低血糖時は甘い飲み物で対処できる? 低血糖時に甘い飲み物を補給する効果と問題点とは。

低血糖は、血液中のブドウ糖濃度が下がってしまう状態の事です。
血液中の糖が足りないなら、「甘いもので糖を補えば良い」と思いますよね。
甘い物にはいくつか種類がありますが、その中でも美味しくて手軽に飲めるのが「飲み物」です。
今回は、低血糖時に甘い飲み物を飲んだときの効果と、オススメの飲み物について解説します。
低血糖時にジュースで糖分補給。どんな効果がある❓

低血糖で辛いんだけど、ジュースを飲んだら楽になるかな❓



低血糖で悩んでいるんだね・・・。
そもそも、どうして低血糖時に辛い症状が起こるか分かる❓



うーん・・・
そう言われるとよく分からないかも・・・



そうだよね。
そしたら、まずは低血糖時になぜ不調が起きるのかを説明するよ❗


ひとたび起こるとつらーい症状が引き起こされる低血糖症。
低血糖とは、血液中にあるブドウ糖(グルコース)が下がりすぎてしまう状態の事です。
ブドウ糖は脳が使える唯一のエネルギー源であり、体にとっては無くてはならない栄養素の1つ。
この血中のブドウ糖の量が下がってしまうことで脳にエネルギーが回らなくなり、時には命に関わる深刻な症状が引き起こされることもあるのです。
例えば、この血糖値は通常90〜100mg/dl程度を維持していますが、低血糖の方は時に70mg/dlを下回ってしまうことも。
血糖値が70mg/dlを下回ってしまうと、交感神経症状と言って冷や汗をかいたり不安な気持ちになったり、手や指が震えるなどの症状が起こります。
これは、下がってしまった血糖値を上げる作用がある「アドレナリン」や「コルチゾール」などのホルモンが大量に分泌されるためで、これらホルモンが同時に交感神経を刺激することで様々な不快な症状が引き起こされます。
そして、さらに血糖値が下がって50mg/dlを下回ってくると、中枢神経症状として痙攣が起きたり、意識を失ったり、時には死に至る恐れもあるのです。



低血糖症って、実は怖い病気だったんだね💧



そうだよ、時には命を失うこともあるんだ。
じゃあ次は、低血糖時にジュースを飲むのが有効かを説明するね。
ジュースには、血糖値を上げてくれる物もアリ
では、下がってしまった血糖値は、どのようにすれば上げられるのでしょうか❓
これについてはタイトルにあるとおり、「ジュースなど飲み物で血糖値を上げることは可能」です。
エナジードリンクやスポーツドリンク、カルピスなどには砂糖などの糖分が含まれているため、これを補給することで速やかに血糖値を上げることが出来ます。
ただし、低血糖症にも種類があり、糖分を摂って血糖値が上がるタイプのものと上がらないタイプのものがあります。
糖分を摂って血糖値が上がるタイプのものは「反応性低血糖症」といい、糖分を摂って血糖値が全く動かないタイプのものは「無反応性低血糖症」と言います。
ジュースを飲んで血糖値が上げられるのは「反応性低血糖症」だけで、残念ながら「無反応性低血糖症」の場合にはジュースを飲んでも血糖値は上げられません。
もし無反応性低血糖症を抱えている場合は、ジュースを飲むのでは無く、血糖コントロール機能の異常を回復させるためのアプローチが必要です。
それから、反応性低血糖症の場合であっても、ジュースを飲むだけでは根本解決にはなりません。
ジュースを飲むことで下がった血糖値を上げる事に繋がりますが、またすぐに下がって低血糖を繰り返してしまいます。
反応性低血糖症の場合も、根本には血糖コントロール機能の異常が関係しており、ここを改善していかなければ根本解決にはなりません。
ジュースを飲む際は、下がりすぎた血糖値を早急に上げたいときなど、治療を目的とするのでは無く一時的な対処法として使っていきましょう。



