オーソモレキュラー療法って何だか怪しくない? 怪しいと言われている理由を、実際にオーソモレキュラー療法に携わる人が考察してみた
近年、健康意識の高まりによって、サプリメントなど健康食品に対する関心が高まっています。サプリメントを摂る事で、病気の予防や健康効果が得られるというのは何となくイメージがつきますよね。
このような関心の高まりから、サプリメントや健康に関する情報がインターネットやSNS上でも増えてきました。その中でも、サプリメントを摂取して不調を改善させる「オーソモレキュラー療法」についての情報も増えてきています。
この中には、「オーソモレキュラー療法であらゆる不調が改善出来る」などといった怪しい情報も発信されていることもあり、思わず疑ってしまった方も多いのではないでしょうか。
今回は、オーソモレキュラー療法とは一体どのような療法なのかについてと、オーソモレキュラー療法は本当に効果があるのか、オーソモレキュラー療法は何故怪しいと言われてしまうのかについて解説します。
目次
オーソモレキュラー療法で病気が治るってホント? 何だか怪しくない?
ナンナン
ねぇねぇ、聞いてよ❗ ある人から、「その不調はサプリメントで治る」って言われたんだ。そんな事あるはずないじゃん❗ これってすっごい怪しくない❓❓
サプリメントで不調が治る❓❓ その人は、他に何か言ってなかった❓
えっと・・・確かオーソモレキュラー療法とかなんとか。検査を受けて、足りない栄養をサプリで摂ればあらゆる不調が治るんだって。笑っちゃうよねー
なるほど・・・オーソモレキュラー療法かぁ。確かに、そんなようなことがネット上でよく言われているみたいだね。
しかも、検査料金もバカ高いし、サプリメントも普通に売ってるものと比べてかなり高いんだよ❗ これってサプリメントを売るための怪しい商法でしょ
確かに、オーソモレキュラー療法の検査は普通の検査と比べても高額だし、サプリメントもかなり高いね。でも、かなりの数のクリニックが取り入れているから、別に怪しい商法ってわけじゃないでしょ
でもでも、サプリメントであらゆる不調が治せるなら、病院も医者も要らないじゃん❗ 絶対怪しいよ❗
そうだよね。じゃあ、ちょっとオーソモレキュラー療法について情報を整理してみようか。
オーソモレキュラー療法とは、基本的にオーソモレキュラー療法に対応するクリニックで専用の採血を行い、その結果をもとにサプリメントを用いてアプローチしていく療法です。
このオーソモレキュラー療法を行うと、現代の医療では治療が難しい原因不明の不調や、うつ、パニック障害などのメンタル的な不調が改善出来ると言われています。また、アンチエイジングや美白など美容にも効果があるとされ、様々な病気の予防や改善など、多くの効果が期待出来るとされる療法です。
そんなオーソモレキュラー療法で効果が期待出来ると言われているものには次のようなものがあります。非常に様々な不調や病気が当てはまることが分かります。
オーソモレキュラー療法で効果が期待出来ると言われているもの
- 美容・美白
- アンチエイジング
- デトックス
- 花粉症・アレルギー
- アトピー
- 自律神経失調症
- うつ病
- めまい
- パニック障害
- 起立性調節障害
- 関節リウマチなど自己免疫性疾患
- メニエール病
- へパーデン
- 甲状腺機能障害
- 糖尿病
- 低血糖症
- 睡眠障害
- 脂肪肝
- 脂質異常症
- 痛風
- 認知症
- 発達障害
- 副腎疲労
- 貧血
- 逆流性食道炎
- ガン
- ドライアイ
- PMS・PMDD
- SIBO
- リーキーガット症候群
- 不妊症
- 更年期障害
- 骨粗しょう症
- 低身長 など、他様々な病気
ただ、ここまで様々な効果が期待出来るというのは、実際の所かなり怪しいですよね。検査を受けてサプリメントを飲むだけの療法で、なぜここまでの効果が期待出来るのでしょうか?
オーソモレキュラー療法では、自身に足りない栄養素を至適量補給することで細胞レベルから栄養状態を整え、身体が本来持っている機能を取り戻すことが出来るとされています。この身体が持っている本来の機能を取り戻すことが結果的に病気の改善や予防へと繋がることから、オーソモレキュラー療法では様々な病気の改善も期待出来ると言われているのです。
ただ、実はオーソモレキュラー療法は単にサプリメントを飲んで病気を治す療法ではありません。このあたりの誤解が多く、「オーソモレキュラー療法は怪しい」と言われてしまっているものと思われます。
そこで、実際にオーソモレキュラー療法に携わる筆者が、オーソモレキュラー療法が怪しいと言われる理由を考察してみました。筆者は、オーソモレキュラー療法を提供しているKYBクラブにて、ディレクター活動を行っています。
ディレクターとは、分子整合栄養学、身体における栄養素の働きについて深く理解し、KYBクラブ会員の皆様一人一人に合わせた分子整合栄養学的アドバイスを行える知識をもった人の事です。
KYBクラブでは、分子整合栄養学やオーソモレキュラー療法を実践する方に対し、ディレクターがそのサポートを行う事になっています。例えば、オーソモレキュラー療法の血液検査の予約や日々の体調に関する相談、レポートを元にした栄養アドバイス、ケンビックスサプリメントの手配など、そのサポート範囲は多岐にわたります。
また、分子栄養学について分かりやすく説明したり、KYB会員サイトの使い方などをサポートしたり、分子栄養学を学べる講座である金子塾などの申し込みに関して不明点をサポートするのもディレクターの仕事です。
このような仕事を行う中で、「オーソモレキュラー療法って何だか怪しい」といわれたことは何度もあります。この経験から、なぜオーソモレキュラー療法が怪しいと言われているのか、そもそもオーソモレキュラー療法とはどのような療法なのかについて、筆者の経験と目線から解説してみます。
そういえば、はるさんはオーソモレキュラー療法に関わる仕事をしてたんだっけ❓❓
そうそう、実はオーソモレキュラー療法に関わる仕事をしているんだよね。実際に僕の所でも、オーソモレキュラー療法が怪しいって相談はよく受けるよ。確かに、中には怪しい情報や間違った情報も多いんだ。その理由をいくつか挙げてみるね。
オーソモレキュラー療法が怪しいと言われる理由
まず、オーソモレキュラー療法が怪しいと言われる理由でもっとも多い理由が次のようなことです。
- 栄養を摂取することで様々な病気が治ると言われている
- そのために、やたら大量のサプリメントの摂取を薦められる
- わざわざ専用の血液検査を受けさせられる
- 検査料金やサプリメント代がやたら高い
- 効果を感じるまでにかなりの時間とお金がかかる
- オーソモレキュラー療法や分子栄養学の間違った情報が多く発信されている
- 実践した人の声が少なく、本当に効果があるのか不明
特に、「サプリメントを飲めばあらゆる不調が良くなる」「そのサプリメントや検査代がやたら高い」「調べてもあまり詳しい情報が出てこない」という点で怪しさを感じるのが共通しているように思います。
また、医師が発信しているオーソモレキュラー療法の情報についても、「食事を変えれば病気が治る」や「過剰摂取が心配になるほど大量のサプリメント摂取が推奨されている」など、怪しさ満点の情報が発信されていることもあります。
では、これらの情報は本当なのでしょうか? 一つ一つ解説していきましょう。
栄養を摂取することで様々な病気が治るって本当?
オーソモレキュラー療法に関する情報の中には「食事を改善すれば病気が治る」といったように、特定の食事や食品を食べることで特定の病気が改善出来るといった情報や、「サプリメントを摂取する事で病気が治る」と言われていることがあります。
結論を先に言いますが、「食事を改善すれば特定の病気が治る」というのはウソです。また、「サプリメントを摂取する事で病気が治る」というのも半分ウソで半分正解です。
まず、オーソモレキュラー療法はそもそも特定の食品やサプリメントを摂取して病気を治す療法ではありません。確かに食事内容が偏っている方については食事改善も必要ですが、だからと言ってそれだけで病気が治ったり、オーソモレキュラー療法としてのアプローチが出来たりすることはありません。
例えば、食生活に問題があって2型糖尿病になってしまった方は、確かに食事の改善が必要です。バランスの良い食事を心がけ、過剰な糖質や脂質の摂取は控えることが必要になります。ただ、それだけで2型糖尿病は改善出来ません。食事を整える事で一時的に血糖値は下がるかも知れませんが、一時的に血糖値が下がったとしても、それで2型糖尿病が治った訳ではないのです。
2型糖尿病の原因は確かに食生活の問題もありますが、根本原因は糖代謝の悪化です。インスリンの効きが悪くなっていたり、糖をエネルギーとして上手く使えなくなっている場合にも引き起こされます。この原因は、栄養欠損をはじめ、感染症や慢性炎症、疾病など様々です。そのため、単に食事を変えたりサプリメントを飲んだだけで、病気が治ることはありません。
よく見かける間違ったオーソモレキュラー療法の情報としては、「亜鉛はインスリンの構成成分の1つなので、亜鉛を十分な量摂取すればインスリンの働きは改善出来る」とされるものです。「そのために亜鉛のサプリメントを飲みましょう、亜鉛が多い食品を食べましょう」と言われています。ただ、確かにインスリンの構成成として亜鉛も必要な栄養素ですが、原因はそれだけではありません。
インターネット上では、このような「食事を改善すれば病気が治る」「特定の栄養素をサプリメントを摂取する事で特定の病気が治る」「必要以上に過剰な糖質制限をさせる」といった根拠のない間違ったオーソモレキュラー療法の情報が多く出回っています。そのため、「オーソモレキュラー療法は怪しい」と思われる方が多いのかと思います。
では、オーソモレキュラー療法は全く効果が無いインチキ療法なのでしょうか? いいえ、実はそうではありません。これらはそもそもオーソモレキュラー療法に対する認識自体が間違っているのです。
どういう事かというと、まずオーソモレキュラー療法とは一体どのような療法なのかをよく理解することが重要です。
まず、オーソモレキュラー療法とは、私たちの身体の中に正常にあるべき分子(molecule)を至適濃度に保つ(ortho)充分量の栄養素(nutrition)を摂取し、それを適切に消化・吸収・代謝することによって生体機能や自然治癒力が向上し、病態改善が得られるという理論です。
この自然治癒力とは、いわゆる「ホメオスターシス」と呼ばれるもので、常に身体を一定の健康状態に保とうとする機能(生体恒常性)になります。このホメオスターシスが乱れてしまうことで病気を発症するというのがオーソモレキュラー療法の考え方です。
例えば、私達の身体は熱いところでも寒いところでも、常に体温が一定になるようコントロールされていますよね。熱いところに行けば汗をかいて体温を下げようとしますし、寒いところに行けば身体を震わせて体温を上げようとします。
また、体内に病原菌が侵入した場合は免疫力が働いてやっつけようとしたり、咳やくしゃみ、下痢などで排泄しようとします。このような身体の機能を常に健康に保とうとする機能(自律神経・免疫機能・ホルモンバランス)がホメオスターシスであり、生体恒常性と呼ばれているものです。
このホメオスターシスは、私達の細胞が分子である栄養素(タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)を使って機能を維持しています。私達の細胞そのものも栄養素で出来ていますし、活動するエネルギーも栄養素を利用しています。この栄養素が体内に十分な濃度存在していれば、十分な機能を発揮することが可能です。
そして、この細胞の構成や活動に必要な栄養素は、私達が普段食べているものから得られています。つまり、私達の身体は、私達が食べた「食べ物」や「栄養素」で作られ、ホメオスターシスが維持されているのです。
しかし、もし体内の分子が乱れていた場合、私達の身体はホメオスターシスを正常にコントロールする事が出来なくなってしまいます。
特に、胃や腸などの消化管に問題があったり、食事の内容やバランスが悪くなったり、運動不足や睡眠不足、お酒の飲み過ぎや喫煙などがあったりしていると、体内の分子(栄養素)の量やバランスが乱れてしまい、細胞の正常な働きが出来なくなってしまいます。
このような、何らかの原因で細胞の正常な働きが出来なくなることでホメオスターシスの乱れに繋がり、ホメオスターシスが乱れることで病気を発症してしまうのです。これは、逆に言えば、ホメオスターシスの乱れや細胞の機能を正常にを整えることが出来れば、病気も良くなる可能性があります。
この乱れた細胞機能やホメオスターシスを整えるために、その人に合った十分な栄養素の補給を行うのがオーソモレキュラー療法のサプリメントです。
ただ、実際には単にサプリメントを摂ったとしても、それだけでホメオスターシスが整うことはありません。ホメオスターシスを整えるためには、その人に合った量の栄養補給に加えて、運動や睡眠など生活習慣の改善も必要です。
というのも、生体内の分子の乱れは栄養欠損以外にも、運動不足や睡眠不足といった生活習慣の影響によっても発生するためです。この様な原因で乱れた生体内の分子を整えるためには、十分な栄養素の補給以外にも、運動や睡眠など、生活習慣の改善も必要になります。また、この生活習慣を改善させるためにも、十分な栄養補給が必要です。
つまり、細胞機能やホメオスターシスの乱れを整えるためには、運動・栄養・休養の3つのバランスを取ることが必要であり、その目的のために必要な栄養素を摂取するという考えが重要になります。
オーソモレキュラー療法による栄養アプローチは、この3つの目的のために栄養素を摂取する事であって、決して栄養素だけで病気を治すといった療法ではありません。この部分の認識は、オーソモレキュラー療法で特に間違われやすい事の1つです。
例えば、「糖尿病に効果がある栄養素を摂取する」のではなく、「糖代謝を改善させるために必要な筋肉をつける、運動するために必要な栄養素を摂る」事が正解です。
他にも、「ガンに効く栄養素を摂取する」のではなく、「ガンの発症原因となる生活習慣や、肥満を改善させるための運動に必要な栄養素を摂る」といった感じです。
特に、病気の殆どは生活習慣が大きく関係しています。生活習慣の改善無しに、生活習慣病の改善はあり得ません。オーソモレキュラー療法は、これら3つの目的をサポートするためのものです。何か特定の栄養素を摂取しただけで病態改善が得られるわけではない点には十分理解しておきましょう。
オーソモレキュラー療法を実践する上で重要な考え方
- 痩せる栄養素は何ですか?
