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分子栄養学で使われるサプリメントと、海外サプリメントなど一般的なサプリメントとの違い

分子栄養学の実践においては、必ずサプリメントが用いられています。この時に使われているサプリメントは「分子栄養学実践専用サプリメント」という特殊なものです。

ではなぜ、分子栄養学を実践する際は「分子栄養学実践専用サプリメント」が使われているのでしょうか?この「分子栄養学実践専用サプリメント」はお店やネットで買える一般的なサプリメントと比べて何が違うのでしょうか?

また、そもそもなぜ分子栄養学では「分子栄養学実践専用サプリメント」が必要なのでしょうか?

今回は、分子栄養学実践専用サプリメントとお店やネットで買える一般的なサプリメントとの違いについて詳しく解説します。

目次

分子栄養学とは? なぜ分子栄養学ではサプリメントが必要なのか

ナンナン

ねぇねぇ、分子栄養学ではサプリメントを使うみたいだけど、このサプリメントってお店で売ってるサプリメントと何が違うの❓ そもそも、なんで分子栄養学ではサプリメントが必要なの❓❓

はる かおる

分子栄養学で使うサプリメントの違いが知りたいんだね。分子栄養学では、「分子栄養学実践専用サプリメント」というサプリメントが使われているよ。このサプリメントは、普通に売ってるサプリメントと比べてかなり高品質に作られているんだ。

ナンナン

へー、普通のサプリメントより高品質なんだね。でもさ、そんな高品質じゃ無くても普通に売ってるサプリメントで実践すれば良いじゃん。なんでそんな高品質なサプリメントが必要なの❓

はる かおる

普通はそう思うよね。でも、分子栄養学を実践する際は必ず「分子栄養学実践専用サプリメント」を使って実践する必要があるんだ。このあたりの理由を、もっと詳しく解説してあげるね。

まず、分子栄養学実践専用サプリメントの違いを説明する前に、そもそも分子栄養学とはどのようなものか?を理解することが重要です。分子栄養学についての理解が足りない場合は、サプリメントに含まれる栄養素が体内でどのような働きをするのか?が分かりません。

このサプリメントに含まれる栄養素が体内でどのような働きをするのか?が理解できていないと、AというサプリメントもBというサプリメントも値段が違うだけで全く同じように見えてしまうのです。

例えば、「鉄分のサプリメント」と一言で言っても、その中には「ヘム鉄」や「非ヘム鉄」、「二価鉄」や「三価鉄」「無機鉄」や「有機鉄」など様々な種類が存在します。それぞれ原材料も体内での吸収の仕組みも異なり、体内に吸収しやすい鉄もあれば吸収しにくい鉄分もあります。これらそれぞれの栄養素の働きや違いを理解するのが分子栄養学と呼ばれる学問です。

この違いを十分に理解していない場合、どれも同じように見えてしまうことから、「みんな同じ鉄分なら量が多くて安いものが良い」という判断になってしまいます。そのため、サプリメントの違いを理解するためにはまず分子栄養学について学ぶことが必要です。

また、サプリメントは食品という扱いのため、その製造方法や製造管理体制には商品によってかなりのバラツキがあります。例えば、「カレー」と一言で言っても、レトルトカレーもあれば家庭で作るような具だくさんのカレーもありますよね。同じカレーというくくりですが、両者には大きな違いがあることは明白です。

サプリメントも同じで、レトルトカレーのように安く大量に作る事を目的としたものもあれば、ちゃんと栄養価などを考えて手間暇とコストをかけて作られたものもあります。カレーの場合なら見た目や味、使われている材料などから善し悪しを判断することは簡単ですが、サプリメントの場合は見た目や味だけで善し悪しを判断することは出来ません。

分子栄養学実践専用サプリメントと海外サプリメントなど一般的なサプリメントの違いを理解するためには、このようなサプリメントの製法を含めた知識も必要になってきます。

つまり、サプリメントに含まれる栄養素が体内でどのような働きをし、その栄養素が効力を保ったままきちんと体内で働けるよう設計・製造されたサプリメントなのか?をきちんと理解することが重要になるのです。

そのためには、まず「分子栄養学とはどのようなものか?」をしっかり理解するようにしましょう。

そもそも分子栄養学とは?

分子栄養学というと、「足りない栄養素をサプリメントで補う療法」とか、「薬の代わりにサプリメントを使って病気を治す療法」などと思われていることが多くあります。または、「食事を改善して必要な栄養を摂取し、サプリメントを使わずに体調を整える療法」と思っている方も多いかも知れません。

しかし、これらは典型的な分子栄養学の間違った認識です。分子栄養学は、単に足りない栄養素を食事やサプリメントで補う療法ではありません。

正しい分子栄養学では、生体内の乱れた分子(栄養素)を整えるために、消化管である口、胃、小腸や大腸、胆のうなどの状態や、酵素の量、働き、ホルモンや自律神経など身体の代謝全般と、個人個人の状態や病態を考慮した栄養補給を行います。

そして、この乱れた分子(栄養素)を整えるために、個人個人、必要な栄養素の量を補給することで、細胞の働きを本来あるべき状態に整え、病態の改善や予防、オプティマムヘルス(心身ともに最高・最善の健康状態)を目指すのが分子栄養学です。

分子栄養学は、生体内の分子を整えて生体機能を向上させる学問。分子栄養学は、分子整合栄養医学やオーソモレキュラー療法とも呼ばれている。

先ほど挙げた「足りない栄養素を食事やサプリメントで補う」というだけでは、このような考慮が無いため分子栄養学とは言えません。

特によく間違われやすいのが、「メガビタミン」や「一般的な医学」「一般的な栄養学」と分子栄養学の違いです。分子栄養学とこれらは全く異なるものですが、中にはこれらと分子栄養学との違いをよく理解していない方が多く見受けられます。

これらの違いを理解することが、一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの違いを理解する上で非常に重要です。まずは、これらの違いをしっかり理解するためにも、下記の記事を参考にして下さい。

正しい分子栄養学では、消化管の状態や酵素の状態、その人の状態を知るためにオーソモレキュラー療法という血液検査を行っています。この検査はおよそ68項目にも及ぶもので、全身の健康状態や栄養状態を把握することが出来る検査です。

KYBクラブのオーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査を実施し、栄養状態や生活習慣病の状態などを把握している

このオーソモレキュラー療法の血液検査では、主にその人の栄養状態を知るために行われ、この検査結果を基に、その人それぞれに合わせた最適な栄養アプローチが行われています。

血液検査というと病気の時に受ける血液検査や、人間ドックなど検診で受ける血液検査を思い浮かべる方も多いと思いますが、これらとオーソモレキュラー療法の血液検査は全く異なるものです。

オーソモレキュラー療法の血液検査と、その他の血液検査との違い。保険適用で行われる検査は主に病気の発見や経過観察を目的としているのに対し、分子栄養学では栄養状態を把握することを目的としている

具体的には、健康保険で行われる血液検査は、病気である場合や病気の疑いがある事が前提に行われる検査になります。こちらは、主に病気に関連する項目のみで、病気を診断したり経過を観察したりする目的で行われています。

もう一つの人間ドックで受ける検査は、病気が隠れていないかを判断するためのものです。こちらは保険で行われている検査と比べて項目数は多いですが、分子栄養学の実践には使われていません。

対してオーソモレキュラー療法の血液検査はというと、体内での栄養状態や、体内で栄養がどのように働いてるかを調べるためのものです。血液には、食事から取り込んだ栄養素や、それを代謝して体内で産生した様々な物質が溶けています。この血液中の成分を詳しく調べることにより、身体の栄養状態や健康状態を正確に把握することが出来るのです。

血液には食事から取り込んだ栄養素が溶け込んでいることから、血液を調べることによって栄養状態を正しく把握することが可能

そのため、分子栄養学を実践する際は、定期的に血液検査で身体の状態をモニタリングしながら行われています。この68項目の検査結果は、分子栄養学に基づく独自の分析方法によって行われるのが特徴です。

そして、分子栄養学やオーソモレキュラー療法を実践する際、必ず必要となるのが「分子栄養学実践専用サプリメント」です。主な分子栄養学実践専用サプリメントとしては、例えば、ケンビックスシリーズがあります。

分子整合栄養学実践用に設計、開発されたケンビックスシリーズ

このケンビックスシリーズは、分子栄養学を実践する目的で設計、開発されたサプリメントで、オーソモレキュラー療法を導入しているクリニックでも実際に使われているものです。

クリニックでオーソモレキュラー療法の検査を受けた後は、必要に応じてこの分子栄養学実践専用サプリメントで栄養補給を行っていくようアドバイスされます。

ただ、オーソモレキュラー療法を受けてみた方ならご存じかと思いますが、この分子栄養学実践専用サプリメントは、ドラッグストアやインターネットで販売されているサプリメントよりもかなり高額です。

どのくらい高額かというと、例えばドラッグストアで売られているサプリメントが1,000円前後だとすると、分子栄養学実践専用サプリメントではその3倍〜5倍、ものによっては10倍近くするものもあります。

また、最近ではインターネットを使って海外サプリメントを手軽に個人輸入することが出来るようになりました。海外サプリメントでは、日本で販売されているサプリメントと比べて、かなりの高濃度です。この海外サプリメントは高濃度でありながら値段も手ごろで、1つあたり1,000円〜3,000円程度で購入することが出来ます。

このような安くて高濃度のサプリメントを駆使すれば、わざわざ「分子栄養学実践専用サプリメント」なんて必要ないのでは?と思いますよね。

ですが、このようなドラッグストアで販売されているサプリメントや、海外サプリメントでは、残念ながら分子栄養学やオーソモレキュラー療法の実践は出来ません。何故かというと、これらサプリメントは単に栄養素が配合されているだけであって、生体内での利用効率や消化吸収能などは考慮されていないからです。

例えば、サプリメントに含まれる栄養素の中には大きく分けて、「合成型」と「天然型」があります。合成型とは、栄養素の分子構造を変化させて作られた人工的なもの、天然型は野菜や果物、魚介や酵母など自然界に存在するものから抽出したものが天然型です。

栄養素というものは、体内で酵素と結びついて初めて利用出来る状態になります。そのためには、限りなく天然に近い形である事が必要です。人工的に合成された栄養素や、もともと天然物を使っていても保存性を良くするために誘導体をつけたり加工したりしたものでは、体内で酵素と結びつけずに、異物として排泄されたり効果が弱まったりしてしまう可能性が高くなってしまいます。

また、サプリメントは体内できちんと消化吸収されて初めて意味があります。人によっては、胃酸の分泌量が少なかったり、胆汁の分泌量が少なかったりして、上手くタンパク質や脂質が消化吸収出来なくなっている状態の方もいます。

このような方でも問題なくサプリメントを摂取していただくためには、消化吸収能を考慮したサプリメントの設計・製造が必要です。通常、市販されているサプリメントの多くは、コストを抑えるために人工的に加工した栄養素を使っていたり、単に栄養素をカプセルに詰めただけなど、その人の状態や体内での栄養素の利用効率は考慮せずに作られていたりしています。

そのため、一見すると安くて良さそうに見える市販品や海外サプリメントでも、それがきちんと体内で消化吸収され、きちんと利用されているとは限らないのです。このような理由から、ドラッグストアなどで売られているサプリメントや、海外サプリメントを用いて分子栄養学を実践することは推奨していません。

ナンナン

ちょっとまって❗ 分子栄養学って、薬の代わりにサプリを使って病気を治す療法じゃないの❗❓

はる かおる

そう思われることが多いけど、分子栄養学は薬の代わりにサプリメントを使う療法じゃないよ。単に薬の代わりにサプリメントを使ったり、足りない栄養をサプリメントで補ったりするのは、分子栄養学でも何でも無いんだ。でも、そう勘違いしてしまう人が多いから「サプリメントなら何でも良い」って思ってしまうんだろうね。

海外サプリメントなど一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの具体的な違い

では、分子栄養学実践専用サプリメントの品質はどうなっているのでしょうか?

