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分子栄養学が学べるオススメの本は? 実際に分子栄養学で仕事をしている人がオススメの本を紹介

健康意識の高まりにつれ、インターネットやSNSでは「分子栄養学」に関する情報発信が増えてきました。発信されている情報の中には、「栄養で病気が治る」「食事を変えれば体調が良くなる」等の情報も多く発信されています。

このような情報から、「私も薬に頼らず栄養や食事改善だけで病気を治したい」と思った方や、「分子栄養学を学んで自分に必要な栄養素が知りたい」と思った方も多いと思います。

では、分子栄養学を学べる書籍はどのようなものがあるのでしょうか? また、オーソモレキュラー療法の血液検査結果が読めるようになるなど、読み方が解説されている本はあるのでしょうか?

今回は、実際に分子栄養学を仕事としている筆者がオススメする分子栄養学の書籍をご紹介します。

ナンナン

ねぇねぇ、分子栄養学を学びたいんだけど、何か良い本って無いかなぁ❓

はる かおる

分子栄養学を学びたいの❓オススメの本はあるけど・・・いきなりどうして❓

ナンナン

えっと、分子栄養学を学んだら自分に必要な栄養素や食事方法が分かるかなと思って💦

はる かおる

なるほど・・・、確かに分子栄養学を深く学べば、自分にとって必要な栄養素や必要な食事についてよく分かるようになるよ。でも、そこまで至るにはちゃんと分子栄養学の理論を学ぶ必要があるね

ナンナン

分子栄養学の理論・・・?💦
なんか、この人にはこの栄養素❗みたいな簡単な物じゃないの❓❓

はる かおる

うーん、分子栄養学は、単にサプリメントや食事で栄養を摂るだけの物じゃないんだ。そのあたりをしっかり理解するためにも、初心者の方は基礎がわかりやすく解説されている本から始めるのがオススメだね。実際に分子栄養学を仕事にしている僕が、オススメの書籍をいくつか教えてあげるよ

目次

分子栄養学とは?

まず、分子栄養学についてあまりご存じない方のために、分子栄養学について少し触れておきます。分子栄養学は分子整合栄養医学(ぶんしせいごうえいよういがく)とも言い、食物から摂取した栄養素や食品成分が、体内でどのように働くかを分子レベルで解明する学問のことです。

分子整合栄養医学は、20世紀後半に北米で活躍した2名の科学者、ライナス・ポーリング博士(1901-1994 年)とエイブラム・ホッファー博士(1917- 2009 年)により確立されました。

分子整合栄養医学は、20世紀後半に北米で活躍した2名の科学者、ライナスポーリング博士とエイブラムホッファー博士により確立された

現代の医学や医療は、病気を予防したり治療を行うことが目的なのに対し、分子整合栄養医学では、私たちの身体がもつ本来の力を最大限に引き出し、オプティマムヘルス(単に病気を予防するだけに限らず、心身ともに最高・最善の健康状態)の実現を目指す事が最大の目的です。

分子整合栄養医学は、生体内の分子を整えて生体機能を向上させる学問。分子整合栄養医学は、分子栄養学やオーソモレキュラー療法とも呼ばれている。

分子整合栄養医学は、人によって分子栄養学(ぶんしえいようがく)やオーソモレキュラー療法、オーソモレキュラーニュートリション、栄養療法などと呼ばれることもありますが、基本的にどれも同じものを指しています。

これら言葉の利用傾向としては、基礎理論である座学に対して分子栄養学や分子整合栄養医学などと呼ぶことが多く、対してクリニック等で提供している分子整合栄養医学を元にしたサービスに対しては、オーソモレキュラー療法や栄養療法と呼ばれる傾向にある印象です。

このサイトでも、わかりやすく解説するために分子整合栄養医学の基礎理論を解説する場面においては「分子栄養学」とし、クリニックで提供されている分子整合栄養医学を元にしたサービスを解説する場面においては「オーソモレキュラー療法」という表現を用いています。

分子栄養学では、その人の足りない栄養を補うために食事やサプリメントを使って栄養素を補っていくことが基本です。そのため、分子栄養学というと、「足りない栄養素をサプリメントで補う療法」とか、「薬の代わりにサプリメントを使って病気を治す療法」などと思われていることが多くあります。

または、「食事を改善して必要な栄養を摂取し、サプリメントを使わずに体調を整える療法」と思っている方も多いかも知れません。

しかし、これらは典型的な分子栄養学の間違った認識です。分子栄養学は、単に足りない栄養素を食事やサプリメントで補う療法ではありません。

正しい分子栄養学では、生体内の乱れた分子(栄養素)を整えるために、消化管である口、胃、小腸や大腸、胆のうなどの状態や、酵素の量、働き、ホルモンや自律神経など身体の代謝全般と、個人個人の状態や病態を考慮した栄養補給を行います。

