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夜間低血糖時の補食にハチミツは効果ある? 夜間低血糖時におすすめの補食と、夜間低血糖症を根本から改善させために必要な分子栄養学的アプローチを解説

夜寝ていると悪夢を見る、冷や汗をかく、途中で起きてしまう・・・。これらは、夜間低血糖症の典型的な症状の1つです。また、夜寝る前に異常な空腹感に襲われて眠れなくなるなどの症状も引き起こされることがあります。

このような夜間低血糖症に対しては、寝る前に補食を摂ることが有効と言われていますよね。では、夜間低血糖症対策に効果的な補食はどのような物を食べればよいのでしょうか? また、ハチミツは夜間低血糖症対策に有効なのでしょうか?

今回は、夜間低血糖症対策にオススメの補食についてと、夜間低血糖症が引き起こされる根本原因とその解決法について、分子栄養学的アプローチから解説します。

目次

その症状、もしかして夜間低血糖症かも?夜間低血糖症の代表的な症状

ナンナン

うぅ・・・今日も睡眠不足だ〜💦

はる かおる

ナンナン、どうしたの❓

ナンナン

うぅ・・・実は、最近あまりよく眠れなくって💧
寝付きも悪いし、寝ても途中で起きちゃうし・・・。

はる かおる

夜、あまり眠れてないの❓それは困ったね💧
もしかして、寝てるときに冷や汗かいたり、悪夢を見たりしてない❓

ナンナン

えっ・・・う、うん、言われてみればそうかも💧

はる かおる

おまけに、異常な空腹感で眠れなくなったり、途中で起きたりしてない❓ 目が覚めたときに何か食べると、その後は何事も無かったようによく眠れるとか。

ナンナン

そうそう❗・・・って、なんで分かるの❗❓
ちょっと怖いんだけど❗

はる かおる

ふむ・・・多分その症状は、夜間低血糖症の可能性が高いね。

ナンナン

夜間低血糖症❓

はる かおる

うん、夜寝る前や寝ている間、明け方などに低血糖に陥ってしまう事だよ。夜間低血糖症になると、悪夢を見たり冷や汗をかいたり、眠りの質が悪くなったりと様々な悪影響が起こるんだ。

ナンナン

そうなんだね・・・。確かに、ボクの睡眠不足は夜間低血糖症に当てはまってるかも💧
じゃあ、ボクの夜間低血糖症はどうやったら改善出来るのかな❓

はる かおる

対策の1つとしては、糖質などの補食を摂ると良いと言われているね。ただ、それだけじゃ根本的な解決にならないよ。今回は、夜間低血糖時にオススメの補食に加えて、根本から改善させるために必要な分子栄養学的アプローチも解説してあげるね。

夜間低血糖症とは、夜寝る前や寝ている間、明け方など夜間にかけて血糖値が下がり、低血糖に陥ってしまう状態の事です。通常、血糖値は80〜100mg/dl前後になるよう保たれており、80mg/dlを下回っていると低血糖症と判断することが出来ます。

夜間低血糖症では、主に夜間に血糖値が下がり始め、寝ている間などに血糖値の基準値である80mg/dlを下回ってしまい、様々な不調が引き起こされます。

https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/050/05.htmlより

夜間低血糖症に多い症状としては「悪夢を見る」「冷や汗をかく」「夜寝ていると目が覚めてしまう」「猛烈な空腹感で眠れない」などの症状です。

また、夜間低血糖症では睡眠の質が悪化することから日中の活動にも深刻な影響を与えます。特に、睡眠不足によって自律神経の乱れが悪化することから、気分が落ち込んだり不安感が出たり、うつ症状が引き起こされるなどの症状も起こります。

夜間低血糖症など低血糖症は、命に関わる深刻な病気です。低血糖状態になると、冷や汗や動機、意識障害や痙攣、手足の震えなどの症状が現れることもあり、最悪の場合は死に至る恐れもあります。

このように、低血糖症が深刻化していくと日常生活や命にも支障を来すことから、夜間低血糖症がある場合は早急な治療が必要です。

低血糖症の主な症状

  • 全身の倦怠感、疲れやすい
  • 集中力が無い
  • 眠気が強く、朝起きられない
  • 寒がり、低体温
  • 動悸がする
  • めまいがする
  • 冷や汗をかく
  • 不眠
  • イライラする
  • 頭痛
  • 神経過敏
  • 不安、恐怖感が強くなる
  • 太りやすくなった

では、夜間低血糖症を抱えている方は、日頃どのような対策を行えば良いのでしょうか?

一般的に、夜間低血糖症に陥った際に最も有効と言われている手段が「補食」を摂ることです。低血糖症はその名の通り、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が下がってしまった状態になります。この血糖値は、ブドウ糖などの糖分を補給することで上げることが可能です。

このことから、低血糖に陥ってしまったときの対策や低血糖を予防する際は、ブドウ糖や炭水化物などの糖分を補給することが最も有効とされています。

例えば、糖分を補給出来る物として果物やジュース、飴やお菓子などがあります。このような補食を摂ることで血糖値が上昇し、よく眠れるようになったり、中途覚醒が無くなったりなどの効果が期待出来ます。

では、夜間低血糖症対策には、どのような補食を摂ったらよいのでしょうか? 糖分には単糖類や多糖類など様々な糖がありますが、夜間低血糖対策として行う場合は、これら糖を状況に応じて使い分けたり組み合わせて補給することがオススメです。

はる かおる

夜間低血糖症は、放っておくと命に関わる恐ろしい病気だよ。低血糖症に陥ったときは速やかに糖分を補給することが大切だから、適切な糖分を使い分けて低血糖症の悪化を防ぐようにしてね。

夜間低血糖対策にオススメの補食は? ハチミツは効果ある?

