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低血糖症をサプリで改善させる方法。低血糖症の原因別栄養アプローチを解説

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低血糖とサプリ

一度引き起こされると、意識を失ったり命を落としたりしてしまう低血糖症。
重症化まで至らなくても、低血糖になってしまった場合は精神的不調や行動力の低下など様々な辛い症状が引き起こされますよね。
このような低血糖症に対して、サプリメントで改善させることは出来るのでしょうか❓
今回は、低血糖症の原因と、それぞれの原因に対する栄養アプローチをご紹介します。

目次

低血糖症に対する一般的な対処法と原因について

ナンナン

最近何だか疲れやすいし、気分も上がらないし、毎日が不安で仕方が無いんだ💧
オマケに甘い物の欲求が強くて、ついつい食べちゃうんだよね・・・

はる かおる

なるほど。
それはもしかすると「低血糖症」かもしれないね

ナンナン

低血糖症❓

はる かおる

そう。血糖値を上げられなくなる症状のことだよ。
それを今から詳しく説明するね。

低血糖症とは、血糖値が正常範囲以下にまで下がってしまった状態の事です。
通常血糖値は80〜100前後に保たれていますが、何らかの原因で血糖値が80以下を下回っている状態が続いていると、低血糖症と判断することが出来ます。

低血糖状態になると、冷や汗や動機、意識障害や痙攣、手足の震えなどの症状が現れることもあり、最悪の場合は死に至る恐れもあります。
他にも、「食べた後や夕方になると猛烈な眠気が襲ってくる」というのも低血糖の典型的な症状の1つです。それ以外にも耐えられないほど甘い物の欲求が強くなったり、気分が落ち込んだり不安感に襲われるなど、その症状は多岐にわたります。

https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/050/05.htmlより

現状、そんな低血糖症に対してはどのような対策や治療が行われているのでしょうか。
一般的には、血糖値が下がりすぎてしまった際に「砂糖水」や「飴」「チョコレート」などの甘い物を補給する方法が用いられています。
これは、甘い物や砂糖には「ブドウ糖」が含まれており、甘い物を補給することによって速やかに血中のブドウ糖濃度を上げることが出来るためです。

ですので、低血糖の治療や対策としても「症状を感じたらすぐに甘い物を補給する」ことぐらいしか出来ることはありません。
病院に行っても低血糖症に対する治療方法は「ブドウ糖」を補給して下さいと言われるだけで、それ以上のアドバイスや治療方法がないのが現状です。

しかし、これではいつまで経っても低血糖症を改善させることは出来ませんよね。
なぜなら、低血糖に陥ってからブドウ糖を補給することは、対処療法であって根本的な解決法にはならないからです。
人には「生体恒常性」と言って、本来は血糖値を正常範囲に保つ能力が備わっています。その機能が備わっているにも関わらず、うまく血糖値を正常範囲にコントロールできないことが最大の問題なのです。

では、なぜ上手く血糖値を正常範囲に保つことが出来なくなってしまったのでしょうか?
これには必ず理由があります。あまり知られていませんが、血糖値を正常に維持するためには、肝臓やすい臓、副腎やインスリンなど様々な働きが関わっています。
それら働きが何らかの原因によって機能が低下してしまうと、低血糖症が発症してしまうのです。

例えば、以下の疾病には低血糖症と関連があるとされています。

  • 糖尿病
  • 副腎疲労・慢性疲労症候群
  • 副腎不全
  • 脂肪肝など肝機能障害
  • 甲状腺機能障害
  • ピロリ菌感染、胃腸障害
  • SIBO
  • リーキーガット症候群
  • 腸カンジダ症
  • 口腔内環境の悪化
  • 更年期障害、自律神経失調症
  • 肥満、痩せすぎ

これら疾病は、糖の消化吸収や糖代謝、血糖の正常な維持に必要な臓器機能の低下を引き起こします。
もしかするとあなたの状態にも心当たりありませんか?
もし当てはまる疾病を抱えている方は、これら疾病を改善させることが出来れば低血糖症も改善出来る可能性が高いです。

また、上記疾病に心当たりが無い方も、もしかすると検査を受けていないだけで何らかの問題を抱えているかも知れません。これらの働きが正常かどうかを調べ、何故低血糖が起きてしまうかの理由をきちんと解決することができれば、低血糖症を根本から改善させることが可能になりますよ。

ナンナン

なるほど、低血糖症は上手く血糖値をコントロール出来なくなった状態なんだね💧

はる かおる

そうなんだ、血糖が上手くコントロールできなくなる原因は
様々な原因があるんだよ。
その原因を特定して改善出来れば、低血糖症も改善出来るかも知れないね。

低血糖症はサプリメントで改善出来るのか?


では、そんな低血糖症に対して、サプリメントで改善させることはできるのでしょうか❓

結論を先に言うと、低血糖症はサプリメントで改善させることが可能です。

先ほども挙げたように、低血糖症には様々な疾病と関連があります。
これら疾病を改善させること出来れば、低血糖症も同時に改善出来る可能性が高いのです。

例えば、脂肪肝になっていた場合。脂肪肝とは、肝臓に脂肪がベッタリくっついて炎症が発生してしまっている状態です。
この肝臓には本来、食べた糖をグリコーゲンとして貯える働きがあります。貯えたグリコーゲンは必要に応じてグルコース(ブドウ糖)に変えられ、血中に放出されて血中ブドウ糖濃度を一定に保とうとしてくれるのです。
しかし、肝臓に脂肪が溜まった脂肪肝の状態だったり肝機能に障害があったりすると、グリコーゲンを正常に溜めることが出来ません。
その結果、低血糖になった際に肝臓から適切にグルコースが供給できず、低血糖に陥ってしまうのです。

肝臓の機能と糖の代謝

また、甲状腺機能に問題がある場合も低血糖症になりやすくなります。
甲状腺は甲状腺ホルモンと言って、糖質や脂質、タンパク質などの代謝を司るホルモンを分泌しています。
この分泌量が過剰になる「甲状腺機能亢進症」を抱えている場合は、糖をエネルギーとして使いすぎてしまい、低血糖になりやすくなります。
逆に、甲状腺ホルモンの分泌量が低下する「甲状腺機能低下症」を抱える方は、糖をエネルギーとして上手く使えなくなることから、低血糖症になりやすくなってしまうのです。