→ 基礎代謝を上げるために運動して筋肉を付ける。そのために必要な栄養を摂る◎ - 2型糖尿病に効く栄養素はなんですか?
→ 糖代謝改善に運動と筋肉量アップが必要。そのために必要な栄養素を摂る◎ - ガンに効く栄養素は何ですか?
→ ガンの予防、改善にも運動と筋肉量アップが必要。そのために必要な栄養素を摂る◎ - 眠れるようになる栄養素を教えてください
→ 質の良い睡眠には、自律神経のバランスを整える、運動することが必要。そのために必要な栄養素を摂る◎
また、十分な栄養補給と上述した生活習慣の改善に加え、必要であれば感染症の治療や薬での治療など、現代医療による治療も必要です。これは、感染症などの病態によっても栄養素の吸収力低下や、生体内の分子の乱れが引き起こされてしまうためです。
例えば、ピロリ菌に感染していると胃がんのリスクが上昇すると言われています。ピロリ菌に感染した方全員が胃がんを発症するわけではありませんが、殆どの人に胃炎が起こります。
この胃炎は慢性的な炎症を引き起こし、生体内の分子の乱れ引き起こします。加えて胃粘膜が炎症によってダメージを受けてしまうことで胃腸機能が低下し、食べ物の消化吸収能力が低下して生体内の分子の乱れに繋がってしまうのです。
このような感染症などの病態にはサプリメントで対処出来ませんので、西洋医学的な治療が必要になります。そのため、オーソモレキュラー療法では「至適量の栄養補給」と「生活習慣の改善」「必要な治療」をセットで行っていきます。この3つがセットになって、はじめてオーソモレキュラー療法と言えるのです。
この事をしっかり理解できれば、「食事を改善すれば病気が治る」「特定の栄養素をサプリメントを摂取する事で特定の病気が治る」といった情報は、根拠のない間違ったオーソモレキュラー療法の情報である事が分かりますよね。
このあたりの間違った情報や認識が広まっていることが、オーソモレキュラー療法が怪しいと言われている大きな理由になっているかと思います。
オーソモレキュラー療法は、栄養素における体内での働きを理解し、至適量の栄養素を補給することで身体本来の機能を取り戻す療法です。何か特定の栄養素を摂取しただけで病態改善が得られるような療法ではありません。
もし、更に具体的にオーソモレキュラー療法の基本や一般的な医療との違いについて知りたい方は、下記の記事も参考にしてみて下さい。
分子栄養学とは? 分子栄養学の基本をわかりやすく解説!
近年、健康意識の高まりによって様々な健康情報が飛び交っています。その中でも、分子栄養学や分子整合栄養学、オーソモレキュラー療法といった言葉も多く目にするよう…
分子整合栄養医学と医学の違いとは? それぞれの役割と違いについて解説
近年、クリニックでは栄養療法や高濃度ビタミンC点滴など分子整合栄養医学を取り入れる所が増えてきました。また、健康意識の高まりによってインターネット上では様々な…
思った通り、「サプリメントを飲めば病気が治る」って言うのはウソだったんだね❗
うん、それはウソ情報だね。今は間違ったオーソモレキュラー療法の情報が多いから、多分その人も勘違いしているんだと思うよ。
そっか・・・でも、やっぱりサプリメントは売りつけられるんでしょ❓ やっぱ怪しいよ💦
うーん、売りつけられるって言うのはちょっと違うね💧 そのあたりの所も解説してあげるよ。
オーソモレキュラー療法では、やたら大量のサプリメントを摂取するよう薦められるって本当?
次に、オーソモレキュラー療法では大量のサプリメントを摂取するよう薦められるかどうかについてです。
先に結論から言いますが、これは本当です。オーソモレキュラー療法では、一般的な栄養学の摂取量よりも遙かに多くの量のサプリメントを摂取するようアドバイスされることがあります。
例えば、ビタミンCであれば一日に3,000mg〜10,000mg、ビタミンAであれば1回に10,000IU以上、多い方では一日に60,000IU〜程度の量を摂るようアドバイスされる事があります。しかもこれはほんの一部で、他にもプロテインやビタミンB、ビタミンE、ビタミンDなどのビタミン類や、亜鉛、鉄などのミネラルも摂るようアドバイスされる事が大半です。
全体的に見たら手のひらの上に小盛りになるほどの量になる事もあり、はじめてオーソモレキュラー療法を受けた方は、このサプリメントの多さに驚くかと思います。しかも、これが不調の改善にどのような役に立つのか、全く意味が分かりませんよね。
このため、人によっては「過剰摂取になるのでは?」「こんなにサプリメントを摂って大丈夫?」「サプリメントを売るのが目的じゃないの?」「こんなに大量のサプリメントなんてとても飲めない」と思われる方が少なくありません。
また、「食事からでも十分な栄養が補給出来るじゃないか」「一般的な栄養学でも十分な栄養が補給出来るじゃないか」といった認識を持っている方が多いかと思います。
サプリメント自体に懐疑的な方も多い事から、このような大量のサプリメントの摂取をアドバイスされることも、オーソモレキュラー療法が怪しいと思われる理由です。
では、なぜオーソモレキュラー療法ではこのような大量のサプリメントがアドバイスされるのでしょうか?
この理由について、まずオーソモレキュラー療法では、その人の状態や病気の状態などによって摂取量が大きく異なることがあげられます。これは、活動量が大きいときや、ストレスがかかったとき、風邪など病気のときでは栄養素の消費量が大きくなることから、栄養素の必要量が多くなるためです。また、慢性的な病気(糖尿病やアレルギー疾患、肝臓病など)やガンの時などは、更に必要量が大きくなります。
例えば、ビタミンCの必要量で言えば、少ない方では1回に1,000mgを一日に2〜3回程度摂取すれば十分な方もいます。これは殆どの場合、健康な状態であることから、そこまで必要量が多くないためです。
対して病気やガンなどを抱えている方の場合、人によっては1回に2,000mg〜3,000mgのビタミンCを摂取する事もありますし、場合によっては更に高濃度のビタミンC(10,000mgや20,000mgなど)を点滴で入れる場合もあります。
健康なときほど栄養素の摂取量は少なくなりますが、病気やガンなどで身体の状態が悪いときほど栄養素の必要量が多くなります。これが、オーソモレキュラー療法の基本中の基本です。
また、例え同一人物だとしても、加齢や生活習慣の変化、病態の変化、体調の変化は常に起こっています。年齢を重ねていく毎に栄養素の必要量は多くなることから、日々の状態に合わせて必要量の栄養素を摂取していくことも、オーソモレキュラー療法では必要になります。
この前提において、そもそもオーソモレキュラー療法を受ける方は、現在何らかの不調や病気を抱えている方が殆どです。病院の治療を受けても体調が良くならなかった方、原因不明の体調不良が続いている方、ガンと診断されて治療法を模索していた方等、状態に差はありますが、ほぼ何らかの不調や悩みを抱えている方々になります。健康な方がオーソモレキュラー療法を受けることは、ほぼありません。
そうなると、サプリメントのアドバイス量が増えてしまうのは当然のことです。病気=分子の乱れですので、身体の状態が悪いほど生体内の分子は乱れています。その乱れた分子を整えるためには、それ相応の分子(栄養素)を補給することが必要です。
また、病気の7割から9割は生活習慣と関係していると言われています。今まで食生活に気を遣わなかった方や、お酒やタバコなどで散々不摂生してきた方は、ガンや糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高くなっています。
このような生活習慣によって生活習慣病を発症してしまった方が病気を改善させるためには、やはりそれ相応の栄養状態に身体を整える事が必要になります。今までの不摂生や生活習慣によって体内の栄養状態は相当悪化していますので、サプリメントのアドバイス量はどうしても多くなってしまうのです。
このような理由から、オーソモレキュラー療法を受けた方にアドバイスするサプリメントの量がかなり多くなってしまうという現状があります。これが、「オーソモレキュラー療法では大量のサプリメントを摂取するよう薦められる」と言われてしまう理由の1つです。
また、もう一つオーソモレキュラー療法のサプリメント摂取量が多くなってしまう理由に、「ドーズレスポンス」と「至適量」という考え方があります。
一般的には「栄養素は少し摂れば足りる」という考え方がまだまだ根強いですが、実はそんな事はありません。栄養素による改善の際には一定以上の量を補給していくことも重要です。特に栄養素においては、摂取量が少ないと殆ど身体に変化が現れないことから、栄養摂取の効果は用量に大きく依存しています。この一定以上の量を摂取することで栄養素の効果を発揮させることを「ドーズレスポンス」と言います。
例えばビタミンC(アスコルビン酸)の場合、血流に乗って全身の細胞に運ばれて抗酸化作用等を発揮するためには、ビタミンCの血中濃度を一定以上に維持することが必要です。
この抗酸化作用を発揮するためには、ビタミンCを一度に1,000mg以上摂取して初めて血中濃度の上昇が見られることが分かっています。ただし、ビタミンCは水溶性ビタミンのため、摂取後3〜4時間で血中濃度が最大となり、その後は尿と共に徐々に体外へ排泄されてしまいます。
そのため、ビタミンCの血中濃度を維持するためには、一度にある程度まとまった量(1,000mg以上)を定期的に補給することが必要です。これがドーズレスポンスと呼ばれているものです。
更に、ビタミンCには美白作用や抗ウィルス作用、ヒスタミン抑制作用、抗がん作用などがあり、抗ウィルス作用が期待出来るビタミンCの血中濃度はおよそ10-15mg/dL、ヒスタミン抑制作用を発揮する血中濃度は88mg/dL程度と言われています。
このような違いがあることから、ビタミンCの摂取量はその人の状態や目的によっても大きく変わってきます。また、その人の状態や生活習慣、年齢や性別、消化能力、酵素と基質の親和性の個体差などによっても摂取量は異なります。この状態や目的に応じて、最適な栄養素の量を摂取すること。これが至適量と呼ばれる量です。
オーソモレキュラー療法では、このような病態や個人差を考慮した「至適量」の栄養摂取を行っていく事が基本です。例えば、同じ病気を抱える方が、同じ消化吸収能力だったとしても、その人の年齢や性別、酵素活性や生活習慣、目指している目的などによっても必要な栄養素の量は変わってきます。
身体を動かすことが多い人も居れば、身体をあまり動かさない人も居ます。ストレスが多い人も居れば、ストレスなく過ごしている人も居ます。当然、身体を動かす量が多い人や、ストレスが多い人ほど、より多くの栄養素の摂取が必要です。
また、摂取した栄養素(ビタミンなどの補酵素)は体内で酵素と結びついて初めて働けるようになります。この酵素と栄養素(ビタミンなどの補酵素)が結合するために必要な結合力や、結合出来る量(親和性)は、人によって異なっています。
そのため、補酵素と酵素の親和性の個体差からビタミンの必要量にも大きな個体差が生じます。その差は、最大1:20にも及ぶとされ、ちょっと栄養補給すれば足りる人も居れば、摂っても摂っても全く足りない人も居るのです。
加えて、人によっては「もっと筋肉を付けたい」「もっと肌が綺麗になりたい」などの要望があったり、目標を掲げていたりする方もいます。このような個人的な要望や目標なども考慮し、個人差にあわせた最適な栄養素の量を摂取することを「至適量」と言います。
オーソモレキュラー療法ではこのような「病気による栄養需要の増加」や「ドーズレスポンス」「至適量」を考慮して行うため、身体の状態や病気の状態によってはサプリメントのアドバイス量が大幅に増加してしまうことがあります。これはその方の状態を客観的に分析した結果でのアドバイスのため、決してサプリメントを売りたいからではありません。
ですので、オーソモレキュラー療法を受けると大量のサプリメントがアドバイスされるのは割と普通なことです。これはオーソモレキュラー療法とはどのような療法なのか?を理解すれば怪しい点はなくなるかと思います。オーソモレキュラー療法が怪しいと思っている方は、まずオーソモレキュラー療法とはどのような療法なのかをしっかりと学んでみてください。