なるほど・・・
ジュースを飲んでも血糖が上がらない人もいるんだね



そうなんだ。低血糖時の糖分補給は、反応性低血糖の場合のみ有効だよ。
次は、反応性低血糖だと仮定して、どんなジュースがオススメかを説明するよ。
低血糖時にはどんなジュースを飲むのがいいのか❓
では、下がってしまった血糖値を早急に上げたいとき、どんなジュースを飲んだら良いのでしょうか❓
ジュースには様々なものが販売されていますが、その中には血糖値を上げてくれるものもあれば、全く血糖値に影響しないものもあります。
この違いは、ジュースに使われている「糖分の違い」によるものです。
オレンジジュースなど果物由来の物や、砂糖が使われているものは血糖値が上がりますが、オリゴ糖や人工甘味料が含まれているものは血糖値にあまり影響を与えないという特徴があります。
これは商品によって異なっており、パッケージやウラ面の商品説明を見る事で判断できます。
以下に血糖値を上げることが出来るジュースと血糖値にあまり影響を与えないジュースをまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。
血糖値を上げることが出来るジュース
まず、ジュースの中でも血糖値を上げる糖が含まれているのは、主に「果物」を使用した物や「砂糖」が使われている物になります。
具体的には、100%フルーツジュースや、野菜ジュース、OS-1(オーエスワン)など。








このようなジュースでは、砂糖や果糖が含まれる果物が原材料に使われており、血糖値を上げることが可能です。
フルーツジュースや野菜ジュースには色々種類がありますが、基本は100%の果汁が使用されている物が望ましいです。ウラ面などパッケージをよく確認して選んでみて下さい。
また、ジュースを選ぶときは「果糖ブドウ糖液糖」が使われていないものを選ぶのがオススメです。
果糖やブドウ糖と書かれているので安全そうな糖に思えますが、こちらの糖は砂糖や果糖に比べて「急激な血糖値の上昇」を起こしやすい上、低血糖症の原因となる「糖尿病」や脂肪肝などの原因となる可能性が示唆されています。
果糖ブドウ糖液糖が使われているジュースには「エナジードリンク」や「コーラ、サイダーなどの炭酸飲料」「カルピス」や「ポカリスウェット」「アクエリアス」などの清涼飲料水に多く見受けられます。
❗選ばない方が良い飲み物❗






これらを摂取する事により、むしろ低血糖症が酷くなる恐れが高いですので、血糖値を上げたい場合以外にも基本的には果糖ブドウ糖液糖が使われた飲み物は選ばないようにしましょう。
血糖値にあまり影響を与えないジュース
次に、血糖値にあまり影響を与えないジュースです。
ジュースの中には、血糖値にあまり影響しない糖分が使われているものもあります。
具体的には、オリゴ糖や人工甘味料が使われている物、ゼロカロリーの物(無糖)などがこれにあたります。
血糖値を上げたくない方や、太りたくない方がこのようなジュースを選択するは良いのですが、血糖値を早急に上げたい場合には適しません。
ジュースのパッケージに「カロリーゼロ」や「糖質ゼロ」「ノンシュガー」「ダイエット」などの表記がある場合は血糖値にあまり影響を与えませんので注意しましょう。






これらのジュースは、血糖値をあまり上げたくない場合にはオススメです。
後述する血糖値の乱高下が起きる場合などに、どうしてもジュースを飲みたいときは、血糖値に影響を与えないものを選んでみて下さい。
オススメの飲み物は、プロポリスやマヌカハニーが使われているもの
血糖値に影響を与える飲み物の中で、オススメの飲み物は「プロポリス」や「マヌカハニー」が使われているものです。
同じ糖分を補給するなら、他にも色々とメリットがある栄養が摂れたら嬉しいですよね。
プロポリスやマヌカハニーは、主にミツバチが花や樹液から集められたものが主成分です。
この中には様々な「ポリフェノール」が含まれており、中には様々なメリットがあることが分かっています。
プロポリス及びマヌカハニーのメリットは次の通り。
- 抗酸化作用
- 認知症予防
- 老化予防・アンチエイジング
- 肥満予防
- 血糖値の正常化・インスリン抵抗性の予防
- 風邪・インフルエンザ予防
- 花粉症予防
- ピロリ菌、大腸菌などに対する高い抗菌力
- 腸内環境の改善、整腸作用
- 虫歯、口内炎、歯周病の防止
- 風邪、インフルエンザの予防
- ガンの予防
- コレステロール値の低下
- 糖尿病の改善
- 副鼻腔炎の治療
- 火傷、切り傷の治療
- 炎症を和らげる
ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、体のサビとなる活性酸素をやっつけてくれます。
動脈硬化は活性酸素によるコレステロールの酸化が原因とされ、肌が老化する原因も活性酸素によるダメージが原因です。
また、辛いアレルギー症状も活性酸素が関わっていますので、これら症状に悩む方には是非ともポリフェノールを摂取したいところ。
他にも、糖尿病の改善やインスリンの働きを高めて血糖値を正常化してくれるなど、低血糖の方には嬉しい効果もあります。
低血糖の原因はインスリン抵抗性や血糖値の乱高下が関係していることもありますので、同じジュースを飲むならこれらの改善効果があるプロポリスやマヌカハニー入りのものを選んでみて下さい。