そして、この乱れた分子(栄養素)を整えるために、個人個人、必要な栄養素の量を補給することで、細胞の働きを本来あるべき状態に整え、病態の改善や予防、オプティマムヘルス(心身ともに最高・最善の健康状態)を目指すのが分子栄養学です。

分子栄養学の基礎をすべて解説していると長くなってしまいますので、更に具体的に分子栄養学について知りたい方は、是非下記の記事を参考にして下さい。

ナンナン

えっ❗分子栄養学って、その人に足りない栄養素をアドバイスするものじゃ無いの❓❓

はる かおる

いやいや、分子栄養学は単に足りない栄養素を補うだけの療法じゃないよ。このあたりの認識が間違っていると分子栄養学の講座内容も深く理解できないから、分子栄養学については事前によく知っておくようにしてね

分子栄養学が学べるオススメの本

では、ここからは分子栄養学を学べるオススメの書籍をご紹介します。分子栄養学を学べる書籍はいくつかありますが、入門としてまず学びたい方は、分子栄養学の基礎理論がやさしく学べる「やさしい分子栄養学」の本がオススメです。

やさしい分子栄養学 1・2

書籍情報
著者分子栄養学研究所
難易度初心者向け
値段一冊あたり税込み300円
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
やさしい分子栄養学 1・2
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 分子栄養学の歴史と基礎が初心者でもわかりやすく学べる
  • 図や写真が多く、分かりやすい
  • 専門用語が少なく、初心者でも分かりやすい
  • 手に取りやすい価格
デメリット
  • やさしく書かれている分、深いところの解説はされていない
  • ボリュームは少なめ

これから分子栄養学を学びたい方にオススメ。分子栄養学の基礎がわかりやすく学べる一冊

分子栄養学は、一般的な栄養学と比べてより複雑で奥が深い学問です。そんな分子栄養学を、初心者の方でも分かりやすく書かれているのが「やさしい分子栄養学1・2」です。やさしい分子栄養学の1では、主に分子栄養学の歴史と、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素について初心者でもわかりやすく解説されています。

やさしい分子栄養学2では、主に慢性炎症と慢性疲労症候群を軸に、疾患に対する分子栄養学的アプローチを初心者の方でも分かりやすく解説されています。内容は炎症と慢性疲労症候群についてですが、それ以外の例えばリウマチやガン、脂肪肝、低血糖症、リーキーガット症候群などその他の疾患にも応用できる内容です。

特に、炎症は酸化ストレスを生み出し、酸化ストレスは炎症を生み出すことから、炎症対策ではこの酸化ストレス対策が分子栄養学的アプローチの肝になります。このあたりについて、やさしい分子栄養学2では初心者でもわかりやすく解説されています。

どちらも非常に手に取りやすい価格になっており、値段の割には内容が濃くて専門的です。初心者に限らず、中級者〜上級者の方でも学べる内容になっています。これから分子栄養学を学ばれる方も、ある程度学ばれた方も、一冊は是非お手元においておきたい逸品です。

金子雅俊講演集 全5巻セット たゆまず、ひたむきに 生涯一学習者として 

書籍情報
著者金子雅俊
難易度初心者向け
値段一巻あたり税込2200円(5巻セットは税込10185円)
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
たゆまず、ひたむきに 生涯一学習者として 金子雅俊 講演集 全5巻
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 分子栄養学の歴史や基本、考え方がよく分かる
  • 初心者の方でも一気に読める分かりやすさ
  • 分子栄養学の基礎を築いた名だたる科学者達の講演を収載したⅣは必見
  • ガン、糖尿病、脂質異常症、虚血性疾患に対する分子栄養学的アプローチや考え方なども学べる
  • 作りがしっかりしており、高級感がある
  • 5巻セットで購入するとやや安くなる
  • 5巻セットでは圧倒的なボリューム
デメリット
  • 故・金子雅俊先生や、KYBクラブを知らない方は手に取りにくい
  • タイトルを読んだだけでは分子栄養学に関する書籍とは想像し難い
  • 1巻ずつバラバラで購入すると割高になる
  • 5巻すべてを読むにはそれなりの時間が必要

世界で初めて分子栄養学に基づく血液検査項目セットを生み出した故・金子雅俊先生の名著。非常に読みやすく、分子栄養学が初めての方でも一気に読める面白さ。

金子雅俊 講演集は、故・金子雅俊先生が生前に行った講演会を、本として収載したものです。全5巻あり、その内のⅣだけは、KYBクラブが行った国際シンポジウムの講演会を収載しています。