ちなみに、「一般的な栄養学でも十分な栄養が摂取出来るのでは?」「サプリメントをこんなに大量に飲んだら過剰摂取になるのでは?」という声もよく頂きます。このあたりについて学ぶことも、オーソモレキュラー療法を正しく理解する上では重要です。
まず、過剰摂取についてですが、栄養素についての知識を深めることが大切です。過剰摂取のリスクがあるのはお薬で処方されるビタミンDやビタミンAなどの「活性型」であり、サプリメントに含まれる栄養素は過剰摂取の心配は基本的にありません。
オーソモレキュラー療法と薬物療法の違い
薬物療法
- 既に活性化したもの(薬物)を投与する
- 栄養素や体内での働きを強制的にコントロールする
- 速効性がある、誰にでも同じように効果が期待出来る
→副作用がある
オーソモレキュラー療法
- 天然物を投与する
- 栄養素の利用は生体内のコントロールに任せる
- 速効性は無いが、人それぞれにあった効果が期待出来る。
→副作用が少ない
このあたりの薬とサプリメントの違いについては、下記の記事を参考にして下さい。
分子整合栄養医学と医学の違いとは? それぞれの役割と違いについて解説
近年、クリニックでは栄養療法や高濃度ビタミンC点滴など分子整合栄養医学を取り入れる所が増えてきました。また、健康意識の高まりによってインターネット上では様々な…
また、必要な栄養素については「食事からでも十分に摂れる」と言った声や「一般の栄養学でも十分摂取出来る」という意見もあります。
これについても、病態を抱えている方が食事や一般的な栄養学で必要な栄養素を補うことは不可能です。
なぜなら、食事から得られる栄養素は胃や腸の働きによってきちんと消化吸収されて初めて意味があります。この時に胃や腸に問題を抱えている方は、きちんと消化吸収出来ないため必要な栄養素が十分に摂取出来ません。加えて、食事から必要な栄養素を摂取しようとすると、むしろ栄養バランスや食事が偏ってしまい、病気のリスクを上げてしまう恐れもあります。
それに、一般的な栄養学では個人差や消化吸収能、病態などを考慮しておらず、あくまで「健康な人」を対象とした栄養摂取の目安を定めたものです。病態を抱えた方に、一般的な栄養学の摂取目安量は全く当てはまりません。
このようなことから、食事や一般の栄養学でオーソモレキュラー療法を実践するのはほぼ不可能です。このあたりの具体的な違いについては、下記の記事を参考にして下さい。
分子栄養学と一般的な栄養学の違いとは? それぞれの違いを具体的に解説
栄養学には、基本となる一般的な栄養学の他にも、様々な栄養学が存在します。その中でも、栄養療法や高濃度ビタミンC点滴など「分子栄養学」を取り入れるクリニックが増…
なるほど、大量のサプリを勧められるのは、それが必要だからだったんだね。
そうそう。病態を抱えている方や状態が悪い方では、サプリメントのアドバイス量が増えてしまうのは当然のことだよ。状態が悪い方ほど治療費やお金がかかってしまうのは、オーソモレキュラー療法に限った話しじゃないね。
なるほど・・・でも、オーソモレキュラー療法の検査って高いんでしょ❓ この検査代で儲ける商法なんじゃないの❓
オーソモレキュラー療法の検査代は、確かに高めだね。でも、これにはちゃんと理由があるんだ。次は、検査代が高額になってしまう理由について教えてあげるよ
わざわざ専用の高額な検査を受けさせられるって本当?
続いて、オーソモレキュラー療法では高額な検査を受けさせられるのは本当かどうかについてです。
これも結論を先に言いますが、半分正解で半分間違っています。というのも、オーソモレキュラー療法では、提供しているクリニックによって、検査の項目や方針、料金が大きく異なるためです。
基本的に、オーソモレキュラー療法では栄養状態を知るために専用の血液検査などを行います。この検査は健康保険が適用されないため、保険適用の検査と比べるとどうしても高額です。また、必要な検査は人によって違うことから、状態によっては検査費用が高額になってしまう人もいます。
例えば、KYBクラブで行われているオーソモレキュラー療法の血液検査(基本スクリーニング検査)では、血液、唾液、尿を含めた全68項目もの項目を検査することで、全身の状態や栄養状態を把握することが出来るようになっています。
更に、オプション検査として糖尿病や骨粗しょう症、SIBOやリーキーガット症候群、DHEAs、酸化LDL検査など様々なオプションを加えることで、更に詳細に身体の状態や栄養状態を把握することが可能です。
これらの結果は、分子栄養学に精通した専門医が一人一人のデータを解析し、レポートにまとめられます。メディカルレポートでは、血液検査結果についての解説を主に行い、栄養レポートでは個別に最適な栄養アプローチのアドバイスが記されています。
これらを参考に、分子栄養学実践専用サプリメントでオーソモレキュラー療法を実践していくのがKYBクラブのオーソモレキュラー療法です。
このオーソモレキュラー療法の検査では健康保険が適用されず、すべて自己負担となる自費診療です。加えて、抱えている病態が多ければ必要な検査の数も増えてしまいます。
このため、人によっては検査代が2万円〜5万円、受けるクリニックによっては10万円や20万円以上するケースも見られます。このことから、「オーソモレキュラー療法は検査代で儲ける商法なのでは?」と思われてしまうことも少なくありません。
ただ、前にも触れましたが、そもそもオーソモレキュラー療法を受ける方は、現在何らかの不調や病気を抱えている方が殆どです。病院の治療を受けても体調が良くならなかった方、原因不明の体調不良が続いている方、ガンと診断されて治療法を模索していた方等、状態に差はありますが、ほぼ何らかの不調や悩みを抱えている方々になります。
そうなると、必要な検査の項目が増えてしまうのは当然のことです。当てずっぽうで行う事は出来ませんので、必要な検査は適切に行い、きちんと状態を把握してからオーソモレキュラー療法を行うのが当然の流れになります。
ということは、検査代が高額な方というのは、それほど状態が悪い方や病態を抱えている方ということになります。状態や病態が悪い方ほど検査代や治療代が高額になるのは、オーソモレキュラー療法に限った話しではありません。
つまり、オーソモレキュラー療法の検査が高額になってしまうのは、その方に必要だからその検査を推奨しているだけであって、決して検査代で儲けようとするビジネスではないのです。
また、検査代が高額になってしまう理由についても、専門性の高い検査や特殊な検査では、安く提供すること自体が難しいものもあります。このことから、結果的に検査代が高くなってしまっているのが現状です。
では、なぜオーソモレキュラー療法の検査は健康保険が適用できないのでしょうか? 血液検査なんてかかりつけの病院で安く受けることが出来ますし、人間ドックなどの健康診断でも受ける事が出来ますよね。これらの保険診療で受けられる検査や健康診断の血液検査を使えば、もっと安くオーソモレキュラー療法が出来そうな気がします。
しかし、健康保険や健康診断で行う血液検査でオーソモレキュラー療法を行う事は出来ません。オーソモレキュラー療法で受ける血液検査は、病気の時に受ける血液検査や、健康診断などで受ける血液検査とは全く異なるものです。
例えば、病気の時など健康保険を使って行われる血液検査は、病気である場合や病気の疑いがある事が前提に行われる検査です。こちらは、主に病気に関連する項目のみで、病気を診断したり経過を観察したりする目的で行われています。
もう一つの人間ドックなどで受ける検査は、病気が隠れていないかを判断するためのものです。こちらは保険で行われている検査と比べて項目数は多いですが、栄養状態を把握するためには使われていません。
対してオーソモレキュラー療法の血液検査では、体内での栄養状態や、体内で栄養がどのように働いてるかを調べるためのものです。血液には、食事から取り込んだ栄養素や、それを代謝して体内で産生した様々な物質が溶けています。この血液中の成分を詳しく調べることにより、身体の栄養状態や健康状態を正確に把握することが可能です。
このように、健康保険や健康診断で受ける検査は安く受けられる分、必要最低限の項目しか受けられません。それに、オーソモレキュラー療法の血液検査と健康保険や健康診断で受ける検査では、目的と用途が異なるために健康保険は適用できないのです。
加えて、SIBO検査やリーキーガット症候群検査など、そもそも健康保険が適用されない検査も多くあります。このような検査では、そういうものとして納得していただくしかありません。
ただ、オーソモレキュラー療法と一言で言っても、提供している組織やシステムは様々です。どこで受けても同じように見えるかも知れませんが、やり方も異なれば検査料金も異なります。安く提供してくれる所もあれば、高めに料金が設定されているクリニックもあります。
例えば、オーソモレキュラー療法を提供しているクリニックの中には、オーソモレキュラー療法の基本検査だけで25,000円以上、これに遅延型アレルギー検査や有害重金属を調べるための毛髪検査、食事指導などを受けるための相談料などがセットになっている事もあり、検査料金は10万円〜20万円以上する場合があります。
対して、オーソモレキュラー療法を受けられるKYBクラブの場合、入会関連費を含めた初回検査に必要な最低限の費用としては下記の通りです。
KYBクラブでオーソモレキュラー療法を受ける場合、初回検査で2万円を超えることは殆どありません。2回目以降の検査では基本検査のみを受ける方が多く、その場合は基本検査として11,000円です。これを高いと見るか安いとみるかは人によるかと思います。
これに加え、状態や病態によってはこの他にもオプション検査として糖尿病の検査、甲状腺の検査、関節リウマチの検査、腸内短鎖脂肪酸検査、リーキーガット症候群検査、SIBO(小腸内細菌増殖症)検査、DHEAs検査など、必要に応じて追加することがあります。
SIBOやリーキーガット症候群など、一部の検査料金はクリニックによって2万円〜5万円以上と大きな開きがあり、同じ検査でもクリニックによって検査料金が大きく異なります。このあたりについては、よく調べてから受けて頂くのがオススメです。
もし、検査料金が高めに設定されたクリニックでオーソモレキュラー療法を受けてしまった方の中には、人によって「オーソモレキュラー療法の検査は高すぎる」と感じてしまうかもしれません。このようなクリニックのやり方や料金が大きく異なることも、オーソモレキュラー療法が怪しいと思われてしまう理由です。
ちなみに、先ほどご紹介したKYBクラブとは「健康自主管理運動」を行う会員制クラブのことで、健康自主管理運動を行うためのツールの1つとしてオーソモレキュラー療法が提供されています。この他にも、オーソモレキュラー療法が学べる勉強会や講座なども提供されており、分子栄養学を学びながらオーソモレキュラー療法が行える環境が提供されています。
KYBクラブのオーソモレキュラー療法についてもっと知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてみて下さい。
オーソモレキュラー療法とは? かかる費用や受けられる検査機関、具体的なやり方を解説
近年、SNSやインターネット上では、「オーソモレキュラー療法で病気が治る」といった情報や、食事や栄養状態を整えれば病気が治るといった情報が増えてきています。また…
そうか ❗ 病態や状態が悪い人ほど、必要な検査が増えて高くなるんだね。
そうそう、それに提供しているクリニックによっても料金に差があることから、余計に高くなってしまうこともあるんだ。このあたりはクリニックの方針の部分だから仕方ないね。
たしかに、そのあたりはよく調べた方が良いね。でも、その後のサプリメントがやたら高いって噂があるよ💧 やっぱ、サプリメントを売るのが目的の商法❓❓
サプリメントの値段が高いことも、ちゃんと理由があるんだ。サプリメントにあまり詳しくない人から見たら、値段が高いサプリメントはボッタクリに見えるかもね。この理由についても説明してあげるよ
サプリメント代がやたら高いのはなぜ? サプリメントを売りつけられるって本当?
