合成に関与。ビタミンB12とともにホモシステインをメチオニンに変換)
  • ベタイン (肝臓から脂肪の排泄を促進。ホモシステイン代謝にも関与)

繰り返しになりますが、ビタミンB6やビタミンB12、葉酸には、必須アミノ酸である「メチオニン」を代謝した過程で生成される「ホモシステイン」を再度メチオニンに戻して無毒化してくれる働きがあります。

このホモシステインには強力な「酸化・糖化」作用があるため、蓄積すると血管障害や動脈硬化、脳卒中や認知症のリスクを高める要因になります。

ホモシステイン値が高い方は、ビタミンB12、ビタミンB6、葉酸を積極的に摂取する

さらに、ホモシステインには身体を糖化させる(コゲさせる)働きが強いため、骨の鉄筋部分であるコラーゲンが糖化して骨質が悪くなります。このことから、ビタミンB群不足によるホモシステインの蓄積は、骨粗しょう症のリスク要因の一つです。

日常的なアルコール摂取では、ビタミンB群であるビタミンB6やビタミンB12、葉酸が不足しやすくなることが知られています。これらビタミンB群は、アルコール代謝にも関わっている栄養素で、ビタミンB群が不足することで骨粗しょう症も起こりやすくなります。

また、ビタミンB12を吸収するためには、胃から分泌される内因子が必要です。この内因子はピロリ菌感染による慢性胃炎やアルコールのダメージによる胃炎、胃腸の切除などによって減少し、吸収率が低下します。これらに当てはまる方はビタミンB12や葉酸、ビタミンB6が不足しやすくなりますので、積極的に摂取するようにして下さい。

骨量や骨密度に関わるカルシウムやマグネシウムビタミンDをセットで摂取する

続いて、カルシウムやマグネシウム、ビタミンDを必ずセットで摂取し、より積極的な摂取を行う重要性についてです。

カルシウムやマグネシウム、ビタミンD等は小魚や牛乳、キノコなどに含まれていますが、実は食事から十分な量を摂取するのは非常に難しい栄養素です。

例えば、男性の30代〜70代にかけては推奨量が一日あたり750mgなのに対し、およそ450mg〜600mgしか摂取出来ていないといわれています。女性の場合では、10代〜70代にかけて推奨量が一日あたり650mgなのに対し、およそ400mg〜550mg程度の摂取量となっています。

日本人のカルシウム摂取状況。男女ともに殆どの年代で接種推奨量を下回っている

この理由としては、推奨量を満たすには食事からの摂取だけでは難しいと言われているためです。カルシウムは、牛乳などの乳製品や、小魚など魚の骨に多く含まれていますが、これらは意識的に多く摂る必要があるほか、カルシウムは加工食品などに含まれるリン酸や胃酸分泌抑制剤などの服薬、高脂肪の食事によっても吸収が阻害されてしまいます。

カルシウムの吸収を阻害してしまうもの

  • H2ブロッカー、ステロイドなどの服薬
  • 高リン酸の食事
  • 高食物繊維の食事
  • 高脂肪な食事
  • ストレス
リンの過剰摂取はカルシウムやマグネシウムの吸収を阻害する

このカルシウムの消耗度合いは人によって異なり、ストレスを抱えている方や閉経後の女性、成長期のお子さんや高齢者の方、糖尿病など疾病を抱えている方は特にカルシウムが不足しやすくなっていることも理由です。

また、マグネシウムの摂取量に関しては、男性の30代〜50代にかけては推奨量が一日あたり370mgなのに対し、およそ250mg〜300mgしか摂取出来ていません。女性の場合では、30代〜50代にかけて推奨量が一日あたり290mgなのに対し、およそ200mg〜250mg程度の摂取量となっています。

日本人のマグネシウム摂取状況。男女ともに殆どの年代で接種推奨量を下回っている

この理由としては、推奨量を満たすには食事からの摂取だけでは難しいと言われているためです。マグネシウムはアオサやワカメ、ひじきなどに多く含まれていますが、これらは意識的に多く摂る必要があるほか、マグネシウムは加工食品などに含まれるリン酸によっても吸収が阻害されてしまいます。

マグネシウムの吸収を阻害してしまうもの

  • 過剰なカルシウム
  • 過剰な亜鉛
  • 高リン酸の食事(加工食品の摂りすぎ)

このマグネシウムの消耗度合いは人によって異なり、ストレスを抱えている方やスポーツをする方、成長期のお子さんや高齢者の方、糖尿病など疾病を抱えている方は特にマグネシウムが不足しやすくなっていることも理由です。