国際シンポジウムでは、当時登壇したバリー・マーシャル博士、エイブラム・ホッファー博士、ヒュー・リオールダン博士、ロナルド・ハニハイキ博士など、分子栄養学の発展に貢献した名だたる科学者達の講演が収載されています。これを読むだけでも、KYBクラブの歴史や、名だたる科学者達との繋がりがよく分かるかと思います。

内容は非常に読みやすく、初心者の方でも一気に読める面白さです。分子栄養学の歴史から始まり、分子栄養学に対する考え方や基本が分かりやすく解説されています。これは、前述した「やさしい分子栄養学」の本とはまた違った面白さです。

また、ガン、糖尿病、脂質異常症、虚血性疾患に対する分子栄養学的アプローチや考え方なども学べる内容になっており、例えば糖尿病では血糖のコントロール以外にも「24時間自由行動下血圧測定検査」の意義など、分子栄養学的なアプローチを行う上での考え方がよく学べる内容になっています。

加えて、ガンに対しての分子栄養学的アプローチでは、「ガンそのものを小さくする」のでは無く、なるべくQOLを維持したまま、ガンと共存していくことが正解です。このあたりの分子栄養学的アプローチや、ガンに対する考え方などが非常に深く学べる一冊となっています。

今は亡き金子雅俊先生の、当時の心境や想い、考え方なども綴られており、ガンで苦しんできた方との接し方やエピソードは非常に参考になります。「たゆまず、ひたむきに」という本書のタイトルは、そんな故・金子雅俊先生が「終生、一宇学舎として真摯に学び続けたい」という想いから名付けられました。

故・金子雅俊先生の独特な人を引きつける話し方、分かりやすさ、優しさが伝わる内容は、いつ見ても、何度見ても色あせません。これから分子栄養学を学ぶ方には、ぜひ5巻セットすべてを読んで頂きたい名著です。

女性健康読本 ~症例から学ぶ貧血とデータ解析~

書籍情報
著者吉田 京子(KYBクリニック医師)
難易度初〜中級
値段税込み1650円
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
女性健康読本 ~症例から学ぶ貧血とデータ解析~
総合評価
( 4 )
メリット
  • 貧血や妊娠・出産、乳がん子宮ガンなど女性特有の疾病に対して、具体的な分子栄養学的アプローチがわかる
  • 症例から具体的な血液検査データの読み方が解説されており、分かりやすい
  • 今現在、女性特有の疾病を抱えている方には非常に役立つ内容
  • 価格の割に内容が濃く、非常に実践的な内容
  • 専門用語は初心者でもわかりやすく解説されている
デメリット
  • 男性など女性特有の疾病に関係ない方にはほぼ無縁
  • 血液検査データの読み方が貧血対策に偏っている
  • 今現在、何かしら女性特有の疾病等を抱えていない方には、実践しにくい
  • 鉄代謝や女性特有の疾病以外の内容には殆ど触れられていないため、別途分子栄養学の基礎知識が必須

ガンなど女性特有の疾病と妊娠・出産、貧血に特化した分子栄養学的アプローチの解説本。症例を交えながら具体的な血液検査値の読み方やアプローチ方法が学べ、女性なら必ず持っておきたい一冊

『女性健康読本 ~症例から学ぶ貧血とデータ解析~』は、主に女性の貧血と妊娠・出産、子宮ガンや乳がんなど女性特有の疾病について、分子栄養学的アプローチを症例を交えながら解説している本です。

第一章では、貧血の基礎知識と血液データの読み方が解説されており、貧血関連項目の具体的な読み方や鉄代謝が症例を交えて解説されています。

第二章では、妊娠と出産をテーマに、貧血対策と妊婦に必要な栄養アプローチが解説されています。特にこの章では妊娠中にのみ大きく変化する血液検査データの読み方が詳細に解説されていることから、妊娠・出産時の分子栄養学的アプローチを学びたい方には必見です。加えて、「妊娠時にはビタミンAを摂って良いのか悪いのか?」なども分かる内容になっています。

第三章では、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮体がん、乳がんなど、女性特有の疾病に対する分子栄養学的アプローチを症例を交えて解説されています。がんと鉄代謝の関係や、貧血改善の重要性、必要な分子栄養学的アプローチが詳しく学べる内容になっています。特に「女性特有のガン予防や対策にイソフラボンは良いのか悪いのか?」という疑問を持っている方にはオススメです。