次に、オーソモレキュラー療法ではやたら高いサプリメントを売りつけられるという噂についてです。
インターネット上の一部口コミでは、オーソモレキュラー療法を受けたら高額なサプリメントを購入するよう勧められたとの書き込みがされている事があります。
例としては、オーソモレキュラー療法の血液検査の結果が出たので解説をクリニックまで聞きに行ったところ、帰りの会計でやたら高いサプリメントをいくつも勧められたというパターンや、「もっと安い別のサプリメントを知っているのでそちらを購入する」と断っても、どうしてもこちらの高い方のサプリを使用しないとダメだと言われて仕方なく購入したなどがあります。
また、人によってはオススメされたサプリメントの合計額が10万円以上と高額になることもあります。
このようなことから、「オーソモレキュラー療法は高額なサプリメントを売る商法なのでは?」と思う方も少なくありません。果たして、オーソモレキュラー療法を受けると高額なサプリメントを売りつけられるというのは本当なのでしょうか?
結論を先に言いますが、オーソモレキュラー療法で使用するサプリメントは一般的なサプリメントよりも高額なのは確かです。ただ、それを無理に押し売りするといったことはありません。
オーソモレキュラー療法の殆どは、近所のクリニックが提供しています。そこではオーソモレキュラー療法専用のサプリメントを取り扱っていることが多く、この専用のサプリメントでオーソモレキュラー療法を行っていくのが本来の流れです。
そのため、オーソモレキュラー療法を受けた方に対して、必要なサプリメントの購入を勧められるのは当然と言えば当然です。これは、例えるなら診察を受けた後にお薬を処方されるのと同じようなことです。もしここでサプリメントを断ったとしても、相手はクリニック等ですので、押し売りしてくることはまずありません。
また、繰り返しになりますが、そもそもオーソモレキュラー療法を受ける方は、現在何らかの不調や病気を抱えている方が殆どです。病院の治療を受けても体調が良くならなかった方、原因不明の体調不良が続いている方、ガンと診断されて治療法を模索していた方等、状態に差はありますが、ほぼ何らかの不調や悩みを抱えている方々になります。
そうなると、必要なサプリメントの量が増えてしまうのは当然のことです。オーソモレキュラー療法を行う上では、「ドーズレスポンス」や「個体差」「至適量」を考慮して行いますので、一般的な栄養学と比べて遙かに多くのサプリメントを摂取します。この時、摂取量が少なければ、殆ど意味がありません。
ということは、サプリメントの合計額が高額だった方というのは、それほど状態が悪い方や病態を抱えている方ということになります。状態や病態が悪い方ほど検査代や治療代が高額になるのは、オーソモレキュラー療法に限った話しではありません。
つまり、オーソモレキュラー療法のサプリメント代が高額になってしまうのは、その方に必要だからそのサプリメントを推奨しているだけであって、決して押し売りすることが目的ではないのです。
それから、そもそもの話しですがサプリメントの購入を勧められたくないのであれば、始めからオーソモレキュラー療法を受けなければ良いだけのことです。オーソモレキュラー療法自体を受けなければ、サプリメントを勧められることもありません。
それに、オーソモレキュラー療法を受ける方は、事前にオーソモレキュラー療法がどういった療法なのかを知っていて受けているはずです。現在ではクリニックのホームページ等で料金やシステム、サプリメントについて解説されていることから、知らなかったとは考えられません。また、無理矢理オーソモレキュラー療法を受けさせられるなんてことも絶対にありません。
このような前提において、オーソモレキュラー療法を受けた方が、結果の解説やサプリメントを勧められた段階で「サプリメントが高すぎる」「これはボッタクリ商法では?」「サプリメントを売りつけられた」と感じるのは、逆におかしな話しではないでしょうか。
ただ、中には検査だけを受けて、その結果を基に海外サプリメントや市販サプリで代用しようとしている方もいるかと思います。そのような方については、オーソモレキュラー療法専用のサプリメントを使用するよう促されることがあります。人によっては、これがサプリメントを売りつけられたと感じてしまったのかもしれません。
それから、もしかすると中にはサプリメントを売ることが目的の人もいる可能性があります。そのような場合は、もっとまともにオーソモレキュラー療法を提供してくれる所に変えるのがオススメです。
では、なぜオーソモレキュラー療法ではこのような専用のサプリメントが用いられているのでしょうか? これは海外サプリメントや市販されているサプリメントと一体何が違うのでしょうか?
また、なぜオーソモレキュラー療法専用のサプリメントは、海外サプリメントや市販されているサプリメントと比べて値段が高いのでしょうか?
例えばドラッグストアで売られているサプリメントが1,000円前後だとすると、オーソモレキュラー療法専用サプリメントではその3倍〜5倍、ものによっては10倍近くするものもあります。
また、最近ではインターネットを使って海外サプリメントを手軽に個人輸入することが出来るようになりました。海外サプリメントでは、日本で販売されているサプリメントと比べて、かなりの高濃度です。この海外サプリメントは高濃度でありながら値段も手ごろで、1つあたり1,000円〜3,000円程度で購入することが出来ます。
このような安くて高濃度のサプリメントを駆使すれば、わざわざ「オーソモレキュラー療法専用のサプリメント」なんて必要ないのでは?と思いますよね。
ですが、このようなドラッグストアで販売されているサプリメントや、海外サプリメントでは、残念ながら分子栄養学やオーソモレキュラー療法の実践は出来ません。何故かというと、これらサプリメントは単に栄養素が配合されているだけであって、生体内での利用効率や消化吸収能などは考慮されていないからです。
一般的なサプリメントとオーソモレキュラー療法実践専用サプリメントの違い
スクロールできます
一般的なサプリメント | オーソモレキュラー療法実践専用サプリメント | |
---|---|---|
食品由来の安全な原材料を使用 | 合成した原材料が使われている場合がある | 使用している |
規格化された高品質な原材料を使用 | 使用されていないものが多い | 使用している |
消化吸収能が考慮された配合 | されていない | されている |
体内での崩壊を考慮 | 考慮されていない | 考慮されている |
複合体での設計、配合 | なっていない | なっている |
反応抑制のためのコーティングの有無 | なし | ある |
医薬品レベルの厳しいチェック体制 | 行われていない | 行われている |
鮮度を保つための小ロット生産 | されていない | されている |
栄養摂取の目的 | 欠乏症、病気の予防 | 病態の改善・予防 オプティマムヘルスの推進 |
例えば、サプリメントに配合されている栄養素の中には大きく分けて、「合成型」と「天然由来」があります。合成型とは、栄養素の分子構造を変化させて作られた人工的なもの、天然由来は野菜や果物、魚介や酵母など自然界に存在するものから抽出したものが天然由来です。
栄養素というものは、体内で酵素と結びついて初めて利用出来る状態になります。そのためには、限りなく天然に近い形である事が必要です。人工的に合成された栄養素や、もともと天然物を使っていても保存性を良くするために誘導体をつけたり加工したりしたものでは、体内で酵素と結びつけずに、異物として排泄されたり効果が弱まったりしてしまう可能性が高くなってしまいます。
この主な物として上げられるのが、ビタミンEのサプリメントです。ビタミンEにはその製造方法や分子構造によっていくつかの種類が販売されています。
食品由来の天然成分から抽出した物は「d-α-トコフェロール」と言って、もっとも抗酸化力が期待出来るビタミンEです。オーソモレキュラー療法専用サプリメントでは、この天然由来のビタミンEが配合されています。
対して、海外サプリメントや市販されているサプリメント、薬として処方されるビタミンEでは「酢酸 d-α-トコフェロール」や「酢酸dl-α-トコフェロール」が配合されている物が殆どで、いわゆる「天然型」や「合成型」と呼ばれています。こちらはビタミンEを酸化・劣化から守るために「エステル化」という加工がされています。
エステル化とは、いわゆる「コーティング」のようなもので、抗酸化力を発揮する水酸基の部分をアルコールや酢酸などの物質と結合させて安定化する加工のことです。この水酸基をエステル化させることによって、空気や光などからビタミンEが酸化されないよう防いでいます。
しかし、このエステル化を行ってしまうと、デメリットも大きくなってしまいます。それが、先ほどの「抗酸化力の低下」です。エステル化を行うと、水酸基から「H」の水素が外れにくくなってしまうため、十分な抗酸化力は望めません。このことから、「天然型」や「合成型」ビタミンEが体内に入っても、本来の栄養素としての働きが十分に行えないのです。
また、海外サプリメントなど市販されているビタミンEサプリメントの殆どには、単品のd-α-トコフェロールしか含まれていないことも挙げられます。
ビタミンEには大きく分けて「トコフェロール」と「トコトリエノール」があり、この二つにはそれぞれα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類、計8種類が存在しています。少し分かりにくいですが、α-トコフェロールやα-トコトリエノール、β-トコフェロールやβトコトリエノールなど、それぞれのトコフェロールやトコトリエノールに種類があり、合計で8種類あるということですね。
このトコフェロールとトコトリエノールの大きな違いは、分子構造の違いと、その作用の違いです。トコトリエノールは炭素同士の二重結合(図緑色の丸部分)があり、この二重結合がある事で細胞膜への侵入が容易に出来ます。そのため、トコトリエノールはトコフェロールと比べて速効性があり、生理活性がトコフェロールよりも高いという特徴があります。
対してトコフェロールは、炭素同士の二重結合が無いことから細胞膜への進入速度が遅く、代わりに持続性があるのが特徴です。
また、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類はそれぞれ生理活性や抗酸化力に違いがあります。最も生理活性が強いのはα型で、次にβ型、δ型、γ型と続きます。この生理活性は、主に妊娠をサポートする力やホルモンの活性作用などです。
生理活性の一つである抗酸化作用については、γ型が最も強く、次にδ型、β型、α型と続きます。つまり、α型のビタミンEが最も生理活性が高く、抗酸化作用についてはγ型のビタミンEが最も高いということになります。
では、市販されているサプリメントや海外サプリメントのビタミンEはどうかというと、これら様々な種類のビタミンEのうち、α-トコフェロールのみしか含まれていません。
実は、ビタミンEはこれら8種類が補い合って作用していることから、8種類すべてをバランス良く摂取する事が大切です。
例えば、持続性のある「トコフェロール」と速効性のある「トコトリエノール」の両方を同時に摂取する事で、体内のビタミンE濃度を高濃度で維持することが出来ます。
また、α型のビタミンEが最も生理活性が高く、抗酸化作用についてはγ型のビタミンEが最も高いことから、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類、それぞれ8種類すべてのビタミンEをバランス良く摂取する事が、最も生理活性と抗酸化作用が期待出来る方法です。
つまり、海外サプリメントなど市販されているサプリメントのビタミンEでは、α-トコフェロールのみしか含まれていないことから、ビタミンEが本来持っている生理活性と抗酸化作用は殆ど期待出来ません。