では、何故このような疾病が引き起こされてしまうのでしょうか❓
実は、私達の身体に起こる病気の殆どは「栄養が不足すること」によって引き起こされています。
先ほどの脂肪肝の例で言えば、肝臓に脂肪がベッタリとくっついてしまう状態の事ですよね。これは一般的に「食べ過ぎが原因」と言われていますが、実際にはそんな事もありません。食べ過ぎとは一切関係が無い、痩せた女性でも脂肪肝になってしまう場合があります。

これはどういう事かというと、肝機能が栄養不足によって機能が低下し、炎症が発生してしまっている状態。
肝臓は、身体で使われる酵素やホルモンなどを生産するいわば製造工場です。私達が食べた食べ物は胃や腸で消化吸収され、血液に乗って肝臓へと運ばれます。そして肝臓では、運ばれて来た栄養を元に体内に必要な酵素やエネルギーが合成され、必要に応じて全身に送り届ける役割を担っています。

肝臓の正常な働きにはビタミンB群が欠かせない

この時、肝臓では非常に多くのビタミンB群を消費しています。
ビタミンB群は、糖質、脂質、タンパク質などありとあらゆる栄養素を利用するためには欠かせない補酵素です。
しかし、このビタミンB群が十分に足りていない場合は、酵素やエネルギーなどが上手く生産出来ず、肝臓内に余分な糖質や脂質があふれかえってしまいます。脂肪肝は、これらが脂肪として肝臓にベッタリくっついてしまった状態。
決して食べ過ぎていない痩せている人でも脂肪肝になってしまうのは、このような栄養不足が根本原因として隠れているのです。

ビタミンB群が不足するとエネルギー代謝や肝機能も低下し、脂肪が付きやすくなる

他にも、血糖値を正常にコントロールするためのホルモンであるアドレナリンやグルカゴン、コルチゾール、インスリンなどもタンパク質やビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などを材料に作られています。もし、これら栄養素が不足してしまった場合は、正常な機能を発揮することが出来ません。

このように、病気や低血糖症の根本原因には栄養欠損や食生活が関係しています。
特に、現代の食事はパンやラーメン、パスタやうどんなど炭水化物や脂質に偏った食生活をしており、これでは身体を正常に動かすためのタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養が足りなくなって当然ですよね。

ですので、サプリメントによって必要な栄養素を十分に取り入れることが出来れば、上述した低血糖症と関連のある疾病も改善出来る可能性が高いです。
このような栄養を十分に取り入れて病態を改善する手法を、「分子栄養学」または「オーソモレキュラー療法」と言います。

ただし、副腎不全、肝機能障害などの修復不可能な臓器障害を抱えている方は、残念ながらサプリメントで修復する事は出来ません。サプリメントはあくまで栄養素ですので、失ってしまった臓器機能を再生させる事は不可能です。
ですので、サプリメントでのアプローチは、あくまで栄養不足によって低下した機能を回復させる場合に限られることにご注意下さい。

ナンナン

低血糖症の根本原因は、栄養不足が関係あるのか・・・💧
確かに、全然栄養が足りてないかもしれない💦

はる かおる

栄養が不足することで結果的に糖の代謝が悪くなり、低血糖になってしまうんだ。
だから、糖代謝を改善させるためにも、積極的な栄養補給がキーポイントだね。

低血糖症の中には食事改善が必要なケースも。

ここまでは、低血糖症と関連がある疾病と、サプリメントで改善出来るかどうかについて解説してきました。
低血糖症の改善にはサプリメントによる十分な栄養補給が有効ですが、その前に食事内容を改善しなければならない場合があります。

その場合とは、「カロリー不足型」と「血糖値スパイク型」の低血糖症を抱えている場合。
カロリー不足型の低血糖症とは、文字通り食事による糖質を含めたカロリー摂取量が低いことによって糖が不足し、低血糖になってしまう状態です。

もう一つの血糖値スパイク型の低血糖症は、逆に炭水化物などの糖質を取り過ぎた事によって血糖値が乱高下し、低血糖が起きてしまっている状態です。どちらも、改善させるためには食事内容の改善が欠かせません。

サプリメントや栄養の説明をする前に、まずはこの2つの低血糖症の原因と対策法を理解しておきましょう。

カロリー不足型低血糖症の原因と改善方法

低血糖が起こる原因として見逃されがちなのが、「カロリー摂取不足」による低血糖症です。
人体は、食べた食べ物をエネルギーに変えて体を動かしたり、体温を維持したり、消化吸収をしたりしています。
この時、過剰な糖質制限や食べないダイエットなどによって摂取カロリーが低くなってしまうと、体内で利用出来る糖やエネルギーが枯渇し、低血糖へと陥ってしまうのです。

特に、脳や神経系、赤血球の唯一のエネルギー源は糖だけになります。
糖が枯渇すると脳のエネルギー不足を招き、やる気が起こらなかったり、鬱や不安感、パニックを引き起こしたりなど精神的にも大きな不調が表れるのです。
この状態が続くことによって、身体は筋肉を壊してブドウ糖を生成し、エネルギーとして使ってしまうため(糖新生)、実際には脂肪が燃焼されることはありません。

タンパク質異化亢進

筋肉量が落ちることによって更に糖代謝が悪化し、消化吸収能力も落ちて最悪の場合は「甲状腺機能低下症」「SIBO」「リーキーガット症候群」などにも発展する恐れもあります。

ですので、間違ったダイエットや極端な糖質制限、最近流行りの「ファスティング」などは低血糖症を引き起こす主な原因になりますので、絶対に止めましょう。

はる かおる

食べないダイエットやファスティング、過剰な糖質制限は
体に悪いから絶対に止めようね

カロリー不足型低血糖症に対する栄養アプローチとしては、まず第一に「食べないダイエット」や「ファスティング」「過剰な糖質制限」行わないようにすることです。
このような食べないダイエットやファスティングを行っても、脂肪は燃焼されません。
一時的に体重が落ちたように見えますが、これは「脱水」による水分量の低下と「筋肉量の低下」によって体重が減ったためです。

筋肉量が減ると糖代謝も悪化し、同じく低血糖症も酷くなっていきます。
筋肉を落とさないようにするためには、適切なカロリー摂取が欠かせません。
その為には、ご自身に必要なカロリー摂取量を把握し、基礎代謝を下回らないように食事を摂取していきましょう。