分子栄養学実践専用サプリメントでは、その人それぞれの体質に合わせてアプローチが出来るよう、消化吸収能が考慮された設計や製造が行われています。また、原材料には天然由来の生体内物質が使用されていたり、成分同士が反応して効力を失わないよう、反応抑制のためのコーティングが行われていたりなど、非常に高品質なサプリメントとなっています。

他にも、分子栄養学の実践で使われるサプリメントの条件としては、次の通りです。

分子栄養学の実践で使われるサプリメントの条件。サプリメントは手軽に購入出来るものも多いが、その多くはこの条件に当てはまらないものが多い。

分子栄養学の実践で使われるサプリメントの条件

  • 含有原料は、食品由来の生体内物質が使用されているか
  • 有効成分が効力を失わないまま、高濃度に含有されているか
  • 消化吸収を考慮した設計、配合内容になっているか
  • 体内での崩壊が考慮された設計、配合内容になっているか
  • 製品中の栄養成分同士が反応しないよう、反応抑制のためのコーティングはされているか
  • 栄養素は単体で摂取しても効果が無いため、複合体での設計、配合になっているか
  • 細菌・薬物など汚染物質のチェックは厳重に行われているか?
  • 製品管理システムはとられているか

このように、分子栄養学の実践で用いるサプリメントには、様々な条件を満たした高品質なサプリメントが用いられています。

これらの条件に当てはまるようにサプリメントを設計・製造するためには、生命科学や分子栄養学に精通する専門家の協力が欠かせません。そのため、例えばケンビックスでは医学や生化学、分子栄養学に精通した専門家のチームが分子栄養学実践専用サプリメントの研究・開発を行っています。

では、なぜこのような厳しい条件をつけてまで、専門家がサプリメントの開発を行わなければならないのでしょうか? それは、先ほども解説したようにサプリメントは単に栄養素をカプセルに詰めただけでは、体内で効率よく働くことが出来ないためです。

また、海外サプリメントなど一部のサプリメントでは、日本で承認されていない医薬品成分などが混入するなどの事件も相次ぎ、厚生労働省も注意喚起を行っています。サプリメントは毎日摂取するものであることから、安全性が第一です。

特に分子栄養学では、一般的な栄養学よりも数倍の量となる栄養素の量を摂取していくことも珍しくありません。そのため、サプリメントを選ぶ基準は、第一に安全である事と、体内での栄養素の働きを熟知した専門家が設計していることが条件です。

サプリメントを選ぶときは、専門家がしっかりと設計していることと、安全性が大切

では、分子栄養学実践専用サプリメントは一般的なサプリメントと比べて、具体的にどこがどう違うのでしょうか?

先ほどの条件を交えつつ、分子栄養学実践専用サプリメントと一般的なサプリメントとの具体的な違いを解説していきましょう。

違いその① 含有原料は、食品由来の生体内物質が使用されているか

まず一つ目は、サプリメントに使用されている原材料の違いです。先ほども解説したように、サプリメントには栄養素には大きく分けて、「合成型」と「天然型」があります。合成型とは、栄養素の分子構造を変化させて作られた人工的なもの、天然型は野菜や果物、魚介や酵母など自然界に存在するものから抽出したものが天然型です。天然型は自然界に存在するものから抽出しているので、合成型と比べてコストが高くなります。

分子栄養学実践専用サプリメントの製造に使われている栄養素は、すべて天然由来の生体内物質が使用されています。対して海外サプリメントなど一般的なサプリメントでは、人工的に合成された栄養素や、人工的に加工されたものが使われているものがあります。

例えば、ビタミンEと一言で言っても、大きく分けて「合成のビタミンE」と「天然のビタミンE」があります。合成のビタミンEと天然のビタミンEの大きな違いは、期待出来る抗酸化力の違いです。

ビタミンEは脂溶性の抗酸化物質で、主に細胞膜に組み込まれて細胞膜を酸化から守る働きをしています。

ビタミンEは、細胞膜に組み込まれて細胞の酸化を防いでくれる

食品由来の天然成分から抽出した物は「d-α-トコフェロール」と言って、もっとも抗酸化力が期待出来るビタミンEです。分子栄養学実践専用サプリメントでは、この天然由来のビタミンEが配合されています。

薬やサプリメントに含まれているビタミンEの違い。同じに見えてもその分子構造や製造方法が異なり、効果も全く異なる。

対して、海外サプリメントや市販されているサプリメント、薬として処方されるビタミンEでは「酢酸 d-α-トコフェロール」や「酢酸dl-α-トコフェロール」が配合されている物が殆どで、いわゆる「天然型」や「合成型」と呼ばれています。こちらはビタミンEを酸化・劣化から守るために「エステル化」という加工がされています。

エステル化とは、いわゆる「コーティング」のようなもので、抗酸化力を発揮する水酸基の部分をアルコールや酢酸などの物質と結合させて安定化する加工のことです。この水酸基をエステル化させることによって、空気や光などからビタミンEが酸化されないよう防いでいます。

しかし、このエステル化を行ってしまうと、デメリットも大きくなってしまいます。それが、先ほどの「抗酸化力の低下」です。エステル化を行うと、水酸基から「H」の水素が外れにくくなってしまうため、十分な抗酸化力は望めません。このことから、合成ビタミンEが体内に入っても、本来の栄養素としての働きが十分に行えない可能性があるのです。

また、もう一つのデメリットとして、海外サプリメントや市販されているビタミンEサプリメントの殆どには、単品のd-α-トコフェロールしか含まれていないことが挙げられます。

ビタミンEには大きく分けて「トコフェロール」と「トコトリエノール」があり、この二つにはそれぞれα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類、計8種類が存在しています。少し分かりにくいですが、α-トコフェロールやα-トコトリエノール、β-トコフェロールやβトコトリエノールなど、それぞれのトコフェロールやトコトリエノールに種類があり、合計で8種類あるということですね。

ビタミンEには、トコフェロールとトコトリエノールがあり、それぞれ4種類、全8種類がある

このトコフェロールとトコトリエノールの大きな違いは、分子構造の違いと、その作用の違いです。トコトリエノールは炭素同士の二重結合(図緑色の丸部分)があり、この二重結合がある事で細胞膜への侵入が容易に出来ます。そのため、トコトリエノールはトコフェロールと比べて速効性があり、生理活性がトコフェロールよりも高いという特徴があります。

対してトコフェロールは、炭素同士の二重結合が無いことから細胞膜への進入速度が遅く、代わりに持続性があるのが特徴です。

また、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類はそれぞれ生理活性や抗酸化力に違いがあります。最も生理活性が強いのはα型で、次にβ型、δ型、γ型と続きます。この生理活性とは、主に妊娠をサポートする力やホルモンの活性作用などがどれだけ強いかです。

生理活性の一つである抗酸化作用については、γ型が最も強く、次にδ型、β型、α型と続きます。つまり、α型のビタミンEが最も生理活性が高く、抗酸化作用についてはγ型のビタミンEが最も高いということになります。

では、海外サプリメントや市販されている大半のビタミンEサプリメントはどうかというと、これら様々な種類のビタミンEのうち、α-トコフェロールのみしか含まれていません。

実は、ビタミンEはこれら8種類が補い合って作用していることから、8種類すべてをバランス良く摂取する事が大切です。

8種類のビタミンEはそれぞれ働きの強さが違い、お互いが補い合って作用している。このことから、ビタミンEを摂取する際はバランス良く摂取するのがポイント

例えば、持続性のある「トコフェロール」と速効性のある「トコトリエノール」両方を同時に摂取する事で、体内のビタミンE濃度を高濃度で維持することが可能になります。

また、α型のビタミンEが最も生理活性が高く、抗酸化作用についてはγ型のビタミンEが最も高いことから、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類、それぞれ8種類すべてのビタミンEをバランス良く摂取する事が、最も生理活性と抗酸化作用が期待出来る方法です。

食品に含まれているビタミンEにはもともと複数のビタミンEが含まれていて、α-トコフェロール単品のみが含まれているなんてことはありません。そのため、食品由来の成分から抽出した天然由来のビタミンEサプリメントでは、8種類すべてのビタミンEが含まれています。オーソモレキュラー療法実践専用サプリメントでは天然由来の植物成分から抽出していることから、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)を含むすべてのトコフェロール、トコトリエノール8種類が含まれています。

対して、大半の海外サプリメントや市販されているサプリメントのビタミンEでは、α-トコフェロールのみしか含まれていないことから、ビタミンEが本来持っている生理活性と抗酸化作用は殆ど期待出来ないのです。

それから、合成ビタミンにはもう一つの問題もあります。それが、d体とl体のビタミンEが両方含まれている可能性があることです。

ビタミンEには、d体とl体があって、先ほどご紹介した「d-α-トコフェロール」「d体」になります。対してl体は、このd体の光学異性体、つまり鏡映しにした形のものです。

d体のビタミンEは植物や生物に含まれている主要な形であり、ほぼすべての生物がd体のビタミンEを利用しています。逆に、l体のビタミンEは植物や生物には殆ど含まれておらず、生物内、生体内においての合成や利用も難しいことから、ほぼ利用されていません。

合成ビタミンEは、化学的な合成過程からl体のビタミンEも発生することから、このd体とl体が両方混ざっている場合があります。もし、仮にl体が半分入っていたとしたら、体が利用できるのはd体のみです。その場合、半分は「異物」として捨てられてしまうことになります。

このように、一言で「ビタミンE」と書かれていても、天然のビタミンEと合成のビタミンEではその栄養素の構造や働きが全く異なります。分子栄養学の実践で用いるサプリメントは、必ず天然由来の成分である事が重要です。ケンビックスシリーズのビタミンEでは、原材料にビタミンE含有植物油を使用し、天然由来のビタミンEを高濃度で配合しています。

ただし、天然のものであっても、製造方法や製造管理、保管方法などによっては、体内に入るまでに酸化、劣化してしまう場合があります。このような酸化、劣化した栄養素を摂取すると、逆に体内で悪影響となるので注意が必要です。

例えば、先ほどのビタミンEで言えば、酸化されたビタミンEが体内に入ると酸化ストレスを増加させる可能性があります。酸化ストレスとは、体内の酸化反応が過剰になり、細胞や分子がダメージを受ける状態のことです。

酸化されたビタミンEは、元々の抗酸化能力を失っているため、体内の酸化反応を調節する能力が低下しています。すると、逆に他の物質から水素(H)を奪い取ろうとするので、今度は他の分子や細胞が酸化され、ダメージを与えてしまうのです。

このような酸化した栄養素を摂取する事による酸化は、細胞内で活性酸素種と呼ばれる反応性な分子が生成される原因となり、これが細胞やDNA、たんぱく質などの構成要素を攻撃してダメージを与える可能性があります。

サプリメントは通常の食事と違って濃縮された特定の栄養素を大量に摂取するので、もしサプリメントに含まれる栄養素が酸化していた場合、その影響は計り知れません。例え「天然型」「保存料不使用」「添加物不使用」などと書かれていたとしても、そのサプリメントに含まれる栄養素が酸化・劣化しておらず、体内で安全に利用出来る形になっているとは限らないわけです。

そのため、ケンビックスシリーズではビタミンE含有植物油を酸化から守るために、徹底した品質管理のもと、天然由来の成分を用いて対策を行っています。例えば、「γオリザノール」天然由来のビタミンEなどです。これらの天然由来成分が、栄養素の酸化から守ってくれています。

昨今では、健康ブームによって「保存料」や「添加物」などを過剰に避ける方が多くなってきました。しかし、本当の天然由来の栄養素は腐りやすく、何も対策しなければすぐに酸化・劣化してしまいます。保存料や添加物が入っていないもの=良い物という認識は大きな間違いです。

いくら天然由来のビタミンEだとしても、酸化や劣化から守るための成分を配合しなかったり、保存料として合成のビタミンEなどを配合した場合では、栄養成分が酸化・劣化しやすくなり、本来の栄養素の働きが望めなくなってしまいます。

本当に良いサプリメントは、天然由来の成分を使って栄養素を守る工夫や、医薬品と同じようなコストがかかる製造方法・管理方法で栄養素の品質を守る工夫がされています。分子栄養学で用いるサプリメントは、天然由来の成分である事に加え、その栄養素がきちんと体内で安全に働くことが出来る状態になっていることが特徴です。