まず、低血糖症の対策を行う上で必ず理解しておかなければならないことがあります。それが、血糖値に影響を与える糖と、与えにくい糖の違いです。

糖分には様々な種類の物がありますが、その中には血糖値を上げてくれるものもあれば、全く血糖値に影響しないものもあります。

この違いは、含まれている「糖分の違い」によるものです。砂糖やブドウ糖が含まれているものは血糖値が上がりますが、オリゴ糖や人工甘味料が含まれているものは血糖値に殆ど影響を与えないという特徴があります。

このため、低血糖時の糖分補給は、糖の種類に気を付けましょう。特に最近多く販売されるようになったダイエット飲料やカロリーオフ、糖質オフ食品には、人工甘味料やオリゴ糖などが使われている傾向にあります。これらは血糖値に殆ど影響を与えない糖になりますので注意して下さい。

血糖値にほとんど影響を与えない糖

  • 人工甘味料(アスパルテーム,ネオテーム,アセスルファムKなど)
  • ラカントなどの糖アルコール類
  • キシリトール、ステビアなどの甘味料
  • オリゴ糖
  • 果糖

対して、血糖値に影響を与える糖分としては、砂糖やハチミツなどの、ブドウ糖や果糖が含まれている糖です。主に、下記の物がこれに当たります。

血糖値に影響を与える糖

  • 砂糖
  • ブドウ糖
  • グラニュー糖
  • ハチミツ
  • 三温糖
  • 中ザラ糖
  • 黒糖
  • 上白糖 など

これらの糖は、摂取すると速やかに血糖値を上昇させるため、低血糖時の糖分補給に向いている糖と言えます。

ただし、これらの糖は「単糖類」と呼ばれる消化がほぼ不要な糖である事から、後述する血糖値の乱高下や血糖値スパイクを招きやすくなる危険性がある糖です糖質には、急激に血糖値に影響を与える糖と、吸収が比較的穏やかな糖があります。

この「吸収が比較的穏やかな糖質」とは、お米や芋類などのデンプン質のことです。
デンプンは「多糖類」と呼ばれ、噛むことによって徐々にブドウ糖に分解し、吸収されていきます。このため、上述したブドウ糖や果糖などを補給するよりも、比較的穏やかに血糖値を上昇、維持させることが出来ます。

このため、夜間低血糖症の対策を行うときは、これらの違いを理解し、上手く使い分けるようにしましょう。

おにぎりは血糖の持続性がある

では、具体的にどれをどのくらい摂ったら良いのでしょうか?

オススメとしては、小さなおにぎりを作り置きしておいて、寝る前に食べる事です。お米に含まれるデンプン質は、徐々にブドウ糖に分解されて吸収されることから、果糖やブドウ糖を摂取するよりも持続的に糖を供給してくれます。

このような小さなおにぎりを寝る前に食べることで、デンプン質が徐々に分解、吸収され、寝ている間に血糖値が下がりすぎることを予防することが出来ます。加えて、お米は冷やすと難消化性の糖に変わる特徴があることから、冷やして食べる事も有効です。おにぎりを冷蔵庫で冷やして食べる事で、更に消化吸収がゆっくりになります。

また、お米などのデンプン質は油でコーティングすることでも消化吸収がゆっくりになります。お米を油でコーティングした物というと、チャーハンやピラフなどですね。これらお米を油で炒めたものでも比較的緩やかに血糖値を維持することが出来ますよ。

このような糖の持続性がある食べ物を寝る前に食べて、なるべく血糖値が下がらないように工夫してみましょう。実際にどれくらい食べる必要があるかについては、夜間低血糖の状態やその人の状態によっても違ってきます。専門家のアドバイスを受けながら、適量を摂取するようにして下さい。

夜間低血糖症の対策には、寝る前に消化がゆっくりな糖質を摂ることが大切❗

それから、もしそれでも夜間低血糖に陥って中途覚醒してしまったり、どうしても空腹感が強すぎて眠れないときは、ハチミツなど速やかに糖分を補給出来る物がオススメです。

と言うのも、中途覚醒してしまった時に冷蔵庫まで歩いて行って食べ物を準備したり、おにぎりや果物などよく噛んで食べなければならない物を食べていると、それこそ覚醒してしまって眠れなくなってしまうからですね。

加えて、明け方に目が覚めてしまったり、悪夢にうなされて目が覚めてしまったときは、低血糖症の症状が強く出ています。このような時は、血中グルコース濃度の低下から顎など筋肉に力が入りづらくなっており、よく噛む事が出来ない可能性が高いです。

この時に、炭水化物や飴やグミ、果物などよく噛んで食べる必要性がある物を食べると、誤嚥(ごえん)を引き起こす危険性が高くなってしまいます。誤嚥とは、謝って食べ物が気管に入ってしまう状態の事です。

また、同じような物としてラムネ菓子がありますが、こちらはほぼブドウ糖100%のため、血糖値は上がりやすいものの血糖値の持続力が低く、血糖値の乱高下を引き起こしやすい糖です。このことから、ラムネ菓子は夜間低血糖対策にはあまり向いていません。

このような理由から、中途覚醒時など低血糖時の糖分補給は、安全に速やかに糖分が補給出来るハチミツがオススメです。ハチミツは腐らないことから枕元に常に置いておけますし、摂取方法も蓋を開けてスプーンで適量を舐めるだけです。噛んで食べる必要も無いことから、誤嚥の危険性も殆どありません。

普通の糖とは格が違う!?ハチミツの驚くべき効果!

さらに、ハチミツには糖分を補給する以外にも様々なメリットがあります。ハチミツのメリットと健康効果については、次の通りです。

ハチミツのメリットと健康効果

  • 抗酸化作用
  • 免疫力の向上
  • 殺菌作用
  • 口内炎など傷の治療促進
  • 疲労回復とエネルギー補給
  • 整腸作用

この他、美容効果やコレステロールを下げる効果、血糖値改善効果などがあると言われています。

ハチミツにこのような健康効果がある理由としては、ハチミツに含まれるビタミンやアミノ酸、ポリフェノールなど、様々な栄養の相乗効果によるものです。

ハチミツの主要成分は主にブドウ糖と果糖が70%、水分が20%、その他ポリフェノールやビタミン、ミネラル等が10%となっており、このポリフェノールには「抗酸化作用」や「抗炎症作用」など、様々な効果があるとされています。

ミネラルナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄など
ビタミンビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンなど
アミノ酸バリン、アルギニン、ロイシン、イソロイシンなど
ポリフェノールカフェ酸、ρ-クマル酸、フェルラ酸、クリシンなど
有機酸グルコン酸
蜂蜜に含まれる主な栄養素