加えて、合成ビタミンにはもう一つの問題もあります。それが、d体とl体のビタミンEが両方含まれている可能性があることです。
ビタミンEには、d体とl体があって、先ほどご紹介した「d-α-トコフェロール」は「d体」になります。対してl体は、このd体の光学異性体、つまり鏡映しにした形のものです。
d体のビタミンEは植物や生物に含まれている主要な形であり、ほぼすべての生物がd体のビタミンEを利用しています。逆に、l体のビタミンEは植物や生物には殆ど含まれておらず、生物内、生体内においての合成や利用も難しいことから、ほぼ利用されていません。
合成ビタミンEは、化学的な合成過程からl体のビタミンEも発生することから、このd体とl体が両方混ざっている場合があります。もし、仮にl体が半分入っていたとしたら、体が利用できるのはd体のみです。その場合、半分は「異物」として捨てられてしまうことになります。
対して、オーソモレキュラー療法実践専用サプリメントでは天然由来の植物成分から抽出していることから、天然由来のd体を含み、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)を含むすべてのトコフェロール、トコトリエノール8種類が含まれています。
食品に含まれているビタミンEにはもともと複数のビタミンEが含まれていて、α-トコフェロール単品のみが含まれているなんてことはありません。そのため、食品由来の成分から抽出した天然由来のビタミンEサプリメントでは、8種類すべてのビタミンEが含まれています。
加えて、、オーソモレキュラー療法で使用するビタミンEのサプリメントは、脂溶性ビタミンが上手く吸収できない方のために「ミセル加工」が施されているものもあります。ミセル加工とは、水に混ざりにくい油を、水に混ざりやすくした加工のことです。
例えば、脂質や脂溶性ビタミンは消化液などの体液と混ざりにくく、そのままでは吸収・運搬することが出来ません。これを解決するために、私達の体内では「胆のう」から分泌される胆汁によって、脂質と水分を混ざりやすくする「乳化」という仕組みが備わっています。この乳化の仕組みは、女性の方であればメイク落としを想像していただければイメージしやすいかと思います。
そして、この乳化能力は、加齢やストレスなど様々な要因によって低下してしまう場合があります。このような場合、いくら脂溶性のビタミンを摂っても、体内でうまく乳化することが出来ないため、十分に吸収することが出来ません。
オーソモレキュラー療法実践専用サプリメントであるケンビックス製品の場合では、このような加齢やストレスなど様々な要因によって乳化能力が低下している方のために、予め乳化を施した「ミセル加工」(自己乳化型加工)を施した製品が用意されています。
また、天然に存在するビタミンEはそのままの状態だと光や酸素の影響で酸化、劣化してしまうため、それらから有効成分を守るために天然由来の成分を使って酸化・劣化しないよう保護しています。このような加工がされていることも、オーソモレキュラー療法実践専用サプリメントの特徴です。
このような違いがあることから、病院で処方されるビタミンEやドラッグストアなどで市販されているビタミンEを使ってオーソモレキュラー療法を行う事は出来ません。
また、サプリメントは体内できちんと消化吸収されて初めて意味があります。人によっては、胃酸の分泌量が少なかったり、胆汁の分泌量が少なかったりして、上手くタンパク質や脂質が消化吸収出来なくなっている状態の方もいます。
このような方でも問題なくサプリメントを摂取していただくためには、消化吸収能を考慮したサプリメントの設計・製造が必要です。通常、市販されているサプリメントの多くは、コストを抑えるために人工的に加工した栄養素を使っていたり、単に栄養素をカプセルに詰めただけなど、その人の状態や体内での栄養素の利用効率は考慮せずに作られていたりしています。
そのため、一見すると安くて良さそうに見える市販品や海外サプリメントでも、それがきちんと体内で消化吸収され、きちんと利用されているとは限りません。
大抵の方は、サプリメントの錠剤が体内できちんと崩壊しているかなんていちいち気にしませんよね。薬と同じ感覚で、体内できちんと崩壊されて吸収されるのは当たり前だと思われています。
しかし、市販されている多くのサプリメントでは、単に原材料を固めただけで体内での崩壊は考慮されていません。信じられないかと思いますが、事実、市販されているサプリメントの中には、胃や腸などで全く溶けないものがあることが多く報告されているのです。
例えば、独立行政法人国民生活センターでは、『錠剤・カプセル状の健康食品は、外見上医薬品と誤認されることが多いものの、医薬品並みの品質管理がなされているものではないとされています。また、成分が一定量に調整されていない商品や、消化管の中で確実に溶けて、吸収されるように作られていないと思われる商品があるともいわれています。』と解説しています。
そして、独立行政法人国民生活センターが市販されている商品を実際に購入して崩壊性を調べた結果、なんと100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったという結果になりました。
市販されている商品に関するテスト
市販されている商品をテスト対象として、崩壊せず体内で吸収されない可能性があるか、表示されている機能性成分(注6)が表示どおり入っているか、微生物や重金属に汚染されていないか等、品質について調べました。
- 消費者へのアンケート調査の回答結果を参考に、多くの消費者が摂取すると考えられた機能性成分を10カテゴリー(「マルチビタミン」、「GABA」、「黒酢、香醋(こうず)」、「コエンザイムQ10」、「酵素」、「HMB」、「ルテイン」、「乳酸菌類」、「グルコサミン」、「DHA、EPA」)選定し、神奈川県内、東京都内及び徳島県内のドラッグストアの店頭やインターネット通信販売の大手ショッピングモール(Amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピング)、検索サイトGoogleにて市場調査を行い、各カテゴリーにつき10銘柄ずつ、合計100銘柄を選定しテスト対象としました。100銘柄中には、栄養機能食品が21銘柄、機能性表示食品が11銘柄含まれています。
- 崩壊性を調べた結果、100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しませんでした。
利用途中の健康食品に関するテスト
消費者の利用状況等が錠剤・カプセル状の健康食品の品質に影響を及ぼすかを調べるために、徳島県内で利用途中の健康食品を収集し、同時に、対面でその健康食品の利用実態に関するアンケート調査及び聞き取り調査を実施しました。容器を移し替えておらず、かみ砕いて摂取する錠剤ではない合計105商品をテスト対象としました。
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190801_1.html
- ハードカプセルの内容物が硬化しているものがみられました。
- 医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あり、未開封品よりやや高い割合でした。
- 収集した利用途中の健康食品の多くでは、未開封品と比べると機能性成分の量がわずかに少ない傾向がみられました。
また、既に利用中の健康食品の崩壊性を調べた結果もあり、テスト対象とした合計105商品のうち、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あったとの結果にもなっています。
このことから、市販されているサプリメントのおよそ半数は、医薬品に定められた規定時間内にきちんと崩壊していないという事実があります。当たり前ですが、どんなに良い原材料を使った高濃度の有効成分が含まれているサプリメントでも、それが胃や腸できちんと崩壊しなければ全く意味がありません。
なぜこのような結果になってしまうのかというと、サプリメントは「食品」という位置づけである事から、医薬品ほど厳密な設計や製造、テストが行われていないためです。医薬品は有効性を保証するために体内での崩壊性を考慮した設計や製造、厳しいテストを行いますが、市販されているサプリメントの多くはこのような考慮や設計は殆ど行われていません。
大抵の場合は、コストを抑えるために単に原材料を錠剤の形に固めただけで販売されています。この時に固めすぎてしまうことで、体内できちんと崩壊しないといった結果になってしまうのです。
また、サプリメントがきちんと体内で崩壊するよう設計・製造するためには、専門家による設計と製造が必要です。当然、医薬品と同じ基準で設計や製造、テストを行おうとすると多くのコストがかかります。
市販されているサプリメントの多くはコスト優先で安く多く販売することを優先とし、利益を追求する目的で販売されています。そのため、体内での崩壊性は考慮されていない商品が多くあるのです。
対してオーソモレキュラー療法専用サプリメントでは、サプリメントの専門家が体内での崩壊性もきちんと考慮した設計・製造を行っています。加えて、医薬品と同じ基準での崩壊性試験を行い、体内できちんと溶けるよう1つの製品に数十段階もの工程を設けて製造されています。
また、消化酵素などの一部成分においては、カプセルが胃で溶けてしまうと胃酸によって成分が分解されてしまうものもあります。このようなものについても、胃で溶けずに腸で溶ける「腸溶性カプセル」を使用したり、胃酸に影響を受けないようコーティングを行うなどの工夫が施されています。
このような専門家による設計や、医薬品と同じ基準で製造されたサプリメントは、工程や手間の増加、製造管理費、原材料費が高くなることから、市販されているサプリメントよりも値段が数倍高くなってしまいます。これが、オーソモレキュラー療法で使われるサプリメントが高額な理由です。
一方で市販されているサプリメントはこのような考慮や設計、工夫は行われていないため、成分が胃液や胆汁などの影響によって有効成分が分解されてしまっている可能性が高いです。このようなサプリメントでは、そもそも効果が期待出来ないためにオーソモレキュラー療法の実践は行えません。
それから、信じられないかも知れませんが、サプリメントによる医薬品成分の検出が相次いで発生しています。このようなサプリを摂取した結果、肝機能障害が引き起こされたなど健康被害を伴う事件も発生しており、厚生労働省や日本アンチドーピング機構などが注意を呼びかけています。
https://www.jtu.or.jp/news/2017/10/18/13162/より
https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/ken_shoku5.htmlより
例えば、2017年には「ANAVITE」という海外製サプリメントに、ドーピングで禁止薬物であるタンパク質同化ステロイドが検出された事件が発生しています。
この他にも、愛知県衛生研究所が平成18年4月1日から平成19年3月31日までの一年間で、国内で販売された健康食品の成分を調べた結果、66のサプリメントから医薬品成分が検出されたとの結果が出ました。
この情報からも分かるように、国内外問わずサプリメントに違法薬物が混入している事例が相次いでいます。基本的にサプリメントには成分をすべて表示する義務がないため、パッケージの栄養成分表示を見ても薬物が混入しているかどうかは分かりません。
もし、サプリメントに薬物が混入していることに気がつかずに摂取し続けてしまった場合、最も懸念されるのは健康被害です。薬物には必ず副作用があり、摂取量や他の薬との飲み合わせなどによっては、最悪の場合死に至る恐れもあります。
また、薬物の解毒は肝臓で行われていることから、肝臓にも大きな負担がかかります。特にオーソモレキュラー療法では、一般的な栄養学で推奨されている量よりも遙かに多い量の栄養素を補給することが殆どです。この時に、もし薬物が混入しているサプリメントを使用した場合、その健康被害は相当なものになります。