そのため、食事だけでカルシウムやマグネシウム、ビタミンD等を十分摂取するのは非常に難しくなっています。食事だけで摂取しようとせず、サプリメントも積極的に活用するようにしましょう。

骨粗しょう症対策などにおいてカルシウム・マグネシウムを摂取する際は、必ずカルシウムとマグネシウムをセットで摂ることが分子栄養学の基本になります。「カルシウムが不足しているならカルシウムだけを補給すれば良いのでは?」と思うかも知れませんが、カルシウムだけを摂取してもあまり意味はありません。カルシウムはマグネシウムとセットで働きますので、カルシウムを補給する場合はマグネシウムも同時に摂取するようにして下さい。

カルシウムとマグネシウムを摂取する際は、カルシウムとマグネシウムの摂取バランスが重要になります。最適な比率は人にもよりますが、食事からのカルシウム・マグネシウムの摂取量不足やストレスによる排泄量の増加、骨粗しょう症による需要の増加などを加味すると、カルシウム:マグネシウムを1:1のバランスで摂取することが理想です。

カルシウムとマグネシウムの摂取バランス。ストレスの増加や食事からの摂取量不足などがある事から、カルシウムとマグネシウムは1:1で摂取することが望ましい
カルシウムとマグネシウムの摂取量は、一日あたりそれぞれ600mg〜を目標に摂取する

具体的な摂取目安としては、カルシウム600mg〜、マグネシウム600mg〜が一日あたりの推奨量になります。2回〜3回に分けて摂取しましょう。

ただ、人によってはカルシウム:マグネシウムを1:1のバランスで摂取するとマグネシウムによってお腹が緩くなってしまう場合があります。また、骨粗しょう症の方ではよりカルシウムの需要が高い方もいます。そのような場合は、カルシウム:マグネシウムの摂取は2:1で摂取するのもオススメです。

1:1での摂取比率を推奨する方2:1での摂取比率を推奨する方
マグネシウムの摂取量が不足している方
ストレスが多い方
糖尿病の方
脂質異常症の方
スポーツをしている方
成長期のお子さん
妊産婦の方
骨粗しょう症の方
1:1の摂取比率ではお腹が緩くなってしまう方
カルシウム:マグネシウムのオススメ摂取比率

特に、骨粗しょう症と診断された場合にはカルシウム製剤を出されることが一般的ですが、カルシウムのみを補給してもマグネシウムが無ければ骨を作る事は出来ません。カルシウムとマグネシウムはセットで働いて骨を作っているので、カルシウムとマグネシウムはセットで摂取することが大切です。

骨の代謝にはカルシウム以外にもマグネシウムやビタミンDなど、様々な栄養素が関係している。

また、カルシウムとマグネシウムは吸収しにくいミネラルのため、カルシウムとマグネシウムをきちんと吸収するためにもビタミンDを同時に摂取するようにしましょう。ビタミンDは骨を強くするなどカルシウムとマグネシウムを利用するために必要な栄養素です。

カルシウムはマグネシウムとビタミンDによって調節され、一定の機能が保たれるようになっています。そして、このビタミンDは腎臓で活性化されて利用されていますが、この活性化に必要な酵素にはマグネシウムが必要になります。そのため、マグネシウムを利用するためには十分な量のビタミンDの摂取が必要です。

カルシウム、マグネシウムとビタミンD、ビタミンBとの関係。マグネシウムを利用するためにはビタミンDも必要

例えば、ビタミンDは日光を浴びて紫外線に当たった皮膚で作られるほか、食事からも摂取することが出来ます。ビタミンDにはいくつか種類があり、キノコ類に多く含まれるものが植物性の「ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)」で、魚や卵、乳類に含まれる動物性のものが「ビタミンD3(コレカルシフェロール)」です。ビタミンD2とビタミンD3は構造の一部が異なる同族体で、どちらも体内での生理活性作用は同じとされています。

この2つのうち、人体で大半を占めているのは「ビタミンD3」の方です。これは、皮膚に日光が当たることによってビタミンD3が作られるためです。皮膚に日光が当たって作られたビタミンDは「プロビタミンD3」と言って、コレステロールを材料に作られています。

ビタミンDは体内で活性化されて初めて作用する。ビタミンDは、タンパク質によって肝臓に運ばれ、腎臓で活性型に変わる

これらビタミンD2やビタミンD3は、血液中で運ぶためにタンパク質で出来たトラックと結合し、肝臓まで運ばれます。そこで、25-OHビタミンD3に変換され、更に必要に応じて腎臓で活性型のビタミンD3(1α,25-OHビタミンD3)に変えられて利用されています。