第四章では、関節リウマチやピロリ菌感染症、慢性腎臓病、進行ガンに対する分子栄養学的アプローチが解説されています。ここでは主に、慢性炎症など鉄代謝の悪化や貧血と関係が深い疾病に対し、症例を交えて解説されています。ただし、触れている範囲はかなり軽めで、実践的な内容までは触れられていません。あくまで、貧血と関係のある疾患について、その関係性が解説されているといった感じです。

総評としては、専門用語の解説もある事から初心者の方にもオススメできる内容です。特に貧血対策や鉄代謝に特化してわかりやすく書かれているので、貧血に悩む女性は必見です。加えて、女性特有の疾病に対しては症例を交えた具体的な分子栄養学的アプローチも解説されているので、このあたりのお悩みを抱えている方には非常に役立つ内容となっています。

ただ、内容が貧血対策や女性特有の疾病の解説に偏っているので、これ一冊だけでは正確な分子栄養学的アプローチまで理解することは出来ません。そのため、あくまで基礎的な分子栄養学を学ばれている方が、補足としてより詳しく貧血対策や女性特有の疾病対策を学ぶ為に用いるのが理想です。

  • 鉄サプリメントを飲んでいるのに、貧血が全然改善されない
  • フェリチンが上がっているのに、不調が全く良くならない
  • フェリチン値以外の貧血項目についても、血液検査データが読めるようになりたい

といった方には、非常にオススメの本です。

細胞の機能から学ぶ血液検査値と病態 〜タンパク質、糖、脂質編〜

書籍情報
著者吉田 京子(KYBクリニック医師)
難易度初〜中級
値段税込み2037円
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
細胞の機能から学ぶ血液検査値と病態 ~タンパク質、糖、脂質編~
総合評価
( 3.5 )
メリット
  • 細胞機能と、タンパク質代謝、脂質代謝、糖代謝が学べる
  • 血清タンパク質や血清脂質、糖代謝に関連した血液検査データの読み方が学べる
  • 症例を交えた解説のため、比較的分かりやすい
  • 糖尿病や妊娠糖尿病、脂質異常症、慢性炎症など病態に対する分子栄養学的アプローチも学べる
デメリット
  • ビタミン・ミネラルなどその他の栄養素については解説されていない
  • 血液検査データの読み方は、教科書よりで初心者には分かりにくい
  • 専門用語も多めで、基礎知識が無い初心者には難しい
  • ボリュームが少ない割に価格は高め

タンパク質代謝、糖代謝、脂質代謝に特化して解説されている本。三大栄養素に関する血液検査データの読み方と病態に対する分子栄養学的アプローチが学びたい方は必見

『細胞の機能から学ぶ血液検査値と病態 ~タンパク質、糖、脂質編~』は、三大栄養素であるタンパク質、糖質、脂質に特化して解説されている本です。

内容は主に三大栄養素の代謝や症例を交えた血液検査データの読み方や、三大栄養素の代謝と関係が深い疾病(糖尿病、脂質異常症、慢性炎症など)に対する分子栄養学的アプローチが解説されています。

解説されている内容はやや専門的で専門用語が多く、分子栄養学の基礎を知らない方にはハードルが高め。読み物と言うよりは、必要に応じて辞書引きして使う本と言った感じです。その代わり、「このような病気の時は脂質代謝が悪化するので血液検査項目のこれが上昇・下降する」などより実践的な内容が学べる内容になっています。

残念な点としては、全体的にボリュームが少なく、一つ一つの病気や症例に対する解説も少ない事です。どうせならもっとボリュームを多くして、より詳しく解説してほしいところ。また、同書ではビタミン・ミネラルに関する説明がなく、これに当たる書籍も発売されていません。

そのため、この本だけではかなり不十分で、分子栄養学的アプローチの参考や実践はほぼ出来ません。本の内容を参考に栄養アプローチを実践するというよりかは、血液検査データの読み方やそれと関連する病態についてより深く学ぶものとなっています。

三大栄養素の代謝や病態に関する血液検査データの読み方を詳しく学びたい方にはオススメ。

消化管アプローチガイド 消化管ケアに、個別化医療の一陣を。

書籍情報
著者分子栄養学研究所
難易度初心者向け
値段税込み550円
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
消化管アプローチガイド 消化管ケアに、個別化医療の一陣を。
総合評価
( 3.5 )
メリット
  • 栄養吸収の要となる消化管について詳しく学べる
  • 図や説明が丁寧で分かりやすい
  • 全体的にコンパクトに要約されており、誰でもすぐに読み切れる内容
  • SIBO(小腸内細菌増殖症)やリーキーガット症候群などに対する具体的なアプローチが分かる
  • 価格が非常に安く、どなたでも手に取りやすい
デメリット
  • 内容は非常に分かりやすいものの、ボリュームは少ない
  • この本の情報だけで分子栄養学的アプローチを行うのは難しい