特定の栄養素をサプリメントで過剰に摂取することは、むしろ生体内に分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させる可能性あり

上述したように、一般的なサプリメントや海外サプリメントでは合成した原材料などが主に使用されていることから、特定の栄養成分のみしか含まれていない物が大半です。

このような特定の成分のみしか含まれていないサプリメントで分子栄養学を実践すると、むしろ生体内に分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させてしまう可能性があります。

例えば、フィンランドで行われたα-トコフェロール・β-カロテンがん予防試験(ATBC)で、29,000人以上の男性喫煙者に20mg/日のβ-カロテンおよび/または50mg/日のα-トコフェロールを与えて効果を調べた研究があります。

また、米国で行われたβ-カロテンおよびレチノール有効性試験(CARET)では、30mg/日のβ-カロテンと25,000IU/日のレチノール(ビタミンA)の組み合わせを、喫煙者、以前に喫煙していた者、または職業的にアスベストに接していた18,000人以上の男女に与えて効果を調べた研究があります。1

この結果としては、β-カロテンのサプリメントを摂っていたグループの肺がんリスクが、ATBCの参加者で6年後に16%増加し、CARETの参加者でも4年後に28%増加したという結果になりました。

このことから、1996年にアメリカ国立がん研究所が「β-カロテンにはがん予防効果が無く、また喫煙者では逆に肺がんを増加させる恐れがある」という研究結果を発表しています。多くの専門家は、特に喫煙者やその他のハイリスク集団においては、高用量β-カロテン補給の危険性の方ががん予防効果を凌ぐのではないかと考えているようです。

このように聞くと、サプリメントで栄養素を摂取する事はむしろ危険な行為のように思えますよね。ですが、27,000人以上の男性喫煙者を14年間調べたフィンランドでの研究では、β-カロテンを除いて全カロテノイド、リコピン、β-クリプトキサンチン、ルテイン、およびゼアキサンチンの食事からの摂取が、逆に肺がんリスクを有意に減らしていたという結果になりました。また、全カロテノイド、α-カロテン、およびリコピンの摂取が最も多かった男女は、摂取が最少であった男女よりも有意に肺がんリスクが低かったという研究結果があります。2

この結果から、食事などから全カロテノイド、リコピン、β-クリプトキサンチン、ルテイン、およびゼアキサンチンなどを摂取した場合はガンのリスクを低下させ、逆に合成のα-トコフェロールや合成のβ-カロテン、レチノールなど特定の栄養素を大量に摂取した場合はむしろガンリスクを増加させてしまう恐れがあると考えられます。

特に、前者の研究(ATBCやCARET)で被験者に投与されていたのは合成のβ-カロテンでした。合成のβ-カロテンでは100%オールトランスβ-カロテンで構成されています。

通常、食品に含まれる天然のカロテノイドには、オールトランスβ-カロテンの他にもシス体のβ-カロテンやα-カロテン、リコピンなど様々なカロテノイドを含んでいます。何か1種類のカロテノイドだけが大量に含まれているなんてことは基本的にありません。

このような何か特定の1種類のカロテノイドを大量に摂取した場合、他のカロテノイドの吸収や組織での利用を妨げてしまう可能性があります。また、ある種の抗酸化剤が単独で大量に摂ると、条件によっては抗酸化剤としてよりも酸化促進剤として作用してしまう可能性があります。

そのため、サプリメントを選ぶ際は食品由来の原材料を使用した高品質なサプリメントを選ぶことが大切です。特定の成分のみしか含まれていないサプリメントで分子栄養学を実践すると、むしろ生体内に分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させてしまう可能性がありますので注意して下さい。

市販されているサプリメントや海外サプリメントでは、上述したように合成のβ-カロテンのみや、レチノールのみ、酢酸 d-α-トコフェロールや酢酸dl-α-トコフェロールのみといったように、特定の栄養成分しか含まれていない物が殆どです。

このようなサプリメントでは特定の栄養成分しか含まれていないことから、大量に摂取すると生体内の分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させてしまう可能性があります。

対して、分子栄養学実践専用サプリメントでは、天然由来の食品成分を原材料として使用し、なるべく食品と同じになるよう複数のカロテノイドや複数のトコフェロール、トコトリエノールなどの栄養成分が含まれています。このような設計や製造がされているサプリメントを選ぶことが、安全に分子栄養学を実践する際のポイントです。

同じように見えるサプリメントでも、含まれている栄養成分や使われている原材料には大きな違いがあります。また、それによって得られる結果も変わってくる恐れがありますので、分子栄養学を実践する際は必ず分子栄養学実践専用サプリメントを使用するようにして下さい。

ナンナン

何だかいきなり難しいけど、同じ栄養素に見えても働きが全然違うんだね💦

はる かおる

そうそう。同じ栄養素の見えても、原材料や製法によって栄養素の働きは全く違うよ。分子栄養学でサプリメントを用いる場合は、そのサプリメントが「合成」なのか「天然」なのか、はたまた「エステル化」されているのかどうか、「酸化・劣化」しやすい製造方法なのかを見極める「力」が必要になるね。このあたりの知識についても、よく学ぶことが大切だよ。

違いその② 有効成分が効力を失わないまま高濃度に含有されているか

次に、含有量の違いです。いくら天然由来の原材料を使っていても、その中に含まれる有効成分の含有量が少なければ意味がありません。

一般的なサプリメントの場合、コストを抑えるために、有効成分の含有量では無く原材料の含有量を表示しているものが多くあります。

例えば、鉄分サプリの1つである「ヘム鉄」や、オリーブ葉エキスを配合した「オーレユーロペン」などです。オーレユーロペンはポリフェノールの一種で、その優れた抗菌作用や抗ウィルス作用から、天然の抗生物質とも呼ばれています。ヘム鉄は肉や魚などに含まれる動物性の鉄分のことで、植物に含まれる鉄分よりも吸収率が高いという特徴があります。

実は、サプリメントのパッケージに「ヘム鉄50mg配合」や「オリーブ葉エキス250mg配合」と書かれていても、それがすべて有効成分というわけではありません。この表記は原材料の配合量であって、有効成分は原材料の中のほんの一握りだけです。

具体的には、ヘム鉄であればヘム鉄パウダーと呼ばれるものが原材料となります。このヘム鉄パウダーの中におよそ1%〜2%のヘム鉄成分が含まれていることが一般的です。ヘム鉄パウダーが50mgであれば、その内の0.5mg〜1mgが有効成分である「ヘム鉄」と言うことになります。

また、サプリメントに使われる原材料はあくまで「食品」という位置づけのため、その中に含まれる有効成分が一定以上含まれているかどうかなどの「規格化」が行われていない原材料が多くあります。

そのため、例えサプリメントのパッケージに「オリーブ葉エキス250mg配合」と書かれていても、その中にどれだけ有効成分である「オーレユーロペン」が含まれているかは分かりません。加えて、有効成分は適切に設計・管理された状態でサプリメントとして加工しないと、その有効成分は光や酸素、湿度や温度などの影響によって酸化・劣化してしまいます。

一般的なサプリメントでは、専門家による設計や製造は殆ど行われておらず、原材料をカプセルに詰めただけのものが殆どです。このようなサプリメントの場合、私達が摂取する頃には、有効成分が酸化・劣化して既に失われてしまっている場合もあります。

そこで重要となるのが、きちんと有効成分が一定以上含まれている「規格化された原材料を使用しているかどうか」です。分子栄養学実践専用サプリメントで使われている原材料は、目的とする有効成分が高濃度に規格化されたハイグレードな原材料し、さらにその有効成分量を賞味期限まで100%保証できるよう、様々な試験を実施し、すべてクリアしたサプリメントのみ出荷されています。

例えば、ケンビックスでは原料会社から原材料が届いた時に、有効成分が一定以上含まれているかどうかを栄養分析し、クリアしたものだけが使用されています。

また、サプリメントに加工する過程でも有効成分が一定量失われてしまうことから、製品として完成した時点でも有効成分が一定以上含有しているかを分析し、クリアしたものだけが使用されています。

このように、有効成分が高濃度で必ず配合されているものが、分子栄養学実践専用サプリメントの特徴です。当然ながら、規格化されたハイグレードな原材料を使用するほど、サプリメントの価格は高価になります。

サプリメントには価格が高いものもあれば安いものもあり、同じように見えるサプリメントでも使われている原材料や製法には大きな違いがあります。そのため、安くて量が多く、一見すると良さそうに見えるものでも、その中に有効成分がきちんと含まれているとは限らないのです。

分子栄養学は、その有効成分が体内できちんと働けるよう、分子レベルでアプローチを行っていく学問です。有効成分がしっかりと含まれていないサプリメントを使用したり、有効成分が含まれていても酸化・劣化しているサプリメントを使用したりした場合は、有効成分が体内できちんと働くことが出来ないため、分子栄養学的アプローチは出来ません。

このことから、分子栄養学を実践する際は、有効成分が高濃度で必ず配合されている「分子栄養学実践専用サプリメント」を用いることが大切です。

ナンナン

同じサプリメントでも値段に差があるのは、有効成分の含有量の違いだったのか❗

はる かおる

そうそう。同じ食品由来の原材料でも、その中にどれだけ有効成分が含まれているかが重要なんだ。この有効成分の含有量がしっかり入っているものほど、サプリの値段が高くなるよ。安いサプリメントは、それだけ有効成分の含有量が少ないって事だね。

違いその③ 消化吸収を考慮した配合内容になっているか

次に、消化吸収能を考慮した配合内容になっているかです。いくら天然の原材料を使用し、規格化された高濃度の有効成分が含まれていても、それがきちんと体内で消化・吸収されなければ意味がありません。

サプリメントの殆どはカプセルや錠剤の形に加工されているので薬のような印象を受けますが、サプリメントはあくまで「食品」の一種です。食品中の栄養素は、私達の消化管を通じて消化・吸収されて初めて意味があります。

食べ物はしっかりと消化吸収されて初めて栄養となる。分子栄養学実践専用サプリメントでは消化吸収に考慮した配合となっている事が特徴。

例えば、私達が食べた食べ物は、口の中で噛むことによって食べ物の大きさを小さくしています。そして、飲み込んだ食べ物は胃と胃液の働きによってタンパク質を更にバラバラにしたり、脂肪の吸収を助ける胆汁が分泌されたり、すい臓からすい液という炭水化物やタンパク質、脂肪を分解する消化液が分泌されたりして消化が行われています。

その後、分子がバラバラに細かくなった食べ物は、小腸粘膜を通じて吸収、代謝され、必要な細胞へと送り届けられて利用されています。

このように、私達が食べた食べ物は、私達の消化管を通じてしっかり消化・吸収されて初めて栄養となるのです。もし、食べ物がしっかりと消化・吸収されない場合は、体内の栄養状態が改善出来ません。

そのため、分子栄養学の実践で用いるサプリメントは、消化吸収を考慮した配合内容になっている事が重要です。

例えば、脂質や脂溶性ビタミンは消化液などの体液と混ざりにくく、そのままでは水分量の多い血液中に吸収・運搬することが出来ません。これを解決するために、私達の体内では「胆のう」から分泌される胆汁によって、脂質と水分を混ざりやすくする「乳化」という仕組みが備わっています。この乳化の仕組みは、女性の方であればメイク落としを想像していただければイメージしやすいかと思います。

そして、この乳化能力は、加齢やストレスなど様々な要因によって低下してしまう場合があります。このような場合、いくら脂溶性のビタミンを摂っても、体内でうまく乳化することが出来ないため、十分に吸収することが出来ません。

ケンビックスの場合では、このような加齢やストレスなど様々な要因によって乳化能力が低下している方のために、予め乳化を施した「ミセル加工」(自己乳化型加工)を施した製品が用意されています。

また、ほかにもカルシウムなどミネラルの中には、消化液に溶けにくく、吸収されにくい種類も多く存在します。このような栄養素の場合、単に栄養素のみを高濃度で配合したとしても、吸収率が悪いために殆ど吸収することが出来ません。