この肝臓や腎臓でビタミンD3を利用出来る形に変換するためには、酵素の働きが必要になります。この酵素の働きに必要なものがマグネシウムです。もし、マグネシウムの摂取量が不足していた場合は、ビタミンDが活性化できずに、不活性のまま体内に留まることが分かっています。

マグネシウムの摂取量が不足すると、ビタミンDが代謝されずに不活性のまま体内に留まることが分かっている

このビタミンDが不活性のまま活性化できずにいると、カルシウムやマグネシウムが利用出来なくなり、カルシウムやマグネシウムが不足したり骨粗しょう症のリスクが高まります。そのため、カルシウムとマグネシウムを摂取する場合は、必ずビタミンDも摂取するようにしましょう。

ビタミンDの摂取目安としては、ビタミンDの血中濃度が40ng/mL以下の方には1日あたり8,000IU以上、40ng/ml以上の方は4,000IU以上を目安に摂取することをオススメしています。

ビタミンDの摂取目安。血中ビタミンD濃度によって、4,000IU〜8,000IU〜摂取する

また、理想的な血中ビタミンD濃度としては、男女ともに80〜100ng/mLが推奨値となっています。この数値を目安に、ビタミンDの摂取量を調節してみて下さい。

血中ビタミンD濃度は、80〜100んg/mLを目標、維持する

ucOCの血中濃度が高かった方は、ビタミンKの積極的な摂取がオススメ

この他、骨粗しょう症の方で「ucOC(低カルボキシル化オステオカルシン)」が高い方は、「ビタミンK」の摂取も重要です。ucOCとは未成熟のオステオカルシンのことで、オステオカルシンとは骨芽細胞が産生する骨の形成に重要な役割を果たすタンパク質のことです。

未成熟のオステオカルシンであるucOCが高い場合は、骨の石灰化が進んでいないため、骨密度が高くても転倒などにより簡単に骨折してしまうリスクが高まります。

通常はオステオカルシンの働きによって骨形成が行われていますが、ビタミンKが不足するとオステオカルシンの低カルボキシル化(未成熟化)が進んで未成熟のオステオカルシン(ucOC)が作られます。このucOCは骨に蓄積せず血中に分泌されるため、血清のucOC濃度が高い場合はビタミンK不足の状態と判断することが出来ます。

骨は、骨密度や骨量を図る意外にも、骨強度を測るucOC(低カルボキシル化オステオカルシン)を測定することも重要

このことから、ucOCの値が高かった方はビタミンKも同時に摂取するようにしましょう。ビタミンKには種類がありますが、MK-7の摂取を基本として一日あたりの摂取目安としては150㎍〜が推奨です。

ucOC(低カルボキシル化オステオカルシン)が高値の場合はビタミンK不足が考えられる。ビタミンKは、一日あたり150μg〜が摂取目安

併せて、骨を作るために必要なその他の栄養素も摂取するようにしましょう。骨の構造でも解説した通り、骨は鉄筋コンクリートのような構造になっていて、コラーゲン繊維が鉄筋の役割をし、そのコラーゲンを覆う「ハイドロキシアパタイト」という骨の成分がコンクリートの役割をしています。

このハイドロキシアパタイトを作るためには、カルシウムやマグネシウムの他にも、ケイ素やビタミンK、ビタミンDも必要です。また、鉄筋となるコラーゲン繊維を作るためには材料となるタンパク質やビタミンC、ヘム鉄や亜鉛、ビタミンB群も必要になります。

骨は鉄筋コンクリートに似た構造をしており、タンパク質やビタミンBなど、カルシウムマグネシウム以外にも様々な栄養素が必要

また、繰り返しになりますがマグネシウムを利用するためにはビタミンDが必要で、このビタミンDを運んだり活性化して利用するためにはマグネシウムの他にタンパク質やビタミンB群も必要になります。このことから、単にマグネシウムやカルシウム、ビタミンDだけを摂れば良いというわけでは無く、タンパク質やビタミンB群などその他の栄養素も組み合わせて摂取するようにして下さい。これら分子栄養学的アプローチをまとめると次のようになります。

骨粗しょう症対策に行いたい基本的な分子栄養学的アプローチ例(1日あたり)

  • タンパク質(プロテインまたはアミノ酸)  20g〜40g 消化能力・需要に応じて調節
  • 消化酵素 必要に応じて
  • ビタミンB群 VB1レベルで100mg〜
  • ビタミンC 3,000mg〜
  • ケイ素
  • カルシウム 600mg〜
  • マグネシウム 300mg〜600mg
  • ビタミンK 150㎍ (必要に応じて摂取)
  • ビタミンD 4,000IU〜8,000IU
  • ビタミンA 10,000IU〜(マルチカロテノイド含む)
  • ヘム鉄 15mg〜45mg
  • 亜鉛 15〜60mg

必要に応じて次も追加

  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • ベタイン
  • プロバイオティクス(消化吸収能に問題がある方は特に重要!)
  • プレバイオティクス(消化吸収能に問題がある方は特に重要!