これら豊富な栄養素が、先ほど上げたような様々な健康効果を与えてくれるのです。

また、ハチミツはブドウ糖と比較して血糖値が急激に上がりにくく、インスリンの過剰分泌を引き起こしにくいという特徴があります。まずは、次のグラフをご覧下さい。

https://www.bee-lab.jp/megumi/honey/data.htmlより

こちらのグラフは、グルコース(ブドウ糖)とハチミツを比較して、どれだけ血糖値が上がりにくいか(GI値)と、どれだけインスリンの分泌量が抑えられるか(Ⅱ値)を調べた物です。

ダイエットや糖尿病予防などでよく聞くGI値は、このグルコース(ブドウ糖)を100としたときに、比較する食べ物がどれだけ血糖値に影響を与えるかを調べたものですね。

よく見ると、アカシアハチミツやレンゲなどのハチミツは、グルコース(ブドウ糖)と比較して血糖値が上がりにくく、インスリンの分泌量が少ないことが分かります。

なぜ、甘みの強いハチミツがブドウ糖に比べて血糖値にあまり影響を与えないのでしょうか? この理由は、ハチミツに含まれる「果糖」と「ブドウ糖」の割合によるものです。

ハチミツには、ブドウ糖が多いハチミツもあれば、果糖が多いハチミツもあります。ブドウ糖が多いハチミツは血糖値が上がりやすいですが、果糖が多いハチミツは血糖値が急激に上がらない傾向にあります。この果糖が多いハチミツが、アカシアやレンゲなどのハチミツですね。

この理由としては、果糖はブドウ糖に比べて吸収速度が遅く、吸収された後はインスリンの影響を受けないことから、ブドウ糖よりも代謝が早いという特徴があるためです。

また、ブドウ糖は腸から吸収された後、直接血液に乗ってグルコース(ブドウ糖)として使われるのに対し、果糖は腸から吸収された後に肝臓で代謝され、必要に応じてブドウ糖に変換して利用されます。果糖はこのプロセスが無ければブドウ糖として利用することが出来ません。

もう少し具体的に説明すると、肝臓では「グリコーゲン」という貯蔵型の糖を貯めておき、低血糖時など糖が必要なときにグリコーゲンをグルコース(ブドウ糖)に変換して利用しています。この変換される過程を「糖新生」と言います。

摂取したブドウ糖や果糖は、肝臓や筋肉で貯蔵型の糖である「グリコーゲン」に変換され、必要なときにエネルギーとして利用される。

果糖は肝臓で貯蔵型の糖である「グリコーゲン」に変換され、必要に応じて「グルコース」に変換して利用します(糖新生)。このため、果糖を摂っても直接的には血糖値に影響を与えず、ブドウ糖に比べて血糖値を上げにくいのです。

低血糖時にはブドウ糖で血糖値を上げることが重要と言われていますが、ブドウ糖を単品で摂取するよりも、果糖とブドウ糖を併せて摂った方が、血糖値を上げる速効性と持続性を維持しやすくなります。

このことから、ブドウ糖と果糖がバランスよく含まれているハチミツは、ブドウ糖の速効性と果糖の持続性を併せ持った非常に優秀な食べ物なのです。

ナンナン

なるほど❗夜間低血糖症の対策には、消化が緩やかな炭水化物と、消化吸収の早いハチミツを必要に応じて使い分けるといいんだね❗

はる かおる

そうだよ。基本は、おにぎりなど炭水化物をベースにするといいね。ハチミツについては、ちゃんとしたものを選ばないとむしろ逆効果になるから注意が必要だよ❗

実は花の種類によって効果は様々。質の高いハチミツの選び方

このような様々なメリットがあるハチミツでも、その選び方には注意が必要です。

特にハチミツの中には水分で薄めた物や果糖ブドウ糖液糖などを混ぜた物があり、このようなハチミツでは、先ほど上げたような効果は殆ど期待出来ません。

しっかりとした品質のハチミツを選ぶためには、「純粋」と書かれたハチミツを購入することが大切です。併せて、パッケージの成分表示も確認し、混ぜ物が含まれていないかどうかも確認しましょう。

ハチミツの中には、ハチミツ以外の物が混ぜられた物も販売されている

また、ハチミツによっては加熱されている物もあります。ハチミツは熱に弱く、50度以上に加熱してしまうと本来の栄養素が失われてしまいます。このような加熱されたハチミツも、殆ど効果が期待出来ないため、選ぶべきではありません。

では、なぜ栄養価が損なわれてしまうのに加熱をするかというと、加熱をすることで安く大量にハチミツを作ることが出来るためです。

本来ハチミツは、ミツバチが集めた蜜を巣に持ち帰り、ミツバチが巣の中で羽を使って水分を飛ばして糖度を高めています。 しかし、これでは糖度が高くなるまで時間がかかり、生産性があまりよくありません。この生産性を高めるために行われているのが「加熱」です。

加熱されたハチミツは、ミツバチによる完熟を待たずにはちみつを採取し、加熱して強制的に水分を飛ばして糖度を高めています。このように加熱することで、安価に大量にハチミツを作ることが出来るようになるのです。

この加熱されたハチミツにおいて注意すべき点が、加熱されているハチミツでも、添加物などが加えられていなければ「純粋」と表示することが出来るという点です。

全国はちみつ公正取引協議会のはちみつ類の表示に関する公正競争規約では「純粋はちみつ精製はちみつを使用せず、かつ添加物を一切加えないもの」と定義しています。つまり、熱加工をしているハチミツも「純粋ハチミツ」と呼ぶことができてしまうのです。

このことから、ハチミツを選ぶ際は以下の点に気をつけて選びましょう。

ハチミツを選ぶ際のポイント

  • 安いハチミツは選ばない
  • 混ぜ物が入っていない「純粋」と書かれたハチミツを選ぶ
  • 加熱されていないハチミツを選ぶ
  • 信頼出来るメーカーや養蜂場のものを選ぶ
  • なるべく国産のものを選ぶ

それから、ハチミツは「どの花から蜜を集めたか」によってその効果や栄養成分が変わってきます。例えば、先ほど解説したアカシアやレンゲは果糖が多く含まれているのに対し、百花ハチミツ(様々な花から蜜を集めたもの)ではブドウ糖が多く含まれている傾向にあります。