このような吸収率が低いミネラルを効率よく補うためには、ミネラルの吸収をサポートする成分や、ミネラルの利用を助ける成分が一緒に配合されていることが重要です。

例えば、ケンビックスシリーズでは、ミネラルの吸収や利用を助ける成分として、「カゼインホスホペプチド」やクエン酸、リンゴ酸などの「有機酸」、「ビタミンD3」なども一緒に配合するなどし、ミネラルの吸収や代謝を考慮した設計と製造が行われています。

このように、分子栄養学を実践する際に用いるサプリメントでは、栄養素の消化吸収も考慮した配合内容になっている事が重要です。

この他、人によっては摂取した栄養素がすぐに吸収されてしまうと困るものもあります。その代表的なものとして挙げられるものが、水溶性のビタミンCです。

分子栄養学では、ビタミンCの摂取量についてもその人の状態や病気の状態などによって摂取量が大きく異なる事が一般的です。人によっては1回に2000mg〜3000mgのビタミンCを摂取する事もありますし、場合によっては更に高濃度のビタミンCを点滴で注入する場合もあります。

ただ、ビタミンCは水溶性ビタミンのため、一度に多量に摂取しても摂取後3〜4時間で血中濃度が最大となり、その後は尿と共に徐々に体外へ排泄されてしまいます。このため、血中濃度を常に高い状態で維持するためには、3〜4時間おきにビタミンCを摂取することが必要です。

しかし、寝ている間など、3〜4時間おきにビタミンCの補給を何度も行うのは現実的ではないですよね。そのため、分子栄養学実践専用サプリメントでは、水溶性ビタミンがゆっくりと溶け出して補給状態が長く続くよう「タイムリリース加工」(持続型徐放性加工)を施すなどの工夫が必要になります。

このことから、例えば、ケンビックスシリーズにはタイムリリース加工を施したビタミンCもラインナップされています。

タイムリリース加工が施されたビタミンC製品では、タイムリリース加工が施されていない製品と比べて有効成分がゆっくりと溶け出すので、摂取間隔を長くすることが可能です。このため、摂取回数の負担を低減させつつ、十分な血中濃度を維持することに役立ちます。

このように、すぐに吸収されてしまうと困るものについてはあえて吸収速度を遅らせる加工を施すなど、その方の状態やニーズに合わせた栄養アプローチが行える様になっています。これが、市販されているサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの大きな違いです。

ナンナン

サプリメントの消化吸収って、これのことか❗
確かに、摂ったものがちゃんと吸収されないと意味ないもんね。こういう工夫がされているのは、分子栄養学実践専用サプリメントの凄いところだね。

はる かおる

うんうん、サプリメントはきちんと消化吸収されて初めて意味があるよ。市販されているサプリメントはこのような消化吸収の考慮は殆ど行われていないんだ。だから、摂ったサプリメントがちゃんと消化吸収されているとは限らないんだよ。

違いその④体内の崩壊が考慮されているか

消化吸収を考慮した配合内容の考慮に続き、大切なのが「体内での崩壊が考慮されているか」です。

多くのサプリメントでは、飲みやすくするためにカプセルタイプや錠剤タイプに加工されています。このようなタイプでは、カプセルや錠剤が胃や腸などできちんと崩壊し、有効成分が消化吸収されて初めて意味があります。

大抵の方は、サプリメントの錠剤が体内できちんと崩壊しているかなんていちいち気にしませんよね。薬と同じ感覚で、体内できちんと崩壊されて吸収されるのは当たり前だと思われています。

しかし、市販されている多くのサプリメントでは、単に原材料を固めただけで体内での崩壊は考慮されていません。信じられないかと思いますが、事実、市販されているサプリメントの中には、胃や腸などで全く溶けないものがあることが多く報告されているのです。

市販されているサプリメントの中には胃や腸で溶けずにそのまま便に排泄される物もある

例えば、独立行政法人国民生活センターでは、『錠剤・カプセル状の健康食品は、外見上医薬品と誤認されることが多いものの、医薬品並みの品質管理がなされているものではないとされています。また、成分が一定量に調整されていない商品や、消化管の中で確実に溶けて、吸収されるように作られていないと思われる商品があるともいわれています。』と解説しています。

そして、独立行政法人国民生活センターが市販されている商品を実際に購入して崩壊性を調べた結果、なんと100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったという結果になりました。

市販されている商品に関するテスト

 市販されている商品をテスト対象として、崩壊せず体内で吸収されない可能性があるか、表示されている機能性成分(注6)が表示どおり入っているか、微生物や重金属に汚染されていないか等、品質について調べました。

  • 消費者へのアンケート調査の回答結果を参考に、多くの消費者が摂取すると考えられた機能性成分を10カテゴリー(「マルチビタミン」、「GABA」、「黒酢、香醋(こうず)」、「コエンザイムQ10」、「酵素」、「HMB」、「ルテイン」、「乳酸菌類」、「グルコサミン」、「DHA、EPA」)選定し、神奈川県内、東京都内及び徳島県内のドラッグストアの店頭やインターネット通信販売の大手ショッピングモール(Amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピング)、検索サイトGoogleにて市場調査を行い、各カテゴリーにつき10銘柄ずつ、合計100銘柄を選定しテスト対象としました。100銘柄中には、栄養機能食品が21銘柄、機能性表示食品が11銘柄含まれています。
  • 崩壊性を調べた結果、100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しませんでした。

利用途中の健康食品に関するテスト

 消費者の利用状況等が錠剤・カプセル状の健康食品の品質に影響を及ぼすかを調べるために、徳島県内で利用途中の健康食品を収集し、同時に、対面でその健康食品の利用実態に関するアンケート調査及び聞き取り調査を実施しました。容器を移し替えておらず、かみ砕いて摂取する錠剤ではない合計105商品をテスト対象としました。

  • ハードカプセルの内容物が硬化しているものがみられました。
  • 医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あり、未開封品よりやや高い割合でした。
  • 収集した利用途中の健康食品の多くでは、未開封品と比べると機能性成分の量がわずかに少ない傾向がみられました。
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190801_1.html

また、既に利用中の健康食品の崩壊性を調べた結果もあり、テスト対象とした合計105商品のうち、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あったとの結果にもなっています。

このことから、市販されているサプリメントのおよそ半数は、医薬品に定められた規定時間内にきちんと崩壊していないという事実があります。当たり前ですが、どんなに良い原材料を使った高濃度の有効成分が含まれているサプリメントでも、それが胃や腸できちんと崩壊しなければ全く意味がありません。

なぜこのような結果になってしまうのかというと、サプリメントは「食品」という位置づけである事から、医薬品ほど厳密な設計や製造、テストが行われていないためです。医薬品は有効性を保証するために体内での崩壊性を考慮した設計や製造、厳しいテストを行いますが、市販されているサプリメントの多くはこのような考慮や設計は殆ど行われていません。

大抵の場合は、コストを抑えるために単に原材料を錠剤の形に固めただけで販売されています。この時に固めすぎてしまうことで、体内できちんと崩壊しないといった結果になってしまうのです。

また、サプリメントがきちんと体内で崩壊するよう設計・製造するためには、専門家による設計と製造が必要です。当然、医薬品と同じ基準で設計や製造、テストを行おうとすると多くのコストがかかります。

市販されているサプリメントの多くはコスト優先で安く多く販売することを優先とし、利益を追求する目的で販売されています。そのため、体内での崩壊性は考慮されていない商品が多くあるのです。

対して分子栄養学実践専用サプリメントでは、サプリメントの専門家が体内での崩壊性もきちんと考慮した設計・製造を行っています。加えて、医薬品と同じ基準での崩壊性試験を行い、体内できちんと溶けるよう1つの製品に数十段階もの工程を設けて製造されています。

また、消化酵素などの一部成分においては、カプセルが胃で溶けてしまうと胃酸によって成分が分解されてしまうものもあります。このようなものについても、胃で溶けずに腸で溶ける「腸溶性カプセル」を使用したり、胃酸に影響を受けないようコーティングを行うなどの工夫が施されています。

一方で市販されているサプリメントはこのような考慮や設計、工夫は行われていないため、成分が胃液や胆汁などの影響によって有効成分が分解されてしまっている可能性が高いです。このようなサプリメントでは、そもそも効果が期待出来ないために分子栄養学の実践は行えません。

このように、サプリメントを選ぶ際は、値段や含有量で選ぶのでは無く「設計と安全性」で選ぶことが大切です。分子栄養学実践専用サプリメントでは、体内での崩壊性や有効成分が効力を保ったまま吸収されるようにきちんと設計・製造されているので、安心して摂取する事が出来ます。

ナンナン

えぇっ・・・サプリメントって、身体の中でちゃんと溶けないものが半数近くあるの💦

はる かおる

そうだよ。殆どの市販されているサプリメントが、体内できちんと溶けないと思って良いね。サプリメントが体内できちんと崩壊しないと、そのまま便として排泄されてしまうから、分子栄養学の実践には全く使えないんだ。

違いその⑤複合体での設計、配合になっているか

続いて、有効成分が体内できちんと働けるよう、複合体での設計、配合になっているかです。いくらサプリメントが胃や腸で崩壊し、吸収されたとしても、その栄養素がきちんと体内で働くことが出来なければ意味がありません。

栄養素が体内で働くためには、お互い協力して働く仲間が必要です。例えば、ビタミンBと一言で言っても、その中にはビタミンB1やB2、B6やB12、ナイアシン(B3)やパントテン酸、葉酸など様々な種類があります。

これらはお互いに協力して働くので、それぞれを単品で摂取しても体内でうまく働くことが出来ません。そのため、ビタミンB群を摂取するときは「B群」としてビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類をすべてまんべんなく摂取する事が必要です。

ビタミンBには8種類あり、これらを総称してビタミンB群という。ビタミンBはそれぞれが助け合って働くことから、B群として摂取する事が望ましい。

加えて、ビタミンB群が体内で働くためには、肝臓で活性型に変換される必要があります。この時、一部のビタミンB群では、活性化するために「核酸成分」(DNA)も必要になります。

また、体内でタンパク質を合成するためには「メチオニン」というアミノ酸が必要で、体内では食品から得られるメチオニンの他、このメチオニンを代謝した過程で発生する「ホモシステイン」という物質から再度メチオニンに変換されて使用されています。このホモシステインをメチオニンに変換する過程では、特定のビタミンB群(特にビタミンB6、B12、葉酸)とベタインが関与しています。このため、ビタミンB群に加えてベタインも同時に摂取する事が望ましいです。

他にも、ビタミンCが効率よく働くためにはビタミンB群やビタミンPが必要ですし、骨を作ったり丈夫にするためには、カルシウムに加えてマグネシウムとビタミンD3が必要になります。

カルシウムやマグネシウム、ビタミンDやビタミンB群は、お互いが助け合って働いている。このため、それぞれを単品で摂取するのでは無く、複合体で摂取する事が望ましい。

女性に多い貧血の場合では、造血するためには鉄分以外にも亜鉛やセレン、マンガン、銅などのミネラルが必要となるほか、吸収率の低いミネラルを効率よく吸収するための工夫として「カゼインホスホペプチド」などの配合も必要です。

このように、栄養素は単品で摂取しても体内で働くことが出来ないため、栄養素を補給するときはお互いに協力して働く栄養素も必ず複合体で摂取する必要があります。

このような栄養素同士の働きや、体内での栄養素の働きを考慮し、必要な栄養素を至適量補給することで体内の乱れた分子を整えていくのが、分子栄養学です。分子栄養学実践専用サプリメントでは、このような栄養素同士の働きや体内での栄養素の働きを考慮し、お互い助け合って働く栄養素に関しては必ず複合体での摂取となるよう設計・製造されています。

対して、市販されているサプリメントなど一般的なサプリメントでは、このような分子栄養学的な栄養素の働きは考慮されておらず、複合体での設計・配合も行われていません。例えば、ビタミンB群であれば、B群として8種類のビタミンBを配合したものはありますが、ベタインや核酸成分が配合されているものは殆どありません。