必要なカロリー量の計算は、次のサイトで計算することが出来ます。

基礎代謝量・1日の必要エネルギー量計算式

サイト上で、ご自身の体重と身長、年齢と性別を入力し、活動レベルを「低い」「普通」「高い」の中から選択して「計算」ボタンを押せば、一日に必要なエネルギー量と基礎代謝量が分かります。
ここで計算したカロリー量を参考に、一日に必要なエネルギー量は必ず摂取するようにして下さい。

例えば、ある人の基礎代謝量が1320kcal/日、一日に必要なエネルギー量が2292kcal/日だとしましょう。

この基礎代謝量は、「体温など生命維持をするために絶対必要なカロリー」のことです。この基礎代謝を下回ると命の危険に晒されてしまいます。
基礎代謝量以上のカロリーは生きる上で最低限必要なカロリーですので、絶対に下回らないよう注意してください。

一日の必要エネルギー量は、基礎代謝に加えて体を動かしたり、頭を使ったり、喋ったりするなど日常生活を送る上で必要なカロリーが足された物です。
この一日の必要エネルギー量を十分に摂取する事で、筋肉が壊されてエネルギーとして使われてしまうことを防げます。
ですので、ご自身に必要な一日のエネルギー量を計算し、これを下回らないような食事をするようにしましょう。

逆に、この必要エネルギー量よりも多いカロリーを摂取してしまうと肥満に繋がります。
多すぎても少なすぎても体には良くありませんので、適切なカロリー摂取量を心がけて下さいね。

ナンナン

低血糖症を防ぐためには、適切なカロリーの摂取量が大事なんだね❗

はる かおる

その他にも、タンパク質やビタミンB群など栄養素の補給も大事だよ❗
消化吸収能も弱っている可能性もあるから、血液検査を受けて自分の状態の確認することと、必要な栄養アプローチのアドバイスを受けてみてね

血糖値スパイク型低血糖症の対策

次に説明するのが、「血糖値スパイク型低血糖症」の対策です。こちらは、先ほどのカロリー摂取不足型とは対照的に、糖質を取り過ぎることによって引き起こされる低血糖症です。

具体的には、ラーメンやパスタ、うどん、パン、お菓子、ジュースなど、精製された糖を大量に摂取することで血糖値が乱高下し、「血糖値スパイク」と呼ばれる状態が起こります。

血糖値スパイクとは、普段は正常の血糖値の範囲内に収まっているのに、食事をすると血糖値が乱高下する状態の事です。
具体的には、食後から血糖値が上昇し始め、血糖値が160を超えるなど高血糖状態になります。
その後、膵臓から血糖値を下げるためのホルモンであるインスリンが大量に分泌され、血糖値が降下します。
この時、分泌されすぎたインスリンが効き過ぎてしまって、逆に低血糖状態に陥ってしまうのです。

低血糖症の種類と発症原因

インスリンが大量に分泌されると、耐えられないほどの眠気が急激に襲ってきたり、ダルくなったりやる気が起きなくなったりします。これは、体の大部分のエネルギーがインスリンを分泌するために使われてしまうため。

そして、今度はインスリンが効き過ぎて血糖値が下がりすぎてしまうと、今度は血糖値を上げるためのホルモンである「コルチゾール」「アドレナリン」「ノルアドレナリン」など攻撃性が増すホルモンが大量に分泌されます。
低血糖は意識障害や死に至る可能性があるので、体は全力で低血糖を阻止しようと頑張ってホルモンを出そうとするんですね。

すると、これらのホルモンは攻撃性を高める作用もありますので、イライラしたり落ち着かなくなったりと様々な症状が引き起こされます。
人によってはキレやすくなったり、甘い物を過剰に欲求したりすることもあります。
この時に甘い物を食べたり食事をしたりすることで、更に上述した血糖値スパイクが繰り返され、低血糖の症状がドンドン酷くなっていってしまうのです。

ナンナン

僕の低血糖症のタイプはこれかも・・・

はる かおる

現代は炭水化物に偏った食事が多いから
このような「隠れ低血糖」に陥っている人も多いよ。

ナンナン

うう・・・💧
どうやって治せば良いのかな❓

はる かおる

オーケー、じゃあこれからその対策を教えるね

血糖値スパイク型低血糖症の栄養アプローチ

血糖値スパイク型低血糖症の対策は、主に次の点を意識して行いましょう。

  • 甘い物、炭水化物の摂りすぎを控える
  • よく噛む
  • 食べたら動く
  • インスリンの働きを高める栄養補給をする
  • 回数頻回食
  • 口腔内のケアをする(歯周病)

これらを行う事によって、血糖値の急激な上昇を防ぎ、血糖値スパイクを防ぐことが出来ます。

まず大前提として行いたいのは、「甘い物の撮りすぎや炭水化物の過剰摂取をしない」事です。
お菓子やジュースなど、加工された甘い物には大量の砂糖が含まれています。
また、ラーメンやうどん、パスタやパンなどは炭水化物と言われ、消化されると糖分に変わります。
これらを摂りすぎることによって血糖値が急激に上昇する原因となりますので、まずはこれらを控えることが大切です。

具体的な摂取目安については、上述した「基礎代謝量・1日の必要エネルギー量計算サイト」を参考に計算してみてください。

一日に必要エネルギー量が分かったら、食事をバランス良く食べる様に心がけましょう。
炭水化物ばかりに偏らず、スープやサラダなどの前菜、餃子や小籠包などの副菜、そして唐揚げや焼き肉などの主菜、メインの主食となるご飯などをバランス良く食べる事が重要です。

この時、必ずサラダやスープなどの前菜から食べるようにし、主食は最後に食べるようにしましょう。
こうすることで血糖値の急激な上昇を抑えることが出来ます。

また、食べる時はしっかりと「よく噛んで」食べる事も重要です。よく噛むことによってインスリンが食事中から分泌され、血糖値の急激な上昇を防いでくれます。
よく噛むコツとしては、一口食べるごとに箸を置くこと。こうすることでワンクッション動作が加わり、早食いを防止できます。
噛まずに飲み込むとその分だけ短時間に大量の食べ物を胃と腸に送り込むことになり、血糖値が上昇しやすくなりますので注意して下さい。