プロポリス、マヌカハニー使用の飲み物を選ぶ際は、砂糖や果糖ブドウ糖液糖、人工甘味料などが使われていない物が望ましいです。
人工甘味料や果糖ブドウ糖などが使われているものは、低血糖症の場合逆効果となり得ますので注意して下さい。
また、プロポリス、マヌカハニー使用の難点として、良い物ほど値段が高くなる傾向にあります。
プロポリスやマヌカハニーは元々原材料が高いものですし、配合量がそれなりに含まれていないと効果もありません。
上の商品で言えば、Wedderspoon, モノフローラルマヌカハニー配合生アップルサイダービネガー(写真左)がおよそ1700円前後、マリリニュージーランド マヌカハニー りんご酢(写真右)の価格がおよそ2,000円前後(いずれも2022年9月現在)と、ジュースにしては値段が高いです。
プロポリスやマヌカハニーが多く使われているほど価格も高くなりますが、その値段の高さで購入するのがストレスになってしまうなら意味がありません。
プロポリスやマヌカハニー入りの飲み物は確かにオススメですが、好みや予算もあると思いますので入手しやすい物を探してみて下さい。



ジュースにも色々な種類があるんだねー



うん、最近は特に糖質ゼロを謳った商品が多いね。
個人的には、人工甘味料入りや果糖ブドウ糖が使われたジュースは糖代謝が悪くなるのでオススメしてないよ。
合成人工甘味料に注意❗
最近では、カロリーオフやコスト削減を目的として合成人工甘味料が使われた品物が多くなってきました。
甘味料には様々な種類がありますが、特に注意したいのが以下のような合成人工甘味料です。
サッカリン
アスパルテーム
ネオテーム
アセスルファムK
スクラロース
これらは人工的に合成された甘味料で、天然には存在しません。
その甘さはなんと砂糖の200倍〜700倍にも達し、少量の添加で甘みを付けられるうえ、コストも安いことから多くの製品に使われるようになりました。
また、近年のダイエットブームによりカロリーの摂取過剰が問題視されたことから、カロリーゼロの人工甘味料が脚光を浴び、今ではダイエット飲料やキャンディなどに多く使われるようになっています。
しかし、近年ではこれら合成人工甘味料の人体への影響が懸念されるようになってきました。
合成人工甘味料は血糖値に影響を与えないと考えられていましたが、近年の研究では、人工甘味料が使われたダイエット系清涼飲料水や、異性化糖である果糖ブドウ糖液糖を摂取することで糖尿病発症リスクが高まることが報告されています。
また、合成人工甘味料は血糖値やインスリンに直接影響を与えないものの、腸内細菌叢に影響を与えて耐糖能障害(血糖コントロール異常)を引き起こすというマウスの実験結果もあります。
このような事は、人体においてすべて解明されたわけではありません。しかし、注意することに越したことはないでしょう。
低血糖症も、根本的には血糖コントロールの異常、耐糖能障害が関係しています。
このようなリスクが報告されている人工甘味料は、なるべく摂らないようにした方が良さそうですね。
ジュースで糖分を補給する際の注意点❗
ここまで低血糖とジュースについて解説してきましたが、低血糖時にジュースで糖分を補給する際は注意点があります。
それは、「ジュースの飲み過ぎによる血糖値スパイクに注意する」ということ。
血糖値スパイクとは、血糖値が急激に上昇した後、急降下して低血糖になってしまう状態の事です。


低血糖になったとき、対策としてジュースを飲んだとしますよね。
すると、糖が吸収されて血糖値は上昇していきますが、この時にジュースをイッキ飲みしたり、量を飲みすぎてしまうと、今度は血糖値が高くなりすぎてしまいます。
すると、今度は高くなった血糖値を下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌され、今度はインスリンによって血糖値が急激に下がり、また低血糖に陥ってしまうのです。
このような血糖値の乱高下を、「血糖値スパイク」もしくは「隠れ低血糖」と言います。
血糖値スパイクの原因は、主に糖質の摂りすぎとインスリンの働きが悪くなっていることで引き起こされます。
ジュースに限った話しではありませんが、甘いものや糖分を補給する際は一気に大量に摂らないように心がけて下さい。
低血糖を抱える方は、持続グルコース濃度測定検査を受けるのがオススメ
血糖値スパイクなどの血糖値の乱高下がある方は、ジュースなどの糖分を補給した後に「異常に眠くなる」「頭がぼーっとする」「イライラが止まらなくなる」などの症状が起こることがあります。
このような不調を感じる場合は、血糖値スパイクが引き起こされている可能性を疑ってみて下さい。
実際に血糖値スパイクが引き起こされているかどうかは、「持続グルコース濃度測定検査」を受けると分かります。