また、海外サプリメントの場合では、「鉄」や「亜鉛」など単品の栄養素が高濃度に配合されたものは多いですが、生体内の働きを考慮して複合体として配合されているものは皆無です。

そのため、市販されているサプリメントや海外サプリメントを用いて分子栄養学を実践することは非常に困難です。栄養素は、お互いに協力して働く栄養素を同時に摂取して初めて意味があります。このことからも、分子栄養学を実践する際は、必ず分子栄養学実践専用サプリメントを用いることが大切です。

ナンナン

栄養素は、複合体で摂らないと意味が無いんだね💧
サプリメントって、摂れば勝手に身体が使ってくれて実になるのかと思ってたよ💦

はる かおる

栄養素は、単品で摂取しても殆ど働くことが出来ないんだ。だから、複合体で摂取する事が大切だよ。このあたりの栄養素同士の働きを解明していくのが、分子栄養学の神髄だね。

違いその⑥製品中の栄養成分同士が反応しないよう、反応抑制のためのコーティングはされているか

続いて、栄養素同士が反応して効力を失ってしまわないよう、反応抑制のためのコーティングがされているかどうかです。

サプリメントでは、配合する栄養素の種類が多いほど成分同士が反応し合って栄養素が変性したり、一部の成分が酸化して製品全体が劣化したりする可能性が高くなります。

特に、先ほどのような栄養素同士が協力して働くものを複合体で配合したり、総合栄養補給食品として複数の栄養素を配合したりするほど、栄養素同士が反応し合って変性したり、劣化したりしてしまう可能性が高まります。

そのため、複合体での設計や配合をサプリメントで行う場合は、配合された栄養成分同士が反応しないよう、反応抑制のためのコーティングが必要です。

分子栄養学実践専用サプリメントでは、これら成分同士が反応したり、酸化・劣化しないよう天然の酸化防止剤でコーティングするなど、1つの製品に数十段階もの工程を設けて製造されています。このような工程が増えるにつれて製造コストが上昇してしまうことから、分子栄養学実践専用サプリメントは総じて市販されているサプリメントよりも高額です。

対して、市販されているサプリメントや海外サプリメントなどの多くは、このようなコストと手間のかかる設計や工夫、製造工程は行われていません。そのため、配合されている栄養成分が反応して変性したり、効力を失ったりしてしまっている可能性があります。

このような酸化・劣化した栄養素が含まれているサプリメントを用いた場合、栄養素が本来持っている働きが失われてしまっていることから、体内の乱れた分子を整える事は出来ません。逆に、酸化・劣化した栄養素を大量に摂取することによって体内に活性酸素が発生し、活性酸素が細胞やDNAなどを傷つけてしまうことも考えられます。

そのため、分子栄養学の実践を行う際は、成分同士が反応しないよう設計・製造された高品質なサプリメントを選ぶことが大切です。

ナンナン

栄養素って、お互いが反応して効果が無くなっちゃうの❗❓

はる かおる

そうそう、あまり知られてないけど、栄養素は種類を多く混ぜれば混ぜるほど、お互いが反応して酸化・劣化してしまうんだ。だから、そうならないような工夫が必要だよ。一般的なサプリメントはこのような工夫がほぼ無いから、栄養素としての効力は殆ど期待出来ないと思った方が良いね。

違い⑦細菌・薬物など汚染物質のチェックは厳重に行われているか?

続いて、細菌・薬物など汚染物質が混入しないよう、厳重なチェックが行われているかどうかです。

「そんなチェックなんてどれも当たり前に行われているでしょ」と思うかも知れませんが、実は殆どのサプリメントではこのような薬物などの混入が無いかなどの厳しいチェックは行われていません。

何故かというと、サプリメントは「食品」という位置づけである事から、医薬品ほど厳密な製造体制やチェック体制が求められていないためです。医薬品は有効成分以外の成分が含まれていると薬物として認可されないことから、非常に厳しいチェックが行われています。対して市販されているサプリメントの多くは、このような医薬品と同レベルでのチェックはほぼ行われていません。

このため、信じられないかも知れませんが、実際にサプリメントによる医薬品成分の検出が相次いで発生しているのです。このようなサプリを摂取した結果、肝機能障害が引き起こされたなど健康被害を伴う事件も発生しており、厚生労働省や日本アンチドーピング機構などが注意を呼びかけています。

サプリメントには法律で禁止されている成分が混入している場合がある。日本よりも質が良いと言われる米国製サプリメントであっても注意が必要
https://www.jtu.or.jp/news/2017/10/18/13162/より
https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/ken_shoku5.htmlより

例えば、2017年には「ANAVITE」という海外製サプリメントに、ドーピングで禁止薬物であるタンパク質同化ステロイドが検出された当事件が発生しています。

この他にも、愛知県衛生研究所が平成18年4月1日から平成19年3月31日までの一年間で、国内で販売された健康食品の成分を調べた結果、66のサプリメントから医薬品成分が検出されたとの結果が出ました。

この情報からも分かるように、国内外問わずサプリメントに違法薬物が混入している事例が相次いでいます。基本的にサプリメントには成分をすべて表示する義務がないため、パッケージの栄養成分表示を見ても薬物が混入しているかどうかは分かりません。

もし、サプリメントに薬物が混入していることに気がつかずに摂取し続けてしまった場合、最も懸念されるのは健康被害です。薬物には必ず副作用があり、摂取量や他の薬との飲み合わせなどによっては、最悪の場合死に至る恐れもあります。

また、薬物の解毒は肝臓で行われていることから、肝臓にも大きな負担がかかります。特に分子栄養学では、一般的な栄養学で推奨されている量よりも遙かに多い量の栄養素を補給することが殆どです。この時に、もし薬物が混入しているサプリメントを使用した場合、その健康被害は相当なものになります。

では、なぜサプリメントなのに薬物が混ざるのでしょうか? 基本的にサプリメントの製造には食品由来の原材料が使われているため、このような薬物がついつい混入しちゃったなんてことは普通は起こりません。あなたも、家で料理をしていてついつい料理に薬物が混入しちゃったなんてことは起こらないですよね。

では何故薬物が混ざるのかというと、これにはハッキリとした理由があります。それは「サプリメントに薬物を混入させた方が安く手っ取り早く効果を出せるため」です。

サプリメントに含まれるものは栄養素ですので、基本的に医薬品ほどの速効性や効果は期待出来ません。例えば、「痩せたい」「膝の痛みを改善したい」「病気を治したい」などといった場合、サプリメントだけでは改善出来ず、運動や食生活の改善など、生活習慣全般の見直しが必要になります。

これに対し、サプリメントに食欲を抑える作用のある薬を混ぜたり、痛み止めの成分を混ぜたりすれば、生活習慣の改善などせずとも手っ取り早く効果を出すことが出来ます。加えて、サプリメントは食品なので混ぜた薬を成分表示に表示する義務はありません。薬品成分が含まれていることを隠しておけば、副作用の説明も必要なく、安心安全に効果が期待出来るとアピールすることが出来るのです。

つまり、サプリメントに薬物が混入しているケースでは、「ついつい薬物が混入しちゃった」のでは無く、「わざと、あえてその薬物を混入させている」場合が殆どです。何かしらの効果を体感して貰えれば、その後のリピート購入にも繋がりやすくなります。その結果、安く手っ取り早く売り上げを上げることが出来るのです。

このことから、市販されているサプリメントや海外サプリメントで分子栄養学を実践することは非常に危険です。この他、海外製サプリメントについては次のような問題点や危険性もあります。

海外製サプリメントの問題点と危険性

  • パッケージや商品説明には記載されていない薬物が含まれている可能性がある
  • アミノ酸キレート鉄や炭酸カルシウムなど、本来人間が食品として口にしない成分が使われている
  • 海外からの長期輸送、長期保管によって栄養成分が劣化、失われている可能性がある
  • 栄養成分同士の反応が考慮されていないため、飲み合わせによっては栄養成分同士が反応して効力を失ってしまう
  • 日本人に合わせた設計になっていないため、日本人が摂取すると過剰摂取になる恐れがある(ヨウ素など)
  • プロバイオティクスなども日本人の腸内環境や食事に合わせた設計になっておらず、日本人の腸には合わない可能性がある
  • 殆どが健康維持やスポーツ用を目的とした商品であり、消化吸収能が低下した人や病人が摂取するような設計になっていない。

当方にも、このような海外サプリメントを使って分子栄養学を実践したいという方からご相談を受ける事がありますが、上記のような理由から海外サプリメントを用いた分子栄養学の実践は推奨していません。

やはり、サプリメントといえど安全が第一です。安全第一でサプリメントを作るためには、医薬品と同じレベルでのチェックが必要となります。この厳しいチェックを行うためには、厳しい管理体制と、コストのかかるチェック体制が欠かせません。

分子栄養学実践専用サプリメントでは、医薬品と同じレベルでの検査体制により、安心・安全な製品が作られています。対して市販されているサプリメントや海外製サプリメントの多くはこのようなチェック体制がないため、薬品成分が混入しているリスクが高いです。

この事からも、分子栄養学を実践するときはかならず安心・安全な分子栄養学実践専用サプリメントを選ぶことが大切です。

ナンナン

げげっ❗サプリメントって、変な薬が混ざってる物があるの❗❓

はる かおる

薬が混ざっていると言うより、あえて混ぜている物が売られているって感じだね。その方が安く早く効果を実感できるし、成分を全部表示する義務も無いからね。中にはしっかりしたサプリメントを作って販売しているところもあるけど、一部のサプリメントはこのような無法地帯になっているんだ。だから、サプリメントは値段で選ぶのでは無く品質で選ぶことが大切だよ。

違い⑧小ロット生産を行うなど、製品管理システムはとられているか

最後に、小ロット生産を行うなど製品管理システムはとられているかについてです。

サプリメントは薬のような見た目をしているのであまり気にすることは無いと思いますが、実はサプリメントにも「鮮度」があります。サプリメントは食品を原材料としているので、鮮度の善し悪しが品質と栄養価に直結します。

例えば、あなたがスーパーなどで肉や野菜、魚などの食品を選ぶとき、栄養価を重視するとしたらどのような点を最も考慮して購入していますか?

値段や量もあると思いますが、やはり一番は「鮮度」かと思います。どんなに高級な良い食材でも、何日も経って鮮度が落ちているものは買いたくないですよね。鮮度が落ちているものは、相応にして栄養価も低くなる傾向にあります。

サプリメントも同じで、高品質なサプリメントほど原材料には生鮮食品由来の原材料が使われています。そのため、大量に作って長期間保管したり、流通させる時の時間が長くなったりすればするほど鮮度が低下し、有効成分が酸化・劣化していってしまうのです。

例えば、血液をサラサラにしてくれる成分として、DHA・EPAがありますよね。これらはイワシなどの魚に含まれる油を分離・精製した物です。このDHA・EPAはオメガ3系脂肪酸と言って、油の中でも特に腐りやすい(酸化しやすい)油として知られています。

この油を、原材料として大量に仕入れて倉庫に長期保管したり、サプリメントとして大量に製造した後に長期間保管したりしていたら、どうなると思いますか? 当然ながら、油が酸化して腐ってしまいます。サプリメントも食品なので、イワシを長期保管していたときと同じように栄養成分も腐ってしまうのです。

もし、このような酸化してしまった油が含まれたサプリメントを摂取し続けた場合、健康になるどころか逆に健康を害してしまう恐れが高まってしまいます。なぜなら、酸化した油を摂取し続けることによって体内で活性酸素が発生し、この活性酸素が細胞やDNAなどを傷つけてしまう可能性があるからです。

そのため、サプリメントを選ぶ際は「鮮度」を重視することも非常に重要です。誰しも、腐った食品を食べるよりかは、鮮度の良い食品を食べたいですよね。しかし、市販されているサプリメントや海外サプリメントの多くは大量生産・大量消費を目的としていることから鮮度に対しては殆ど考慮されていません。

原材料を大量に買い付けて保管する方がコストが安くなりますし、一度に大量に製造して倉庫に保管する方が1回の製造にかかるコストを安く抑えることが出来ます。また、海外サプリメントの場合は海外から日本に輸送する際の時間や保管状態による影響も大きいです。