それから、バランスの良い食事をよく噛んで食べたら、スグに歩くことも重要です。
食べた糖質は、エネルギーとして使っていくことで消費できますので、体を動かせばその分だけ血糖値の急上昇を防ぐことが出来ます。
軽いウォーキングでも構いませんので、食べ終わったら30分から1時間くらいは歩くようにしましょう。
間違っても、食べたすぐ後に横になったり寝たりしないようにして下さい。エネルギーとして使われなかった糖質はインスリンによって脂肪に貯えられてしまいます。脂肪が付くことによって余計に糖代謝が悪化する原因になりますので、食べた後はなるべく体を動かす事を心がけて下さい。

ナンナン

うぅ・・・
頑張って糖質を控えても、どうしても血糖値が上がり過ぎちゃうよ

はる かおる

なるほど、そんな時は回数頻回食にするといいね

ナンナン

回数頻回食❓

はる かおる

そう、少ない食事をこまめに食べることだよ。
こうすることで血糖値の急激な上昇を抑えてくれるんだ
具体的なやり方を説明してあげるね。

人によっては、食事内容に気をつけていても血糖値が急激に上昇してしまうことがあります。
この原因として考えられるのが、「インスリン抵抗性」です。
インスリン抵抗性とは、インスリンの効きが弱くなりすぎてしまって、血糖値を下げることが出来なくなってしまった状態の事。

インスリン抵抗性がある人は、血糖値を下げるために大量のインスリンが分泌され、血糖値の乱高下を起こしやすくなっています。
この場合の対策としてはインスリンの働きを高めることが重要で、その為にはインスリンの構成成分である「タンパク質」「ビタミンB」「亜鉛」などの栄養素をしっかりと補給していくことが大切です。

また、インスリン抵抗性によって血糖値が乱高下してしまうと、低血糖に陥った際に交感神経が刺激され、食べ物の栄養吸収やタンパク質の利用がうまくいかなくなってしまいます。
これを防ぐためにも、「回数頻回食」を取り入れてみましょう。

回数頻回食とは、1時間や2時間おきに少量の食事や補食を何回も摂取する事です。
こうすることによって食事一回あたりの血糖値の急激な上昇を抑えることが出来、血糖値を一定に保てるので低血糖も防ぐことが出来ます。

食事を改善しても血糖値の乱高下が抑えられない方は、「インスリン抵抗性」を改善するための栄養補給と、「回数頻回食」を併せて実践してみて下さい。

ナンナン

バランスの良い食事を食べることと、補食を組み合わせて少量頻回で食べるんだね
さっそくやってみるよ❗

はる かおる

うん、それと、
低血糖症の根本原因への栄養アプローチも忘れないでね❗

低血糖症と関連のある疾病別栄養アプローチ

ここからは、いよいよ低血糖対策に必要な栄養素やサプリメントのお話しです。
最初にお話しした通り、低血糖症には様々な疾病が関係しています。それら疾病を改善させることが出来れば、低血糖症を改善させることは十分可能です。

そこで、低血糖症と関連のある疾病別に、栄養アプローチをご紹介します。
低血糖症と関連のある疾病はいくつかのグループに分かれており、「血糖コントロール機能低下型」「消化吸収能低下型」それに甲状腺機能障害など「代謝機能異常型」に分かれています。

「血糖コントロール機能低下型」とは、主にインスリン抵抗性や副腎疲労、ストレスなどによって血糖値の正常な維持が出来なくなってしまった状態の事です。
低血糖症には何か食べ物を食べたときに血糖値が上昇する「反応性低血糖症」と、食べ物を食べても血糖値が上昇しない「無反応性低血糖症」がありますが、血糖コントロール機能低下型はこのどちらにも当てはまります。
それぞれ副腎機能や肝機能、筋力低下などの原因が複雑に関係していますので、ご自身に必要な情報を参考にして下さい。

次に、「消化吸収能低下型」です。
こちらは、主に胃の機能低下によって食べ物をうまく消化吸収できなくなったり、腸内環境の悪化によって食べた食べ物が吸収される前に悪玉菌のエサとして使われてしまったりするような状態の事です。
消化吸収能低下型では、しっかりご飯を食べたりサプリメントを飲んだりしても上手く消化吸収することが出来ません。このため、血糖を保つための糖が十分に得られず、低血糖の状態になってしまいます。
また、腸から本来吸収されるはずの無い分子の大きい栄養が血管内に漏れ出てしまう「リーキーガット症候群」では、漏れ出た栄養が肝臓に負担をかけてしまうことから、肝臓に炎症を引き起こすことが分かっています。
肝臓の炎症や状態悪化は低血糖症とも関連があるため、腸内環境の悪化は低血糖症の原因になり得るのです。
これら消化吸収能低下型の場合は、まずしっかりと糖や脂質、タンパク質などが消化吸収出来るよう消化サポートから始めることが重要になります。
必要に応じて、腸粘膜のケアやプレ・プロバイオティクスの補給など適切なケアを行っていきましょう。

最後に、「代謝機能異常型」です。
こちらは、甲状腺機能障害に代表されるような代謝機能が働き過ぎたり働かなさすぎたりすることによって低血糖症が引き起こされてしまう状態の事です。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、糖質や脂質、タンパク質などの代謝を司る司令塔の役割を担っています。
この甲状腺ホルモンの分泌量が多すぎたり少なすぎたりすることで、私達が摂った糖質が使われすぎてすぐに無くなってしまったり、使わなさすぎて脂肪として溜め込んでしまったりといった様々な影響が引き起こされます。
広い意味では肝機能低下や筋力低下も代謝機能低下に含まれますので、血糖コントロール機能低下型と合わせて参考にして下さい。

ナンナン

同じ低血糖症に見えても、原因にはタイプがあるんだね

はる かおる

そう。だからこそ、自分の状態をよく知ってから栄養アプローチを行う事が重要だよ。

血糖コントロール機能低下型低血糖症の改善に必要な栄養素

血糖コントロール機能低下型

まずは、血糖コントロール機能低下型低血糖症の改善に必要な栄養素です。
血糖コントロール機能低下型低血糖症の主な原因としては、インスリンの働きが悪くなる「インスリン抵抗性」が原因であったり、「副腎疲労」や「慢性疲労」「ストレス」が原因によって「下がった血糖値を自力で上げられなくなる」低血糖があります。

血糖値が乱高下するタイプの低血糖症では、インスリンの働きが落ちていることによって正常な血糖値を維持することが難しくなっています。
このため、血糖の乱高下が起きている場合には、インスリンの働きを高める栄養補給を心がけてみて下さい。