このことから、夜間低血糖対策でハチミツを使う場合は、血糖値を急激に上げないためにも国産のアカシアハチミツやレンゲハチミツを選ぶのがオススメです。

また、ハチミツに含まれているポリフェノールなどの効果にも違いがあり、どの花の蜜かによって抗酸化作用や歯石予防効果なども異なってきます。

例えば、次のグラフはハチミツの種類によってどのくらい歯石予防の効果があるのかを調べた物です。

https://www.bee-lab.jp/megumi/honey/data.htmlより

このグラフでは、右下にいくほど特に歯石が出来にくくする作用が強いハチミツである事を示しています。この中でもユーカリやペパーミント、コーヒー、甘露蜜、ベニバナなどのハチミツが、特に高い歯石予防効果が期待出来る結果となりました。

https://www.bee-lab.jp/megumi/honey/data.htmlより

また、抗酸化力に関しては甘露ハチミツが特に抗酸化力が高い結果が出ています。抗酸化力とは、体内で発生した活性酸素や酸化ストレスを除去する力のこと。この力が強い方が、炎症を鎮める効果や免疫力を上げる効果が高く、強いては糖代謝の改善に繋がります。

夜間低血糖症など低血糖症の根本には、インスリンの働きが落ちる「インスリン抵抗性」も関係しており、このようなインスリンの働きを改善させていくことも重要です。インスリンの働きが低下する原因としては、歯周病などの炎症や活性酸素が深く関係しています。

このことからも、夜間低血糖対策のハチミツを選ぶ際は、抗酸化作用が高い甘露ハチミツを選ぶのもオススメです。

ハチミツは摂れた花の種類によっても様々な違いがありますので、ご自身の状態に合わせて選んでみて下さい。

具体的な摂取目安としては、これらハチミツを就寝前や中途覚醒時、起床時の低血糖時などにティースプーン一杯を目安に摂ってみてください。低血糖症の状態や体格、状態によっても摂取量は変わりますので、ご自身にあった摂取量に調節していくことが重要です。

併せて、先ほど解説した「おにぎり」のように、吸収の遅い糖質と吸収の早い糖質を組み合わせてなるべく夜間低血糖にならないよう工夫していきましょう。

ナンナン

ふむふむ、ハチミツには摂れた花の種類によっていろいろな違いがあるんだね。

はる かおる

うん、ハチミツには果糖が多い物やブドウ糖が多い物、抗酸化力が高い物など様々な物があるから、必要に応じて使い分けることが大切だね・・・って、ナンナン何食べてるの❓

ナンナン

これ❓これはお餅だよ。おにぎりが夜間低血糖症対策に良いなら、お餅も良いかなと思って。

はる かおる

お・・・お餅❗❓
いやいや、お餅はおにぎりと比較してカロリーが高いから、寝る前に食べるのはちょっとやめといた方が良いね💧

ナンナン

えっ❗❗ダメなの❗❓❓

はる かおる

まー、ダメって訳じゃないけど、あんまり向いてないね。炭水化物だって、食べ過ぎたら太って逆に低血糖症が悪化する原因になるし。

ナンナン

ふ・・・太って逆に低血糖症が悪化する・・・❓

はる かおる

うん。夜間低血糖症対策に摂る炭水化物や糖質は、あくまで血糖値が下がりすぎないようにする対策。この対策だけで夜間低血糖症が根本から改善するわけじゃ無いんだ。
だから、上述した対策と併せて、低血糖症の根本から改善させていくことが大切だよ。

ナンナン

そうなんだね・・・💧
あやうく炭水化物を取り過ぎるところだったよ💦
今度からは、ボクに必要な量をちゃんと摂るようにするね

注意❗ハチミツや炭水化物など糖質の摂取量をいくらコントロールしても、これだけで夜間低血糖症や低血糖症が良くなることはありません❗

現代の低血糖症治療や予防方法は、下がった血糖値を上げるためにブドウ糖など糖分を摂ることが有効とされています。夜間低血糖症も同じで、寝る前に炭水化物を食べたり、中途覚醒時に糖分を摂ることが効果的と言われていますよね。

しかし、このような糖分や炭水化物の摂取は、下がりすぎた血糖値を単に上げることが目的ですので、根本的な治療ではありません。炭水化物や糖分を摂ることで一時的に夜間低血糖症は楽になりますが、これで夜間低血糖症が治ったわけでは無いのです。

夜間低血糖症には、低血糖症も含めて必ず原因があります。夜間低血糖症の対策を行う際は、この根本原因からアプローチを行う事が非常に重要です。

夜間低血糖症の根本原因は、人それぞれ様々な原因がありますので、ご自身の根本原因をしっかりと調べた上で、適切なアプローチを行うようにして下さい。

そもそも、なぜ夜間低血糖症が引き起こされるの? 夜間低血糖症の原因には、夕食の質と量も関係アリ

では、そもそも何故、寝ている間など夜間に低血糖症を引き起こしてしまうのでしょうか?

このような夜間低血糖症が引き起こされる原因としては、主に食事量の不足や偏った食生活、肝機能の低下や筋肉量の低下、糖代謝の悪化など、様々な原因が関係しています。

夜間低血糖を引き起こしやすくなる原因

  • 食事量の不足
  • 糖質摂取量の過剰
  • インスリンの機能低下
  • 肝機能低下
  • 筋肉量の低下
  • 消化吸収能の低下
  • 代謝の低下など、糖代謝の悪化
  • アレルギー
  • 副腎機能の低下
  • すい臓の機能低下
  • 糖尿病の治療に用いられるインスリン薬の過剰投与
  • ストレス、自律神経の乱れ
  • 栄養欠損

この中でも特に注意したいのが、夕食時の食事量の不足です。単純に夕食を食べる量が少なかったり、早すぎる時間に夕食を済ませてしまうと、次の朝食までエネルギーが足りなくなって夜間低血糖を引き起こす恐れがあります。

また、糖尿病の方は血糖値を下げるためにインスリン製剤を投与している方も多いと思いますが、このインスリンの投与量にも注意が必要です。インスリンの投与量に対し、思っていたよりも夕食がしっかり摂れなかった場合は、インスリン製剤が効きすぎてしまって夜間低血糖症を引き起こしてしまう原因になります。