これら栄養素の摂取に加えて、食事の見直しや生活習慣の見直しなども同時に行いましょう。特に骨は十分な刺激が与えられないと弱くなるため、運動する習慣を身につけることが大切です。運動には精神的なストレスを軽減したり自律神経を整える効果もあり、ストレス対策にもなります。

この他、喫煙や過度な飲酒も骨密度の低下やカルシウム、マグネシウム不足に繋がりますので控えるようにしましょう。タバコは性ホルモンであるエストロゲンの作用を抑制するため、骨を壊す破骨細胞の働きが活発になるリスクがあります。また、アルコールの多飲も骨を作る骨芽細胞の働きが抑えられ、骨の形成が不十分になります。

更に、骨を作るためには骨に刺激を与えることも必要。運動や生活習慣の見直し等も必要に応じて行う

エストロゲンは性ホルモンの一種で、女性らしさを維持し、骨量を維持したりコレステロール値などを整えて動脈硬化を予防したりと様々な働きがあるホルモンです。女性の場合は閉経後にエストロゲンの分泌が急激に減少するため、エストロゲンの保護作用が無くなって骨粗しょう症や糖尿病になりやすくなります。

将来にわたって健康な骨を維持するためにも、無理なダイエットや偏食、喫煙や過度な飲酒は避け、バランスの良い食事と運動する習慣を取り入れるようにして下さい。

ナンナン

なるほど、骨粗しょう症だからと言って、カルシウムだけを補給すれば良いってもんじゃ無いんだね

はる かおる

そうそう、骨を作るためには、カルシウムやマグネシウム以外にもタンパク質やビタミンBなど様々な栄養が必要だよ。カルシウムが不足しているからと言って、カルシウムだけ足そうとするのは間違いだから気をつけてね

サプリメントに含まれる栄養素と、薬に含まれる成分の違い

最後に、骨粗しょう症の治療で使われるお薬の違いと、分子栄養学で使われるサプリメントの違いについてです。

骨粗しょう症の治療では、お薬としてカルシウム製剤やビタミンD製剤、ビタミンK製剤などが処方されることがあります。同じく、分子栄養学でも骨粗しょう症の改善や予防のためにカルシウム・マグネシウムやビタミンD、ビタミンKなどのサプリメントを摂取して頂く事があります。

このように見ると、分子栄養学では単に薬をサプリメントに置き換えただけなのでは?と感じますよね。

しかし、薬とサプリメント、分子栄養学と一般的な医療では目的も役割も全く異なります。分子栄養学を理解する上で、この目的と役割の違いをしっかりと理解することが重要です。

薬と栄養素の役割の違い。薬は主に症状を抑えるためのもの。対して栄養素は壊れた細胞を修復するためにある。

まず、薬と栄養素ではその役割が異なります。薬の役割は、症状を抑えたり、病気の悪化を防ぐためのものです。対して栄養素の役割は、壊れた細胞を修復するための材料として補給する物になります。

骨粗しょう症の例で言えば、骨を壊してしまう破骨細胞の働きを強制的に薬で抑えたり、骨を形成する骨芽細胞の働きを薬によって強制的にコントロールしたりするのが現代の医療であり、医学です。

このお薬によるアプローチでは、体内で行われている代謝を薬によって強制的にコントロールする事から、必ず「副作用」が伴います。分かりやすい例で言えば、ビタミンD製剤は食品に含まれるビタミンDに比べて、過剰摂取による高カルシウム血症や高カルシウム尿症のリスクが高く、他にも吐き気や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。

これは、ビタミンD製剤に含まれるビタミンDが「活性型」であるためです。食品に含まれているビタミンDに比べて働きが強いことから、ビタミンD製剤の使用は医師の管理下の元、慎重に投与量が決められて処方が行われています。

対して栄養素の場合、薬と比べて重篤な副作用はあまりありません。食品やサプリメントに含まれている栄養素は、薬と違って生体内で自由にコントロールする事が出来ます。この、体内での栄養素の働きを身体にまかせるのか、それとも強制的にコントロールするのかが、薬と栄養素の大きな違いです。