持続グルコース濃度測定検査とは、針の付いたセンサーを装着し、そこから血中のブドウ糖濃度(グルコース)を継続的に測定していく検査です。測定されたグルコース濃度はグラフ化され、どのような時に高血糖や低血糖になっているのかの波が分かります。
持続グルコース濃度測定検査とは、針の付いたセンサーを装着し、そこから血中のブドウ糖濃度(グルコース)を継続的に測定していく検査です。
測定されたグルコース濃度はグラフ化され、どのような時に高血糖や低血糖になっているのかの波が分かります。


このように、装着したセンサーに読み取り装置をかざすことによって血中のグルコース濃度をリアルタイムでモニタリング出来る仕組みですね。
この装置で読み取ったデータから、どのような低血糖や血糖コントロール障害が体内で起こっているかを解析することが出来ます。
例えば、
空腹時血糖が80を下回る時間が長かったら低血糖症の可能性あり。
食後血糖値が160を超えるようなら血糖値スパイクの疑いあり。
空腹時血糖が130を超えているようなら糖尿病の疑いあり。
夜間低血糖や特定の時間に低血糖が起こる場合は、糖代謝異常の疑いあり。
血糖値が60~80前後から上がらない場合は、血糖値を上げられない糖代謝異常の疑いあり。
といったように、読み取ったグラフや血糖値の傾向からどのような低血糖や血糖コントロールの異常があるのかが分かってきます。
最初にお伝えしたように、低血糖には食べ物を食べて血糖値が上がる「反応性低血糖」もあれば、何を食べても血糖値が上がらない「無反応性低血糖」という低血糖の状態もあります。
反応性低血糖の場合は、血糖値の下がりすぎにも注意しなければなりませんが、糖分の摂りすぎにも注意しなくてはなりません。
また、無反応制定血糖の場合は単にジュースを飲むだけでは何の解決にもなりません。
このような状態を調べずに、単にジュースを飲んでいるだけでは低血糖症がさらに酷くなる可能性が高いです。
低血糖の種類によってそれぞれ原因や対処法が異なりますので、ご自身の原因や対処法を知るためにも是非持続グルコース濃度測定検査を受けてみて下さい。
持続グルコース濃度測定検査の受け方
持続グルコース濃度測定のやり方についてですが、測定自体は病院など医療を通さなくてもご自身で必要な機材を揃えて頂ければ測定可能です。
「リブレ」と呼ばれるセンサーと読み取り装置を準備し、ご自身で装着すればお好きなタイミングで血糖値をモニタリングすることが可能になります。
持続グルコース濃度測定に用いるリブレのセンサーと読み取り装置については、楽天やアマゾンでも販売されていますので興味ある方はご自身で揃えてみて下さい。
ただし、ご自身で行う場合は医師からの解析はありません。測定結果は、全てご自身の判断の下で利用して頂くことになります。
持続グルコース濃度測定検査は、血糖値の上がり下がりを単に見ているだけで無く、その根本にある糖代謝異常の原因を探る検査になります。
ご自身で測定しても、そのデータを活用出来なければ全く意味がありません。データの読み方が分からない方は、きちんと医療を通して医師に解析して貰いましょう。
もし医療として受ける際は、提供している医療機関選びに注意して下さい。
持続グルコース濃度測定検査は、どこでもやっているわけではありません。解析結果の解説や対処方法などを詳しく教えてくれる医療機関はごく僅かです。
その中でも、「オーソモレキュラー療法」に対応した医療機関で受けて頂くのがオススメです。
低血糖は単に血糖値が下がってしまうだけでは無く、肝臓や副腎疲労など様々な原因が関係しています。
持続グルコース濃度測定検査を受けたとしても、その次に根本原因を調べられる検査が受けられなければ意味がありません。
オーソモレキュラー療法では、68項目にも及ぶ血液検査に加え、副腎機能の検査や持続グルコース濃度測定検査も提供しています。ご自身の状態に合わせて検査項目が選べますので、お困りの方は是非受けてみて下さい。
また、オーソモレキュラー療法のクリニックが提供している持続グルコース濃度測定検査については、測定に必要な測定器とセンサー、そして医師の解析もセットで提供されており、ご自宅にて測定可能です。
わざわざ病院まで検査を受けに行く必要はありません。解析も、電話で直接医師から解析が受けられます。
低血糖症の疑いがある方は、是非こちらを活用しましょう。
ご希望の方は、記事最後尾のプロフィールに記載されている「オーソモレキュラー療法申し込みページ」からご相談下さい。検査に必要な手続きなどをご案内致します。