この事からも、夕食は十分な量をしっかり食べるようにして下さい。最近では健康意識が高まっていることから、過剰な糖質制限や食事制限をしてしまう方も多く見受けられます。このような食事制限、糖質制限も夜間低血糖症の原因になりますので止めましょう。

特に夕食では、野菜や糖質ばかりに偏らず、肉や脂質なども含めてバランスの良い食事を摂ることが大切です。オススメとしては、野菜やタンパク質、炭水化物などがバランス良く摂れる和定食や地中海料理がオススメです。

これら和食や地中海料理は、肉や魚などおかずの種類も多く、野菜もしっかり摂る事が出来ます。夜間低血糖症を防ぐためにも、炭水化物やタンパク質、脂質を含めてバランスの良い食事を行って下さい。特に、メインの肉料理や魚料理は、しっかり欠かさず食べるようにすることが重要です。

このメイン料理に使われる肉や魚にはタンパク質が多く含まれています。タンパク質はインスリンの合成に必要なほか、血糖値を正常にコントロールするためには欠かせない栄養素です。出来るだけ毎日十分な量のタンパク質は摂取するようにして下さい。

逆に、しっかり食べても低血糖になる場合は、血糖値スパイクや隠れ低血糖が潜んでいる可能性もあります。血糖値スパイクや隠れ低血糖症とは、何か食べ物を食べたり甘い物を食べたりすると、血糖値が急上昇してその後急降下してしまう低血糖症のことです。

こちらも機能性低血糖症の一種ですが、空腹時血糖値は正常範囲あることから通常の血液検査では見つけにくいため「隠れ低血糖」や「血糖値スパイク」などと呼ばれています。

機能性低血糖症は血糖値の急激な上昇と下降を繰り返してしまう病気

隠れ低血糖症のイメージとしては図のように、食事など甘い物や炭水化物を食べたことによって血糖値が急上昇し始め、その後すい臓から血糖値を下げるためのホルモンであるインスリンが大量に分泌されます。インスリンが大量に分泌されたことによって④のように血糖値が急降下し、低血糖に陥ってしまう状態です。

この時、身体は血糖値を上げるために副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリン等の血糖値を上げる作用のあるホルモンを大量に分泌します。このホルモンが交感神経を刺激することから、動機、冷や汗や息苦しさ、不安感や気分の落ち込み、頭痛など様々な不調が表れます。

夜間低血糖症では、この血糖値の乱高下や低血糖が寝ている間や明け方に起きてしまうために、悪夢を見たり冷や汗をかいたり、中途覚醒したり耐えられない空腹感などが引き起こされてしまうのです。

このような血糖値の乱高下が起きている場合の対策としては、「回数頻回食」がオススメです。回数頻回食とは、少量の食事を何回にも分けて食べたり、間食上手く取り入れる方法のことです。

血糖値スパイクを引き起こしてしまう方は、一度に大量の食事を摂ると血糖値が急上昇してしまう恐れがあります。これを避けるためには、夕食など食事を一度に大量に食べず、こまめに食事を摂るようにすることで血糖値の急上昇を防ぐことが出来ます。

やり方としては、1時間や2時間おきに少量の食事を何回も摂取したり、朝昼晩の三食に加えて、間に間食を挟んだりする方法です。この時「吸収が比較的穏やかな糖質を組み合わせる」事と、「なるべくこまめに食べる」ようにしてください。最初に解説した、寝る前におにぎりを食べることも、回数頻回食の一種です。

それから、食事の前に食物繊維を摂る事も有効です。食物繊維には糖の吸収を穏やかにする作用があり、食前に食物繊維を摂ることで血糖値の急上昇を抑えてくれます。食事を行う際は、サラダや野菜など食物繊維を多く摂ることも意識してみて下さい。

併せて、炭水化物や糖質の摂り過ぎ、アルコールの取り過ぎなど食生活に問題がある場合は食生活も同時に見直しましょう。特に、寝る前のお酒は夜間低血糖症を引き起こしやすくなる原因です。アルコールと肝機能の低下、低血糖症には密接な関係があります。普段からのお酒の飲み過ぎには十分注意して下さい。

食後の低血糖症、血糖値スパイクを予防する食事方法

  • 朝食を抜かない
  • 糖質中心にならないようにする
    (甘いもの、スイーツ、ラーメンやパスタなどの炭水化物)
  • 食物繊維を多く摂取する
  • ゆっくりよく噛んで食べる
  • 食後は必ず歩く、運動する
  • 補食を取り入れるなど少量頻回で食べる
  • アルコール、カフェインを控える
低血糖対策では、糖質の摂りすぎを控える、食事は抜かない、食べたら歩くなどの対策が効果的。あわせて、糖代謝を改善させるための栄養補給も同時に行う
ナンナン

夜間低血糖症対策は、どの補食を摂ったら良いかを考える前に、夕食の質や量の改善も必要なんだね💧

はる かおる

うん。でも、どのような食事や補食をいつ、どれだけ摂ったら良いかは、人によって違うよ。

ナンナン

えっ、どういうこと❓❓

はる かおる

夜間低血糖症は、他の人と同じような状態に見えても、その血糖のコントロール能力や状態は人によって大きく違うんだ。だから、自分の血糖値の状態をきちんと把握して、自分に合った補食や食事を摂ることが大切だよ。

ナンナン

そうなの❗❓でも、自分の血糖値の状態を把握って、具体的にどうすればいいのかな❓❓

はる かおる

自分の血糖値の状態を知るなら、持続グルコース濃度測定検査を受けるのがオススメだよ。自分の血糖値の状態を知らずに当てずっぽうで食事を摂ると、むしろ逆効果になる事もあるから気をつけてね❗

ただし、当てずっぽうでの食事は危険です! 夜間低血糖症対策の正しい食事を行うには、持続グルコース濃度測定検査で低血糖症の状態を知ることが大切

ここまで、夜間低血糖症の主な原因や、その対策となる夕食の摂取方法及び補食の摂り方について解説してきました。

夜間低血糖症は、食事量が足りなくても食べ過ぎていても引き起こされる恐れがあり、ご自身の状態に合った食事や補食を行う事が重要です。

しかし、夜間低血糖症の症状自体はどちらも殆ど同じである事から、食事が足りていないのか、それとも血糖値の乱高下が起こっているのか、それとも食べても全く血糖値が上がっていない「無反応性低血糖症」なのかは、症状だけでは全く分かりません。