分子栄養学の実践において、消化と吸収は基本中の基本。消化管のトラブルやケアについてわかりやすく学べる一冊

『消化管アプローチガイド 消化管ケアに、個別化医療の一陣を。』は、胃や腸といった消化管のトラブルやケアについて、わかりやすく学べる一冊です。

主に消化管の一種である口腔内のトラブルとケアに始まり、ピロリ菌感染症やSIBO(小腸内細菌増殖症)、小腸粘膜同士の結びつきが弱くなってそこから毒素が血管内に漏れ出てしまうリーキーガット症候群などに対する分子栄養学的アプローチが解説されています。

内容は図が多く、初心者の方でも分かりやすい内容。ボリュームは少なめですが、その分一気に読み切れるほど分かりやすい内容になっています。

分子栄養学というと「サプリメントを大量に飲む療法」というイメージがありますが、いくらサプリメントを大量に飲んでも胃や腸の状態が悪くて栄養素が十分に消化・吸収出来なければ意味がありません。この事からも、分子栄養学を実践する際は、まず始めにご自身の消化能力をよく知り、消化管のケアも含めた栄養アプローチを行う事が重要です。

本書ではSIBO(小腸内細菌増殖症)やリーキーガット症候群など消化管のトラブルやケアについてわかりやすく解説されていますので、これらでお悩みの方は是非読んでみて下さい。

栄養ナビ バインダーセット

書籍情報
著者KYBクラブ
難易度初心者向け
値段税込 2096円
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
栄養ナビ バインダーセット
総合評価
( 4 )
メリット
  • 個別の栄養素の働きが詳しく解説されている
  • 初心者から上級者までずっと使える内容
  • ページが破れてしまったらページのみ購入・交換可能
  • 分子栄養学で使用する栄養素については、ほぼ網羅されている
  • カラーで見やすく、内容も分かりやすい
デメリット
  • バインダーのため、ページが破れやすい
  • 本と言うよりは資料集
  • 鉄代謝など、生化学的な内容は別途学ぶ必要あり
  • KYBクラブで分子栄養学を実践していない方には宝の持ち腐れ

個別の栄養素についてわかりやすく学べる資料集。より実践的な栄養素の働きについて学びたい方には必須。

栄養ナビは、タンパク質やビタミン、ミネラルなど個別の栄養素の働きについて詳しく解説されている資料集です。本ではありませんが、かなり役立つ内容なのでご紹介します。

内容はカラーで図が多く、初心者の方でも非常に分かりやすい内容です。だからと言って中級〜上級者には必要が無いかといわれたらそうでもなく、ずっと使えるレベルの内容になっています。

KYBクラブで活動しているディレクターなら割と辞書引きで使う頻度が高く、恐らく一番御世話になっているものではないでしょうか。

ただし、これだけで分子栄養学のすべてが網羅されているわけではありません。簡単に書かれている分、深い部分の解説は省かれています。そのため、鉄代謝やタンパク質代謝、脂質代謝など、栄養素が実際にどのように身体で使われているのかについては別途学ぶ必要があります。

また、バインダーに挟まれている特性上、力の加減やページをめくる際にページが破れやすいのが難点。とは言え、万が一ページが破れてしまった際は、ページ単位で購入して差し替えが可能です。このあたりの配慮はgood。

分子栄養学の基礎から学びたい方、個別の栄養素の働きについて学びたい方には必須の一冊です。

検査ハンドブック KYBクラブ検査項目と検査の目的

書籍情報
著者吉田 京子(KYBクリニック医師)
難易度中〜上級
値段税込み1100円
購入方法KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入
書籍情報
ポイント評価
ボリューム
読みやすさ
分かりやすさ
値段
オススメポイント
検査ハンドブック KYBクラブ検査項目と検査の目的
総合評価
( 3 )
メリット
  • オーソモレキュラー療法で行われる血液検査項目セットの意味や読み方が学べる
  • リーキーガット症候群検査や甲状腺の検査など、オプション検査についての読み方も学べる
  • 内容は専門的でより実践的な内容
デメリット
  • 分子栄養学初心者の方にはハードルが高め
  • 別途身体の機能についてや、分子栄養学の知識が必要
  • KYBクラブで血液検査を行わない方には宝の持ち腐れ
  • ボリュームの割にはやや価格が高め