分子栄養学と薬物療法の違い

薬物療法

  • 既に活性化したもの(薬物)を投与する
  • 栄養素や体内での働きを強制的にコントロールする
  • 速効性がある、誰にでも同じように効果が期待出来る

→副作用がある

分子栄養学

  • 天然物を投与する
  • 栄養素の利用は生体内のコントロールに任せる
  • 速効性は無いが、人それぞれにあった効果が期待出来る。

→副作用が少ない

では、一見すると同じ栄養素が含まれているように感じる薬とサプリメントですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

薬の中にもビタミンD製剤やビタミンK製剤など栄養素の名前が付いたお薬がありますし、サプリメントの中にもビタミンDやビタミンKなどがあります。同じ名前が付いているので、どちらも同じように感じますよね。

しかし、薬とサプリメントではその働きが全く異なります。その理由は、薬に含まれているのが「活性型」であるのに対し、食品やサプリメントに含まれているのは「前駆体」であるためです。

栄養素には、同じように見えても「活性型」と「前駆体」があります。食品などに含まれる栄養素は、体内に入ってもそのままの形では働くことが出来ません。いったん身体の中で働ける形(活性型)に変えられてから、やっと働けるようになります。

前駆体は、この活性型になる前の状態を言い、食品やサプリメントに含まれる栄養素のことです。体内では、酵素の働きによって必要に応じて前駆体から活性型に変換されて利用されています。対して活性型の栄養素とは、骨粗しょう症の治療に用いられているビタミンD製剤や、ビタミンK製剤などです。お薬で使われる栄養素は、既に活性型として配合されているため、速効性があり、誰に対しても同じように効果が期待出来ます。

このように聞くと、栄養素は前駆体で摂らずに活性型で摂った方が効果が高いのでは?と思いますよね。しかし、活性型で摂った場合は身体が本来持っている調節機能を無視して栄養素が働いてしまいます。そのため、場合によっては栄養素の働きをコントロールできなくなり、副作用が出たり逆に生体内の分子や代謝が乱れたりしてしまう原因になるのです。

具体的には、食事などから摂取したビタミンD2やビタミンD3は、血液中で安定して運ぶためにタンパク質で出来たトラック(ビタミンD結合タンパク)と結合し、肝臓まで運ばれます。そこで、25-ヒドロキシラーゼという酵素によって25-OHビタミンD3(カルシジオール)に変換され、一定量が肝臓に貯蔵されています。

ビタミンDは体内で活性化されて初めて作用する。ビタミンDは、タンパク質によって肝臓に運ばれ、腎臓で活性型に変わる

その後、25-OHビタミンD3(カルシジオール)は腎臓に運ばれ、1α-ヒドロキシラーゼという酵素によって活性型のビタミンD3(1α,25-OHビタミンD3 カルシトリオール)に変換され、利用されています。

そして、体内ではカルシウムの需要によって活性型のビタミンD3(1α,25-OHビタミンD3 カルシトリオール)の変換量がコントロールされています。もし仮にカルシウムが不足して需要が高い場合には、腎臓で25-OHビタミンD3(カルシジオール)から活性型のビタミンD3(1α,25-OHビタミンD3 カルシトリオール)に積極的に変換され、逆にカルシウムが十分にあってカルシウムの需要が少ない場合には、25-OHビタミンD3(カルシジオール)から活性型のビタミンD3(1α,25-OHビタミンD3 カルシトリオール)への変換が抑制されるようになっています。

そして、同時に25-OHビタミンD3(カルシジオール)は、「24-ヒドロキシラーゼ」という酵素によって非活性のビタミンD3(1α,24,25-OH2ビタミンD3 カルシトリオール)や、活性の低いビタミンD3(1α,24,25-OH3ビタミンD3 カルシトリオール)に変換されます。これらは最終的に分解されて尿中で排泄されることで、血中ビタミンDの濃度や活性を調節しています。

このように生体内では血中カルシウム濃度によってビタミンDをどれくらい活性化して利用するのかや、最適な血中濃度を維持する機能が備わっているため、食事やサプリメントから摂取する場合にはあまり過剰摂取の心配はありません。

一方で、薬など外部から投与される場合は、一度に大量の活性型ビタミンDである1α,25-OHビタミンD3が体内に供給されるため、自然な生体調節とは異なる影響を及ぼす可能性が高くなります。

つまり、体内で作られる活性型ビタミンDは、作られる量や作られた後の分解量、分解するタイミングなどを身体がコントロールできるのに対し、外部から投与した活性型のビタミンDは、身体がコントロールする事が出来ません。このため、外部から投与する活性型ビタミンDの作用と、身体の中で作られる活性型ビタミンDの作用は、同一視してはならないのです。