無反応性低血糖症とは、消化吸収能の低下など何らかの原因によって、しっかり食べていても血糖値が上がらない低血糖症のことです。

また、いつ、どのようなタイミングで夜間低血糖症が引き起こされているのかや、どのような食事をして夜間低血糖症が引き起こされているのかについても、実際に血糖値を調べて見なければ分かりません。

食事で夜間低血糖症の対策を行う場合は、このような身体の状態をよく調べてから行っていく事が重要です。ご自身の低血糖症の種類や対策法を調べるためにも、持続グルコース濃度測定検査を受けてみましょう。

持続グルコース濃度測定検査とは、針の付いたセンサーを装着し、そこから血中のブドウ糖濃度(グルコース)を継続的に測定していく検査です。測定されたグルコース濃度はグラフ化され、どのような時に高血糖や低血糖になっているのかの波が分かります。

センサーにリーダーをかざすと測定できる

このように、装着したセンサーに読み取り装置をかざすことによって血中のグルコース濃度をリアルタイムでモニタリング出来る仕組みですね。

この装置で読み取ったデータから、どのような低血糖や血糖コントロール障害が体内で起こっているかを解析することが出来ます。

持続グルコース濃度測定検査

この解析結果から、ご自身にどの時間帯やどの食べ物で血糖値の乱高下が起きているのかや、いつ夜間低血糖が起こっているのかが分かります。

例えば、

空腹時血糖が80を下回る時間が長かったら低血糖症の可能性あり。
食後血糖値が160を超えるようなら血糖値スパイクの疑いあり。
空腹時血糖が130を超えているようなら糖尿病の疑いあり。
夜間低血糖など特定の時間に低血糖が起こる場合は、糖代謝異常の疑いあり。
血糖値が60~80前後から上がらない場合は、血糖値を上げられない糖代謝異常の疑いあり

といったように、読み取ったグラフや血糖値の傾向からどのような低血糖や血糖コントロールの異常があるのかが分かってきます。

最初にお伝えしたように、夜間低血糖には食事量の不足が原因の物もあれば、血糖値スパイクや隠れ低血糖など血糖値の乱高下が原因の夜間低血糖症もあります。また、何を食べても血糖値が上がらない「無反応性低血糖」という低血糖の状態もありえます。

ご自身がどのような状況で夜間低血糖症を引き起こしているのかが分からなければ、適切な食事を行う事は出来ません。このような状態を調べずに、当てずっぽうで食事を行った場合は、むしろ夜間低血糖症がさらに酷くなる恐れも高いです。

このように、低血糖の種類によってそれぞれ原因や対処法が異なりますので、ご自身の原因や対処法を知るためにも是非持続グルコース濃度測定検査を受けてみて下さい。

持続グルコース濃度測定検査の受け方

持続グルコース濃度測定のやり方についてですが、測定自体は病院など医療を通さなくてもご自身で必要な機材を揃えて頂ければ測定可能です。

「リブレ」と呼ばれるセンサーと読み取り装置を準備し、ご自身で装着すればお好きなタイミングで血糖値をモニタリングすることが可能になります。

持続グルコース濃度測定に用いるリブレのセンサーと読み取り装置については、楽天やアマゾンでも販売されていますので興味ある方はご自身で揃えてみて下さい。

ただし、ご自身で行う場合は医師からの解析はありません。測定結果は、全てご自身の判断の下で利用して頂くことになります。

基本的に持続グルコース濃度測定検査は、血糖値の上がり下がりを単に見ているだけで無く、その根本にある疾病や臓器の異常など、糖代謝異常の原因を探る検査です。

ご自身で測定しても、そのデータをきちんと解析したり、活用出来たりしなければ全く意味がありません。データの読み方が分からない方は、きちんと医療を通して医師に解析して貰いましょう。

もし医療として受ける際は、提供している医療機関選びに注意して下さい。持続グルコース濃度測定検査は、どこでもやっているわけではありません。解析結果の解説や対処方法などを詳しく教えてくれる医療機関はごく僅かです。

その中でも、「オーソモレキュラー療法」に対応した医療機関で受けて頂くのがオススメです。夜間低血糖は単に血糖値が下がってしまうだけではなく、その根本には肝臓や副腎疲労など様々な原因が関係しています。持続グルコース濃度測定検査を受けたとしても、その次に根本原因を調べられる検査が受けられなければ意味がありません。

オーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査に加え、副腎機能の検査や持続グルコース濃度測定検査も提供しています。ご自身の状態に合わせて検査項目が選べますので、お困りの方は是非受けてみて下さい。

また、オーソモレキュラー療法のクリニックが提供している持続グルコース濃度測定検査については、測定に必要な測定器とセンサー、そして医師の解析もセットで提供されており、ご自宅にて測定可能です。わざわざ病院まで検査を受けに行く必要はありません。解析も、電話で直接医師から解析が受けられます。ですので、夜間低血糖症の疑いがある方は、是非こちらを活用しましょう。

ご希望の方は、上記ページをご覧頂き、「オーソモレキュラー療法申し込みフォーム」からご相談下さい。検査に必要な手続きなどをご案内致します。

ナンナン

なるほど、夜間低血糖も人によって血糖値の状態は全く異なっているだね・・・

はる かおる

そうだよ、だからこそ検査を受けるのが重要なんだ。

ナンナン

食事をしてもどのくらい血糖が上がってるのかも分からないし・・・
分かった、持続グルコース濃度測定検査を受けてみるよ❗

食事以外にも、夜間低血糖症発症の原因はさまざま。夜間低血糖症の発症には、必ず根本原因があります。

上述した持続グルコース濃度測定検査を受けて夜間低血糖症対策の食事を行う際には、1つ気をつけて頂きたいことがあります。

それが、「自分に合った食事方法を行ったとしても、それが夜間低血糖症を根本から改善させるものではない」ということです。

例えば、先ほどの持続グルコース濃度測定検査の検査結果では、いつどのようなタイミングで夜間低血糖症が起きているのかや、どのような物を食べると血糖値が乱高下しているかなどが詳細に分かります。