インスリンの働きを助ける栄養素としては、

  • タンパク質
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • カルシウム・マグネシウム
  • クロム
  • 亜鉛
  • プレ・プロバイオティクス


などがあります。

インスリンはタンパク質を元に、ビタミンやミネラルを使って合成されています。これら材料となるタンパク質やビタミンB、亜鉛などをしっかり補給することで、インスリンの働きを助けます。
また、マグネシウムやクロムなどの摂取によってインスリン抵抗性の改善が見られる研究結果もある事から、併せて摂ることも効果的でしょう。他にも、マンガン・リン・カリウム 等の栄養素も糖代謝を助けてくれる栄養素です。

それと、インスリン抵抗性には腸内細菌叢や歯周病菌が出す毒素とも関連があります。
ゼロカロリー飲料などに含まれる人工甘味料を摂取すると、腸内細菌叢に影響を与え、インスリン抵抗性が増してしまうことが分かってきました。
また、歯周病菌が出す毒素には、インスリン抵抗性を高めてしまう結果もあります。

この事から、上述した栄養補給に加えて口腔ケアや、プレ・プロバイオティクスによる腸ケアも同時に行っていく事がオススメです。
プレバイオティクスとは細菌のエサになる食物繊維などのことで、プロバイオティクスは腸内で有用に働く菌そのものになります。この2つを同時に補給することで腸内細菌叢を効果的に整えられますので、歯周病ケアと併せて2つ同時に摂るようにして下さい。

次に、「副腎疲労」や「慢性疲労」「ストレス」が原因によって「下がった血糖値を自力で上げられなくなる」低血糖の対処に必要な栄養素についてです。
こちらの低血糖症については、食べ物を食べても血糖値が上がらない場合もあることから「無反応性低血糖症」と言われていることもあります。

これは、血糖値を上げるホルモンである「コルチゾール」や「アドレナリン」などの分泌が出来なくなり、下がった血糖値を上げられなくなってしまうことが原因にあります。

特に血糖値を上げる作用のある「コルチゾール」については副腎という臓器から分泌されますが、このホルモンは血糖値を上げる以外にも「ストレスに対抗するため」に分泌されるホルモンです。

慢性的なストレス状態やアレルギー、低血糖などによって副腎機能を酷使していると、いずれは副腎が疲れ切ってしまい、「コルチゾール」などのホルモンが分泌出来なくなってしまいます。その結果、いざ血糖値が下がってしまったときに血糖値を上げることが出来なくなってしまうのです。

また、コルチゾールやアドレナリンなどを始めとしたホルモンや副腎機能などは、すべて私達が摂取した栄養を利用して機能しています。
栄養状態が悪い食事や、栄養を消耗するようなジャンクフード、カフェイン、アルコール、タバコなどの摂取が常態化している場合は、副腎など臓器が正常に機能するための栄養が枯渇している場合も考えられます。

副腎機能の低下や慢性疲労は、ストレスや生活習慣、食生活、栄養欠損などが総合的に関係していますので、これらを全体的に見直してみましょう。

ナンナン

ストレスでも低血糖症になるんだねー

はる かおる

そうだよ。
だからこそ、規則正しい生活と栄養補給が大切だね

副腎疲労、慢性疲労が原因による低血糖症の改善に必要な栄養素

では、副腎疲労や慢性疲労によって低血糖症が引き起こされている場合はどのようにアプローチしていけば良いのでしょうか❓
基本的なアプローチは、食生活や生活習慣などを見直すこと、ストレスとなる原因を無くすこと、副腎ケアのための栄養補給が基本になります。

  • 糖質の摂りすぎや摂らなすぎを改め、適切なカロリーを摂取する
  • アルコール、カフェインを控える
  • ストレス環境を改善する
  • 正常な副腎機能に必要な栄養を補給する
  • 必要に応じてDHEASの検査とDHEAの処方をして貰う

まず重要となるのが、アルコールやカフェイン、ジャンクフードなどが過剰な食生活を改め、適切なカロリーを摂取することです。
糖質は摂りすぎても摂らなすぎても低血糖になりますので、適切な糖質量の食事を摂るようにして下さい。
具体的な摂取カロリーの計算方法については、「基礎代謝量・1日の必要エネルギー量計算サイト」から計算することが出来ます。

また、副腎疲労や慢性疲労型では、食事を一度にとっても血糖を一定に維持することが出来ません。
このため、食事は一度に一気に摂るのでは無く、「回数頻回食」がオススメです。
少量の食事を何回にも分けて摂ることで、下がった血糖を定期的に上昇させ、維持しやすくなります。

加えて、ストレスとなる原因がある場合はそれらの解決に努めましょう。
ストレスがある場合は、どうしてもタバコやアルコールなどに手が伸びてしまいますし、過食などにも走りやすくなります。
また、ストレスがかかっている状態では副腎機能の回復に必要な栄養をいくら摂っても尿から栄養が多く流れ出てしまいます。
ストレス環境が続いている場合は副腎機能もドンドン疲弊してしまいますので、なるべくストレスの無い環境を作るようにしてみて下さい。

これらが出来たら、副腎機能や自律神経を整える為に必要な栄養を積極的に補給していきましょう。
副腎機能や自律神経を整えるために必要な栄養素の例としては、

  • タンパク質
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • カルシウム・マグネシウム

などがあります。
食生活や生活習慣の改善と合わせて、うまく補給してみて下さい。

他にも自律神経が乱れる原因や副腎疲労になる原因として更年期障害やホルモンバランスの乱れも関係しています。
中には副腎が疲労しすぎていたり、重い更年期障害などでホルモンが出せなくなってしまっていたりする状態もありますので、この場合はサプリメントでの栄養補給に加えてホルモンの前駆体となるDHEAを補給する事も必要です。

DHEAは、別名「ホルモンの母」とも呼ばれ、性ホルモンやストレスに対抗するためのホルモンであるコルチゾールなどあらゆるホルモンの材料となる物質です。DHEAのサプリメントは海外では一般でも入手することが出来ますが、日本では医師の診察と処方が無いと入手することが出来ません。お困りの方は、後述するオーソモレキュラー療法の血液検査でご紹介しておりますので、是非ご相談下さい。