このように、一見すると同じように見えるサプリメントでも、その中身や製法は全く異なります。オーソモレキュラー療法を行っている医師や専門家はこのことについて熟知しているため、使用するサプリメントはオーソモレキュラー療法専用のサプリメントを推奨することが一般的です。
仮にオーソモレキュラー療法を受けた方が「海外サプリメントや市販サプリメントなどもっと安いサプリメントを使用する」と言っていた場合は、安全面や質の観点からも、オーソモレキュラー療法専用のサプリメントを使用するよう勧める可能性が高いです。
このようなサプリメントの実態をあまりご存じない方、検査だけを受けて海外サプリメントや市販されているサプリメントを使用しようと考えていた方にとっては、もしかすると高額なサプリメントを売りつけられたと思ってしまうのかも知れません。
何度も言いますが、オーソモレキュラー療法専用に作られていないサプリメントや海外サプリメントでオーソモレキュラー療法を行う事は出来ません。また、オーソモレキュラー療法を受けた方にオーソモレキュラー療法専用のサプリメントを勧められるのは当然の流れです。
このことから、高額なサプリメントを売りつけられたというのは完全なる誤解であり、そもそもオーソモレキュラー療法とはどのような療法なのか、オーソモレキュラー療法専用のサプリメントはどのような物かをしっかり理解せずに受けている事の方が問題です。
このオーソモレキュラー療法専用サプリメントと海外サプリメントや市販されているサプリメントとの具体的な違いについては、下記の記事でも詳しく解説していますので参考にしてみて下さい。
分子栄養学で使われるサプリメントと、海外サプリメントなど一般的なサプリメントとの違い
分子栄養学の実践においては、必ずサプリメントが用いられています。この時に使われているサプリメントは「分子栄養学実践専用サプリメント」という特殊なものです。 で…
特定の栄養素をサプリメントで過剰に摂取することは、むしろ生体内に分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させる可能性あり
この記事でも解説しているように、一般的なサプリメントや海外サプリメントでは合成した原材料などが主に使用されていることから、特定の栄養成分のみしか含まれていない物が大半です。
このような特定の成分のみしか含まれていないサプリメントで分子栄養学を実践すると、むしろ生体内に分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させてしまう可能性があります。
例えば、フィンランドで行われたα-トコフェロール・β-カロテンがん予防試験(ATBC)で、29,000人以上の男性喫煙者に20mg/日のβ-カロテンおよび/または50mg/日のα-トコフェロールを与えて効果を調べた研究があります。
また、米国で行われたβ-カロテンおよびレチノール有効性試験(CARET)では、30mg/日のβ-カロテンと25,000IU/日のレチノール(ビタミンA)の組み合わせを、喫煙者、以前に喫煙していた者、または職業的にアスベストに接していた18,000人以上の男女に与えて効果を調べた研究があります。1
この結果としては、β-カロテンのサプリメントを摂っていたグループの肺がんリスクが、ATBCの参加者で6年後に16%増加し、CARETの参加者でも4年後に28%増加したという結果になりました。
このことから、1996年にアメリカ国立がん研究所が「β-カロテンにはがん予防効果が無く、また喫煙者では逆に肺がんを増加させる恐れがある」という研究結果を発表しています。多くの専門家は、特に喫煙者やその他のハイリスク集団においては、高用量β-カロテン補給の危険性の方ががん予防効果を凌ぐのではないかと考えているようです。
このように聞くと、サプリメントで栄養素を摂取する事はむしろ危険な行為のように思えますよね。ですが、27,000人以上の男性喫煙者を14年間調べたフィンランドでの研究では、β-カロテンを除いて全カロテノイド、リコピン、β-クリプトキサンチン、ルテイン、およびゼアキサンチンの食事からの摂取が、逆に肺がんリスクを有意に減らしていたという結果になりました。また、全カロテノイド、α-カロテン、およびリコピンの摂取が最も多かった男女は、摂取が最少であった男女よりも有意に肺がんリスクが低かったという研究結果があります。2
この結果から、食事などから全カロテノイド、リコピン、β-クリプトキサンチン、ルテイン、およびゼアキサンチンなどを摂取した場合はガンのリスクを低下させ、逆に合成のα-トコフェロールや合成のβ-カロテン、レチノールなど特定の栄養素を大量に摂取した場合はむしろガンリスクを増加させてしまう恐れがあると考えられます。
特に、前者の研究(ATBCやCARET)で被験者に投与されていたのは合成のβ-カロテンでした。合成のβ-カロテンでは100%オールトランスβ-カロテンで構成されています。
通常、食品に含まれる天然のカロテノイドには、オールトランスβ-カロテンの他にもシス体のβ-カロテンやα-カロテン、リコピンなど様々なカロテノイドを含んでいます。何か1種類のカロテノイドだけが大量に含まれているなんてことは基本的にありません。
このような何か特定の1種類のカロテノイドを大量に摂取した場合、他のカロテノイドの吸収や組織での利用を妨げてしまう可能性があります。また、ある種の抗酸化剤が単独で大量に摂ると、条件によっては抗酸化剤としてよりも酸化促進剤として作用してしまう可能性があります。
そのため、サプリメントを選ぶ際は食品由来の原材料を使用した高品質なサプリメントを選ぶことが大切です。特定の成分のみしか含まれていないサプリメントで分子栄養学を実践すると、むしろ生体内に分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させてしまう可能性がありますので注意して下さい。
市販されているサプリメントや海外サプリメントでは、上述したように合成のβ-カロテンのみや、レチノールのみ、酢酸 d-α-トコフェロールや酢酸dl-α-トコフェロールのみといったように、特定の栄養成分しか含まれていない物が殆どです。
このようなサプリメントでは特定の栄養成分しか含まれていないことから、大量に摂取すると生体内の分子の乱れを引き起こし、ガンなどのリスクを上昇させてしまう可能性があります。
対して、分子栄養学実践専用サプリメントでは、天然由来の食品成分を原材料として使用し、なるべく食品と同じになるよう複数のカロテノイドや複数のトコフェロール、トコトリエノールなどの栄養成分が含まれています。このような設計や製造がされているサプリメントを選ぶことが、安全に分子栄養学を実践する際のポイントです。
同じように見えるサプリメントでも、含まれている栄養成分や使われている原材料には大きな違いがあります。また、それによって得られる結果も変わってくる恐れがありますので、分子栄養学を実践する際は必ず分子栄養学実践専用サプリメントを使用するようにして下さい。
げげっ、サプリメントってみんな同じだと思ってたけど、全然効果無いものもあるのか❗
そうだよ。安いものは、それなりに訳があるって事だね。それに、手っ取り早く効果を出すためにわざと薬品成分を混ぜていることもあるんだ。このようなサプリでオーソモレキュラー療法を行うのは本当に危険だから絶対にやめてね❗
こういう事実を知ると、普通に売ってるサプリは怖くて飲めなくなるね💧 でもさ、いくら質の良いサプリメントを飲んだとしても、本当にオーソモレキュラー療法って効果があるの❓💧
オーソモレキュラー療法に効果が期待出来るのは事実だよ。でも、その前に何をもって効果があったかと感じるかで、大きな差があるんだ。この期待する効果自体の認識が間違っている人も多いよ。このあたりも解説してあげるね
そもそも、オーソモレキュラー療法って、本当に効果があるの?
最後に、オーソモレキュラー療法は本当に効果があるのかどうかについてです。
上述したように、オーソモレキュラー療法では検査やサプリメントにお金がかかり、それなりにしっかりとサプリメントを飲む必要があります。しかも、受けた方の中には「効果があった」とする声と「効果が無かった」という声に分かれています。
そうなると、「オーソモレキュラー療法って本当に効果があるの?」と疑問に思いますよね。本当に効果があるかどうか分からないからこそ、オーソモレキュラー療法は怪しいと思われてしまうのかと思います。
この効果があるのか無いのかについては、やはり人によって違います。必ずしも100%効果がある訳ではありません。ですが、オーソモレキュラー療法を受けることによって多くの方が何らかの効果を実感したり、体調が良くなったと感じているのは事実です。
特に、「病院で病気と診断されていないけど軽い症状がある」といった未病の状態や、「疲れやすい」「やる気が出ない」「月経不順」「冷え性」「寝付きが悪い」などの不定愁訴(ふていしゅうそ)に対してはオーソモレキュラー療法の出番です。
この不定愁訴の原因の1つは、主に「鉄欠乏性貧血」を始めとした潜在性のミネラル不足によって、様々な不調が引き起こされることが分かっています。
このような潜在性ミネラル不足の状態に対して、適切に栄養を補給することで不定愁訴の改善を図ることが可能です。
例えば、オーソモレキュラー療法を実践しているKYBクラブのメンバー(22〜25歳の有経女性1470名を対象)に栄養療法を行った結果、不定愁訴のおよそ80%が改善したという結果になりました。
特に多くの方が改善した不定愁訴としては、「食欲不振」「神経過敏」に続いて「立ちくらみ、めまい、耳鳴り」「注意力の低下、イライラ」「喉の不快感(サプリメントが飲みにくいなど)」「寝起きが悪い」「湿疹が出来やすい」「吐き気がする」「動悸、息切れ」「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」などです。
このように、様々な不調や病気は栄養欠損によって引き起こされることから、オーソモレキュラー療法によって適切に栄養状態を改善出来れば、結果的に病気や不調も改善させることは可能です。
ただ、オーソモレキュラー療法でこの様な改善が得られるまでには、それなりの時間と継続的なサプリメントの摂取が必要になります。1ヶ月や2ヶ月間サプリメントを摂ったとしても、ほとんど効果は得られません。
特に病態を抱えている方や栄養状態が悪い方では、効果を実感するまでに数年以上かかる場合があります。先ほどの例で挙げた潜在性のミネラル欠乏に関しては、主に貯蔵鉄である「血清フェリチン値」の減少が関係しており、この血清フェリチン値が一定以上になるまでには、平均的に見ても年単位の時間が必要です。
このことから、途中でサプリメントの摂取をやめてしまう方も多く、その場合は十分な効果を実感することは出来ません。また、割と早く効果を感じる人もいれば、効果を感じるまでに時間がかかる方もいます。このような個人差や時間がかかってしまうことも、「オーソモレキュラー療法は効果が無かった、怪しい」と言われてしまう理由です。
それから、もう一つオーソモレキュラー療法が怪しい、効果が無いといわれてしまう原因があります。それが、自分が期待している効果が得られなかったというものです。
「期待している効果が得られなかったら効果が無いって事なんじゃないの?」と思うかも知れませんが、そうではありません。そもそも、期待している効果自体の認識が間違っている場合があるのです。
オーソモレキュラー療法は、自分本来の機能を取り戻す療法であり、決して自分の思ったとおりの状態になる魔法ではありません。このあたりを勘違いしてしまう方が非常に多いのです。
例えば、オーソモレキュラー療法が得意とするものに「低身長」「発達障害」「不妊症」などがあります。これらに対して一定以上の効果を期待することは出来ます。ただし、これらは遺伝的な問題や外部の影響なども関係しているため、不確実性が高い分野です。しかも、効果があったか無いかの判断は個人の価値観に大きく左右されます。