このような結果を基に食事改善を進めていくと、血糖値の乱高下や夜間低血糖症もある程度改善させることも可能です。しかし、食事を整えて血糖値の乱高下や夜間低血糖症が軽くなったとしても、それだけで夜間低血糖症が根本から良くなったわけではありません。

夜間低血糖症や低血糖症には、その根本に「糖代謝の悪化」が関係しています。この糖代謝の悪化を改善しない限り、夜間低血糖症は改善出来ません。食事改善によって夜間低血糖症や血糖値の乱高下が良くなったように感じても、それは単に糖質や食事の摂取量で血糖値を無理矢理コントロールしているだけに過ぎないのです。

そのため、夜間低血糖症を改善するためには、上述した食事の改善に加えて、糖代謝を改善させるための根本からアプローチしていくことが必要です。

例えば、糖代謝が悪化する原因として、次のような疾病が関係している事が分かっています。

夜間低血糖症と関連のある疾病

  • 糖尿病
  • 副腎疲労・慢性疲労症候群
  • 副腎不全
  • 脂肪肝など肝機能障害
  • 甲状腺機能障害
  • ピロリ菌感染、胃腸障害
  • SIBO
  • リーキーガット症候群
  • 腸カンジダ症
  • 口腔内環境の悪化
  • 更年期障害、自律神経失調症
  • 肥満、痩せすぎ

特に、夜間低血糖症の場合は肝機能や筋肉量が重要で、脂肪肝など肝臓が悪かったり、痩せて筋肉量が低下していると低血糖症になりやすくなります。

この理由としては、脂肪肝など肝臓が悪かったり筋肉量が低下していると、貯蔵型の糖である「グリコーゲン」の貯蔵量が減ってしまうためです。

肝臓や筋肉には、運動時や睡眠中などに低血糖にならないよう「グリコーゲン」という貯蔵型の糖が貯えられています。夜間寝ている間は絶食状態が数時間続くことから、食べられない状態でも低血糖にならないよう、筋肉や肝臓に貯えられたグリコーゲンをグルコースに変換してエネルギーとして使っています。

この時、脂肪肝などで肝臓が悪かったり、筋肉量が低下していると、グリコーゲンの貯蔵できる量が減ってしまい、下がった血糖値を上げられなくなって夜間低血糖症を引き起こしやすくなります。このように、食事以外にも肝機能の悪化や筋肉量低下も夜間低血糖症を引き起こす原因です。

加えて、低血糖症が発症する原因は年齢や性別でも異なり、特に女性の場合は低血糖症になりやすいと言われています。この理由としては、女性は毎月月経によって貧血になりやすいことと、月経によるホルモンバランスの変化により、インスリンの働きが低下してしまうためです。

低血糖症になりやすい女性の特徴

  • 妊娠、出産した方
  • 閉経前の方
  • 初潮を迎えた成長期の方
  • 痩せ過ぎ、太り過ぎの方
  • ダイエット、または食事制限をしている方
  • 鉄分の補給を積極的に行っていない方
  • 貧血と診断されたことがある方
  • ストレスが多い方
  • お酒を飲んでいる方
  • めまい、ダルさ、疲れやすいなどの体調不良を抱えている方
  • 忙しすぎて食事があまり摂れていない方
  • 甲状腺機能障害など疾病を抱えている方
  • 便秘、下痢をしやすいなどお腹の調子が悪い方
  • 日頃から運動不足を感じている方
  • アトピーやアレルギーなどを抱えている方

このように、夜間低血糖症が発症する原因には、年齢や性別、疾病の状態によって様々な原因があります。先ほどの持続グルコース濃度測定検査では、血糖値の状態は詳しく分かりますが、夜間低血糖症の根本原因までは分かりません。

このような身体の状態を調べるためには、血液検査をセットで受けることが有効です。血液検査では、貧血の状態や副腎機能の状態、胃腸の機能や甲状腺の機能など、夜間低血糖症の原因となる疾病の状態も調べることが出来ます。

血液検査と持続グルコース濃度測定検査は、セットで受ける事によってより詳しく状態が分かりますので、この2つは必ずセットで受けるようにしましょう。血液検査については、68項目もの検査を一度に受けられるオーソモレキュラー療法の血液検査がオススメです。

ナンナン

持続グルコース濃度測定検査とオーソモレキュラー療法の血液検査をセットで受けると、より詳しく夜間低血糖症の原因が分かるのか❗

はる かおる

うん、オーソモレキュラー療法では甲状腺機能や副腎疲労の検査がオプションで追加できるから、疑わしい箇所についてはオプションを追加して検査すると良いね。

ナンナン

なるほどね・・・。でも、なんでオーソモレキュラー療法の血液検査がオススメなの❓病気を治すなら、近くの病院で受けられる血液検査じゃダメなの❓

はる かおる

近くの病院で受けられる検査は、保険診療の血液検査だから検査項目が限られてるよ。オマケに、保険診療の血液検査は病気の診断を目的に行うのに対し、オーソモレキュラー療法の血液検査では栄養状態を把握するために行うもの。
保険診療では血糖値の状態しか見てくれないけど、オーソモレキュラー療法の血液検査では他の疾病の状態も含めて体全体の状態を見てくれるんだ。

ナンナン

そうなんだ❗オーソモレキュラー療法の血液検査を受けた方がいい理由がちゃんとあるんだね❗

夜間低血糖症は、原因となる根本からアプローチすることが重要です! ご自身の状態を知るためにも、まずはオーソモレキュラー療法の血液検査を受けましょう

ここまで、夜間低血糖症に有効な補食についてと、夜間低血糖症の根本原因について解説してきました。
夜間低血糖症には、食事内容以外にも様々な原因が関係しており、胃腸機能の低下や婦人科疾患、副腎疲労など様々な原因が関係しています。

この他にも甲状腺機能障害や肥満など様々な疾病や栄養不足が関係していて、ここでは解説しきれなかった原因や疾患、対策法も沢山あります。ですので、上述した原因も含め、人によって複数の原因が複雑に絡み合っていることも多く、検査もなしに適切な栄養アプローチを行うのは困難です。