なるほど、低血糖にも種類や原因があるんだね・・・



そうだよ、だからこそ検査を受けるのが重要なんだ。



ジュースを飲んでもどのくらい血糖が上がってるのかも分からないし・・・
分かった、持続グルコース濃度測定検査を受けてみるよ❗
オススメの低血糖対策は、「ジュース」以外の糖分から糖質を補給すること❗
今回はジュースの解説がメインですが、実はジュースを飲む事による低血糖対策はあまりオススメしていません。
実は、先ほども上げたようにジュースに含まれる糖分は血糖値を乱高下させやすい糖分になります。
これは、砂糖など生成された糖分は消化の必要が無いために比較的早く吸収されてしまうことが原因です。
また、果物100%ジュースや野菜ジュースなどは果汁を搾って作られていますので、本来得られる「食物繊維」などがすべてそぎ落とされてしまっています。
食物繊維は、糖の吸収を穏やかにしてくれる作用がありますので、食物繊維が含まれていない果汁をそのまま飲むことは、血糖値の乱高下を引き起こす原因となります。
加えて、果物をそのまま食べる場合はよく噛んでから食べますが、ジュースの場合は噛む必要がありません。
噛むことによって血糖値が上昇する前にインスリンが分泌され、血糖値が高くなりすぎることを防いでくれます。
ジュースは噛まずに大量の果糖を補給することになるので、その分血糖値が乱高下しやすくなってしまうのです。
そうならないようにするためには、「吸収が比較的穏やかな糖質をメインに摂る」事と、「回数頻回食」で血糖値を下げないようにすることがオススメです。


吸収が比較的穏やかな糖質とは、お米や芋類などのデンプン質のことです。
デンプンは噛むことによって徐々にブドウ糖に分解され、徐々に吸収されていきます。
このため、精製された砂糖を補給するよりも、比較的穏やかに血糖値を上昇させることが出来ます。
また、いくらお米でも一気に食べると血糖値が急上昇しますので、何回にも分けて食べる「回数頻回食」もオススメです。
お団子くらいに小さく握ったおにぎりを1時間おきに食べるなど、細かく分けて食べれば、血糖値をなるべく一定以上に保つことが可能になります。
それから、お米などのデンプン質は油でコーティングすると急激な血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
具体的には、チャーハンやピラフなど、お米を油で炒めるものがこれにあたります。
これらも血糖値スパイクの予防としてはそれなりに活用出来ますので、吸収の早い糖質と吸収の遅い糖質を組み合わせて、なるべく低血糖にならないよう工夫してみて下さい。



ジュースを飲む以外にも、持続性がある糖を摂ることも大切なんだね。



うん、お米は冷やすと食物繊維に変わってさらに消化が遅くなるよ。
油で炒めたり冷やしたり、工夫しながら量を調節して摂っていくことが大事だね。



分かった❗
色々試してみるよ❗
低血糖の原因はさまざま。改善の為には根本的対策を
最後に、低血糖症の根本的解決方法をお伝えさせて下さい。
この記事では何度もお伝えしていますが、低血糖と一言で言っても様々な原因、種類があります。
ざっと上げたとしても、以下のように色々な原因があることが分かります。
- カロリー不足、栄養欠損型
- 血糖値乱高下型
(糖質の過剰摂取) - 糖代謝異常型
(インスリン機能低下、肝機能低下、筋肉量の低下) - ストレス、副腎疲労、慢性疲労型
- SIBO、甲状腺機能低下症など疾病型
- 服薬型
(血糖降下剤、インスリン治療の問題)
加えて、これらの原因は1つとは限りません。
2つや3つなど、複数が同時に組み合わさっていることもあります。
ですので、まずは血液検査と持続グルコース濃度測定検査を受けて、ご自身の低血糖の原因や種類を特定してみて下さい。
その後、ご自身の状態に合った対策を行っていきましょう。
ちなみに、低血糖症は、病院に行っても効果的な治療法は行ってくれません。
近所の病院で低血糖の症状を訴えても、ブドウ糖を摂るように言われるか注射されるかで、根本的な対策はしてくれないところが殆どです。
このような対処療法では絶対に良くなりませんので、必ず根本からアプローチしていくようにしましょう。
低血糖症は、主に血糖を正常にコントロールするための機能に何らかの異常が起こることで発生し、血糖コントロール異常が発生する主な原因は「栄養欠損」です。
血糖をコントロールしている、すい臓や副腎などはタンパク質から出来ていますし、インスリンなどのホルモンも栄養から作られています。
現代の食生活では炭水化物に偏りすぎており、健康な体を作るためのこれら栄養が殆ど摂れていません。
病気の大半は栄養欠損が原因で引き起こされますので、まずは栄養補給から始めてみてください。
上述した低血糖の詳しい原因については、下記の記事で解説しています。是非参考にしてみて下さい。