血液検査項目セットの目的や読み方が解説されているハンドブック。オーソモレキュラー療法の血液検査データについて学びたい方は必須。

『検査ハンドブック KYBクラブ検査項目と検査の目的』は、その名の通りKYBクラブで行われているオーソモレキュラー療法の血液検査項目セットの目的や読み方が解説されているハンドブックです。

KYBクラブの血液検査では、68項目に及ぶ基本検査に加えて、甲状腺の検査や骨粗しょう症の検査、関節リウマチの検査やSIBO、リーキーガット症候群検査など様々な検査があります。その際に調べる血液検査項目の目的と数値の意味など、血液検査データの読み方がすぐに分かるよう解説されているのが本書の特徴です。

ただ、読み物というよりかはオーソモレキュラー療法の実践においてプロが早引き表のように使用するもので、中級〜上級者向きの内容です。あくまで血液検査項目に関する解説のため、別途身体の機能や分子栄養学に関する知識を持っていることが前提になります。そのため、このハンドブックだけでオーソモレキュラー療法の血液検査データが読めるようになるわけではありません。

KYBクラブで活動しているディレクターなど、KYBクラブのオーソモレキュラー療法に関わる仕事をしている方なら、かなり御世話になるハンドブックです。分子栄養学のプロを目指したい方、より深く血液検査項目セットの意味や目的が知りたい方は、必須の一冊です。

記事で紹介されている書籍はどうやって購入する? KYBクラブの詳細とその入会方法とは

ここまで、分子栄養学が学べる書籍についてご紹介してきました。分子栄養学をもっと深く学びたい方なら、上述した書籍を読んでみたい!と思われる方もいらっしゃいますよね。

では、具体的にどうすれば書籍が購入でしょうか? 書籍の説明では、どの書籍も購入方法は「KYBクラブ入会後、ディレクターを通して購入」となっています。

このKYBクラブとは一体どのようなクラブで、入会するにはどのようにすればいいのでしょうか? また、ディレクターとはどのような存在なのでしょうか?

まず、KYBクラブとは一体何なのかというと、(株)ケンビファミリーが運営する健康自主管理運動の会員制クラブのことです。このKYBクラブのKYBとは、「Know Your Body」の略で、自分の身体は自分で守りましょうという意味になります。

KYBクラブでは主に分子栄養学について「学ぶ」、血液検査などを通して自分の身体について「知る」、必要な栄養素を「補う」という3つの柱をベースに、健康の自主管理に必要な情報やオーソモレキュラー療法などを提供しています。上述した「やさしい分子栄養学」などの書籍が購入出来るのは、いくつかある会員サービスのうちの1つです。

また、KYBクラブでは、上述した分子栄養学に関する書籍以外にも、分子栄養学をもっとわかりやすく学べる講演会や勉強会も定期的に開催されています。

こちらでは、例えば「貧血に対する分子栄養学アプローチ」「更年期障害に対する分子栄養学的アプローチ」「成長期の子供に必要な栄養素」など、より的を絞った分子栄養学が分かりやすく学べる内容になっています。

初心者の方は、いきなり難しい書籍に手を出すよりも、まずはこちらの勉強会から学んで頂くのがオススメです。

講演会や勉強会は、オフラインの会場にてご参加頂く以外にも、ZOOMなどオンラインでのご参加も可能です。他、タンパク質やビタミン、ミネラルなど栄養素の働きについてや、身体の仕組みについてなど様々な分子栄養学に関する情報も会員サイトからご覧頂けます。
※オンラインにおける各種講演会のご参加、動画のご視聴は無料です。一切追加料金はかかりません。

この他、分子栄養学がより詳しく学べる講座や、基礎が学べる講座もご用意しています。
講座についても、KYBクラブ入会後、KYBクラブ会員サイトを通して申し込み出来ます。
※詳しくは下記の記事をご覧下さい。

このような分子栄養学に関する勉強会や講演会以外にも、KYBクラブでは自分の身体の状態を「知る」ための検査と、足りない栄養素を「補う」ための分子栄養学実践専用サプリメントが提供されています。この2つを合わせてオーソモレキュラー療法とも呼ばれています。

KYBクラブのオーソモレキュラー療法では、血液、唾液、尿を含めた全68項目もの項目を検査することで、全身の状態や栄養状態を把握することが出来るようになっています。

更に、オプション検査として糖尿病や骨粗しょう症、SIBOやリーキーガット症候群、DHEAs、酸化LDL検査など様々なオプションを加えることで、更に詳細に身体の状態や栄養状態を把握することが可能です。

KYBクラブのオーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査を実施し、栄養状態や生活習慣病の状態などを把握している