そのため、いくら含有量が多かったり安かったりしても、含有している有効成分が既に酸化してしまっている可能性があります。

では、分子栄養学実践専用サプリメントの場合はどうかというと、有効成分の酸化や劣化を防ぐために「小ロットでの生産」が行われています。小ロット生産とは、新鮮な原材料をこまめに仕入れて、その都度少量を製造する方法です。こうすることによって製造コストは上がってしまいますが、常に新鮮な状態のサプリメントを製造することが出来ます。

具体的には、鮮度の高い原材料を使い切れる分だけ仕入れて、なるべく鮮度の高い状態でサプリメントに加工する。この時、1回の生産量をあえて少なくし生産回数を増やすことによって高い鮮度を保つことが出来ます。

加えて、有効成分が酸化・劣化しないよう天然の酸化防止剤として知られる「ビタミンE」や「γ-オリザノール」を必ず配合し、製品の品質が保たれるよう工夫もされています。

そして、店舗での陳列やバックヤードでの保管が必要ない「直接販売」形式を採用することで、皆様のお手元に届くまでの期間が出来るだけ短くなるよう工夫がされているのです。

もしかすると、この記事を読まれている方の中には「なぜ分子栄養学実践専用サプリメントはお店で売られていないの?」と疑問に思った方も多いかも知れません。

分子栄養学実践専用サプリメントでは、このような小ロット生産を行って常に新鮮な状態のサプリメントをお届けすることが大切だと考えています。一般的な販売方法である店舗での販売では、流通倉庫での保管期間があったり、店舗バックヤードでの保管期間、陳列棚での陳列期間などがあったりして、流通するまでに時間がかかってしまいます。これではせっかくの鮮度が低下してしまうため、このような一般的な販売方法は採用していません。

代わりに、例えばケンビックスシリーズでは、分子栄養学に精通した人がサポートやアドバイスを行いながら販売する「直接販売形式」を採用しています。こちらの方が保管時間や流通時間が少ないため、より新鮮な状態で製品をお手元に届けることが出来るのです。

加えて、分子栄養学実践専用サプリメントは分子栄養学の実践において適切に使用してこそ意味があります。いくら良いサプリメントだとしても、その使い方が間違っていたら台無しです。

詳しくは後述しますが、適切に分子栄養学の実践を行うためには、分子栄養学に対する深い知識と経験が欠かせません。そのため、分子栄養学に精通した人がサポートを行いながら販売する「直接販売方式」のほうが、より適切に分子栄養学を実践することが出来るというわけです。

このように、ケンビックスシリーズでは、小ロット生産を行う事によって高い鮮度と確かな品質を保ったまま、皆様のお手元に届けられています。サプリメントも生鮮食品と同じで、何よりも鮮度が命です。サプリメントを選ぶ際は、鮮度も重視して選ぶようにしましょう。

ここまで一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの違いについて解説してきましたが、まとめると次の通りです。

一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの違い

スクロールできます
一般的なサプリメント分子栄養学実践専用
サプリメント
食品由来の安全な原材料を使用
合成した原材料が使われている場合がある

使用している
規格化された高品質な原材料を使用
使用されていないものが多い

使用している
消化吸収能が考慮された配合
されていない

されている
体内での崩壊を考慮
考慮されていない

考慮されている
複合体での設計、配合
なっていない

なっている
反応抑制のためのコーティングの有無
なし

ある
医薬品レベルの厳しいチェック体制
行われていない

行われている
鮮度を保つための小ロット生産
されていない

されている

栄養摂取の目的
欠乏症、病気の予防病態の改善・予防
オプティマムヘルスの推進

このように比べてみると、市販されているサプリメントや海外サプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントでは、品質がや目的が全く違うことが分かりますよね。

これに加えて、分子栄養学実践専用サプリメントでは高濃度の有効成分が賞味期限まで100%保証されています。このような保証は、一般的なサプリメントや海外サプリメントではまずあり得ません。

天然由来の原材料を使用する場合、どうしても成分が「濃いところ」や「薄いところ」といったように、バラツキが出てしまいます。そのため、一般的なサプリメントの場合では、有効成分が多く入っているものもあれば、殆ど入っていないものがあるなど、品質にバラツキが出てしまうのです。

分子栄養学実践専用サプリメントでは、このような含有量のバラツキを均一にし、更に賞味期限まで有効成分が100%含有するよう保証しています。このような製品を製造するためには、高い製造技術が必要になります。

こうして比べてみると、分子栄養学実践専用サプリメントって凄いと思いませんか?

分子栄養学実践専用サプリメントは値段が高いとよく言われることがありますが、高いものは高いなりに理由があります。この違いを理解し、分子栄養学を実践する際は必ず分子栄養学実践専用サプリメントで行うことが大切です。

この記事で度々触れたケンビックスシリーズの品質については、次の動画でも解説しています。よろしければご覧下さい。

ナンナン

分子栄養学実践専用サプリメントって、なんでお店に売られてないんだろうと思ってたけど、鮮度を重視しているからか❗

はる かおる

そうそう、みんな気にしてないと思うけど、サプリメントは生鮮食品と同じで「鮮度」が命だよ。分子栄養学実践専用サプリメントはあえてコストのかかる小ロット生産で高い鮮度を保っているんだ。それに、分子栄養学に精通した人がサポートしながら直接販売することで、常に新鮮な状態のサプリメントを使って、正しい分子栄養学が出来る体制にしてあるんだよ。

例え成分が同じでも同じ効果が得られるとは限らない。ジェネリックサプリメントに注意!

一般的なサプリメントと分子栄養学実践専用サプリメントの違いに続き、特に注意して頂きたいサプリメントがあります。それが、ジェネリックサプリメントと呼ばれるサプリメントです。

ジェネリックというと「ジェネリック医薬品」が有名ですが、このジェネリックとは特許が切れた先発品と同じ有効成分を含んだ後発品という意味になります。

お薬でも、ジェネリック医薬品は先発品と有効成分が同じである事から、効果・効能、用法用量が同一とされていますよね。しかし、有効成分は同じでも、先発品と後発品ではその原材料や製法、製造管理体制などに違いがあります。

このため、一見すると同じように見えるものでも、先発品とジェネリックでは効果効能や品質が大きく異なっている場合があるのです。

例えば、2020年12月に発覚した福井県の後発医薬品メーカー「小林化工」では、水虫などの真菌症の治療薬に睡眠導入剤の成分が混入するという不祥事が起こりました。この事件では、服用後に意識を失うなどの健康被害が出た人が240人以上に上り、中には車の運転中に事故を起こして怪我をするなど深刻なケースもあったそうです。

また、2021年3月にはジェネリック医薬品大手3社のうちの1つ、「日医工」が富山県から業務停止命令を受けるという事件も発生しています。

こちらについては、品質試験で不適合となった錠剤を砕いて再び加工したり、出荷前の一部の試験を行わないなど、やはり国が承認した工程とは異なる製造を10年以上前から続けていたとして処分されました。

他にも、大手のジェネリック医薬品メーカーの不祥事は相次いで発生していて、2021年に行政処分を受けた製薬企業はなんと9社にも上っています。

https://answers.ten-navi.com/pharmanews/22348/より

このような不祥事が相次いでいることから、「ジェネリック医薬品は有効成分が同じでも効果効能や品質は全く違う」という認識を持つ人が増えてきています。実際に、医療現場で薬を処方している医師の方や処方されている患者さんの方でも「先発品からジェネリックに変えたら悪化したので先発品に戻した」というケースが起こっているそうです。

このジェネリック医薬品のお話しがサプリメントと何の関係があるのかというと、サプリメントもジェネリック医薬品のように、先発品を真似て作ったジェネリックサプリメントというのがあります。

ジェネリックサプリメントとは、例えば分子栄養学実践専用サプリメントを真似て、有効成分だけを同じように配合して作られたサプリメントなどです。このように作られたものは「サプリメントのジェネリック問題」として、専門家から警鐘が鳴らされています。

先発品を真似して作られたジェネリックサプリメントでは、有効成分が同じでも同じ効果があるとは限らない。

特に現在では、サプリメントの設計や製造に関する知識が全くない人でも、受託製造を行っている会社に「このようなサプリメントをこれくらいの値段で作ってほしい」とお願いすれば、簡単に製造できる世の中になりました。

このことから、最近では委託製造を利用して作られた粗悪なサプリメントが多く出回っています。その中でも特に多いのが、サプリメント市場をビジネスチャンスと捉えた新規参入者が販売しているサプリメントです。
このようなサプリメントでは、大抵が今まで実績のあるサプリメントを真似して作った物だったり、中には根拠の無い独自理論によって複数の栄養成分を組み合わせたりして作られたような物もあります。

これらは単に、他社の実績があるサプリメントの内容成分を真似して「原材料をカプセルに詰めただけ」であり、人での消化吸収や利用効率、臨床試験や長期投与のエビデンス(証拠)は全くありません。

しかも売り上げを上げるために有名アスリートが監修、推奨していると謳ったり、医師に監修、推奨させたりするなど、マーケティングの力を駆使して販売されていることもあります。

これらは一見するとものすごく質が良くてしっかりしているように見えますが、このようなお墨付きのようなサプリメントであっても、絶対に鵜呑みにしてはいけません。なぜなら、アスリートや医師は、スポーツすることや患者を治療することが専門であって、サプリメントの専門家では無いからです。分子栄養学に詳しそうに思える医師であっても、サプリメントの設計・製造に関しては専門外であり、素人です。

はっきり言って、生命化学や分子栄養学などの専門家でも無い人が、質の良いサプリメントを設計・製造するなんてことはまず出来ません。しかし、現代ではサプリメントの委託製造が可能になった事で、知識が全く無い人でもお金さえ出せば「栄養素をカプセルに詰めた物」を製造して貰うことが出来るようになりました。

一般的に委託製造を利用する場合は、製品の詳細設計から製作までを受託者へ任せます。アスリートが監修、推奨しているサプリメントや医師が監修、推奨しているサプリメントであってもそれは同じです。受託製造元に「この栄養素をこれくらい入れてほしい」とお願いしただけで、生体内での利用効率や吸収効率などは全く考えられていません。

受託製造元は、その要望通り栄養素をカプセルに詰めて製造します。しかし、単に栄養素をカプセルに詰めただけでは、品質が劣化してしまい、その効力をしっかりと保つことは出来ません。また、どのような原材料を使用し、どのような製造方法で製造されているかも不明です。

つまり、サプリメントの委託製造を利用すれば、サプリメントに対して全く知識が無い人でも「サプリメントのようなもの」を販売出来てしまうのです。このような素人が製造、販売しているサプリメントは「サプリメントのジェネリック問題」と言われ、以前から専門家の間では警笛が鳴らされていました。

サプリメントは体内できちんと消化吸収されて初めて意味がある。単に栄養素を配合して固めた物では、体内で溶けずに排泄されてしまう場合がある。

このような「サプリメントのジェネリック問題」で問題となってくるのが、そのサプリメントの質です。サプリメントは、単に栄養素をカプセルに詰めただけでは成分同士が反応したり劣化したりして、品質が低下してしまいます。また、胃や腸でしっかりと溶けて吸収されるかどうかや、汚染された原材料を使用していないか、食品由来の成分が使われているか、日本人にあった設計がされているかも重要です。

本来はこれらを専門家がしっかりと考えて設計・製造していますが、サプリメントのジェネリック問題では、どのような原材料が使われ、どのように栄養素を配合しているかも全く分かりません。栄養素の中にはお互いが反応して効果を失ってしまう物や、品質が劣化してしまう物があります。また、栄養素の中には同じように見えても全く化学構造や働きが違うものがあります。

例えばビタミンEの中にはトコフェロールやトコトリエノールがあり、それぞれα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類、計8種類もの種類があります。また、ビタミンAにはβ-カロテンやレチノール、レチナール、レチノイン酸などがあり、ように見えて働きが全く違います。