例えば、「甲状腺機能低下症」と「インスリン抵抗性」「副腎疲労」「アレルギー」が組み合わさって夜間低血糖症になっている方と、「糖質の摂りすぎや摂らなさすぎ」「貧血」によって夜間低血糖が起きている方とのアプローチは全く違います。また、この記事で紹介した原因以外にも、「運動不足など生活習慣に問題が無いか」や「遺伝的な問題」があるかなどの問題も関係してきます。

低血糖症の発症には必ず原因がある

このように夜間低血糖症には様々な原因があり、個人個人バラバラに組み合わさって引き起こされています。同じ夜間低血糖症に見えても対処法は全く異なりますので、これら原因となる要因を検査で洗い出し、その人に合ったアプローチを行っていく事が何よりも重要です。

その為には、栄養状態や疾病の状態を知ることが出来る「オーソモレキュラー療法」の血液検査を受けてみましょう。

オーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査項目に加え、低血糖症の状態や甲状腺の検査、副腎疲労や酸貧血の状態、短鎖脂肪酸検査やリーキーガット症候群検査などを必要に応じて組み合わせて行う事が出来ます。

複数の検査を組み合わせることによってより詳しく状態を知ることができ、あなたの低血糖症や貧血の根本原因がどこから来ているのかが分かります。また、検査結果はレポートにまとめられ、どんな栄養素をどれくらい摂ったら良いかの詳しいアドバイスも受けられます。

このような情報を元に、あなたに合わせたアプローチを行っていきましょう。
根本原因からきちんと対処していくことが出来れば、夜間低血糖症や血糖値スパイクなども改善出来る可能性があります。同じように見える夜間低血糖症でも人によって全くアプローチが違いますので、ご自身に必要なアプローチについては、是非オーソモレキュラー療法の検査を受けてみて下さい。

オーソモレキュラー療法の詳細については、下記ページからご覧頂けます。

また、検査をご希望の方は、上記ページで案内されている「オーソモレキュラー療法申し込みフォーム」からご相談下さい。検査に必要な手続きなどをご案内致します。

❗質の悪いサプリでのアプローチはむしろ低血糖を悪化させる❗

オーソモレキュラー療法では、血液検査や各種検査の結果に応じて専用に設計されたサプリメントで栄養アプローチをしていきます。
この際、「市販されているサプリメントや海外サプリメントを利用して行っていきたい」と思うかも知れません。しかし、市販されているサプリメントや海外などで販売されているサプリメントで栄養アプローチをするのは非常に危険です。

特に海外で販売されているサプリメントやプロテインについては、日本人向けには設計されていません。加えて、主な目的が「スポーツ用」として開発された物ばかりで、治療を目的とした利用には不向きです。

また、人工甘味料を始めとした添加物も多い上、栄養素が酸化して効力を失っている物や、自然界に存在しない化学構造に加工された物、摂取しても胃や腸で全く溶けない粗悪品も多くあります。
これらを大量に摂取することでむしろ身体や肝臓にダメージを与えてしまい、低血糖症がさらに酷くなる可能性も高いです。ですので、栄養アプローチを行うときは市販サプリや海外サプリで代用せず、分子栄養学実践専用のサプリメントでアプローチするようにしましょう。

市販されているサプリメントの中には胃や腸で溶けずにそのまま便に排泄される物もある
はる かおる

サプリメントはどれも同じじゃ無いよ❗質の悪いサプリメントを使うと逆効果になるから、オーソモレキュラー療法専用に作られたサプリメントでしっかりアプローチしてね❗

分子栄養学実践用に設計されたケンビックスシリーズ

夜間低血糖時の補食にハチミツは効果ある? 夜間低血糖時におすすめの補食と、夜間低血糖症を根本から改善させために必要な分子栄養学的アプローチを解説まとめ

以上が、夜間低血糖症にオススメの補食についてと、夜間低血糖症が引き起こされる原因と対処方法についてでした。

夜間低血糖症など、低血糖症については以前から糖尿病との関連が知られていたものの、貧血や脂肪肝などが低血糖症と関係していることは殆ど知られていません。そのため、現在における夜間低血糖症の対処法としては、糖尿病と同じように糖質制限や食事制限などを指導しているところが大半です。

しかし、これでは夜間低血糖症は良くなるどころかむしろ悪くなってしまいますよね。夜間低血糖症には消化吸収能の低下や貧血、甲状腺機能障害など様々な疾病が複雑に関係していますので、単に糖質の摂取量をコントロールしているだけでは良くなる訳がないのです。

また、貧血についても重度の貧血にならないと貧血だと診断されない事が多く、「隠れ貧血」に陥っている方も多くいます。加えて、低血糖症にも「隠れ低血糖症」に陥っている方がおり、貧血とも低血糖症とも診断されない場合は、精神疾患として扱われたり間違われたりしてしまう場合も多いです。

精神疾患として扱われた場合は、もちろん精神薬を処方されます。しかし、元々は精神疾患ではないので精神薬が効くことはありません。むしろ、精神薬を服用することで依存症になったり副作用の問題が発生したりして更なる体調悪化を招きます。このような問題もあることから、貧血や低血糖症の治療に対して、病院での保険診療は殆ど役に立ちません。

人の身体には、元々糖質などの栄養素や血糖値を上手く利用したりコントロールしたりする機能が備わっています。夜間低血糖症は、この機能が正常に働けなくなってしまったことが一番の問題です。この機能を元に戻すことが出来れば、夜間低血糖症や血糖値スパイクは改善出来る可能性が高いです。

是非、このあたりの原因をしっかり調べて適切なアプローチを行っていきましょう。
今回ご紹介した原因や対策、検査方法は根本原因から夜間低血糖症を解決する際の大きな手助けになるはずです。

補食など糖質の摂取量だけで血糖値をコントロールしようとせず、夜間低血糖症が引き起こされている根本の原因からアプローチしていくようにしてください。

ナンナン

夜間低血糖症の改善方法は人それぞれ違うんだね❗
分かった、オーソモレキュラー療法を受けてみるよ❗

はる かおる

うん、是非受けてみて❗
オーソモレキュラー療法を行っている方には、無料で栄養カウンセリングも行っているよ❗利用してみてね❗

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