このように、同じ栄養素に見える薬とサプリメントでは、その働きも目的も全く異なります。医学は活性型の薬を投与して体内での働きを強制的にコントロールするのに対し、分子栄養学では前駆体の栄養素であるサプリメントを用いて、栄養素の利用は生体内のコントロールに任せます。

この体内での栄養素の働きを理解し、「なぜ栄養素が不足してしまったのか?」や「体内で栄養素がきちんと働くためにはどうすればいいか?」を考えてアプローチを行っていくのが分子栄養学であり、医学との大きな違いです。

また、骨粗しょう症の治療においては、ビスホスホネート製剤やプラリアなど破骨細胞の働きを抑制するお薬を使う場合もあります。こちらに関しても、疾病などが関連している骨粗しょう症を除き、破骨細胞の働きを抑えすぎることは分子栄養学としてはあまりオススメしていません。

骨粗しょう症で使われるお薬の働き

この理由は、骨形成を行うためには、骨の破壊である骨吸収が行われないと骨のリモデリングが行われないためです。矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、骨を作るためには一度骨を壊す必要があります。

もし、この骨破壊を抑えすぎてしまうと、骨形成も抑えられて骨のリモデリングが十分に行えません。そのため、骨粗しょう症の原因に生活習慣が関わっている場合は、食生活や運動習慣など生活習慣を改善せずに、安易に薬に頼り続けるのは非推奨です。

分子栄養学と医学では、考え方も使用する栄養素も全く異なりますので、分子栄養学を実践する際は必ずこの違いをよく理解して行うようにして下さい。

【重要!】骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチを行う際の考え方

分子栄養学では、骨を強くするために必要な栄養を補給したり、運動を取り入れたりして骨粗しょう症に対するアプローチを行っていきます。

もし、分子栄養学の実践によってある程度骨密度や骨量・骨質などが改善したら、分子栄養学の実践やサプリメントはやめられるのでしょうか?

人によっては、サプリメントや薬に頼らず、食事だけで骨粗しょう症の改善、維持を行っていきたいと考える方もいらっしゃるかと思います。

ですが、結論として骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチは絶対に止めてはいけません。なぜなら、骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチは、一生続けるべきものだからです。

一般的な認識では、栄養補給や運動によってある程度骨の状態が整ったら、後は何もしなくても大丈夫な気がしますよね。しかし、骨は加齢と共に老いていくため、いくら分子栄養学をもってしても骨の状態が20代の頃のように若返ることはあり得ません。

分子栄養学で行うアプローチは、あくまで年々右肩下がりになっていく健康状態に対して「年齢相応」の骨量や骨質、筋肉量を維持し、なるべく緩やかな右肩下がりになるよう、自己管理を行うためにあります。

いわば、何もしなければ骨折や寝たきりなど健康寿命が尽きてしまう骨粗しょう症に対し、なるべくソフトランディングになるよう健康状態をコントロールするために行うものです。

また、現時点で骨折を繰り返すなど骨粗しょう症が進行した状態では、いくら分子栄養学的アプローチをもってしても改善することは難しくなります。

骨粗しょう症の改善には栄養や運動など生活習慣の改善が重要なため、運動が出来ないレベルの状態まで悪化してしまった場合は、アプローチ自体行うことが出来ません。

そのため、折れてから慌てて分子栄養学を実践するのでは無く、骨粗しょう症になる前の運動が出来る足腰の状態からはじめるようにして下さい。そして、骨粗しょう症に対する分子栄養学的アプローチは、途中で止めたりせずに一生続けるようにして下さい。

骨粗しょう症は、寝たきりになるリスクやその後の生存率も低下することから、「骨粗しょう症は死ぬ病気」と言われるほど恐ろしい病気です。

分子栄養学の実践で骨の状態が若返ったり、骨粗しょう症が完治することはあり得ません。この事をよく理解し、分子栄養学の実践と健康の自主管理を行っていって下さい。

ナンナン

薬とサプリメントって、働きが全く違うのか❗

はる かおる

そうだよ。同じ栄養素の名前だからって、薬をサプリメントのように栄養補給で使用するのは危険なんだ。分子栄養学を理解する上で、この違いを理解することが重要だね。

骨粗しょう症の原因は人それぞれ。分子栄養学実践の際は必ずオーソモレキュラー療法を受けましょう。

骨が脆くなっている背景には、ホルモン不足やタンパク質不足、食生活や運動不足などの生活習慣など様々な原因が関係しています。また、この他にもアトピーやアレルギー、糖尿病や腎臓病、関節リウマチなど様々な疾病が関係し、人によって複数の原因が複雑に絡み合っていることも多くあります。