ですので、お困りの方は後述する血液検査を受けてしっかり状態を調べてから栄養を補給するのがオススメです。

ナンナン

ボク、知らずに毎日コーヒー飲んでたよ

はる かおる

コーヒーの飲み過ぎは低血糖症の原因になるね。
気軽に手に入る分、ついつい飲み過ぎてしまう人も多いんだ

ナンナン

でも、どうやって止めれば良いんだろう・・・
止められる自信がないよー

はる かおる

そういう時は「カフェインレスコーヒー」に切り替えてみるのも手だよ。
スタバなどでも「デカフェにして下さい」と伝えればカフェインレスにしてくれるんだ。
味も普通のとあまり変わらないし、オススメだよ。

ナンナン

そんなのがあるんだね❗
早速切り替えてみるよ❗ありがとう❗

消化吸収能低下型低血糖症の改善に必要な栄養素

次に、消化吸収能低下型低血糖症の改善に必要な栄養素についてです。
消化吸収能低下型低血糖症には、ピロリ菌の感染などによる胃の機能低下や小腸に細菌が増えすぎるSIBO、腸から本来吸収されるはずのない物質が血管内に漏れ出すリーキーガット症候群、腸内にカンジダ菌が増えすぎてしまう腸カンジダ症、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などが関係しています。

これらの症状がある場合は、食べた食べ物や糖を上手く消化吸収することが出来ない事から、慢性的に栄養状態が悪化し、低血糖症となってしまう場合があります。
特に、胃の不快感がある方や便秘、下痢を繰り返す方、お腹がガスで張りやすい方や食物アレルギー、アトピーがある方などは消化吸収能に問題がある可能性が高いです。
これら症状に心当たりがある方は、消化サポートの併用や必要な検査、治療を受けるなどして原因を特定し、必要な栄養アプローチを行うようにしてみて下さい。

主な消化器疾患・症候群

  • ピロリ菌の感染および胃粘膜の萎縮
  • 小腸内細菌増殖症(SIBO)
  • 過敏性腸症候群(IBS)
  • 機能性ディスペプシア
  • リーキーガット症候群(LGS)
  • 腸カンジダ症
  • 炎症性腸疾患(IBD)
  • クローン病 など。
主な消化器疾患・症候群

まず、消化吸収能力が低下する要因として最も疑うべきは、「ピロリ菌」の感染です。
ピロリ菌に感染していると、ピロリ菌が出す毒素により胃粘膜がダメージを受け、胃腸機能が低下していきます。
胃腸機能が低下することによって未消化のタンパク質やアレルギー反応を起こす物質が腸内に流れ、先ほど挙げた小腸内最近増殖症(SIBO)の原因になったり、リーキーガット症候群(LGS)の原因になったりと様々な消化器疾患に発展してしまう恐れがあるのです。

ですので、消化器系の不調を感じる方は、まず第一にピロリ菌の検査を受けてみて下さい。

ピロリ菌に感染していると、消化吸収能力が低下する

ピロリ菌の検査は、血液検査によっておおよそ分かります。
検査項目としては、胃酸の分泌の程度を知るためのPG1、胃粘膜の萎縮や炎症の程度を見るPG2、PG1/2比、そしてピロリ菌感染の有無を調べるHp抗体があります。

血液検査で分かる胃の状態

これらの項目を検査し、PG1の数値が40以下など極端に低かったり、PG2の数値が10以上と高い場合は、胃腸機能の低下を疑って下さい。異常がある場合は、食べ物を上手く消化吸収することが出来ていません。
併せて、Hp抗体が高い場合はピロリ菌に感染している疑いが高いです。この場合は、専門医による胃カメラでの診断の後、適切な治療を受けましょう。

ピロリ菌除菌の前後に摂った方がいい栄養素については、以下のものがオススメです。

  • グルタミン
  • 消化酵素
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • 亜鉛
  • 食物繊維
  • プロバイオティクス

これらをピロリ菌の除菌前から後にかけて摂取する事で、胃粘膜の修復やピロリ菌除菌成功率を上げることが出来ます。
その後、体調や必要に応じてサプリメントの調節を行っていって下さい。

過敏性腸症候群、SIBO、リーキーガット症候群など消化器疾患がある場合に必要な栄養素

その他、過敏性腸症候群やSIBO、リーキーガット症候群など消化器疾患がある場合についても、プロバイオティクスや食物繊維などのプレバイオティクスの摂取が有効です。
これらの疾患には共通して「腸内細菌叢の乱れ」が関係しており、腸内細菌叢の乱れを整えることでこれらの疾患を改善していく事が可能になります。

消化器疾患の原因の多くは、腸内細菌叢の乱れにある

特に「リーキーガット症候群」と低血糖症には大きな関連があると言われています。
これは主に、腸から漏れ出た異物が肝臓に運ばれる事によってダメージをうけ、肝臓が炎症を引き起こしてしまうからです。肝臓の状態が悪くなると低血糖症とも関連がある事はこの記事でもご説明しましたよね。

このように、腸内環境の悪化も低血糖症と関連しています。
低血糖症に加えて消化器系の不調を感じる方は、消化管のケアも同時に行ってみて下さい。
過敏性腸症候群やSIBO、リーキーガット症候群の改善に必要な栄養素としては、消化アプローチに加えて粘膜のケア、それとプレ・プロバイオティクスなどの補給が有効です。

  • グルタミン
  • 消化酵素
  • ビタミンA
  • ビタミンB
  • ビタミンD
  • 亜鉛
  • 食物繊維
  • プロバイオティクス

また、SIBOの場合は増殖した腸内細菌が糖類を発酵させ、お腹に異常なガスが発生してしまう場合があります。
この場合は、腸内細菌のエサとなる発酵性の糖を排除する「FODMAP食」も心がけてみて下さい。
FODMAP食とは、発酵性の糖質のこと。これら糖が増殖しすぎた腸内細菌のエサになる事でお腹に大量のガスが発生してしまいます。心当たりがある方は、しばらくFODMAP食を実践してみて下さい。

FODMAP食の概要

併せて、腸内細菌叢の状態を見るためにも「短鎖脂肪酸検査」を受けてみるのもオススメです。
腸内環境がどれだけ健康かは、短鎖脂肪酸の量とバランスで知ることが出来ますので、興味ありましたら是非受けてみましょう。
短鎖脂肪酸検査は、後述する「オーソモレキュラー療法」にて検査可能です。