もし、低身長の方が「身長をあと30cm伸ばしたい」と思っても、遺伝的に身長が伸びる素因がなければいくら栄養を入れたとしても身長は伸びません。また、栄養療法を行う以外にも骨に刺激を与えるスポーツを行ったり、生活習慣を改善したりと外部からの影響が必要です。
また、不妊症の治療においては、自分に限らずパートナーの状態にも左右されます。不妊の原因の50%は男性側にあるとされていますので、どちらか片方が一生懸命オーソモレキュラー療法を行っても、期待出来る効果は上がりません。それに、年齢や卵子、精子の状態など、いくら万全を尽くしても妊娠できるかどうかは別の問題です。
それから、近年増加傾向にあると言われる発達障害のお子さんについては、そもそもお子さんの性格的な部分だったり、栄養療法ではどうにもならないことを治そうとする方も見られます。
具体的には、人と関わるのが苦手な子供に対して栄養量療法で治したいと思っても、その子が性格的に人と関わるのが苦手なら、いくら栄養を入れても思い通りにはなりません。また、字を書くことが苦手な「ディスグラフィア」などの学習障害に関しても、栄養を入れたからといって字が書けるようになったり、不得手が得手になる事はまずありません。
このような発達障害、学習障害に関しては、特に外部からの支援が重要です。人と関わるのが苦手ならリモートで授業をしてもらうとか、字が書けないならタブレット等を活用させてもらうなど、適切な環境作りや支援が欠かせません。
それをせずに、「オーソモレキュラー療法で学校に行けるようになってほしい」「みんなと同じように授業に参加してほしい」「もっと練習して字をうまく書けるようになってほしい」などと押しつけるのは、子供の気持ちを無視した単なる親のエゴです。
そうではなく、その子に必要な環境を整えた上で、その子の才能や能力を更に伸ばすためにオーソモレキュラー療法を行う、その子が本来あるべき状態に整えるというのが正しい考え方となります。
つまり、そもそも期待している効果が「無い物ねだり」の状態だと、いくらオーソモレキュラー療法を行っても効果は期待出来ません。オーソモレキュラー療法は、本来あるべき機能を取り戻す療法であり、決して自分の思ったとおりの状態になる魔法ではないのです。
また、サプリメントは薬ではないので、どこか悪いところにピンポイントに効果があったり、ピンポイントで病気や不調を治してくれることもありません。「このサプリメントを飲めばこの病気が治る」といった対症療法的な認識は間違いです。
このような、無い物ねだりをしている方にとっては、思ったような効果が無ければ「効果が無い」と感じるかと思います。逆に、オーソモレキュラー療法をきちんと理解し「本来あるべき状態に整えられた」と思えれば、効果があったと感じてもらえるかと思います。
このように、「オーソモレキュラー療法は効果が無かった、怪しい」といわれてしまう原因に、そもそも期待している効果自体の認識が間違っている、オーソモレキュラー療法に対する認識自体が間違っている場合があります。
それから、言いにくいのですが中にはオーソモレキュラー療法自体をあまり理解しておらず、間違ったオーソモレキュラー療法を行っている所もあります。このようなことも、オーソモレキュラー療法は効果が無かった、トンデモ療法だと言われてしまう原因です。
オーソモレキュラー療法は、正しく理解し、正しく実践すればとても素晴らしい療法であり、決して怪しい療法ではありません。ただ、現状はオーソモレキュラー療法に対する間違った情報が多く錯綜しており、間違った認識が広がってしまっているのが事実です。
このような現状に対し、オーソモレキュラー療法を受ける方一人一人が、分子栄養学やオーソモレキュラー療法についてきちんと学ぶことが大切だと感じています。
なるほど、自分の思ったとおりの状態になる魔法ではないって、よく考えたら当然のことだよね
そうだよ。でも中には、どうにもならないことをサプリでどうにかしようと考えてしまう人も多いんだ。当たり前だけど、それに対して効果を感じないのは当然のことだよ。しかも、中には間違ったオーソモレキュラー療法の情報で間違ったオーソモレキュラー療法をやってしまっている人もいるんだ。オーソモレキュラー療法が怪しいと思われてしまうのも、根本はこの間違った情報が溢れていることがそもそもの原因だと思うよ。
間違ったオーソモレキュラー療法の情報に注意! 間違った情報が多く発信されている事が、誤解される大きな原因
ここまで、なぜオーソモレキュラー療法は怪しいと思われてしまうのかについての考察でした。
オーソモレキュラー療法が怪しいと言われる主な部分としては、料金やサプリメントに関する部分と、効果が懐疑的とする部分が大半を占めています。この部分の疑いが多く出てしまう理由としては、オーソモレキュラー療法に対する認識自体が間違っている事や、オーソモレキュラー療法についてしっかり理解していない事が主な原因と考えられます。
では、なぜこのようなオーソモレキュラー療法に対する認識のズレや理解の不足が生まれてしまうのでしょうか? この原因として考えられるものに、「間違ったオーソモレキュラー療法や分子栄養学の情報が錯綜している」事と、「人に勧めらるまま何となく検査を受けた」場合など、そもそもオーソモレキュラー療法自体がどのような療法なのかをしっかり理解せずに受けてしまっている事が挙げられます。
例えば、SNS等では「サプリメントを摂るだけで病気が良くなる」「食事を変えるだけで不調が改善出来る」「オーソモレキュラー療法ならあらゆる不調に効果がある」「検査を受けなくてもサプリメントを摂るだけでいい」などの情報が出回っています。繰り返しになりますが、これは典型的な間違ったオーソモレキュラー療法の情報です。このような情報がSNSを始めとして多く拡散されてしまっているのです。
特に、すべての不調は自分で治せるとする「メガビタミン健康法」は、その手軽さから人気を博しており、実践した内容や独自の内容に工夫したものなど、発信される情報量も多くなっています。また、分子栄養学を講座やセミナーで学んだ方が「分子栄養学のカウンセラー」と称し、商売目的で情報発信する方も増えてきました。
このような中で問題となってくるのが、間違ったオーソモレキュラー療法の情報です。分子栄養学の情報の中には間違った情報や、分子栄養学をしっかり理解せずに情報発信されたもの、独自理論を組み合わせたものや、自身の経験のみで語られた客観性、エビデンスのない情報なども発信されています。酷いものでは、分子栄養学だとしつつ実際はただの栄養学になっているなど、全く分子栄養学でも何でも無いのに分子栄養学だと語られているものもあります。
例えば、以下のような情報は間違ったオーソモレキュラー療法の例です。
間違ったオーソモレキュラー療法の情報に注意!
次に当てはまるものは間違ったオーソモレキュラー療法であり、実践することで病態や体調が悪化するなどむしろ命に関わる危険性があります。事実、当方にもこれら誤った情報を元に実践した方からの健康被害に関するご相談も増えてきました。
現代では個人がSNSで気軽に情報発信が出来る世の中になっています。このような時代だからこそ、間違ったオーソモレキュラーの情報にはくれぐれもご注意ください。
間違ったオーソモレキュラー療法の例
- メガドーズ、メガビタミン
- 食事内容の改善や、特定の食材を摂取するだけで至適量の栄養が得られ、病気が改善するとしているもの
- 「この不調にはこの栄養素」といったように、単に不調の症状だけで栄養アプローチを行うもの
- 海外サプリメント、単に安価なサプリメントなど、安全性、有効性が確認されていないサプリメントでオーソモレキュラー療法の実践をおこなっているもの
- 前駆体では無く、活性型の栄養素を用いているもの
- ファスティングとオーソモレキュラー療法を組み合わせるなど、独自理論が組み合わされたもの
- 薬は一切使わない、栄養療法だけで病気が治るなど極端なもの
- 不必要な人まで過剰に糖質制限を推奨するもの
- 病態や不調の根本原因を調べるための検査に誘導しないなど、栄養欠損となった原因をきちんと調べずに行っているもの
- 医師免許を持たない者が、血液検査データを扱う、サプリメントを処方する、食事指導を行うなど、医療機関を通さずにオーソモレキュラー療法を行っているカウンセラー など
このような情報は、間違ったオーソモレキュラー療法の典型的な例です。少し詳しい方がこのような情報をみたら、「絶対に怪しい」と思うのは当然ですよね。僕自身も、もしオーソモレキュラー療法について知識を持っていなかったら、怪しいと感じてしまうかと思います。
特に、「食事を改善させるだけで不調が治せる」「サプリメントを飲むだけで不調が治せる」なんて情報は怪しさ満点です。普通に考えたら、こんな事絶対あり得ません。これを読んでいるあなたも、もしかしたらこのような情報を見て「オーソモレキュラー療法は怪しい」と感じてしまったのかと思います。
ですが、中にはこのような情報を見て「サプリメントを飲むだけで不調が改善出来るなら・・・」と、勘違いしてしまう方もいるのです。そのような方が、「不調を改善するためはどのサプリメントを飲めば良いのか知りたい」といった動機でオーソモレキュラー療法の検査を受けるケースが増えています。
また、インターネットやSNSだけに限らず、オフラインなど知り合いからオーソモレキュラー療法を勧められたというケースもあります。
このような場合は、あまりオーソモレキュラー療法について理解せずに受けてしまうことが殆どです。すると、いざ検査代やサプリメント代が高額になった時に、その金額の高さに驚き、懐疑心が芽生えてしまう事が多いのです。
つまり、オーソモレキュラー療法が怪しいと言われてしまう理由は、オーソモレキュラー療法に対する認識自体が間違っている事や、オーソモレキュラー療法についてしっかり理解していない事が主な原因です。もし、オーソモレキュラー療法を受ける前に、正しいオーソモレキュラーの知識を付けていれば、怪しいと感じることも少なくなるかと思います。
ですので、オーソモレキュラー療法を検討している方は、まずオーソモレキュラー療法について学ぶことから始めて下さい。正しいオーソモレキュラー療法を行うためにも、一人一人が分子栄養学を学ぶことが大切です。分子栄養学についてはKYBクラブで学ぶことが出来ますので、是非学んでみて下さい。
ふむふむ、そうか❗ じゃあ、僕が説明を受けたオーソモレキュラー療法は間違ったオーソモレキュラー療法の情報だったって事だね。確かに、間違ったオーソモレキュラー療法をみて怪しいと思ってしまう人は多いと思うよ
そうなんだ。オーソモレキュラー療法が怪しいと思われてしまう主な原因が、この間違ったオーソモレキュラー療法の情報にあると思うよ。確かにまぁ、誰が見ても怪しいもんね。だからこそ、オーソモレキュラー療法を受けるときは、正しい知識を学ぶことが必要なんだ
オーソモレキュラー療法はもっと奥が深く、素晴らしい療法です。正しいオーソモレキュラー療法を行うためにも、一人一人が分子栄養学について正しい知識を学びましょう
ここまで解説してきたように、オーソモレキュラー療法が怪しいと言われてしまう理由に、オーソモレキュラー療法をしっかり理解していないこと、オーソモレキュラー療法について学んでいないことが関係しています。
人は、あまりよく知らないことに関して懐疑心を抱いてしまうのは当然の反応です。ですので、オーソモレキュラー療法が怪しいと感じる方は、是非オーソモレキュラー療法について学んでみて下さい。学ぶことで、オーソモレキュラー療法に対する懐疑心は払拭できるかと思います。
また、事実として多くの日本のクリニックがオーソモレキュラー療法を取り入れています。本当に怪しいものだったら、お医者さんがオーソモレキュラー療法を取り入れることはありません。この事実も、オーソモレキュラー療法が素晴らしい療法である証拠の1つです。
では、どうすればオーソモレキュラー療法について学ぶことが出来るのでしょうか?