そのため、単にサプリメントを補給するのでは無く、これら状態や原因を検査で洗い出し、その人に合ったアプローチを行っていく事が何よりも重要です。その為には、栄養状態や疾病の状態を知ることが出来る「オーソモレキュラー療法」の血液検査を受けてみましょう。

オーソモレキュラー療法では、69項目にも及ぶ血液検査項目に加え、消化吸収能の状態やピロリ菌感染の有無、甲状腺の検査、副腎疲労や短鎖脂肪酸検査、リーキーガット症候群検査などを必要に応じて組み合わせて行う事が出来ます。

複数の検査を組み合わせることによってより詳しく状態を知ることができ、あなたの栄養不足の根本原因がどこから来ているのかが分かります。また、検査結果はレポートにまとめられ、どんな栄養素をどれくらい摂ったら良いかの詳しいアドバイスも受けられます。

このような情報を元に、あなたに合わせたアプローチを行っていきましょう。

サプリメントには様々な働きがありますが、あくまで「栄養素」であり、体内で利用されなければ意味がありません。栄養素をしっかりと吸収・利用するためには、肝臓の状態や消化器の状態、甲状腺の状態など様々な臓器の働きが必要です。この臓器の働きや栄養の需要は人それぞれ異なりますので、ご自身に必要なアプローチについては、是非オーソモレキュラー療法の検査を受けてみて下さい。

オーソモレキュラー療法の詳細については、下記ページからご覧頂けます。

また、検査をご希望の方は、上記リンクか記事最後尾のプロフィールに記載されている「オーソモレキュラー療法申し込みページ」からご相談下さい。検査に必要な手続きなどをご案内致します。

分子栄養学の実践は必ず分子栄養学実践専用サプリメントをご使用下さい!

オーソモレキュラー療法では、血液検査や各種検査の結果に応じて分子栄養学実践専用に設計されたサプリメントで栄養アプローチをしていきます。

分子栄養学実践専用サプリメントとは、その人それぞれの体質に合わせてアプローチが出来るよう、消化吸収能が考慮された設計や製造が行われていることが特徴です。また、原材料には天然由来の生体内物質が使用されていたり、成分同士が反応して効力を失わないよう、反応抑制のためのコーティングが行われていたりなど、非常に高品質なサプリメントとなっています。

そのため、分子栄養学実践専用サプリメントは、市販されているサプリメントや海外サプリメントと比べて非常に高価となっています。

しかし中には、「市販されているサプリメントや海外サプリメントを利用して実践したい」と思っている方も多いかもしれません。市販されているサプリメントや海外サプリメントは、分子栄養学実践専用サプリメントと比べて非常に安価です。

ですが、市販されているサプリメント海外サプリメントなどで販売されているサプリメントで分子栄養学を実践をするのはオススメしません。

市販されているサプリメントや海外サプリメントでは、そもそも消化吸収能が低下した方や病態を抱えた方が摂取するようには設計されておらず、胃や腸でも全く溶けない粗悪品も流通しています。

市販されているサプリメントの中には胃や腸で溶けずにそのまま便に排泄される物もある

また、原材料に人工的に加工されたものや合成されたもの、天然界には存在しない化学構造のものなどが使われていることもあり、これらを大量に摂取することはむしろ生体内の分子を乱してしまうことにも繋がります。

加えて、栄養素が酸化・劣化して効力を失っているものや、そもそも有効成分自体が殆ど含まれていないものなどもあります。このことから、市販されているサプリメントや海外サプリメントを使って分子栄養学を実践することはオススメしていません。

分子栄養学を実践する際は、このようなサプリメントの善し悪しを学ぶことも非常に重要です。分子栄養学実践専用サプリメントと海外サプリメントなど一般的なサプリメントの違いについては、下記の記事を参考にして下さい。

そして、分子栄養学・オーソモレキュラー療法を実践する際は必ず「分子栄養学実践専用サプリメント」を使用しましょう。

サプリメントは、きちんと消化吸収・利用されて初めて意味があります。分子栄養学実践専用サプリメントでは、その人それぞれの体質に合わせてアプローチが出来るよう、消化吸収能が考慮された設計や製造が行われていることが特徴です。

また、分子栄養学では一般的な量よりも遙かに多くの栄養素を摂取します。この時、栄養素同士が反応して効力を失ってしまったら意味がありません。分子栄養学実践専用サプリメントでは、成分同士が反応して効力を失わないよう、反応抑制のためのコーティングが行われていたりなど、非常に高品質なサプリメントとなっています。