このような専門的な知識が全く無い状態でも、委託先に「これくらいの予算でこんなサプリメントを作ってほしい」と伝えれば、簡単に製造、販売できてしまうのです。それこそ、安く大量に販売することが目的ですので、コストがかかる質の良い原材料を使用したり、混入薬物の検査をしたりなんてするはずもありません。

また、サプリメントは栄養素が配合されている以外にも、そのサプリメントが体内でしっかり溶けて吸収されるかという事も重要です。当たり前ですが、摂取したサプリメントが胃や腸で溶けて吸収され、体内で利用されて初めて意味があります。

ですが、市販されているサプリメントの中には、このような胃でも腸でも溶けずに排泄されてしまう粗悪なサプリメントも多く販売されています。特に、先ほどのようなサプリメントの素人が委託製造を利用して作ったものや、安すぎるサプリメントは、このような消化吸収を考慮していない場合が殆どです。

だからこそ、サプリメントを選ぶときは値段よりも質が重要です。特に分子栄養学を実践する際は通常の摂取量の何倍もの量を摂取することから、サプリメントの質が重要になってきます。くれぐれもこのような粗悪なサプリメントを使って分子栄養学は実践しないようにして下さい。

では、質の良いサプリメントはどのようにして選べば良いのでしょうか? 一般的には、パッケージの裏にある成分表示や使用されている原材料などを見て判断しますよね。

しかし、サプリメントの質が良いかどうかは、パッケージの裏にある成分表示だけを見ても判断することは出来ません。ジェネリック医薬品と同じで、有効成分の含有量や使われている原材料だけの情報では、その製品がどのような製法や製造管理体制で作られたのか全く分からないからです。

ですが、いくつかの情報からサプリメントの善し悪しを判断する事は可能です。まず一つ目は、値段が安すぎるものは疑うこと、二つ目はそのサプリメントを作っている会社やサプリメント自体に信頼と実績があるかどうか、三つ目は、サプリメントの摂取によって血液検査データの改善や症状の改善、生活の質の向上など、何かしらの変化を体感出来たかどうかです。

食事から摂取した栄養素は血液中に溶け込むことから、サプリメントの善し悪しも定期的な血液検査によって判別ができる

特に血液検査では、 栄養状態や身体の状態をダイレクトに調べる事ができます。これは、血液には食事やサプリメントから取り込んだ栄養素やそれを代謝して産生したさまざまな物質が溶けていることから、血液中の成分を調べることによって身体の栄養状態や健康状態を正確に把握する事ができます。

このことから、定期的な血液検査を行って経時変化を確認していけば、サプリメントの有効成分が実際に吸収されているかどうかや、利用されているかどうかなど、サプリメントの質を数値として確認することが可能です。

血液には、食事から取り込んだ栄養素など様々な物質が溶けていることから、血液中の成分を調べることにより栄養状態を正しく把握することが可能。

体内に吸収されないようなサプリメントや、品質が劣化したサプリメントでは血液検査データの改善は得られませんが、分子栄養学実践専用サプリメントなどしっかりした品質のものであれば、その効果を実感できるはずです。

そして、オーソモレキュラー療法では定期的な血液検査の結果を基に、その都度分子栄養学的アプローチを見直しながら行っていくことが基本です。いくら良いサプリメントでも、肝心なアプローチが間違っていたら意味がありません。

正しい分子栄養学を実践するためにも、自ら分子栄養学を学び、質の良いサプリメントを使用して定期的な血液検査は欠かさず受けるようにしましょう。

ナンナン

サプリメントにも、ジェネリック問題があるのか💧
ジェネリック医薬品の不祥事も相次いでいるのに、ジェネリックサプリメントの品質なんかもっと期待出来ないよね💦

はる かおる

そうそう。サプリメントは、単に栄養素が入っていれば良いってもんじゃ無いんだ。物によっては栄養成分よりも添加物の方が多かったり、栄養成分が劣化して効力を失っていたり、胃や腸で全く溶けない物もあるよ。サプリメントのパッケージを見ただけでは、サプリメントの質の善し悪しは判断出来ないから、必ず原材料や製法などもチェックするようにしてね。

分子栄養学実践専用サプリメントは、正しく分子栄養学を実践して初めて意味がある。分子栄養学を自ら学んで実践する重要性と、定期的な血液検査を行う重要性。

最後に、分子栄養学を正しく実践することの重要性です。先ほども少し触れましたが、いくら質の良いサプリメントであっても、その使い方が悪かったら全く意味がありません。

例えば、本来必要とされる量よりもほんの少量しか摂取しなかったり、必要な栄養素の種類を十分に組み合わせて摂取しなかったり、オーソモレキュラー療法の血液検査を受けずに当てずっぽうで行ったりするなどです。

このようなやり方では、単に質の良いサプリメントを摂取しているだけですので、分子栄養学の実践とは言えません。分子栄養学実践専用サプリメントは、その名の通り分子栄養学を実践するためにあります。このため、分子栄養学実践専用サプリメントを使用する際は、きちんと分子栄養学を学び、正しく分子栄養学を実践することが大切です。

正しい分子栄養学の具体例としては、「ドーズレスポンス」や個人差に合わせた「至適量の栄養補給」などがあります。ドーズレスポンスとは、一定以上の量を一度にまとめて摂取することで栄養素の効果を発揮させることです。

特に栄養療法においては、摂取量が少ないと血中濃度が上がらず、ほとんど効果が得られないことから、栄養摂取の効果は用量に大きく依存しています。

栄養素は、一定以上の量を摂取してはじめて効果を発揮する。この一定以上の量を摂取することで栄養素の効果を発揮させることをドーズレスポンスという

例えばビタミンC(アスコルビン酸)の場合、血流に乗って全身の細胞に運ばれて抗酸化作用等を発揮するためには、ビタミンCの血中濃度を一定以上に維持することが必要です。

この抗酸化作用を発揮するためには、ビタミンCを一度に1,000mg以上摂取して初めて血中濃度の上昇が見られることが分かっています。ただし、ビタミンCは水溶性ビタミンのため、摂取後3〜4時間で血中濃度が最大となり、その後は尿と共に徐々に体外へ排泄されてしまいます。

そのため、ビタミンCの血中濃度を維持するためには、一度にある程度まとまった量(1,000mg以上)を定期的に補給することが必要です。

更に、ビタミンCには美白作用や抗ウィルス作用、ヒスタミン抑制作用、抗がん作用などがあり、抗ウィルス作用が期待出来るビタミンCの血中濃度はおよそ10-15mg/dL、ヒスタミン抑制作用を発揮する血中濃度は88mg/dL程度と言われています。

必要な栄養素量は人によっても、場合によっても異なる。状態に応じて必要な量を摂取することが重要

このような違いがあることから、ビタミンCの摂取量はその人の状態や目的によっても大きく変わってきます。また、その人の状態や生活習慣、年齢や性別、酵素と基質の親和性の個体差などによっても摂取量は異なります。

このことから、例えばビタミンCを1回に100mg〜200mgしか摂らないといったような少量の補給では、分子栄養学を実践しているとは言えません。分子栄養学を実践する際は、一度にある程度まとまった量を継続して補給していくことが必要です。

そして、例え他の人と同じ病気を抱えていたとしても、栄養素の必要量には個人差があることから、栄養素の必要量は千差万別です。同じ病気を抱えていたとしても、その人の年齢や性別、酵素活性や生活習慣、目指している目的などによっても必要な栄養素の量は変わってきます。

栄養素の必要量や不足している原因には個体差がある。必要な栄養素や必要量は千差万別

例えば、身体を動かすことが多い人も居れば、身体をあまり動かさない人も居ます。ストレスが多い人も居れば、ストレスなく過ごしている人も居ます。当然、身体を動かす量が多い人や、ストレスが多い人ほど、より多くの栄養素の摂取が必要です。

また、摂取した栄養素(ビタミンなどの補酵素)は体内で酵素と結びついて初めて働けるようになります。この酵素と栄養素(ビタミンなどの補酵素)が結合するために必要な結合力や、結合出来る量(親和性)は、人によって異なっています。

栄養素は体内の酵素と結びついて初めて働けるようになる。この酵素と栄養素の親和性には個体差があることから、自身に必要な至適量を考慮することが大切

そのため、補酵素と酵素の親和性の個体差からビタミンの必要量にも大きな個体差が生じます。その差は、最大1:20にも及ぶとされ、ちょっと栄養補給すれば足りる人も居れば、摂っても摂っても全く足りない人も居るのです。

加えて、人によっては「もっと筋肉を付けたい」「もっと肌が綺麗になりたい」などの要望があったり、目標を掲げていたりする方もいます。このような個人的な要望や目標なども考慮し、個人差にあわせた最適な栄養素の量を摂取すること。これを「至適量」の栄養補給と言います。

分子栄養学は、一人一人にあわせた最適な分子栄養学的アプローチを行って初めて意味があります。このような正しい分子栄養学的アプローチを行うためには、それぞれが分子栄養学を学び、理解することと、オーソモレキュラー療法の血液検査を定期的に受けて身体の栄養状態を正確に把握することが重要です。

例えば、ケンビックスで行っているオーソモレキュラー療法の血液検査では、口腔内の状態を確認するための唾液検査と尿検査を含めた全68項目の検査を行っています。

KYBクラブのオーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査を実施し、栄養状態や生活習慣病の状態などを把握している

この検査では、肝臓で作られている酵素の量や、血清タンパク量、血球量などを調べることにより、体内でタンパク質やビタミン、ミネラル等が十分に足りているかどうかを調べています。また、血糖値や脂質代謝関連などを見る事によって、血液の状態や摂取エネルギーが足りているかどうかも判断しています。これらは単一の項目で見るのでは無く、複数を組み合わせて総合的に見る事が重要です。

なぜ、このような68項目にも及ぶ血液検査を実施するのかというと、保険診療での血液検査や、健康診断の結果では、身体の栄養状態を正確に把握することは出来ないためです。なぜなら、保険診療の検査や健康診断の検査は「病気の発見や経過を観察する物」であって、栄養状態を把握する検査ではありません。

健康保険で行われる検査では、主に病気や病気の疑いがある場合に、その病気の状態を確認したり診断をするために行われています。何か理由が無い限り、検査項目は病気に関連する項目のみしか受ける事は出来ません。

また、健康診断や人間ドック検診で受ける検査は、病気の早期発見を目的に、病気か否かを判断するために行われているものです。こちらのは検査は、保険診療で行われる血液検査と比べて項目自体は多いものの、栄養状態を判断する目的としては行われていません。

健康保険で行われる検査と人間ドックで受ける検査、オーソモレキュラー療法の検査はそれぞれ役割も目的も異なる

そのため、栄養不足によって数値が低すぎたり、基準値ギリギリに収まっているような場合は、健康上問題なしとされてしまうのです。

例えば、コレステロールなどは数値が高いと病気と判断されますよね。反対に、数値が低すぎる場合はむしろ健康で問題が無いと判断されます。また、貧血の場合、ヘモグロビン値が正常範囲ギリギリで収まっていた場合は、貧血と診断されません。

ですが、病気と判断出来る基準値に当てはまっていなくても、数値が低すぎたり基準値ギリギリでは正常とは言えません。数値が低すぎる場合は栄養が不足している可能性がありますし、栄養不足の原因となる消化器系の問題など、何らかの病気が隠れている可能性もあります。

このような目的の違いがあることから、栄養状態を正確に把握するために行われているのがオーソモレキュラー療法の血液検査です。オーソモレキュラー療法の血液検査では、保険診療や人間ドックなどと比べて多くの血液検査項目を調べることで、体内の栄養状態を把握します。

そして、個体差を考慮した複数項目を組み合わせて総合的に見る事で、それぞれに応じた栄養状態を把握し、最適な栄養アプローチを考慮していることが特徴です。これによって一人一人異なった栄養素の種類や必要量量、摂取方法などを解析し、それぞれ異なった最適なアドバイスが行われています。

KYBクラブでは、オーソモレキュラー療法の血液検査を受けた方にメディカルレポートと栄養レポートを発行している

例えば、ケンビックスでは、血液検査を受けた方に上図のようなレポートを発行しています。このレポートは、血液検査結果や栄養相談シートに基づいて専門医が一人一人を解析し、個別に作成しているものです。