これらの検査結果は、分子栄養学に精通した専門医が一人一人のデータを解析し、レポートにまとめられます。このレポートを参考に、個人個人それぞれが分子栄養学を学びながら、分子栄養学実践専用サプリメントを使って実践していくのがKYBクラブのオーソモレキュラー療法です。

例えば、KYBクラブでは、血液検査を受けた方に上図のようなレポートを発行しています。このレポートは、血液検査結果や栄養相談シートに基づいて専門医が一人一人を解析し、個別に作成しているものです。

メディカルレポートでは、血液検査結果についての総合評価や解説、前回からの変化などが記載され、現在の身体の状態が分かります。また、栄養レポートでは、血液検査結果の分析に基づく栄養アドバイスが解説されており、どの栄養素をどのくらい摂ったら良いのかが解説されています。

このような検査やアドバイスを元に自分の状態を「知り」、分子栄養学実践専用サプリメントであるケンビックスシリーズを使って「補う」のが、KYBクラブが推進している健康自主管理運動です。

分子整合栄養学実践用に設計、開発されたケンビックスシリーズ

分子栄養学では、一般的に推奨されている量よりも遙かに多くの量の栄養素を摂取します。そのため、使用するサプリメントは安心・安全な設計と製造が行われている高品質なサプリメントを選ぶことが大切です。

ケンビックスシリーズでは、分子栄養学や生物学に精通したサプリメントの専門家チームが設計・製造し、医薬品と同じレベルの高品質なサプリメントになっています。

「分子栄養学実践専用サプリメントは、一般的なサプリメントと比べて具体的に何が違うの?」と思われた方は、是非下記の記事も参考にしてみて下さい。

ちなみに、オーソモレキュラー療法を提供している所はKYBクラブ以外にもありますが、分子栄養学に基づく血液検査項目セットを世界で初めて考案・導入したのは、KYBクラブ創設者である故・金子雅俊先生が最初です。

当時、故・金子雅俊先生は分子栄養学に感銘を受け、アメリカに渡ってポーリング博士やホッファー博士から直接分子栄養学を学びました。

そして、故・金子雅俊先生は、この分子栄養学を日本でも広めようと決意します。その時にポーリング博士から助言を受けたのが「分子栄養学を説くなら家庭の健康を管理している主婦に伝えなさい」という言葉です。

故・金子雅俊先生はその教えに従い、主婦を集めて健康自主管理を目的とした分子栄養学の勉強会「金子塾」を開催します。そうして草の根運動的に広まってきたのがKYBクラブです。分子栄養学の講座名が「金子塾」となっているのも、この流れが元になっています。

金子雅俊先生は、アメリカに渡って直接ポーリング博士から分子栄養学を学んだ。そして、ポーリング博士からの教えで、分子栄養学を学べる「金子塾」を開催し、これがKYBクラブの原点となる。

その後、故・金子雅俊先生は、生体内で欠乏している栄養素を判断するためのツールとして、世界で初めて分子栄養学に基づいた血液検査を導入し、分子栄養学的アプローチによるエビデンスの集積を行っていきました。

故・金子雅俊先生は、生体内で欠乏している栄養素を判断するツールとして、世界で初めて分子栄養学に基づいた血液検査を導入した。

血液には私達が食べた食べ物などから吸収した栄養素や、それを代謝して産生された酵素などの代謝産物が含まれています。このことから、血液中の成分を調べることによって身体の健康状態や栄養状態を正確に把握することが可能です。

故・金子雅俊先生は、この仕組みを利用して分子栄養学に基づく全血液検査項目セットを考案し、全身の健康・栄養状態を数値として客観的に把握することを可能にしました。KYBクラブで行われているオーソモレキュラー療法や、日本で行われているオーソモレキュラー療法の血液検査は、この全血液検査項目セットが元になっています。

ナンナン

なるほど、書籍を購入するためにはKYBクラブに入会する必要があるんだね

はる かおる

そうそう、KYBクラブでは書籍以外にも、定期的に開催される講演会や勉強会なんかにも参加出来るよ。他にも分子栄養学に関する講座にも参加出来るから、学びたい人にとっては素晴らしい環境だね

KYBクラブの入会方法は?