このことから、分子栄養学を実践する際は、必ず分子栄養学実践専用サプリメントを用いるようにして下さい。

ナンナン

サプリメントは何を選んでもいいわけじゃないのか❗

はる かおる

そうだよ、サプリメントは同じように見えてもその中身や設計や全く異なっているんだ質の悪いサプリメントを使うと逆効果になるから、分子栄養学を実践する際は必ず分子栄養学実践専用に作られた作られたサプリメントでしっかりアプローチしてね

分子栄養学実践用に設計されたケンビックスシリーズ

骨折が寝たきり老後の入り口に。50代から必ずはじめたい骨粗しょう症の分子栄養学的アプローチまとめ

以上が、50代から必ずはじめたい骨粗しょう症の分子栄養学的アプローチについてでした。

女性は、閉経を迎える50代〜60代になると、女性ホルモンが減少して骨粗しょう症になるリスクが高まります。骨粗しょう症は殆ど自覚がないまま進行し、折れてから気がつくことも少なくありません。

骨粗しょう症は骨が折れるだけの病気と思われがちですが、骨折は寝たきりになるリスクやその後の生存率も低下することから、「骨粗しょう症は死ぬ病気」と言われるほど恐ろしい病気です。

骨粗しょう症は生活習慣病と密接に関係しているとされ、改善させるためには食事や運動など生活習慣の改善も欠かせません。骨の高度は「骨質」と「骨密度」で決まり、骨質を左右するコラーゲンはタンパク質で出来ていることから、タンパク質はしっかり摂取していただくのがオススメです。

一般的に骨粗しょう症の治療ではカルシウム製剤やビタミンD製剤などを処方されますが、骨はカルシウム以外にもマグネシウムやケイ素、リンなど様々なミネラルが関わっています。お薬ではこれらの栄養が補給出来ないことから、分子栄養学的アプローチによる栄養補給を行っていくことも重要です。

他にも、骨粗しょう症の原因には、糖尿病や腎臓病、関節リウマチなど様々な原因が関わっていることがあります。人によって原因が異なりますので、ご自身に合った分子栄養学的アプローチを行うようにして下さい。

分子栄養学やオーソモレキュラー療法というと単にサプリメントを飲むだけの療法だと思われがちですが、サプリメントの摂取だけで病気を治す療法ではありません。食生活や栄養状態の改善、運動習慣などを行う事によって、身体の機能を根本から整えていくための療法です。

今回の記事でご紹介した分子栄養学的アプローチは、あくまで目安ですので、ご自身にあった分子栄養学的アプローチについてはオーソモレキュラー療法を受けて下さい。

オーソモレキュラー療法の申し込み方法については、オーソモレキュラー療法・無料栄養相談申し込みページ で詳しくご案内しております。ご興味ある方は是非こちらもご覧下さい。

  1. アトピー性皮膚炎患者で骨粗鬆症リスク56%増、骨折リスク8%増 ↩︎

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この記事を書いた人

はる かおるのアバター はる かおる 分子栄養療法ナビゲーター

春木 敏徳(はる かおる)
分子栄養療法ナビ(このサイト)の管理人のはる かおるです。
現在は「字が書けないライター」として、正しい分子栄養学の発信と普及活動を行っています。

僕自身、発達障害の一種である「書字障害」を抱え、幼少の頃から両親からの虐待や学校でのいじめなど、数々の困難や体調不良を経験してきました。
育った環境の悪さから18歳頃からうつ病を発症し、その後10年近く精神薬での治療を行っています。また、他にも小・中・高校生時代は朝起きられず、殆ど学校にも行っていません。

今では「あれは起立性調節障害だったな」と思えるのですが、当時はそのような病気の認識は殆どありませんでした。そのため、非常に風当たりの強い中、幼少時代を過ごしてきています。

また、幼少期から続く極度の栄養失調により、低血糖症や甲状腺機能低下症、SIBO、リーキーガット症候群、副腎疲労、脂肪肝など様々な病気を経験しました。現在では分子栄養学に出会ったことで体調も大きく回復しており、これら病気の改善に必要な知識も豊富です。

インターネットの登場によって間違った分子栄養学も広まってきており、それによって体調を崩してしまう人も多くなってきています。このような中、分子栄養療法ナビ(このサイト)や情報発信を通じて、多くの人に正しい分子栄養学が広められるよう頑張っています。

得意とする分野
うつ病、発達障害、ADHD、起立性調節障害、貧血、不妊症、ガン、甲状腺機能障害、ピロリ菌感染症、SIBO、リーキーガット症候群、低血糖症、副腎疲労、脂肪肝、ダイエット、更年期障害、PMSなど。全般的に幅広い知識を有する。

ほか、文章を書くのが得意で、ライティングやマーケティング、投資などお金に関する知識や生き方に関するアドバイスも得意。

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