メディカルレポートでは、血液検査結果についての総合評価や解説、前回からの変化などが記載され、現在の身体の状態が分かります。また、栄養レポートでは、血液検査結果の分析に基づく栄養アドバイスが解説されており、どの栄養素をどのくらい摂ったら良いのかが解説されています。

このアドバイスを参考に、分子栄養学実践専用サプリメントを用いて必要な栄養素を補給していくのがオーソモレキュラー療法と呼ばれるものです。

この定期的な血液検査と分子栄養学実践サプリメントはセットで使用するものですので、分子栄養学を実践する際は必ずオーソモレキュラー療法の血液検査も定期的に受けるようにして下さい。

ちなみに、分子栄養学に似たものとして「メガビタミン健康法」というものがありますが、メガビタミン健康法はここで言うオーソモレキュラー療法や分子栄養学ではありません。

メガビタミン健康法は、主に症状や病気に対して対処療法的にサプリメントをメガドーズする療法です。こちらは定期的な血液検査や消化吸収能力の考慮などは行わず、とにかく量を摂取することが良しとされています。そのため、自身の消化吸収能力を超えたプロテインの量を飲むなどし、逆に嘔吐や下痢などの体調が悪化する事態に陥ってしまった方もいます。

また、メガビタミン健康法では、例えば貧血の方に対して「プロテイン」「ビタミンB群」「ビタミンC」「ビタミンE」「アミノ酸キレート鉄」をセットで摂取する事を推奨しています。この時使うサプリメントも市販サプリメントや海外サプリメントなどで、その摂取量も一般的な量と比べて遙かに多い量です。

このようなセットを大量に飲み続けた結果、体内の炎症マーカーでもある血清フェリチン値が異常なまでに上昇するなどのケースも発生しています。このことから、複数の医師からメガビタミン健康法に対しての警鐘が鳴らされたり注意喚起が行われたりするようになってきました。事実、当方にもこのような事態に陥ってしまった方からのご相談を多く頂いております。

基本的に、病気の原因は一人一人異なるため、症状や病態によってアプローチは全く異なることが一般的です。メガビタミン健康法のように、同じ病気や症状に対して全員一律に同じアプローチを行うのでは、分子栄養学とは言えません。

例えば、貧血と一言で言ってもその原因やアプローチは人それぞれです。鉄欠乏性貧血もあれば、亜鉛欠乏性貧血もあり、大急性貧血や小球性貧血、消化管などからの出血が原因で貧血になっている人もいます。このようなその人それぞれの状態を調べ、根本原因からアプローチしていくのが正しい分子栄養学です。貧血だったからと言って単に鉄サプリを飲めば良いというものではありません。

ですので、分子栄養学を実践する時や、分子栄養学実践専用サプリメントを使用するときは、このような間違った情報にも気をつけるようにして下さい。現在ではインターネットやSNSが普及したことにより、様々な情報が飛び交っています。

中には独自理論や間違った情報が発信されている場合もありますので、安易にこのような情報を参考にするのは非常に危険です。時には命の危険が伴う恐れもありますので、くれぐれもご注意下さい。

正しい分子栄養学では、必ずオーソモレキュラー療法の血液検査を定期的に受けることと、分子栄養学実践専用サプリメントを使用する事が推奨されています。分子栄養学を実践する際は、この2つを必ず守って行うようにしましょう。

間違った分子栄養学の情報に注意!

近年、インターネットやSNSが発展したことから、健康に関する様々な情報が飛び交っています。分子栄養学においても、分子栄養学を学べるセミナーや講座が増えた事によって、これらを学んだ人達による情報発信が急激に増えてきました。

このような中で問題となってくるのが、間違った分子栄養学の情報です。分子栄養学の情報の中には間違った情報や、分子栄養学をしっかり理解せずに情報発信されたもの、独自理論を組み合わせたものや、自身の経験のみで語られた客観性、エビデンスのない情報なども発信されています。酷いものでは、全く分子栄養学でも何でも無いのに分子栄養学だと語られているものもあります。

例えば、以下のような情報は間違った分子栄養学の例です。

  • メガドーズ、メガビタミン健康法
  • 食事内容の改善や、特定の食材を摂取するだけで至適量の栄養が得られ、病気が改善するとしているもの
  • この不調にはこの栄養素」といったように、単に不調の症状だけを元に栄養アプローチを行うもの
  • 海外サプリメント、単に安価なサプリメントなど、安全性、有効性が確認されていないサプリメントで分子栄養学の実践をおこなっているもの
  • 前駆体では無く、活性型の栄養素を用いているもの
  • ファスティングと分子栄養学を組み合わせるなど、独自理論が組み合わされたもの
  • 薬は一切使わない、栄養療法だけで病気が治るなど極端なもの
  • 病態や不調の根本原因を調べるための検査に誘導しないなど、栄養欠損となった原因をきちんと調べずに行っているもの
  • 医師免許を持たない者が、血液検査データを扱う、サプリメントを処方する、食事指導を行うなど、医療機関を通さずに分子栄養学の指導を行っているカウンセラー など

このような情報は間違った分子栄養学であり、実践することで病態や体調が悪化するなどむしろ命に関わる危険性があります。事実、当方にもこれら誤った情報を元に実践した方からの健康被害に関するご相談も増えてきました。

現代では個人がSNSで気軽に情報発信が出来る世の中になっています。このような時代だからこそ、間違った分子栄養学の情報にはくれぐれもご注意ください。

ナンナン

分子栄養学実践専用サプリメントと、海外サプリメントなど一般的なサプリメントは、品質も設計も原材料も全く違うよ❗
おまけに、分子栄養学実践専用サプリメントを使う時は正しい分子栄養学を行わないと意味が無いから気をつけてね❗

はる かおる

お、ナンナンも分子栄養学実践専用サプリメントと一般的なサプリメントの違いが分かったみたいだね。分子栄養学実践専用サプリメントは値段が高いってよく言われるけど、ちゃんとそれなりに理由があるんだ。分子栄養学を実践するときは、この違いをよく学んで、必ず分子栄養学実践専用サプリメントを使うことが大切だね。

分子栄養学で使われるサプリメントと、海外サプリメントなど一般的なサプリメントとの違いまとめ

以上が、分子栄養学で使われるサプリメントと、海外サプリメントなど一般的なサプリメントの違いでした。

一般的なサプリメントは、主に欠乏症の予防や病気の予防、健康増進を目的として作られたものです。あくまで「食品」という位置づけのため、有効成分の効力や消化吸収能の考慮、体内での崩壊などは殆ど考慮されていません。

酷いものでは、体内で全く溶けずに排泄されてしまったり、日本では認可されていない医薬品成分などが混入しているものもあります。

対して、分子栄養学実践専用サプリメントは病態の改善や予防、オプティマムヘルスの推進を目的とし、分子栄養学を実践するために開発されています。分子栄養学では一般的な摂取量よりも遙かに多い量の栄養素を摂取する事から、品質と安全性が第一です。

このため、分子栄養学実践専用サプリメントでは高品質な原材料の使用し、体内での崩壊や消化吸収能を考慮するなど、サプリメントの専門家が設計・製造を行っています。併せて、細菌や汚染物質などが混入しているかどうかなどの厳しいチェックも行い、小ロット生産による鮮度の高いサプリメントが作られています。

そして、この分子栄養学実践専用サプリメントを用いて、それぞれの消化吸収能力を考慮したり、病態を考慮したりと、個人個人に合わせた最適な栄養アプローチ(至適量)を行っていくのが分子栄養学であり、オーソモレキュラー療法です。

このような目的と品質の違いが、一般的なサプリメントや海外サプリメントと、分子栄養学実践専用サプリメントの大きな違いになります。

もし、分子栄養学に興味ある方は、是非分子栄養学を学んで実践してみて下さい。分子栄養学については、ここで解説した以外にもまだまだ奥が深く、一生かけても学びきれないほど奥が深い学問です。

分子栄養学を学べる教材としては、ケンビックスが行っている「KYBクラブ」「金子塾」があります。これらは分子栄養学の基礎を学べるほか、病態別のアプローチなど分子栄養学を応用したアプローチについても学ぶことが出来ます。

KYBクラブについては、オーソモレキュラー療法・無料栄養相談申し込みページ で入会方法などをご案内しておりますので、ご興味ある方は是非ご覧下さい。

  1. カロテノイド ↩︎
  2. カロテノイド ↩︎

※当サイトは分子栄養学の普及を目的に、個人が独学で学んだ情報を発信しているサイトです。情報の正確性には配慮しておりますが、サイトに記された情報については、必ずしも正確性を保証するものではありません。また、サイトに示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。
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これを読む前に分子栄養学を実践するのは危険です❗

世の中には、たくさんの健康情報が溢れています。
「この症状にはこのサプリメントを飲むと良い」「この不調にはこの食べ物がいい」
様々な情報が発信されているにもかかわらず、実際に不調が改善されていない人が多いのは何故でしょうか?

それは、現在のネット情報では個体差を考慮していない表面的な情報しか手に入らないからです。例えば、ネット上に書かれているオススメの食事内容が、あなたにとって消化吸収出来る最適な食事とは限りません。また、オススメされている栄養素をサプリメントで摂ったとしても、そのサプリメントがきちんと消化吸収、利用出来る分子構造で製造されているとは限りません。

分子栄養学においても同じで、現在では「なんちゃって分子栄養学」と呼ばれるいい加減な情報発信が多くされています。

分子栄養学・オーソモレキュラー療法を効果的に、かつ安全に実践するためには、このような間違った情報を排除し、正しい分子栄養学の知識を身につけることが重要です。また、栄養やサプリメントの知識以外にも、栄養療法を成功させるためには、栄養療法に対する考え方や取り組み方、生き方などの改善も欠かせません。

このメルマガでは、分子栄養学に関する正しい知識はもちろん、栄養療法を行う上でのコツや考え方、ココでは解説しきれなかった事、記事では公開できないような内容を配信しています。

これから分子栄養学・オーソモレキュラー療法を実践する方にとって、成否に関わる非常に重要な情報となっていますので、ご興味のある方は是非ご購読下さい。

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この記事を書いた人

はる かおるのアバター はる かおる 分子栄養療法ナビゲーター ディレクター

春木 敏徳(はる かおる)
分子栄養療法ナビ(このサイト)の管理人のはる かおるです。
現在は「字が書けないライター」兼、KYBクラブのディレクターとして活動しています。

僕自身、発達障害の一種である「書字障害」を抱え、幼少の頃から両親からの虐待や学校でのいじめなど、数々の困難や体調不良を経験してきました。
育った環境の悪さから18歳頃からうつ病を発症し、その後10年近く精神薬での治療を行っています。また、他にも小・中・高校生時代は朝起きられず、殆ど学校にも行っていません。

今では「あれは起立性調節障害だったな」と思えるのですが、当時はそのような病気の認識は殆どありませんでした。そのため、非常に風当たりの強い中、幼少時代を過ごしてきています。

また、幼少期から続く極度の栄養失調により、低血糖症や甲状腺機能低下症、SIBO、リーキーガット症候群、副腎疲労、脂肪肝など様々な病気を経験しました。現在では分子栄養学に出会ったことで体調も大きく回復しており、これら病気の改善に必要な知識も豊富です。

インターネットの登場によって間違った分子栄養学も広まってきており、それによって体調を崩してしまう人も多くなってきています。このような中、分子栄養療法ナビ(このサイト)や情報発信を通じて、多くの人に正しい分子栄養学が広められるよう現在も奮闘中。

得意とする分野
うつ病、発達障害、ADHD、起立性調節障害、貧血、不妊症、ガン、甲状腺機能障害、ピロリ菌感染症、SIBO、リーキーガット症候群、低血糖症、副腎疲労、脂肪肝、ダイエット、更年期障害、PMSなど。全般的に幅広い知識を有する。

ほか、文章を書くのが得意で、ライティングやマーケティング、投資などお金に関する知識や生き方に関するアドバイスも得意。

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