短鎖脂肪酸の質と量が腸内環境の健康状態を決める
ナンナン

低血糖には腸内環境も関わっているんだ・・・💧
確かに、お腹の調子は悪いかも・・・💦

はる かおる

そうだよ。お腹の調子が悪い人が低血糖時に糖分を補給することで余計に低血糖症が悪化してしまう恐れもあるね
だからこそ、対処療法的に糖質を摂るよりも、お腹の調子を整えることの方が大切なんだ

代謝機能異常型低血糖症の改善に必要な栄養素

次に、代謝機能異常型の低血糖対策です。
先ほども少し触れたように、低血糖症には「糖代謝異常」が大きく関係しています。
糖代謝異常は、インスリン抵抗性を始め、肝機能低下や筋肉量低下なども原因として関係しており、複数が組み合わさっているパターンも多くあります。

特に筋肉量が低下している場合は、糖を筋肉で使うことが出来なくなるために食後血糖値が上昇しやすくなります。
また、肝臓が悪い状態でも糖の利用が低下し、適切な血糖のコントロールが出来なくなってしまうのです。

肝臓や筋肉では、摂取した糖質がグリコーゲンとして貯えられています。
これらは運動したときや摂取エネルギーが少ないときなどに必要に応じて利用されていますが、肝臓が悪かったり筋肉量が低下していると、このグリコーゲン貯蔵量が低下していて、必要なときに利用することが出来ません。

その結果、ちょっと体を動かしただけで低血糖状態に陥ってしまったり、空腹時間が長かったりするとすぐに低血糖状態に陥ってしまうのです。

ナンナン

ボクの場合は、糖代謝異常も関係しているかも・・・💧

はる かおる

基本的に、低血糖の症状がある時点で糖代謝に異常があると見て良いね。
低血糖症の改善は、糖代謝の改善も必須だよ。

肝機能低下による低血糖症の栄養アプローチ

このような糖代謝異常がある場合は、インスリン抵抗性の改善を始めとした全体的な糖代謝を改善していく必要があります。
特に肝臓の状態や筋肉量と低血糖症が関連していることはあまり知られていません。

肝臓は、体内のエネルギーや酵素などの製造工場です。私達が食べたタンパク質や脂質、糖質などの食べ物は消化吸収され、すべて肝臓に運ばれてから利用されています。
この肝臓に脂肪がベッタリ付いた脂肪肝の状態だったり炎症が発生したりしていると、食事から摂取した栄養素が肝臓でうまく利用出来なくなってしまうのです。

ですので、まずは肝臓の機能が正常かどうかを血液検査で確認してみて下さい。肝臓の状態は、ASTとALT、γ-GPTの数値でおおよそ分かります。
ASTやALT、γ-GPTが20を下回っていた場合は、ビタミンB群を始めとした栄養欠損によって機能が低下しています。
この場合は、タンパク質とビタミンB群を中心とした栄養を積極的に補給するようにしましょう。

ASTとALTの数値を見たとき、ASTよりもALTの方が高かった場合や、γ-GPTが高い場合は「脂肪肝」が疑われます。
腹部エコーなどの検査を受けて、脂肪肝の状態を確認してみて下さい。

脂肪肝には、アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝がありますが、低血糖症を抱える方はアルコールを飲まない非アルコール性の脂肪肝を抱えている場合を多く見受けます。
この場合も、糖代謝の異常により糖が肝臓で利用出来なくなり、脂肪として肝臓に貯えられてしまった状態です。
もしアルコールを飲まれている方でアルコール性の脂肪肝がある場合は、アルコールの摂取を控えましょう。

このような肝機能が低下していることで低血糖症が引き起こされている場合は、肝機能を正常に戻すことが最優先です。
肝機能が低下している主な原因は「栄養欠損」ですので、栄養補給が欠かせません。具体的な栄養素としては以下のようなものがあります。

  • タンパク質、BCAA
  • ビタミンA
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ナイアシンまたはイノシトール
  • レシチン
  • ウコン
  • シリマリン
  • グルタチオン

肝臓自体もタンパク質で出来ていますので、タンパク質の補給は欠かせませんまた、タンパク質を利用するための補酵素であるビタミンB群も重要です。

脂肪肝は炎症の一種になりますので、炎症対策としてEPAやビタミンE、ビタミンCなど抗酸化アプローチも有効になります。肝機能を高めてくれるウコンやマリアアザミなどの栄養素も必要に応じて摂取すると良いですね。

また、摂った栄養は使っていかなければ意味がありません。
糖代謝の異常は筋肉量の低下も関係していますので、運動も取り入れるようにしましょう。
肝機能のアップと筋肉量をアップしていけば、それに比例して糖代謝も上がってきます。

加えて、食べた後に運動することによって血糖値の急激な上昇も防ぐことが出来ますので、意識的に運動する習慣を取り入れてみて下さい。
くれぐれも、食べたすぐ後に横になったり寝たりしないようにして下さいね。
いくら食生活を改善して栄養補給しても、食べたすぐ後に寝ていたら脂肪肝も低血糖症も悪化しますよ。
激しい筋トレをする必要はありません。歩いたりバランスボールをしたり、ストレッチをするだけでも良い運動になります。是非、軽い運動でも良いので取り入れてみましょう。

甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症による低血糖症の栄養アプローチ

次に、甲状腺機能低下症など疾病が関係している場合です。
低血糖症は、甲状腺機能低下や糖尿病など疾病を抱えている場合にも引き起こされることがあります。
先ほど解説した副腎疲労や慢性疲労型もその1つです。
このような疾病を抱えている場合は代謝が落ちたり血糖のコントロールが悪くなって低血糖を引き起こしやすくなります。

例えば甲状腺機能は体全体の代謝を司る「甲状腺ホルモン」を分泌しています。この甲状腺の機能が低下して甲状腺ホルモンの分泌量が減ってしまうと、代謝も落ちてしまって体内の糖を利用出来なくなってしまいます。
また、糖尿病では血糖値が高いことを問題としていることが多いですが、実際には血糖値が下がりやすい状態でもあります。
糖尿病と低血糖症はセットで引き起こされる事が最も多い疾病ですので、糖尿病も疑ってみましょう。