では、ここからはKYBクラブの具体的な入会方法について解説します。KYBクラブの入会方法は、基本的に「ディレクター」を通じて申し込みを行います。

ディレクターとは、分子整合栄養学、身体における栄養素の働きについて深く理解し、KYBクラブ会員の皆様一人一人に合わせた分子整合栄養学的アドバイスを行える知識をもった方の事です。

KYBクラブでは、分子整合栄養学やオーソモレキュラー療法を実践する方に対し、ディレクターがそのサポートを行う事になっています。例えば、オーソモレキュラー療法の血液検査の予約や日々の体調に関する相談、レポートを元にした栄養アドバイス、ケンビックスサプリメントの手配や書籍の手配など、そのサポート範囲は多岐にわたります。

また、分子栄養学について分かりやすく説明したり、KYB会員サイトの使い方などをサポートしたり、上述した金子塾など講座の申し込みに関して不明点をサポートするのもディレクターの仕事です。

このようなことから、KYBクラブに入会する際はディレクターを通して行う事になっています。当方からKYBクラブに入会する方法につきましては次のページで解説していますので、ご希望の方は次のページからお申し込み下さい。

はる かおる

僕は、主にこのディレクターという仕事をしているよ。このページからKYBクラブに入会した方は、僕がディレクターを務めるからよろしくね

気になる入会金などの費用については、KYBクラブ入会金として2,000円、KYBクラブ年会費として1,000円の計3,000円が必要です。同世帯に住むご家族の方については、家族会員として無料で登録できます。

✔️入会関連費
・KYBクラブ入会金 2,000円
・KYBクラブ年会費 1,000円 計3,000円(家族会員は無料)
※2023年現在

年会費については毎年3月〜4月にかけて更新が必要となり、更新費として1,000円が必要になります。毎年案内が届きますので、案内に従って更新して下さい。更新をしない場合は、自動的に退会となります。

このKYBクラブ入会後は「KYBクラブ会員サイト」が利用可能になります。このKYBクラブ会員サイトから、各種講座の申し込みや講演会などが視聴可能です。金子塾などの受講をご希望の方は、このKYBクラブ会員サイトからお申し込み下さい。

KYBクラブについてまとめると、次のような感じです。

KYBクラブの入会であなたが得られること

  • 分子栄養学について無料で学ぶことが出来る
  • 分子栄養学についての正しい知識が得られる
  • 分子栄養学に基づく血液検査などが受けられる
  • 栄養相談、ディレクターサポートが無料で受けられる(このサイトから入会した場合)
  • 定期的に開催される各種勉強会、講演会に無料で参加出来る(オンライン参加の場合)
  • 分子栄養学に関する書籍が購入出来る
  • 分子栄養学の知識をもっと深める金子塾を受講できる
  • 分子栄養学実践用サプリメントの購入が出来る

KYBクラブでは、書籍以外にも分子栄養学を学んだり実践できる様々なサービスが提供されています。これから分子栄養学を学びたい、実践してみたい方は、是非KYBクラブに入会して分子栄養学を学んだり、オーソモレキュラー療法を実践してみて下さい。

はる かおる

分子栄養学は、単に書籍で学ぶだけでは意味が無いよ。ちゃんと自分の身体で実践して初めて意味があり、理解できるものなんだ。これから分子栄養学を学ぶなら、必ず実践も同時に行うようにしてね

分子栄養学が学べるオススメの本は? 実際に分子栄養学で仕事をしている人がオススメの本を紹介まとめ

以上が、分子栄養学が学べるオススメの書籍と、KYBクラブの入会方法についてでした。

分子栄養学というと「サプリメントをたくさん飲む療法」というイメージが強く、「どのサプリメントをどのくらい摂ったら良いのか?」が書かれている本を探している方が多いと思います。

しかし、分子栄養学は単にサプリメントを大量に飲む療法ではありません。分子栄養学は奥が深く、人体に応用するためには基礎理論以外にも疾患についてや薬についての知識、サプリメントの質についての知識も必要です。また、これらをより深く理解するためには、化学的な基礎知識も欠かせません。

この記事でご紹介した書籍は、このような分子栄養学の基礎がなるべく分かりやすく学べるものをご紹介しています。また、書籍以外にも分子栄養学の基礎が学べる「金子塾基礎編」などの講座もありますので、分子栄養学を深く学びたい方は、是非KYBクラブに入会し、これら講座を受講してみて下さい。

ちなみに、分子栄養学に関する講座は金子塾以外にもありますが、ここだけの話、もともとKYBクラブで金子塾を学んだ医師や、ケンビックスで学んだ方が独立して講座を開いているところもあります。

同じ分子栄養学に見えても中身は全く違う内容になっている事もありますので、分子栄養学を学ばれる際は必ず歴史と実績がある講座や情報源を選ぶようにして下さい。

※当サイトは分子栄養学の普及を目的に、個人が独学で学んだ情報を発信しているサイトです。情報の正確性には配慮しておりますが、サイトに記された情報については、必ずしも正確性を保証するものではありません。また、サイトに示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。
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