❗甘いものを補給するだけでは根本的な対策になりません
血糖値が低いだけなのに、色々な検査を受ける必要があるのは正直言って面倒ですよね。
血糖値は食べ物によって影響を受けるので、頭がいい方なら「血糖値が低いなら、甘い物を食べて血糖を上げれば良いのでは❓」と思うかも知れません。
ですが、甘い物を食べて血糖値を上げたとしても、それは一過性の物であってまたすぐに元に戻ってしまいます。
これでは、血糖値が下がる度に甘い物を食べる必要があり、根本解決にはなりません。
体には生体内恒常性といって、本来は血糖値などを一定に保とうとする働きがあります。
この働きが乱れていることが原因で低血糖や血糖のコントロールに異常が引き起こされますので、低血糖を改善するためには甘い物や食べ物だけでコントロールしようとせず、根本原因からアプローチしましょう。
低血糖症は基本的に「糖代謝異常」であり、糖代謝異常は食事だけで改善することはありません。
血糖値の上がり下がりに一喜一憂せず、糖代謝異常や疾病を含めた根本から改善するよう努めて下さい。



血糖値を単に上げるだけでは低血糖の根本的な解決にならないよ。
注意してね。
低血糖時は甘い飲み物で対処できる? 低血糖時に甘い飲み物を補給する効果と問題点とは。まとめ


以上が、低血糖時にジュースを飲んで糖分補給をすることが有効かどうかと、ジュースの問題点についてでした。
一部のジュースには糖分が含まれており、確かに血糖値を上げてくれる作用があります。
しかし、低血糖の種類によってはジュースを飲んでも血糖値が上がらなかったり、逆に上がりすぎてしまうことにもなりかねません。
また、ジュースに含まれる糖質についても種類があり、血糖値に影響を与える糖分が含まれているものもあれば、オリゴ糖など血糖値に影響をあまり与えない糖分が含まれているものもあります。
どちらを摂った方が良いかは低血糖の種類や原因にもより、人それぞれです。
低血糖だからと言って、単にジュースを飲むだけでは解決しない場合も多くあります。
また、ジュースに含まれる糖分多く摂ることで逆に低血糖が酷くなってしまう可能性もあるでしょう。
ですので、単に血糖値を上げるためだけにジュースを飲むでは無く、低血糖の根本原因を解決するためのアプローチが必要になります。
このためには、低血糖の原因を調べるためにも、しっかりと検査を受けましょう。
検査を受ける際は、持続グルコース濃度測定検査に加えて、低血糖症の原因となる肝臓や副腎の状態なども同時に検査、解析してくれる「オーソモレキュラー療法」がオススメです。
まだ受けたことが無い方は、是非「オーソモレキュラー療法の血液検査」を受けてみて下さい。
オーソモレキュラー療法の検査をご希望の方は、記事最後尾のプロフィールに記載されている「オーソモレキュラー療法申し込みページ」からご相談下さい。検査に必要な手続きなどをご案内致します。お気軽にご相談下さい。



ジュースを飲むだけでは、低血糖の根本解決にはならないんだね・・・



そういうこと。
低血糖にも種類があるし、色々原因があるから、ちゃんと調べることが大切だよ。



確かに・・・
ジュースを飲み過ぎて逆に悪くなったら意味ないもんね。
分かった、オーソモレキュラー療法を受けてみるよ❗



うん、是非受けてみて❗
オーソモレキュラー療法を行っている方には、無料で栄養カウンセリングも行っているよ❗利用してみてね❗