他にも、腸にカビの一種であるカンジダ菌が大量に繁殖してしまっている腸カンジダ症を抱えている場合や、腸内細菌の増殖によってお腹にガスが溜まるSIBO、本来吸収されない物質が腸から血管に漏れ出す「リーキーガット症候群」など、腸内環境に異常があっても甲状腺機能に異常が起こりやすくなったり血糖コントロールに異常が起こったりします。
上述した消化管や肝臓に不調がある場合は、甲状腺機能の異常も無いかも同時に調べるようにしましょう。

甲状腺機能低下症、亢進症に対する栄養アプローチの例としては、次のようなものです。

  • ビタミンA
  • ビタミンB
  • ビタミンC
  • ビタミンD
  • CoQ10
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • プロテイン
  • ヘム鉄
  • 亜鉛
  • EPA

甲状腺機能についての栄養アプローチは、状態によっても大きく変わります。
上記はあくまで例ですので、ご自身に合ったアプローチについてはオーソモレキュラー療法の血液検査を受けてみて下さい。

ナンナン

低血糖症は、思っているよりももっと複雑な原因が絡み合ってるんだね💦

はる かおる

そうなんだ。
この原因は人によって違ったり、対処法も大きく変わってくるよ。
だからこそ、自分の状態をよく調べて、適切な栄養アプローチを行う事が望ましいね。

低血糖症に対する栄養アプローチは、根本原因から解決を。

ここまで、低血糖症の原因や栄養アプローチの方法について解説してきました。
低血糖症は「単に血糖が下がってしまう病気」だと思われがちですが、その原因には様々な疾患が関わっていることがご理解頂けたかと思います。

そして、低血糖症の改善にはこの根本原因から改善していかなければ意味がありません。
上述した疾患は、人によって複数の原因が複雑に絡み合っていることも多く、検査もなしに適切な栄養アプローチを行うのは困難です。

例えば、「甲状腺機能低下症」と「インスリン抵抗性」「副腎疲労」が組み合わさって低血糖症になっている方と、「糖質の摂りすぎや摂らなさすぎ」によって低血糖が起きている方とのアプローチは全く違います。
また、先ほど紹介した原因以外にも、「胃の状態が悪い方」や「貧血」があるか、「肥満かどうか」や「遺伝的な問題」があるかなどの問題も関係してきます。

このように低血糖症には様々な原因が、個人個人バラバラに組み合わさって引き起こされています。
同じ低血糖症に見えても対処法は全く異なりますので、これら原因となる要因を検査で洗い出し、その人に合ったアプローチを行っていく事が何よりも重要です。
その為には、栄養状態や疾病の状態を知ることが出来る「オーソモレキュラー療法」の血液検査を受けてみましょう。

オーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査項目に加え、副腎や甲状腺の検査、糖尿病や酸化ストレスなどの検査を必要に応じて組み合わせて行う事が出来ます。
複数の検査を組み合わせることによってより詳しく状態を知ることができ、あなたの低血糖症の根本原因がどこから来ているのかが分かります。

また、検査結果はレポートにまとめられ、どんな栄養素をどれくらい摂ったら良いかの詳しいアドバイスも受けられます。

このような情報を元に、あなたに合わせたアプローチを行っていきましょう。
根本原因からきちんと対処していくことが出来れば、低血糖症も改善出来る可能性があります。
同じ低血糖症でも人によって全くアプローチが違いますので、ご自身に必要なアプローチについては、是非オーソモレキュラー療法の検査を受けてみて下さい。

オーソモレキュラー療法の詳細については、下記サイトからご覧頂けます。

また、検査をご希望の方は、記事最後尾のプロフィールに記載されている「オーソモレキュラー療法申し込みページ」からご相談下さい。検査に必要な手続きなどをご案内致します。

質の悪いサプリでのアプローチはむしろ低血糖を悪化させる❗

オーソモレキュラー療法では、血液検査や各種検査の結果に応じて専用のサプリメントで栄養アプローチをしていきます。
この際、「市販されているサプリメントや海外サプリメントを利用して行っていきたい」と思うかも知れません。
しかし、市販されているサプリメントやアイハーブなどで販売されているサプリメントで栄養アプローチをするのは非常に危険です。

特に海外で販売されているサプリメントやプロテインについては、日本人向けには設計されていません。
加えて、主な目的が「スポーツ用」として開発された物ばかりで、治療を目的とした利用には不向きです。
また、人工甘味料を始めとした添加物も多い上、栄養素が酸化して効力を失っている物や、自然界に存在しない化学構造に加工された物も多くあります。
これらを大量に摂取することでむしろ身体や肝臓にダメージを与えてしまい、低血糖症がさらに酷くなる場合もありますので、栄養アプローチを行うときは市販サプリや海外サプリで代用せず、オーソモレキュラー療法専用のサプリメントでアプローチするようにしましょう。

はる かおる

サプリメントはどれも同じじゃ無いよ❗
質の悪いサプリメントを使うと逆効果になるから、オーソモレキュラー療法用に作られたサプリメントでしっかりアプローチしてね❗

ケンビックスシリーズ

低血糖症はサプリで改善するには。低血糖症の原因栄養アプローチを解説まとめ

低血糖症は血糖が下がりすぎることが根本原因じゃ無い

以上が、低血糖症の原因となる疾患やそれぞれに対する栄養アプローチでした。
低血糖症は、血糖値が下がりすぎてしまう事が原因と言われていますが、その奥深くにはもっと複雑な原因が関係していることがお分かり頂けたかと思います。

現在の医療では、低血糖症に対して皆一律に「低血糖になったら糖分を摂らせる」といった対処療法しか行ってくれません。このような対処療法を続けている限り、低血糖症の改善はかなり難しいです。

低血糖症の発症には様々な疾患が関わっており、その疾患が発症する原因にも、やはり「栄養欠損」が関係しています。
この記事でもご紹介したとおり、あなたの状態をきちんと調べ、あなたに必要な栄養素をしっかり補給することが出来れば、これら疾患も低血糖症も同時に改善出来る可能性は高いですよ。

オーソモレキュラー療法を受けたことが無い方は、下記プロフィールのリンクを参考に是非オーソモレキュラー療法を受けてみて下さい。

ナンナン

今まで低血糖症に対して全然知らなかったけど
すごく参考になったよ❗ありがとう❗❗

はる かおる

うん、低血糖症の原因は一人一人違うから、是非オーソモレキュラー療法を受けてみてね。

ナンナン

分かった❗
オーソモレキュラー療法を受けてみるね❗
栄養補給して、低血糖症を改善させてみるよ❗

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