先ほども解説したように、SNSなどでは間違ったオーソモレキュラー療法の情報が溢れています。このため、SNSなどで発信されている情報から学ぶのはオススメしません。正しいオーソモレキュラー療法について学ぶためには、オーソモレキュラー療法についてそれなりに歴史や実績がある団体から学ぶ方が正解です。
具体的には、分子栄養学研究所やKYBクラブが行っている勉強会や講座があります。初心者の方なら、まずはKYBクラブの勉強会から始めて頂くのがオススメです。KYBクラブの勉強会では、分子栄養学について分かりやすく学べ、しかも高額な費用などは一切かかりません。
このKYBクラブについて具体的に解説すると、KYBクラブとは(株)ケンビファミリーが運営する健康自主管理運動の会員制クラブのことです。KYBクラブのKYBとは、「Know Your Body」の略で、自分の身体は自分で守りましょうという意味になります。
KYBクラブでは主に分子栄養学について「学ぶ」、血液検査などを通して自分の身体について「知る」、必要な栄養素を「補う」という3つの柱をベースに、健康の自主管理に必要な情報やオーソモレキュラー療法などを提供しています。他にも、「やさしい分子栄養学」など分子栄養学をわかりやすく学べる書籍なども提供されています。
また、KYBクラブでは、上述した分子栄養学に関する書籍以外にも、分子栄養学をもっとわかりやすく学べる講演会や勉強会も定期的に開催されています。
こちらでは、例えば「貧血に対する分子栄養学アプローチ」や「更年期障害に対する分子栄養学的アプローチ」「成長期の子供に必要な栄養素」など、より的を絞った分子栄養学が分かりやすく学べる内容になっています。
初心者の方は、いきなり難しい書籍や講座に手を出すよりも、まずはこちらの勉強会から学んで頂くのがオススメです。
分子栄養学が学べるオススメの本は? 実際に分子栄養学で仕事をしている人がオススメの本を紹介
健康意識の高まりにつれ、インターネットやSNSでは「分子栄養学」に関する情報発信が増えてきました。発信されている情報の中には、「栄養で病気が治る」「食事を変えれ…
このような分子栄養学に関する勉強会や講演会以外にも、KYBクラブでは自分の身体の状態を「知る」ための検査と、足りない栄養素を「補う」ための分子栄養学実践専用サプリメントが提供されています。この2つを合わせてオーソモレキュラー療法とも呼ばれています。
※オーソモレキュラー療法と分子栄養学は同じ意味ですが、基礎理論である座学を分子栄養学、クリニック等で提供されている分子栄養学を基にしたサービスについてはオーソモレキュラー療法と呼ばれている傾向にあります。このサイトでも、分かりやすくするために基礎理論については分子栄養学、クリニック等で提供されている分子栄養学のサービスについてはオーソモレキュラー療法と表現しています。
KYBクラブのオーソモレキュラー療法では、血液、唾液、尿を含めた全68項目もの項目を検査することで、全身の状態や栄養状態を把握することが出来るようになっています。
更に、オプション検査として糖尿病や骨粗しょう症、SIBOやリーキーガット症候群、DHEAs、酸化LDL検査など様々なオプションを加えることで、更に詳細に身体の状態や栄養状態を把握することが可能です。
これらの検査結果は、分子栄養学に精通した専門医が一人一人のデータを解析し、レポートにまとめられます。このレポートを参考に、個人個人それぞれが分子栄養学を学びながら、分子栄養学実践専用サプリメントを使って実践していくのがKYBクラブのオーソモレキュラー療法です。
例えば、KYBクラブでは、血液検査を受けた方に上図のようなレポートを発行しています。このレポートは、血液検査結果や栄養相談シートに基づいて専門医が一人一人を解析し、個別に作成しているものです。
メディカルレポートでは、血液検査結果についての総合評価や解説、前回からの変化などが記載され、現在の身体の状態が分かります。また、栄養レポートでは、血液検査結果の分析に基づく栄養アドバイスが解説されており、どの栄養素をどのくらい摂ったら良いのかが解説されています。
このような検査やアドバイスを元に自分の状態を「知り」、分子栄養学実践専用サプリメントであるケンビックスシリーズを使って「補う」のが、KYBクラブが推進している健康自主管理運動です。
つまり、本来のオーソモレキュラー療法とは、自ら分子栄養学を学び、自らの身体の状態に合わせてそれぞれがオーソモレキュラー療法を実践していくものなのです。単にクリニックで検査を受けて医者から言われたとおりのサプリメントを摂る療法ではありません。
また、オーソモレキュラー療法は単に病気を治すことが目的ではありません。オーソモレキュラー療法の本来の目的は「オプティマムヘルス」を目指すことにあります。オプティマムヘルスとは、単に病気を予防するだけに限らず、心身ともに最高・最善の健康状態の実現を目指す事です。
オーソモレキュラー療法の本来の目的は、オプティマムヘルスを目指すことにある
私達は、病気になったり調子が悪くなったりすると、当然ながら気分が落ち込んだり、活動量が低下したりしてしまいますよね。逆に、体調が良い状態が続いていれば、気分も明るく活動的に過ごすことが出来ます。
ただ、中には体調不良の状態に慣れてしまって、不調であることの自覚がないまま、自分は健康だと思い込んでしまっている方もいます。また、分子栄養学で病気が治ったり、自分の中では健康だ、調子が良いと思っていたりしたとしても、分子栄養学的に見たら分子レベルではまだまだ改善の余地が残っている場合も多いです。
このような場合、ご自身では今が最高の状態だと思っていても、分子レベルで見たらパフォーマンスが低下している可能性があります。細胞それぞれの働きが低下している場合、あなたが本来が持っている能力をすべて発揮出来ているとは言えません。
例えば、自分の中では「よく眠れている」と思っていても、分子レベルで見たらまだまだ質の良い睡眠に改善出来る余地が残っている可能性があります。
また、ちょっとしたことでイライラしやすい、不安になりやすい、気分が落ち込むなどの精神的な症状や、疲れやすいといったことも、実は分子レベルで見たら改善出来る余地が残っているかもしれません。
あなたが「自分の性格だ」と思っていることや、「これが普通だ」と思っていることでも、実は栄養がまだまだ不足していることによって引き起こされている可能性があるのです。
このような不調や活動量の低下は、日々あなたの人生に影響を与え続けます。特にイライラしたり気分が落ち込むなどの精神的不調は、気がつかない間に人間関係や仕事などに影響を与えます。
もし、このような精神的な不調が無くなり、今よりも活動的になれたとしたら、あなた自身でも気がついていないような能力やパフォーマンスがすべて発揮され、今よりももっと人生が変わると思いませんか?
この分子レベルで細胞を整え、あなた本来の能力をすべて引き出し、心身共に最高の状態を目指すことが、オーソモレキュラー療法の最大の目的であり、オプティマムヘルス(最適な健康)と呼ばれる状態です。
オプティマムヘルスとは、どのような環境下や激しいストレス下においても、常に最適な健康状態が維持できている状態の事です。人生では、その時々に応じて環境も変化しますし、良いこともあれば悪い事もあります。そのたびに体調が変化したり寝込んだりしていては、オプティマムヘルスの状態とは言えません。どのような状況下においても、最適な健康状態を維持できていることが理想です。
このオプティマムヘルスの状態を目指すためには、自ら分子栄養学を学び、自分の健康状態は自分で管理できることが必要です。
例えば、栄養の必要量は、運動や食事内容、体調によって日々変化します。オプティマムヘルスの状態を維持するためには、これらも考慮して、自らが日々オーソモレキュラー療法を実践し続ける必要があります。
日常的な活動で言えば、
- 今日はお酒を飲むからアルコール代謝に必要なナイアシンを多く摂っておこう
- 今日はストレスが多くかかったから、カルシウム・マグネシウムを多く摂っておこう
- 今日はいつもより運動量が多かったから、プロテインを多く摂ろう
- 風邪を引いたみたいだから、ビタミンCを多めに摂ろう
- 血液検査の結果でフェリチンが下がってきたから、ヘム鉄を多めに摂ろう
といった感じです。
このようにオーソモレキュラー療法では、単に病気の治療や予防という枠を超え、細胞レベルで常に最適な健康状態を得られるよう、その時々の状態に応じて最適な栄養補給を行っていく事が理想です。
そのためには、やはり自分自身の健康状態は自分で管理するという意識に加え、分子栄養学に関する知識も欠かせません。自分自身の状態は自分が1番理解していますので、自分に必要な栄養素は自分自身で判断出来ようになる事が重要です。
つまり、分子栄養学やオーソモレキュラー療法とは、自らの身体を自ら管理できるようになる学問でもあります。ここで解説した分子栄養学に関する事は、まだまだ基本中の基本で、学ばなければならないことは沢山あります。
もし、ここまで読んで分子栄養学に興味が湧いた方は、是非もっと深く分子栄養学を学んでみて下さい。分子栄養学を学べる教材としては、ケンビックスが行っている「KYBクラブ」や「金子塾」があります。これらは分子栄養学の基礎を学べるほか、病態別のアプローチなど分子栄養学を応用したアプローチについても学ぶことが可能です。
オーソモレキュラー療法は、単にサプリメントを飲んで病気を治す療法では決してありません。病気になってから慌ててサプリメントを摂るのでは無く、病気になる前から予防、健康管理を行っていく事が大切です。
そして、病気の予防、健康管理は一生続きます。病気が治ったからといって、その後にオーソモレキュラー療法の実践が必要なくなるわけではありません。分子栄養学は、学び続けること、実践し続けることが一番大切です。是非、分子栄養学を学び、自分の健康は自分で守れるようになりましょう。
オーソモレキュラー療法は、身体に良いと言われている食べ物だけを食べるとか、特定の栄養素で病気を治すとか、そういった小手先の健康法じゃないよ❗ しっかり分子栄養学を学んで、自分の健康状態は自分で管理できる様になる事が大切だね
お、ナンナンもオーソモレキュラー療法について語れるようになってきたね。分子栄養学は、学び続けることと実践し続けることが一番重要だよ。ただ、最近は間違った分子栄養学の情報も増えてきているから、情報の質には気をつけてね❗
KYBクラブのオーソモレキュラー療法を実践した方の声
最後に、KYBクラブのオーソモレキュラー療法を受けた方から頂いた声をご紹介します。これからオーソモレキュラー療法を受けてみようと思っている方、オーソモレキュラー療法についてまだまだ半信半疑の方、是非参考にしてみて下さい。
頂いた嬉しい声は他にもまだまだ沢山あるよ❗
次は是非あなた自身で確かめてみてね❗
オーソモレキュラー療法って何だか怪しくない? 怪しいと言われている理由を、実際にオーソモレキュラー療法に携わる人が考察してみたまとめ
以上が、オーソモレキュラー療法について、怪しいと言われる理由や原因についての考察、解説でした。
筆者は、この記事でも解説したKYBクラブにて、ディレクターという活動を行っています。オーソモレキュラー療法に関わるものとして、今までオーソモレキュラー療法が怪しい、KYBクラブが怪しいと言われたことは枚挙にいとまがありません。
こちらにご相談頂く方も、始めは半信半疑や疑いながらオーソモレキュラー療法を受ける方が殆どです。ですが、KYBクラブでしっかりと分子栄養学を学び、検査を受ける意味や質の高いサプリメントを選ぶ意義を理解された方は、口を揃えて「オーソモレキュラー療法をやって良かった!」と仰ってくれます。
この記事でも解説しているように、オーソモレキュラー療法の検査代が高い事やサプリメントの値段が高いことには正当な理由があります。このあたりをしっかり学ばないと、オーソモレキュラー療法に対する懐疑心は拭えません。また、オーソモレキュラー療法はサプリメントで病気を治す療法という認識も間違いです。このあたりの間違った情報が溢れていることから、オーソモレキュラー療法は怪しいと思われてしまう原因かと思います。
オーソモレキュラー療法は決して怪しい療法では無く、正しく理解し、正しく実践できれば、とても素晴らしい療法です。そのためには、正しいオーソモレキュラー療法についての情報発信を行っていく事が何よりも重要だと考えています。このサイトを作った理由も、「正しいオーソモレキュラー療法を広めたい」という気持ちが大きかったからです。
オーソモレキュラー療法は奥が深く、一生学んでも学びきれないほど奥が深い学問です。この記事で解説したことはごくごく僅かですので、もしオーソモレキュラー療法に興味を持たれた方は、是非KYBクラブの勉強会や講座で分子栄養学を学んでみて下さい。
KYBクラブについては、オーソモレキュラー療法・無料栄養相談申し込みページ で入会方法などをご案内しております。ご興味ある方は是非こちらもご覧下さい。